フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記 -21ページ目

0→1、1→100、100→101 の違い

仕事には3種類あると言われる。
0→1、1→100、100→101 の3つだ。
それぞれで大事な能力は、次のように違う


0 → 1
市場機会や人など、いいものを即座に見抜く能力。
なぜいいかを説明できる必要なし。

例えば、僕がレアジョブをはじめようと思ったとき。
市場機会を分析したら最悪だったにもかかわらず、
「やりたい」「やりたい」「やりたい」とどうしようもなくなった。
どちらかというと、能力というか、感情に近い。


1 → 100
新しいものを発展させるとき、こうするとなぜいいかを説明し周りと調整していける能力。
期待されたやり方は存在しないので、期待通りにやる必要はなし

例えば、いまのレアジョブのカスタマーサポート。
ある程度やり方はあるが、どんどん増える生徒様・講師・サービス内容に対応するには、
どんどん人を増やし、どんどんやり方を変えていかねばならない。
期待されたやり方はないが、他部署と連携しながら、なぜこのように変えるべきかを整理・説明しながら変えていく必要がある。


100 → 101
期待された通りにやれる能力。
既に存在しているベストプラクティスを、いかに自分の中でも実践できるか

例えば、大企業の営業。
上司や先輩など、「どうやればよいのか」は教えてもらったり、盗んだりすることができる。
それをマスターして自分なりに実現させていければ、仕事の成果は出せる。
その反面、期待されていないことをやっても評価されない。
とくに硬直化した大企業だと、いいアイデアを持って行っても、評価される以前にびっくりされる。
期待された通りにやればよいのに、なぜ期待そのものを変更しようとするのかと、無言の抵抗にあう。



0→1、1→100、100→101 のどれが優れているかということはない。
ただ役割が違い、必要とされる場所が違い、各人が持っている素質が違うだけ。

あと、どれかひとつの素質を持てば持つほど、他の2つが苦手になる傾向がある。
たとえば、僕の場合。
大学生の時から0→1ができたが、1→100ができなかった
直感的によしあしを判別できるけど、なぜそれがよいのか悪いのかを説明するのが難しかった。
だから戦略コンサルに入り、説明能力を徹底的に磨いた。
その経験が、1→100で会社を引っ張らないといけないときに、役立っていると感じている。

素質はうまれもって決まるけれども、そのあとの努力でカバーすることは可能だと思う。

問題解決トレーニングでのイシューの設定の仕方

3人ほどスタッフがまた入社したので、問題解決トレーニングをまたやる。
どんなアウトプットをあげてくれるかなーと楽しみ。

で、このトレーニング、実はトレーニングが始まる前に、成功するかしないかの7割が決まる。
どんなイシュー(経営課題)の解決にとりくんでもらうか、
つまりどんなイシューを設定してトレーニーに渡すかが、
トレーニングの中でもっとも大事なプロセスになる。


具体的に説明すると・・・

トレーニングは現場ですぐに役立つものにしたい。
だから、イシューは現場で発生している問題から選ぶ。
でも、設定したイシューが難しすぎると、やる前から失敗する可能性が高い。
難しいイシューならまだ本人責任もあるからよいけれど、
不適切なイシューを与えてしまったときは、100%こちらの責任になるので、目が当てられない。

だから、適切なイシューを渡せるかどうかがとても重要。



不適切な例: イシューに施策を織り込んでしまう。

改善後のイメージを達成するために、問題解決プロセスを経て、施策が浮かび上がるという流れになる。
なので、イシューの時点で施策が出て来てしまってはダメ。
イシューは、改善後にどういう姿を達成していたいかを表現すべき。

例えば、「タスク◯◯に必要なスタッフを採用できるか」
これは間違い。
採用は施策であり、あるべき姿ではない。
正しくはこんな感じ。 「タスク◯◯をこなすのに必要なスタッフを確保できるか」
このイシューを解いたときに、採用以外にも、リテンションとか、スタッフ配置などムダの排除も解として出てくる。
問が間違っていると、解も間違う。

とはいいつつも、仮説を織り込んじゃいけあにわけじゃない。
むしろ、サブイシューに分ける際は仮説は必須。
仮説がないと、ロジカルに正しくても経営上の意味がなくなる。
経営上のトップイシューを解決するためには、
改善後にどういう姿を達成しているとよいのか、
姿1、姿2、姿3・・・と、仮説ベースで分けて考えていく必要がある。



不適切な例: 会社のトップイシューとの関連がわかりにくいイシューを与えてしまう

レアジョブの企業としてのトップイシューは、生徒様数の毎年倍増。
これを達成するためには、クチコミでの生徒様や講師獲得が大事。
クチコミを達成するためには、よいサービスの提供が大事。
よいサービスの提供のためには、xxxが大事。

このように、企業における全てのイシューは、企業のトップイシューがブレークダウンされたものになる。
「必要なスタッフを確保できるか」 というイシューであったとしても、
それをさかのぼっていくと、「生徒様数を毎年倍増できるか」 という問いにつながる。

問題解決に慣れた人なら、このへんを勝手に考えて軌道修正してくれるのだけれど、
僕の問題解決トレーニングの受講者の8割は初級者。
きちんとそこに配慮したイシューを渡さないと、独自の視点でイシューを解釈し、
期待していたものとはまったく違うものがあがってきてしまう。

だから、このへんがみえやすいイシューを渡すか、
このへんがみえにくい場合はトップイシューからロジックツリーでブレークダウンした上でイシューを渡すかしないと、
かなりキケン。



他にもまぁ不適切なイシュー設定の例はいっぱいある。

とにかく、イシューの設定は大事。
イシューの設定を失敗すると、その後の作業すべてがムダになる。
答えを出すことよりも、正しい問いを設定することのほうが難しい。



(しかし、こういうマニアックなブログ記事って、一体誰の役に立つのだろうか・・・)

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「理解してから理解される」 をできるようになってもらう方法

7つの習慣の第5の習慣は、「理解してから理解される」 というもの。

「理解してから理解される」 についてちょっと説明すると、
議論がかみ合わないとき、通常、そこにはいくつか理由がある。
・前提が違う 
・共有されていない情報がある
・目的地が違う 

このようなとき、お互いが主張をぶつけていたら、いつまでたっても前に進まない
だから、違う点は何か、まず相手を理解する必要がある。
だからこの第5の習慣はとても大事。

で、色々やってきたわかったこと:
「理解してから理解される」 ができていないことを、
できていない人にわかってもらうのは、なかなか難しい

ということ。

 「自分は相手の話を理解しているのに、相手が間違っているから物事がうまく進まない!」
 「改善すべきは自分ではなく相手だ!」
こちらは何を話そうが、相手は理解しようという意図がないので、どうしてもこのようなテンションを崩せない。



じゃあどうすればよいか見えていなかったけれど、最近気づいた方法。
それは、ひとつの問題を深く掘り下げ、本人が思っていなかった方法でその問題を解決してしまうということだ。

例えば、本人が文句を言っていることがあれば、
とくに、誰か他人について文句を言っていることがあれば、
なぜそうなのかを掘り下げる。


掘り下げるときは、問題解決の要領でやる。
そもそものイシューを定義して、そのイシューをサブイシューに分解していく。

で、本人が文句を言っているのは、このサブイシューAに対してだけれど、
他人はまったく別な観点、サブイシューCやDからみていることがわかる。
そして、そもそものイシューを解くのは、
サブイシューAでも、サブイシューCでもDでもいいのかもしれないとわかる。

この時点で、本人はうっすらと気づく。
「自分は、全体像が見えていなかった」 と。

このプロセスを、1回だけでなく、何回も何回もやる。
すると、本人はやがて、他人に文句を言う前に慎重になる。
「自分は、全体像が見えているのかな?」 と。

この疑問がとても重要で、これこそが「理解してから理解される」ができるようになる秘訣だと思う。
・他人の正しさをリスペクトする
・自分の正しさに疑問を持ってもらう

根気と時間をたくさん必要とするプロセスではあるが、
「理解してから理解される」は、優秀な人ほど陥りがち。
うまくいったときの成果は大きいと思う。

みんながYesと言っているなかで、

みんながYesと言っているなかで、
ひとりだけNoと言え、
しかもそのNoが結果的に正しい

これが、経営者に求められている役割だと思う。

素質よりもなによりも、心の強さが大事だと思う。

コンサルをアンラーニング

コンサル的に情報を整理すればするほど、
理解はしやすくなるが、
人を動かしたり感動させたりしにくくなるように思う。

むしろ、相手が一生懸命理解しようとしてくれる場合なら、
むしろ説明が下手なくらいの方が、
人を動かしやすいと思う。

コンサルに中途入社した人に問われるのは、前職での経験・スキルをアンラーニングできるかどうか。
いまの僕の場合、前職のコンサルらしさをもう少しアンラーニングしないとなぁ・・・ と思う。

周りのひとに変化をもたらしたいとき 3

グローバルブレインさんというVCに、うちは投資頂いている。
ハンズオンで、担当者の方が週1でミーティングに来てくださる。
で、半年前に、僕が次のように愚痴った。

「ネガティブフィードバックが、僕、ずっと苦手なんですよね」

すると、その担当者の方は次のように言った。

「たぶん、答えを明示しちゃっているのがいけないんじゃないかなと思います。」
「ご出身がコンサルだから、情報の整理がうまい。答えまできれいに導き出せる。
 だから、あなたのとるべき行動はこれです、と説明できる」
「でも、それでは人は動かない」
「結論は明示してはいけない。相手に自分で考えさせなければいけない。」

「だが、自分で考えさせるために、考える材料は用意する必要がある。」
「事業がどう成長するか、関わる人がどう変わるか、どのようなマネジメントタスクがあるか、誰がやるか、その人に期待されている役割は何か、などなど」
「あと、考える機会もこちらから設定する必要がある」
「でも、答えは出してはいけない」

このコメントはありがたかった。

起業した場合の大きな欠点は、ネガティブフィードバックを受ける機会が減ること。
うちの会社は普通の会社よりも意見がいいやすい会社だと思うが、
それでも上司にダメ出しするのって、精神的になかなかたいへん。
必然的に、自分からネガティブフィードバックを探しに行くか、これで大丈夫と安心(慢心?)するか、
そのどちらかしかない。



で、VC担当者さんのコメントをいただいてから、半年たった。
言われたことが自分なりに整理できた。

・「相手に考えさせる」という目標を達成するうえで、
もっとも僕自身にあった方法は、
相手に選択肢を明示すること。




例えば・・・

例えば、フィリピン側の創業期からのメンバー。
直感にすぐれ、0→1の段階では誰よりもシゴトができる。
実際、会社が0→1の段階では大きな功績を示してくれた。
でも、いまレアジョブは1→100の段階。
本人が持っているスキルと、会社がいま必要としているスキルの間に大きな差がある。
これをどう伝えようか、さんざん迷って試行錯誤した。

先日ブログに書いた、遠回りなやり方 、虎視眈々とタイミングを待つやり方もいい。
けれど、トップに近ければ近いほど、時間をかけていることができないので、
この場合は直接的・近道なやり方でなんとかするしかない。

でも、次のような言い方だと、問題がある
・今の役割(1→100の仕事)のスキルを覚えて欲しい
この言い方だと、「今のあなたではダメ」という主観性・意図がどうしても混じる。

客観的事実よりも、どういう意図を持たれているかで、人は心を強く動かされる。
だから、徹底的に事実を整理して、主観性を排除した。
そのフィリピンスタッフの例だと、あらゆる可能性を考えた。
結局、3つの選択肢に絞られた。

1) 会社の成長を止める (= 1→100の仕事をスキルなしに務めてもよいというメッセージ)
2) 適性の高い0→1の部署をまた始める
3) 1→100のスキルを必要とされる部署を続け、今以上のプレッシャーを周りから受ける

なぜこの3つしか選択肢がないのかを、とうとうと説明した。
それぞれ、どんなメリット・デメリットが予測されるのかも、説明した。
どれも、様々な困難が予想される選択肢だった。
そして、最後に言った。
「もう、僕は選べない」
「自分で選んでほしい」

結果として本人が選んだのが、次の二つだった。
・2)の 0→1の部署 からやり直す
・ただし、その部署が0→1の段階を抜け1→100の段階になったとき、今度は離れずにすむよう、1→100のスキルは磨き続ける

これは、このスタッフにとっても、会社にとっても正しい決断だったと思う。

・相手に選択肢を明示すること。

選択肢に落としこむまで、相当僕の時間・エネルギーを費やすし、
選択肢に落とし込んだ後の話し合いも、そうとう大変。

でも、必要な場面に応じて、これを今後もやり続けていきたいと思う。

クチコミの法則

先日出版した著書「129円のマンツーマン英会話 スカイプ英語勉強法 」にも書いたが、
レアジョブの講師は9割以上、既存講師からの紹介・推薦で集めている。
これが、質のいい講師を集める上で、これがもっとも重要かつ手軽な方法だ。

で、その様子を観察していて気づいたのは、
クチコミは満足度向上以外の方法でクチコミはコントロールできないということと、
クチコミには法則があるということだった。

以下、メモ。



・自分一人、自社一社のチカラには限りがある
  ↓
・いかに波にのるか、すなわち、たくさんの人に薦めていただけるかが大事



・一人の人から熱烈に勧められるよりも、周りの2,3人が使っている状況のほうが、クチコミとして説得力が強い
  ↓
・狭い集団でいいから、高い浸透率が大事
・どの集団を狙うのか、特定が大事
  ↓
・狙いを定めた集団に対し宣伝を集中させ、ファーストユーザーグループを確保すべし
・確保した後は、ファーストユーザーグループに満足頂けるようにサービスを提供すべし
・そうすれば、あとは放っておいてもサービスは自然に広まる
  ↓
・ファーストユーザーグループを確保するための宣伝の費用対効果は、単純な獲得効率でいえばそんなによくない。だが、だからといって宣伝を中止しなければならないというわけでもない。




・一人の人から熱烈に勧められるよりも、周りの2,3人が使っている状況のほうが説得力が強い
  ↓
・サービス使用率が高い集団の中では、サービス使用率が指数関数状に急速に伸びる
・一方、集団の壁を越えたコミュニケーションは機会が少ない
  ↓
・クチコミは集団の壁を越えづらい 
  ↓
・別の集団でサービス使用率を高めたいとき、時間を早めるには人為的な関与が必要




・クチコミは強制できない・強制されたクチコミは意味がない
  ↓
・使っていただき、満足していただけるかどうかが大事
・情報交換の文脈の一つとして、自然な形でサービス使用の話が出てくるかどうかが大事
  ↓
・集団とは、情報交換の頻度・量が大きいグループ
  ↓
・facebookなどがあってすら、地理的に近いところにいる人とのほうが、情報交換頻度・量が依然として大きい
  ↓
・ある地域ではサービス使用率がやや高くなり、ある地域では使用率がやや低くなる
  ↓
「周りが使っているから自分も使う」効果により、そのわずかな差は大きな差となってゆく
  ↓
・とはいえ、サービスに対してニーズがあれば、使用率が低い地域も、使用率が高い地域にいずれ追いつく
  ↓
・サービス使用率が飽和するまでの時間が、地域毎に差が出る
・時間を早めたいときは、人為的な関与が必要
  ↓
・口コミによるサービス使用率の高まりを、ある程度の幅で予測できる



まとめ

・どの集団を狙うか、その集団の人口はどれくらいか、飽和したときのサービス使用率がどれくらいか、特定すべし。
・狙いを定めた集団に対して、宣伝を集中的に投下すべし。その際は、確保したいファーストユーザーグループの目標数値を設定すべし。
・サービス使用率がある程度まで達したら、そこへの関与はもう不要なので、次の集団に映るべし
・ただし、なによりも満足度を重視すべし。満足度を向上するためには、どのような機能・メリットが必要とされているか、特定すべし

優秀な人って、どんな人?

会社を始めたばかりの頃、ブログにこう書いた。

ちっぽけな会社であっても、優秀な人しか入れたくない

あれから3年以上たったが、お陰さまで優秀なメンバーに恵まれていると思う。
そして、会社が成長していくためには、優秀な人たちをさらに集め続ける必要がある。

で、いろいろ考えていた。



優秀な人って、どんな人だろう?

最初は、一般的に優秀な人と、一般的に優秀でない人がいるものだと思っていた。
でも最近、それはちょっと違うことに気づいた。
どのように仕事をしている会社かとか、どんな人たちがいるか次第で、
その人が優秀かどうかは大きく変わる。

たぶん、別の例で話したほうがわかりやすいから、別の例で話す。



塩、コショウ、砂糖の中で、優秀な調味料はどれ?

もちろん、優秀な調味料なんて決められない。

・どんな料理をつくるか次第で答えは違う。
・どんな素材をつかうか次第で答えは違う。

料理は、素材・調味料のハーモニー。
すごい調味料が存在するわけではなく、
どういう場で、どういう素材とのハーモニーを奏でるか次第で、
優秀な調味料は違う。

これって、仕事でも一緒だと思う。
どういう人たちと、どのような結果のために、ハーモニーを奏でるのか?
これが見えていないと、どんな人が優秀なのかは決められない。



じゃあ、優秀な人って、どんな人?

会社のホームページを見たり、社員と会ったりしたときに、自分がビビッとくるかどうか。
それが一番わかりやすい指標だと思う。

「あなたの会社のハーモニーのために、私は必要なんです」
そう自分で強く思えるかどうかのほうが、自分がどう評価される以前に大事だと思う。

最近、会社が大きくなったぶん、応募者を集めるのがラクになった。
反面、面白くない面接も増えてきた。
 「御社の◯◯という理念に共感しました」 というやつ。

「それって明らかに、うちのホームページを昨晩暗記してきたよね?」 って回答がくるとつまらない。
そんなことを聞いたって、ぜんぜんうれしくない。
むしろ、 「◯◯はすごいいいけど、◯◯は違うと思う」 みたいなことを言ってもらえると、僕はぞくぞくする。
たとえ、結果として間違っている意見であったとしても。
その人のこだわりを知るのは楽しい。
その人の考え方を知るのは楽しい。
何よりも、勇気があり自分を偽らない人といるのは楽しい。



塩は塩、砂糖は砂糖であるべきだと思う

塩が、自分が塩辛いのを気に病んで、砂糖と混ざることにしました。
砂糖と塩のミックスです。
そのミックスは、誰に必要とされるでしょうか?

答えは、あたりまえだけど、誰も必要としない。
パンチのきいた塩や、本当に甘い砂糖ならば、スーパーで高値で売れる。
けど、砂糖・塩のミックスはつかいみちに困ってしまう。

本来塩の人が、砂糖の部分をアピールするとき、
僕は、「違うんだよな」って思う。
僕が知りたいのは、あなたが砂糖なのか塩なのかコショウなのかってことなんだよ って思う。
というか、あなたは塩のくせに砂糖として採用されてもいいの? って思う。



自分に合わない会社に受かるくらいなら、落ちたほうがマシだと思う。

人生の中で最も生産的なときに、大半の時間を過ごすのが、職場になる。
いちどきりの人生、自分が楽しいと思えない職場ですごしてもしょうがない。

僕はCEOで、会社でいうと料理人にあたるだろう。
僕は料理人だから、あなたという素材・あなたという調味料をつかって、
レアジョブという最高の料理をつくろうと思う。
もし僕がぜんざいをつくろうとしていたら、たぶんコショウはいらない。
でも、コショウとしてのあなたを否定しているわけではない。
あなたが活躍できる場がうちではなく、どこか他の会社だったというだけか、
僕が将来ステーキを焼くまでまってほしかったというだけだと思う。

だから、料理人としての僕の腕を信頼し、僕に吟味させてほしい。
面接の場でつまらない棒読みはやめて、
塩っ辛いとか、甘ったるいとか、そういう欠点・ドロドロしたものをさらけ出してほしい。
ぜんざいにひとつまみの塩を入れるみたいに、
あなたの欠点をいかした最高の料理をつくる自信が、僕にはある。

フィリピンのオフィスにプロジェクターを持ってきた

フィリピンのオフィスにプロジェクターを持ってきて、会議室に置いた。
やっぱ、会議がはかどるね~


戦略コンサル辞めて起業している日記-110707Projector


スタッフは大喜びで、映画観よう観ようと騒いでいる。

「いや・・・ それはちょっと目的が違う気が・・・」
と思いながらも
「どんなスピーカーを持ってきたら、みんなが映画観やすくなるんだろうか」
って考えている自分がいる