作家の村上春樹さんと、心理療法士の河合隼雄さんの対談。

「いまの時代は、わかりやすく反抗できるものが見つかりにくくて、感情を持て余して宙ぶらりんになっている若い人が多い。体制に反抗する、という従来のやり方がもう通用しなくなってきていて、何もないところから自分の生き方を開拓していかなくてはならない」という話が、すごくよかった。

河合隼雄さんって、おっとりした関西弁の語り口だけど、実はものすごく緊張感があって、そのバランスの取り方にこちらまで居住まいを正される感じがする。

たぶん職業柄というか、人を癒したり、救ったりする分野の人が、死なないために身につけてこざるを得なかったものなんだろうなー。