夜空にいる -6ページ目

星を追いかけて

7月28日__


不安がこみ上げて寝れなかった。


朝8時に、家を出ようとした。


「どこ行くかねー?」


亜美「学校のグランド」


「気つけて~」


亜美「・・・うん」



学校のグランド__誰も来てない。



誰も来てないから、来たかった。



亜美「・・・はぁっ・・・」


_昨日の美優の会話を思い出すと、不安で仕方ない__




美優「・・・・疲れたな。休みたい。じゃあね」



一方的に切られた電話。


疲れた。その意味もただ疲れたんじゃない。美優は・・


アタシはポケットからケータイを出して、もう一度美優にかけたが、出ない。



__トゥルルルルッ___トゥルルルルッ__



「何してんの?」



後ろを振り返ると光が居た。


アタシはすぐケータイを閉じた。


亜美「うん、ちょっとね」


光「香は?一人で来たの?」


亜美「うん、ちょっと一人になりたくて」


光「ふーん、もうすぐタカ来るけど、一緒に朝練付き合う?」


亜美「いいよ、てか無理~ついてけないよー」


その時



___♪ウゥゥー”ッ♪__ウ”ゥ”ゥーッ♪__


ケータイが鳴った。


アタシはとっさに出た


亜美「もし」


美優「亜美、かけたでしょ?何?」


亜美「いや、えっと・・・・」



思えば特に用があったわけでもないのに電話していた。


けど、心配しているのは事実だ。


美優「・・・・何?用なかったの?」


亜美「・・・・・美優。大丈夫じゃないでしょ?」


美優「・・・・だったら?」


亜美「・・休んでいいから」


美優「は?」


亜美「疲れたなら・・・がんばらなくていいから」


美優「・・・意味が分からない」


亜美「いつか分かるよ」


美優「分からない」


アタシはため息をついて言った


亜美「・・・・はぁーっ、一人にならないでって事」


美優「うん、分かってる」


亜美「それなら、いいけど・・・・・どこも行かないでね」


アタシは心の奥底で、美優が一人でどこかへ行ってしまうんじゃないかって思った。


美優「・・・・亜美は幸せ?」


亜美「え?、んー、不安がある、美優がどっかへ行っちゃうんじゃないかって」


美優「・・・・ごめんね」


亜美「え?」


美優「アタシ、自分なりに開き直るようにがんばる」


亜美「そっか!夏休みまだまだあるから、8月入ったら、そっち遊びに行くね!」


美優「うん、ごめんね、ごめんね」



__美優は・・・最後まで謝ってた__



__プツッーツーーツーー___



光「なんか深刻な話~?」


亜美「うぁっ!ずっと居たの?!」


光「何?友達なんかあったの?」


亜美「うん、ちょっと、大変な事があってね・・・」


光「何?自殺話し?」


亜美「違うよっ!!」


ついムキになってしまった。


アタシは美優の事でそれが一番心配だった。


光「話せば?亜美も相当不安なんじゃん」


亜美「・・・・っ・・・怖い・・・本当に、居なくなっちゃうんじゃないかって・・・」


光「亜美があれだけ言ってたじゃん・・・大丈夫だろ」


亜美「・・・先週・・・・事故にあって・・・・左手に麻痺が残って・・・就職先・・・取り消しになったって・・・」


光「左手か~・・・就職は難しくなるだろうね・・・」


亜美「麻痺なんか残ったら、就職先なんか見つからないって最初は泣き喚いてたけど、なぐさめる事しか出来なくて・・・もうどうすれば・・・」


光「お前は、お前の出来る事をしてればいい、後は、本人次第だ、あんまり余計な事すると、逆に追い込む事になる」


亜美「・・・うん」



その時、遅れてタカちゃんが来た

タカ「うぉーい!光ー!」


光「あっ、お前っ遅いから!」


タカ「あれ?亜美も居るんだ」


亜美「うん、ちょっと抜け出してきた」


タカ「あっ!そうだ!お前裁縫できる?」


亜美「うん、出来るよ」


タカちゃんはカバンから部活のシャツを出した


亜美「うわ、どうしたのこれ?」


タカ「ここさ~、コンクリートでやぶけてさ~、はじっこだし、母さんにバレないように縫ってくれね?」


亜美「うん、いいよ」




__美優、どこも行かないでね__

DAC・PLOGRAM 56


アスカ「・・・・・DAC・PLOGRAMは・・・・中止っ・・中止だっ!この兵器を殺せっ!!」



アスカがもがくディアラに向って指示を出した。


アーシュ「ユキ、一突きだ、殺せ」


一本の矢がユキの元に届いた。


ルイラ「何をするの?!いいかげんいしなさいっ!!」



ディアラ「・・・・」


フィール「っ!!」


__一瞬・・・・自分が白く燃え尽きるほどの恨みを覚えた__



そして、目の奥にディアラが居た。



そこにはボクとディアラ、2人しか居ない。


フィール「ディア・・」


ディアラは表情を変えずに首を横に振った。



そこで現実に戻った


フィール「ハッ・・」



目の前には矢で一突きにされたディアラが。


ルイラ「・・・・うそっ・・」



フィール「あああああぁぁぁぁぁぁlぁぁぁぁぁぁぁぁ”っ!!」



フィールの悲鳴と共に呪界魔が無理矢理出てきた。


そしてフィールへ憑依した。



ルイラ「ヒッ・・・・・」



黒の羽を身につつんだフィール・・・



准「・・・解除プログラム・・・兵器そっくりだ・・・」



アーシュ「一回返れっ!」


ユキ「はい」


アスカ「あれは・・・?」


アーシュ「分からない、けど、ディアラが憑依してる可能性は・・・高い」


フィール「・・・ウゥゥッーーッ・・・」



黒い封絶が周りを囲んだ。



ルイラ(やっぱりっ・・・・・最後の手を使う気だ・・・中に居るのは・・・フィールじゃない・・・ディアラ?それともっ・・)



__けど、これで、ここに居るみんな、確実に死んじゃう・・・アーシュは・・__



アーシュ「あんなのくらっちゃ、死んじゃうわね」



アーシュも五重の門を風呼した。



アルスは3/1問に吸収されたが、アーシュはぎりぎり生きていた



フィールは元に戻りかけていた



フィール「ウウウゥゥゥッーーッ・・・アアアアァァァァァ--ッ!!」


ルイラ「フィールッ!!」



すぐに組成したが、フィールの傷もハンパじゃなかった。



フィール「ハァッ・・・ハァッ・・・・ディアラッ・・・・ディアラを返せぇっ!!」



アーシュ「お前は・・いつまでそんな事いい続けるつもりだぁっ!!人形に話しかけても返ってこないんだ!!お前はこの6年間、心のない兵器に振り回されていただけだっ!!そしておまえ自身も、心のない兵器だ」



流れ星と共に 


直「ダメ」



__直は最近そんな事ばっかり言う__



心では気づいてるけど・・口に出さないだけで・・・



これって束縛なのかな・・・?



亜美「買い物行くだけだよ・・・?」


直「うん、分かってる、俺も行く」


亜美「・・・・いいってば」


直「ダメ」




美優「束縛でしょ?それは・・・」


久々に美優と喋った。


亜美「・・・・分かってたよ・・・けど」


美優「束縛って、一番断ち切るのに難しいんだよね」


亜美「断ち切ろうとしてない・・よ?」


美優「束縛は早いとこ断ち切ったほうがいいよ・・・DVになるパターンがあるって聞いたから・・・けどそれも愛情だって考えてしまうらしくて、断ち切れなくなるの」



__それを聞いてゾッとした__



__今のアタシの状況じゃん・・・__


直は不満があると、無理矢理にでも思い通りにしようとしてくる。


亜美「そうなんだ・・・・ちょっと分からなくもないかも」


美優「愁くんと別れて後悔ないの?」


亜美「・・・あるよ」


美優「え?」


亜美「・・・・・・・嘘」



__あるに決まってるじゃん・・・・けど仕方ないよ__




美優「・・・・大丈夫?」


亜美「うん」


美優は本気で心配しているようだ。


美優「亜美、アタシは、アンタの事が大好きだから」


亜美「・・・・っは、ははは、何言ってんの~」


美優「幸せなら、それでいいけど、束縛は怖いよ」


亜美「うん、分かってるよ」




4時、アパートに帰宅した。



亜美「ただいま~」



流れ星と共に 


最近__愁がおかしいと思った__


亜美「痛ッ・・・」



__アタシ・・どうなっちゃうんだろう___


それは愁の部屋で起こった。



亜美「愁?聞いてる?」


愁「あ、うん、ごめん、聞いてなかったわ」


亜美「どうした・・・?すっごいぼーっとしてた」


愁「うん・・・最近、部活とか何かでいろいろ疲れる」


亜美「前も言ってたよね?本当に大丈夫なの?」


愁「・・・・けっこうしんどい」


亜美「ならがんばらなくてもいいよ・・・がんばってこうなったんだか・・・」


愁「がんばらなくていい?オレががんばらなかったらあの部活はどうなんだよっ・・」


机をバンッと叩いた。


亜美「だって・・・そうでしょ?愁がんばりすぎだよっ・・もっと気を楽にして・・」


愁「なら・・・オレの事なぐさめてよ・・・」




__最初はよく意味が分からなかった__




亜美「え?」



愁「しんどい・・・」



ポテッと愁の顔がアタシの胸にのっかった



亜美「うぁっ!」




__力かけたのかな・・・?__そのままゆっくり倒れちゃった__



亜美「痛ッ・・・愁ごめ・・・大丈・ウッ・・ンッ」


手が震えた__



本当に愁がおかしくなった・・・



亜美「っはっ・・・」



流れ星と共に 


真夏になると恒例の口癖を吐きながら、夏休みまであと1日。


けれど受験生のアタシは受験が縮まるのが怖いのもあり、少し喜べなかったし、なにより、


香上に会えない・・・


亜美「体育館風通し悪いね~、マヂ暑い・・」


千代「そうだね~」



__あ~あ~、もう中学校も半年切ったんだな~・・・やっぱ3年なんか早い・・__



香上「あ、やば、しおり忘れた、取りに行くから玄関で待ってて」


亜美「うん、分かった~」



クツを手にして、下駄箱の中から外履きを取り出そうとした時。



___ガンッ___



後ろから手が伸びた



_誰?香上?__



亜美「光っ・・・」


光「お前、今香上と付き合ってるんだろ?」


亜美「・・・うん・・何っ・・」


光「オレに告ったクセにな」


亜美「・・・っ・・何が言いたいの?」


光「転換早いんだな」


その言葉にカァッとなった。


ふざけあって、とかじゃない、本気でイラついた


亜美「・・・・イヤがらせっ?・・・アタシは今幸せなんだから・・・邪魔するような事しないでよっ・・・」


光「ムカツクんだよっ、お前はっ!」


亜美「アタシだって、ムカツクよっ!わざわざこんな事言うために2年ぶりに話しかけてきたわけ?何がおもしろ・・


愁「あれ?矢沢だ、どうした?」


亜美「別に・・」


光「あぁ、オレ邪魔みたいだし、帰るわ」


愁「あ?別にいいじゃんか、朝倉、途中までいい?」


亜美「ヤダッ!!絶対にヤダッ!!」


愁「は?」


それを見て光は鼻で笑った


光「じゃあね、パンダ。」





___心臓の音が聞こえた____




__思い出す2年前・・・思い出したくないっ・・・__



__アタシは・・またおかしくなるの?__



__愁っ・・・桜っ・・・__





「がんばったらいけん」



「がんばらなくていい」



「がんばれ」



「もうがんばらなくていい」



「がんばれよっ!!」


「がんばって!!」

頭の中で今まで言われた事全部が甦る



亜美「・・どっち・・・なの・・?」



愁「おぃ、大丈夫か?矢沢と何かあった?」



亜美「アタシは・・・どうすればいいの・・・?」


愁「は?」


亜美「アタシはっ!どうすればいいのよっ!!」



プチンッ__



頭の中で何かが切れた・・・それと同時に体が動かなくなり、倒れた


愁「朝倉っ」


そこに美優が通りかかった



__バタッ___



美優「亜美っ?亜美っ!」






いつの間にか暗い暗い、何もない所にアタシは居た



__1年の時に心の奥底にあったのがコレなのかもしれない__




暗闇から1本の手が伸びてきた__



亜美「っ!?」


光「・・・早く来いよ」





光が引っ張ってきた



亜美「・・・ヒッ・・・・・・ヤダッ!!ヤダああぁぁぁっ!!」


光「忘れるなよっ・・・お前は進んでも、一生ここに戻ってくる」




__っ!___





亜美「はっ!!」




白い天井がぼやつく。


目には大粒の涙。


愁「うわ・・・すっげぇ汗」


美優「・・・亜美・・・」


亜美「ハッ・・ハァ・・・・なんで?」


美優「・・・また、倒れたんだよ?」


亜美「・・・ヒッ・・・ヒカッ・・・・・怖いっ・・」



流れ星と共に 


亜美「あっ!香上!」


愁「ん?」


亜美「なんもなーい、呼んだだけ」


愁「何だそれ」


亜美「部活がんばれー」


愁「おう、じゃね~」


小夏「ちょっと、美津さん、コイツいつ殺す?」


美津「いつにしよっか~」


亜美「ちょ!殺すなよっ!」


小夏「ラブラブ見せつけた刑だ!」


亜美「何ソレー!」



__こういいながらも、少し照れてる・・・・__



海にはしばらくしてから伝えた。

すぐに言ったら、腹いせに付き合ったって思われそうだったから・・・__

海「え?!マヂで?!」

亜美「うん・・・海には絶対に言おうって決めてたのさ!」

海「うぉ~、マヂかぁ~、なんか複雑、アッサの話はたくさん聞いたから、やっとか!って感じだわ~」

亜美「なんそれっ」

海「まぁ、おめでとう」

亜美「うん、今超幸せ、あのね、見かけによらず優しいんだよー」

海「あいつはけっこうイイ奴だよ」

亜美「そーんな事分かってるよ~」

3年は、最初はダメかと思った。


けど、案外上手くいくもんだな~



夏休み間近・・・アタシは光の事は思い出そうとしなかった。


光は幸せにしてる・・・アタシも幸せになれた。


みんな幸せなんだ、それ以上の事なんてない。




希「ね~、亜美なんか言ってない事あるでしょ?」


亜美「え?何?点数?あ、今日は英語と~」


美優「違うっ!亜美誰かと付き合ってる?」


亜美「え・・・え・・・?」


__言ってないはず・・・__


希「やっぱりィ~~ッ!!」


亜美「・・・・」


アタシは口をへの字にして顔を隠した


美優「なんで言わんがよーーーッ!!」


亜美「・・・・言おうと思ったけど、なかなか言えなくて・・・」


希「誰?誰?誰と?もしかして他中?」


美優「え、違うでしょ?話聞いたけど、早中の3年だって!」


亜美「ちょ、それ誰からっ・・」


希「男子がなんか聞いてきたから」


アタシはその場でがくっと座った。


亜美「誰よそれ~・・・」


希「ガンが言ってた、で、誰?誰?」


亜美「2週間くらい前に、香上に告られたよ」


希「うぉぉっ!!やっぱ亜美カワイイからだよっ!」


亜美「カワイくないっ!!カワイかったとしても顔で選ぶ奴はイヤ!」


美優「亜美は香上の事好きだったの?」


希「あ、それ気になる」


亜美「あ~、最近仲良くなったんだけど、見かけによらず、優しいし、坊主だし・・」


希「坊主?」


亜美「アタシ坊主好きなんよ・・・パーマかけたり、ツンツンの髪してる人はなんか悪いイメージ持つから好きじゃない」


希「あ~分かる~」


亜美「それに、光から抜け出せるチャンスだと思ったし、2週間前と比べたら、全然好きになってきたと思う」


美優「うん、いいと思うよ、亜美おめでとう」


亜美「うん、今は幸せだって自分でも思う」


希「亜美おめでとぉ~っ!!」



みんなが笑うのを見て、一安心した。



その時、


愁「うぉ~い、朝倉~」


美優「っ!」


アタシはその声にふり返った


亜美「あ、香上」


愁「あ、取り込んでた?」


亜美「うん、1週間に2回くらいみんなで喋ったりしてるんだ~、でどうした?」


愁「いや、朝倉が見えたから、ヒマなら喋りながら帰れないかな~って、けど話ししてるなら、今度にする」


その時、


希「亜美ィ、ウチ等の事なら、気にしなくて大丈夫だよ、美優はもう塾だし、解散する?」


亜美「あ、そっか、希なんか喋りたい事なかった?」


希「んーん、亜美の話し聞きたかっただけだから、大丈夫だよ」


亜美「そっか、じゃあ解散という事で」


アタシはそのまま香上に送ってもらった


愁「いつも話してるの?」


亜美「うん、みんなの話し聞くの楽しいから、自分の話しもするしさ~」


愁「ていうかアイツ等、知ってるワケ?」


亜美「あ、さっき突き止められて・・・あの2人は心から信頼する友達だから・・・ダメだった?」


愁「ん~、別にいいよ、オレもタカ達にバレてるし」


__やっぱり広まるのって早いな~__


亜美「やっぱ送ってもらうの悪いよ!あそこで話してこうよ!」


アタシは愁としばらく話していく事になった。


少し暗くなってきた頃、


愁「お前さ~、前髪あげたほうがいいと思うけど」


亜美「え~、そう?アタシは今のほうが・・」


愁「それもいいけど、前のがいいと思う」


そう言って愁は前髪をつまんだ


少しドキッとした


髪__


亜美「ははは、じゃあ明日から上げてこようか・・」



愁の顔が近くにあった


亜美「なんか・・・近くない?」


愁「近い?」


亜美「うん、うん?」


愁「お前さ、キスしたことある?」


亜美「なっ、あるわけ・・・ないじゃん」


愁「だよね」


__え?そういうノリ?__


やっぱそうだった、顔が近づいて来る


すごく緊張した。


あわてて目をつむった、瞬間



__ゴツンッ___



??




おでこをゴチンッとぶつけてきた



アタシはただ呆然とした


愁「ははは、早いだろ?それは」


亜美「もー!ビックリしたじゃんか!!」


愁「うわ、めっちゃ顔赤い」


亜美「っ!笑うなっ!!」


ぷにっ、とほっぺたをつねられたけど、不機嫌な顔をしてフイッと目をそらした


愁「怒るなって」



流れ星と共に 


「少しでいい、考えといて」


__香上にああ言われたけど・・・迷ってる・・・自分に嘘つくのはなんかイヤだ・・けど、香上の所にも行きたい__


次の日、アタシの迷いを一揆に断ち切るような出来事が起きた。


休み時間に、いつものようにタカに会いに来た海が言った


海「アッサ、もう、光の事あきらめたって言ってたよね?」


亜美「うん・・・」



__海には言ってない・・・アタシが光の事をまだ少しひきずってる事を・・__


海「オレも昨日知ったんだけどさ、光、仲居と付き合ってるらしい・・・3日前から」


亜美「え・・・・」



3日前から・・・まゆこと?


亜美「そうなんだ」


海「うん、やっぱりアッサ引きずってないみたいだね」


亜美「え?」


海「いつもなら、えーー!!とか言うじゃん」


亜美「あはは、言わないよ・・・・・・」



__すごく、突き刺さった__


アタシは本当は気づいてほしかったのかもしれない。


けどもう、好きで居たらダメなんだって自分の心の底から聞こえる。



「邪魔しちゃ悪いよ」



そう言ってる



「彼女居るのに好きでいるのはツライでしょ?」


自分が自分に問いかける。



「香上が居てくれるじゃん・・・」



亜美「香上っ!!」


隣のクラスに飛んでいった。


愁「あ、何・・・決めた・・?」


亜美「うん、決めたよ、耳貸して」


香上にそっと言った



__ウチも付き合いたい__


香上「え、マヂ?」


亜美「うん、あっはは、こんなアタシでよければ」


香上「うん、じゃあ、今日メールするから」


亜美「うん?なんかあるなら今言えばいいのに」


香上「今みんな居るからペラペラ言えない事」


亜美「なっ、なんか変な想像してしまうじゃんか!何の話だろ~な~、楽しみにしてますよっ!」


香上「じゃあね~」


亜美「うん」



思った以上にあったかい。


光も幸せなんだろうな。



流れ星と共に

今年で21になる。


夏休み中、一人で気晴らしに出かけてみると


珪人に久々に会った。


自販機にならんでると、前の人に見覚えがある事に気づいた


珪人「あれ?アッサじゃない?」


亜美「え?珪人?!うそ!久しぶりィ~、5年ぶり?」


珪人「やっぱアッサだ、5年くらいだね、アッサ買い物?」


亜美「うん、買い物と、今日みんな出かけてるから昼食べていこうと思ってさ~、もう日曜なのにヒマなの~」


珪人「あ、オレも昼食べて行こうと思ってたんだよね、一緒にどう?」


亜美「え?そうなの?じゃあ、そうしようかな、一人つまんないし」


アタシは珪人とセンター街にあるパスタ屋に入った。


珪人「アッサ今はなにしてるの?」


亜美「今は~、調理専門学校だよ、免許はもう取ってあるから今年で卒業、珪人は?」


珪人「今は短大」


亜美「うわ~、何の大学?」


珪人「一応、父さんついで、教師の免許取るつもりで」


亜美「はっ、さっすが!アタシ就職はまだうっすらとしか考えてないよ~」


珪人「オレだって、免許取った所で、すぐ働けるわけじゃないよ」


亜美「光はいいよね~、もう決まってるんだからさ~」


珪人「光とまだ続いてるの!?」


亜美「うん、一応」


珪人「うわ、すげ~、マヂか」


亜美「珪人は~?短大でいい人みつけた?」


珪人「あ~、うん」


亜美「おぉ!よかったじゃん!どのくらい経つの?」


珪人「まぁ、3年くらいかな~、来年オレの就職安定すれば、結婚する予定」


_それを聞いて思わず飲んでいたアイスティーの手が止まる_


亜美「マヂ?!嘘!そうなの?おめでと~」


珪人「まだ決まったわけじゃないから!」


亜美「アタシはそんな話まったくありませ~ん」


珪人「けど、近々出てくると思うけど、普通5年も付き合って結婚話なしってのはないだろ」


亜美「そっか~、そうだといいな~」



流れ星と共に 



夜7時、中間が終わって、勉強もしなくていい日に、アタシは部屋に居た。


亜美「ふぃ~・・・」



__なんか最近・・・楽しくないな~・・・学校・・・イヤじゃないけど・・・楽しい事もないし・・・なんか・・・__




最近のアタシは「無」ってカンジがしていた。



亜美「何もないってつまらないものなんだな~・・・イヤよりはいいけど・・・」



そんな時、そとに散歩に行きたくなった。


亜美(・・・7時か~・・・お母さんに言ったらダメって言うだろうな~・・・・こっそり・・・)


元々最近は3時間くらい部屋にこもりがちだった、アタシは母は部屋まで来ないだろうと思ってこっそり外に散歩に出た。


亜美(やっぱ夜に散歩っていいな~・・・・よしっ!)


アタシは調子にのって学校付近まで行った。


川を見たいと思ったから。


夜の学校は静かで誰も居ない。


当たり前か・・・


___コツッ・・・ガサッ__


すると、玄関横で物音がした。


亜美(あ・・・先生かな・・・?ヤバイ・・?って・・・電気ついてないし・・・居るわけないか~・・・)


__ガタッ__



亜美(じゃあ・・・・誰?)


ふとアタシは思い出した。最近、学校のガラスが立て続けに割られている事、学校の周りに白線が引かれている事。


と、生徒会室の外にいる人と目が合った。


その人は生徒じゃない・・・・


「っチッ・・・・」


その人は持っていた大きな石を投げつけ、ツカツカとアタシのほうに向ってきた。


亜美「え・・・い・・・ヤダッーー!!」


「朝倉っ?!」


向こうから聞き覚えのある声がした。


するとアタシに向ってきた人はそのままどこかへ行ってしまった。


一揆に気が抜けたアタシはぺしゃんと地面に座った


光「おぃ、大丈夫かよ?」


亜美「あ、あの・・・大丈夫だよ、っははは」


光「なんでこんな時間に?」


亜美「えーと、なんか散歩してたらここに来てしまいまして・・・」


光「バッカだな~、白線引いてあるから来るなって聞いてただろ」


亜美「忘れてた・・・光はなんでここに?」


光「おれはコンビニに来て、そんで声聞こえたから通ってみた、さっきの奴誰?」


亜美「わからない・・・けど、石持ってた・・・犯人?」


光「だろうな、この石はそれ以外に使い道ねぇだろ」


亜美「よいしょっと」


アタシは起き上がった、すると光は変な顔をした


光「お前ちょっと背伸びた?」


亜美「ぜんぜん、伸びててもミリだよ」


光「なんつーか、久々に見たからかな?」


亜美「そうだね、じゃあそろそろ帰らないと」


光「もう?」


亜美「お母さんに黙ってこっそり出てきたから」


光「なんでそこまでして散歩したかったんだよ・・・」


亜美「なんか・・・最近楽しい事ない・・・イヤな事もない・・・なにもない・・・ってカンジがしてさ~、散歩したくなった」


光「楽しい事って、お前香上と付き合ってんだろ?」


亜美「うん、それは楽しいけど・・・・そっちは?まゆことは?」


光「あ~、もう終わったから、それ」



__え?___


一瞬意味が分からなかった


亜美「嘘・・・」


光「合わなかったんだよ、タイプが、まぁ、そういう事」


笑いながら光は言った。


亜美(なにそれ・・・終わってたの・・・・?)



always


亜美「ごめん、忘れられない人が居るの」



「誰?誰か教えて」



亜美「・・・・言えない・・・けどもう3年になる・・・・」



「じゃあ、2番目でもいい!頼む、付き合って!」



亜美「・・・本当にゴメン・・・・」




__あいつに会ったのは・・・・2年前になるかな・・・__



一途で、絶対誰とも付き合わない奴が居るって聞いていた。


顔は知らなかったし、名前も・・・



4月__高校始まってまだそんなに経たない頃


深上「おーい、加川~っ!」


京介「京でいいよ、めんどくさいから」


深上「んじゃあ京ね、お前どこ中?」


京介「え?桜中」


タカ「じゃあダメか~」


京介「あ?何が?」


タカ「西薗!西薗亜美」


__初めは芸能人か何かの名前かと思った__


京介「誰?アイドル?」


すると2人はププッと笑った


タカ「まぁアイドルなのかもな」


深上「お前同じクラスの奴の名前くらい覚えとけよ」


京介「え?いや、まだ3日目だし、全員の名前なんか覚えてないよ」


__西薗?本当に覚えてない・・・__


京介「で?西薗が何?何かあるの?カワイイとか?」


深上「かわいいんだけど、告られた男肩っぱしから断ってく奴なんだよ、それで、みんな断られた理由が同じなんだよ」


タカ「忘れられない人が居るの・・・・・・ゴメンってさ」


京介「うわ~、引きずり系か・・・」


深上「それが誰だか気になるだろ?ところがどっこい、みんな分からねぇんだよな~・・・」


京介「なんだそりゃ・・・・単に男嫌いなんだろ?」


深上「いや、そうでもねぇよな?」



__話自体はおもしろかったけど、特に本人には興味を持たなかった__




その時



京介「あっ・・」



持っていたボールを窓の外に落としてしまった。と、言っても1階だが・・・



ボンッ__


鈍い音がしてはねた



「痛っ!何コレー」


外には女子が居た


京介「悪リィっ!ぼーっとしてて・・・」


「ちょっとー!わざと?」


その子の名札が目に入った。



京介「西薗?」


亜美「そういうアナタは加川!名前の前に言うことあるんじゃない?」


京介「あ・・ごめんごめん」


亜美「ひひっ、嘘だよ~気をつけてね~」


亜美はそのまま教室を出てった


__なんだノリのいい子じゃんか__



タカ「噂をすると影」


京介「あ?」


深上「さっきの話全部聞かれてたって事だ」


京介「げっ・・・マヂかよ」



タカ「けど、やっぱカワイイっちゃカワイイんだからよ、誰もバカにできねーんじゃねーの?」


深上「んな事ねーよ、女子にはひがまれまくり」


京介(あ・・・やっぱり)



顔がイマイチ思い出せなかったけど、やっぱ少し目立つ行動は取ってるもんな。



帰り__



玄関には西薗が居た



下駄箱の前に居る。


京介(何やってんだ?)


西薗「あ、加川だ!」


京介「おぅ、何してんの?」


西薗「友達待ってるんだよ、なかなか来なくてさ~」


京介「体育館まで見に行けばいいじゃん?」


西薗「あ・・・・ここで約束したからさ!」


オレは分かった。


西薗が外に出ようとしない理由。


西薗の手に持ってた袋を見た


京介「ヒドイな、これを使えってのかよ・・・どうせこんなにするなら持ってってほしいよな」


亜美「本当にね・・・いつもってわけじゃないから、時々ビックリするんだ」


オレはカバンから部室のカギを出した


京介「ちょっと待っとれ」


亜美「え・・・」


10分くらいで京介は戻ってきた。


京介「ホレ、体育の女子用のくつ、今日はこれはいて帰れ、そんで、そのくつ西薗の下駄箱に入れといて、お前のクツ、オレんとこ入れとけば?」


亜美「いいの?!」


京介「別にいい、そのクツも落としもんだし、ズタズタにされてもかまわんだろ?」


亜美「あ・・・ありがとう~!!」


西薗はニコッと笑った。


__確かに・・・・コレはな~・・・__


勢いで聞いた


京介「直に聞くけどいい?」


亜美「何?」


京介「忘れられん奴って誰?」


亜美「・・・みんな聞いてくるの・・・それ、そんなに気になるの?」


京介「気になるから聞くんだろ」


亜美「・・・・・・加川には少しだけ話すよ」


京介「うん」


亜美「その人は・・・もう居ないの・・・・」


京介「居ないって?」


亜美「お姉ちゃんと、一緒に死んだ」



__嘘だろ・・・__



亜美「もう居ないから・・・気持ちにケリもつけらんない・・・アタシは抜け出せなくなってるの・・・・それだけ、アハハッ」



京介「・・・アハハ・・じゃないだろ・・・キツイんなら無理すんな」


すると



亜美「だって・・・・もう・・・会えないっ・・・・」