ワタシハロボット読み切り
簾「じゃあ」
乙葉「バイバイ」
最後に喋ったのが__バイバイ__だった。
信号が青になって、ワタシは道を横断した。
けど、なにかが横から突っ込んで来て、ワタシは吹っ飛んだ。
その後、意識が戻る事はなかった。
泰人「乙葉ーーーーーッ」
__妹は___先月__死んだ__
親は離婚しており、母は去年亡くなった、父の行方は知らない、妹も先月亡くなった__
ボクはこの家で一人になった。
大学で機械技術科だったボクは乙葉のロボットを作った。
けど、悲しみは癒えなかった。
本物の乙葉を求めたボクは__自分の技術を乙葉にかけた__
そして、1ヶ月経った今、
泰人「・・・・できたぞ・・・・・・乙葉、乙葉、おと・・・は・・」
徹夜で1ヶ月・・・・乙葉を作り続けたボクは疲れで倒れた。
それを見た乙葉はプログラムで動く。
乙葉「おにいちゃん?大丈夫?具合悪いの?」
泰人「乙葉・・・・・・・っ」
目がさめた。
ソファーで寝ていた。
_たしか床に倒れこんだはず___
乙葉「おはよう、おにいちゃん」
_ああ、そうか、乙葉が__
泰人「おはよう」
乙葉「朝ごはん作ってあるからね、学校先行ってくるね」
泰人「あ!待て、お前は、今日から、「おとは」と名乗ってはいけない」
乙葉「なぜ?」
泰人「乙葉はもう居ないんだ・・・・今日から・・・お前は柚葉だ」
柚葉「・・・はい、ワタシは柚葉」
1ヶ月前に戻ったような気分だ・・・うれしくて、おもわず口角が上がる
泰人が作った乙葉は誰がどう見ても人間だった。
それにはヒミツがあった___
学校から帰れば乙葉、学校では柚葉・・・・
しかし泰人には「柚葉」とは接する事がなく・・・・
そしていつしか、泰人は乙葉がロボットという事を考えなくなり、あげくのはてには、乙葉が死んだという事を頭の中で拒否するようになっていった__
泰人「乙葉~・・・・・・乙葉~・・・・・・・・・まだ帰って・・・」
__ガチャッ__
乙葉「ただいま!おにいちゃん、最近ぐったりしてるけど大丈夫?」
泰人「どうしてかな~・・・乙葉が居ないからさびしいからかな~・・・」
乙葉「・・・・・・・・」
無駄な事は返事をしないそれがロボット___ロボットには__心がない___
泰人「ねぇ、乙葉。」
台所でサラダの準備をしていた乙葉にうしろから抱きついた。
乙葉「おにいちゃん!ジ~ャマ!」
手をはらう
ムッとした。けど、
このシステムを作ったのは泰人自身だ。
痴漢や、わいせつな事をされた時のために作った。無数にあるシステムの内の1つだ。
その時、パッと頭に浮かんだ、さっき、家まで乙葉を送ってきた男・・・
泰人「乙葉、今日家の前まで来てた男だれ?」
乙葉「簾だよ~前から付き合ってるっておにいちゃんにも言ってあるじゃん」
泰人「その人ともう会わないで」
また抱きつく。
乙葉「もう!何、さっきからッ!シスコンみたいな事言わないでよッ!」
同じように手をはらう。
ロボットはシステムで動く、脳も心もない、やることなすこと、すべて繰り返される。
ボクの言う事を聞かない乙葉にものすごく不安を感じた。
ある日
簾「じゃ、また明日な」
乙葉「いつも送ってくれてありがとう」
簾「お前一人で歩いてるとあぶなっかしいからな~」
部屋から楽しそうに話す乙葉を見ていた。
泰人「お・・・と・・・は・・・」
乙葉「ただいま~」
___シン___
いつもなら「おかえり乙葉」と兄が出てくるが・・今日はなにか部屋の不陰気も違う
異変を察知して守護プログラムが動く
靴を抜いて、床に上がったとき、足元に、ドライバーがころがっていた、
他にもハサミ、ネジ、砂鉄・・・・
ちらかっている。
リビングには兄が居た。
泰人「おかえり乙葉」
乙葉「ただいま、おにいちゃん、この部屋あついよ、窓開けて」
泰人「室温は・・普通だよ?乙葉、バッテリーが少ないのかも、コレ飲んでおいて、一応充電もしとこうね」
コップに入った透明な水。
乙葉はそれを飲んだ。
しばらくして、泰人が部屋の奥から出てきた。
泰人「おいで、乙葉」
そういわれて、ソファーから立ち上がろうとした。
が
足がふらつく、
体が上手く動かない、
乙葉「・・・・っ!・・・・・・・・・なにっ・・・」
乙葉はその場にたおれこんだ
奥から鉈を持った泰人がこっちに来る
泰人「・・・・・・どうしてお兄ちゃんの言う事が聞けない?あの男とはもう喋ったり会ったりするなって言ったよな?」
危険を察知したが体が上手く動かず、立ち上がったものの、すぐに倒れこんでしまう。
乙葉「・・・・・ウッ・・・・・ハァ・・・・ハァ・・・・」
泰人「・・・・・もう、言っても聞かないみたいだから、今日は乙葉を最初から作り直す事にしたよ」
ドライバーを片手に、近づいてきた
それを乙葉の頭に刺そうとしたが、
精一杯動いて、乙葉は逃げた
_ガシャーンッ___
乙葉は花びんにぶつかり、ガラズが飛び散る
壁にぶち当たりながらも玄関まで逃げたが
とうとう、システムが停止して体がまったく動かなくなった。
乙葉「・・ハァ・・・・ハァ・・・・・」
泰人「・・・・心のないお前が何におびえている?」
泰人がドライバーを乙葉に向ってドライバーを突き刺そうとした時・・・
_____グザアァァッ___ザバババッ___
というなにかを切る音がした。
それは兄が残した、妹を守るための最終手段時にだけ働くシステム・・・・
乙葉の白い肌が・・一瞬で赤く染まった。
泰人「・・・・・・・ゲホッ・・・・ケホッ・・・」
乙葉「ワタシハ・・・・・」
おそるおそる自分の体を見た
乙葉の体からは無数の刃が飛び出ていた。
乙葉「ワタシハ・・・・・・
__ロボット___
「キャアアアアアアアアーーーッ!!!」
「どうしましたか?!」
玄関が開いていたため、路上を通りかかった警官や住人がこっちを見てビックリしていた。
腹が開いて、そこから刃が出ており、その先には兄が刺さっている
警官「動くなーーッ!!」
拳銃を向けてきた。
_身の危険を察知した__
乙葉は冷静に刃にささった兄を抜いて、警官のほうへ歩いて行った。
警官は撃った
が、乙葉は動き続ける。
乙葉「ワタシハ・・・・ロボット・・・」
警官「・・・う・・あ・・・・・来るなーーーっ!!」
その後、乙葉は殺人マシーンとして立ち向かってくる人間を片っ端から殺していった。
そのシステムが___止まる事はなかった___
乙葉__ワタシに心がない・・・・おにいちゃんはそう言ったよね?___
__けどアタシ、お兄ちゃんに殺されそうになった時、すごく怖くて、悲しかった__
___その時ね、このカラダの中にもう一人アタシが居るような気がしたの__
___それがきっと本物のアタシなんだと思う___
__ワタシハ・・・・・ロボットダカラ・・・___
殺人システム・・・・・今も・・・・動き続ける・・・・
七海ゆい
七海ゆいです。
基本、ブログには小説を書いてます。
たまに日記を書いたりすると思います。
七海はめんどくさがりやな性格なので、更新はきまぐれかもしれませんが、
みなさんの応援の声をたよりにブログを更新する事が出来ると思います。
これからよろしくおねがいします。