村上春樹さんのネコ絵本。

ひだまりにいる年老いた雌ネコの、フワフワさの中に世界があるっていうの、わかるなあ。

これが犬とか、人間だとなかなかこうはいかない。

ネコでも、年老いた雌ネコっていうのがまたいい。

だって年をとってもふわふわなネコでいるのって、ものすごーく大変なんですよ。

中にはもう、身繕いなんかめんどくさくなっちゃって、とうの昔にあきらめてボッサボサの老ネコもたくさんいますから。

品のある老ネコの、きちんと自分を愛している凛としたフワフワさのところに、この世のひみつを見つけたことがある人には、たまらん絵本です。