無意味なものが好き、といっても、こういうスケッチみたいなのはどうしたらいいのかわかんなくて、持て余した読後感が新鮮だった。
村上春樹さんの短編ってはじめて読んだけど、同じ意味がないということを表現するのにも、カンガルーっつうワードをチョイスするところに自意識とかいろいろ出ますねぇ。
しかしこの若いカップルが、カンガルーを見に行くということにまつわる、そこはかとない取り返しのつかなさを積み重ねていき、そうしてそれを目の端で自覚しながらも、それでよしとして生きていくという、超身に覚えのあるこの感じよ。人生ってこーゆーことですな。