幼い頃に別れて以来、結局会うことのなかったおじいさん。ハイスクールに上がった主人公が、おじいさんの亡くなった知らせをうけ、回想する思い出の数々がフツー。
こんなフツーで素直な小説、どこのフツーな作家が書いたんだと思ったらカポーティだったので意外だった。訳者・村上春樹さんの解説によると、かなり初期の短編らしい。村上さんはけっこう激賞してるけれども。
昔、『ティファニーで朝食を』を原書で読んだとき、なんだかかっこつけた文章かく人だなー、と思ったもんだった。あのカポーティに、こんなピュアな時代があったなんて!
でも、カポーティじゃなかったらどうということもないなぁ。
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