大和国のホツマツタヱ⑩　～鳥見社の勾玉池～

今回の旅は、

ホツマツタヱ師のなぁぶぅさんに
ご案内いただいていますが、

そもそものはじまりは、
なぁぶぅさんの
ブログに書き込まれた
 不思議なコメントにありました。

要約すると、

『
宇陀の鳥見社の
水の気を、

太秦の蚕の社に
持っていってください
』

というのです。

このコメントに
なにか惹かれるものがあって、

じゃあ、やってみよう
ということになったのです。

そうしてやってきたのが
奈良県宇陀（うだ）市にある
鳥見山（とりみやま）公園です。

ここは、
初代・神武（じんむ）天皇が
即位後に、

日本ではじめて
大嘗祭（だいじょうさい）を
行った場所である

霊畤（まつりのにわ）
だといいます。

大嘗祭とは、
新天皇が即位後、

最初に行われる
新嘗祭（にいなめさい）のことです。

新嘗祭とは、
毎年11月23日に行われる
宮中祭祀で、

天皇陛下みずからが、
国民の五穀豊穣を祈願する
最も重要な祭祀です。

なかでも大嘗祭は、
皇位継承儀礼をともなう
秘儀だといいます。

代々天皇は、
大嘗祭の儀礼によって
皇位を継承してきており、

そのはじまりの地が、
ここだといわれています。

が、
いまではすっかり寂れており、
うっそうとしていました。

というのも、
はじめの大嘗祭が
おこなわれた
霊畤（まつりのにわ）
の比定地はここだけではなく、

大神（おおみわ）神社がある
三輪山（みわやま）の南、

桜井（さくらい）市にも
鳥見山があるのです。

ただし、桜井市は

鳥見山（とみやま）と

読むそうです。

ふもとには
等彌（とみ）神社があり、

こちらも
霊畤を主張して
裁判まで起こしたといいます。

その結果、

公式的には

桜井の鳥見山が

神武天皇の大嘗祭の地と
いわれるようになったといいます。

おそらくもとは、

豊（とみ）や富（とみ）の意味が

あったのではないでしょうか？

ただし、
ホツマツタヱには
こうあります。

『
みをやかみ
まつるはりはら
とりみやま
』

神武天皇は、
父・ウガヤフキアワセズの
教えを守るために、

父の御霊を

下賀茂（しもがも）神社から

宇陀市榛原（はりはら）の

鳥見山に遷したといいます。

ですからもしかすると、

父の御霊を祀ったのが
宇陀の「とりみやま」で、

大嘗祭をおこなったのは、
桜井の「とみやま」

かもしれません。

さて、この
宇陀の鳥見山公園には、
勾玉池（まがたまいけ）が
あります。

池のなかには、
美しい鯉が泳いでいました。

また、ほとりには

珍しい草花が
茂っているといいます。

そんなお池の水を

すこしだけ

わけていただきました。

ちかくには、
水源を祀ってあるのか、
稲荷神社もありました。

鉢順大荒目之命とは
どなたでしょう？

またこの祠の裏には、
小さな磐座があり
降神石とありました。

いったいどんないわれが

あるのでしょう。

ここ

鳥見社にかぎっては、

情報がほとんどありません。

そうこうしていると、
人里離れたこんなところで
どなたかが談笑しあう

声が聞こえてきました。

すかさず、

なぁぶぅさんが
声を掛けてみたところ

なんと
地元の関係者だといいます。

この山や、社を、

護ってきた方々のようです。

鳥見山公園には
もうひとつ、
『鳥見山山中霊畤趾』
という石碑があるのですが、

この石碑を、
ここまで運んできたのは、

この方々の
お祖父さんだといいます。

さらに、
この石碑をぐるりと
一周みてまわっていると

石碑の裏に、
こんなものが
置かれていました。

土偶のレプリカ？　です。

こんなに意図的で、
こんなに意味深なことが
起こるものなのですね。

ぼくもすっかり
興奮してしまいました。