星を追いかけて | 夜空にいる

星を追いかけて

7月28日__


不安がこみ上げて寝れなかった。


朝8時に、家を出ようとした。


「どこ行くかねー?」


亜美「学校のグランド」


「気つけて~」


亜美「・・・うん」



学校のグランド__誰も来てない。



誰も来てないから、来たかった。



亜美「・・・はぁっ・・・」


_昨日の美優の会話を思い出すと、不安で仕方ない__




美優「・・・・疲れたな。休みたい。じゃあね」



一方的に切られた電話。


疲れた。その意味もただ疲れたんじゃない。美優は・・


アタシはポケットからケータイを出して、もう一度美優にかけたが、出ない。



__トゥルルルルッ___トゥルルルルッ__



「何してんの?」



後ろを振り返ると光が居た。


アタシはすぐケータイを閉じた。


亜美「うん、ちょっとね」


光「香は?一人で来たの?」


亜美「うん、ちょっと一人になりたくて」


光「ふーん、もうすぐタカ来るけど、一緒に朝練付き合う?」


亜美「いいよ、てか無理~ついてけないよー」


その時



___♪ウゥゥー”ッ♪__ウ”ゥ”ゥーッ♪__


ケータイが鳴った。


アタシはとっさに出た


亜美「もし」


美優「亜美、かけたでしょ?何?」


亜美「いや、えっと・・・・」



思えば特に用があったわけでもないのに電話していた。


けど、心配しているのは事実だ。


美優「・・・・何?用なかったの?」


亜美「・・・・・美優。大丈夫じゃないでしょ?」


美優「・・・・だったら?」


亜美「・・休んでいいから」


美優「は?」


亜美「疲れたなら・・・がんばらなくていいから」


美優「・・・意味が分からない」


亜美「いつか分かるよ」


美優「分からない」


アタシはため息をついて言った


亜美「・・・・はぁーっ、一人にならないでって事」


美優「うん、分かってる」


亜美「それなら、いいけど・・・・・どこも行かないでね」


アタシは心の奥底で、美優が一人でどこかへ行ってしまうんじゃないかって思った。


美優「・・・・亜美は幸せ?」


亜美「え?、んー、不安がある、美優がどっかへ行っちゃうんじゃないかって」


美優「・・・・ごめんね」


亜美「え?」


美優「アタシ、自分なりに開き直るようにがんばる」


亜美「そっか!夏休みまだまだあるから、8月入ったら、そっち遊びに行くね!」


美優「うん、ごめんね、ごめんね」



__美優は・・・最後まで謝ってた__



__プツッーツーーツーー___



光「なんか深刻な話~?」


亜美「うぁっ!ずっと居たの?!」


光「何?友達なんかあったの?」


亜美「うん、ちょっと、大変な事があってね・・・」


光「何?自殺話し?」


亜美「違うよっ!!」


ついムキになってしまった。


アタシは美優の事でそれが一番心配だった。


光「話せば?亜美も相当不安なんじゃん」


亜美「・・・・っ・・・怖い・・・本当に、居なくなっちゃうんじゃないかって・・・」


光「亜美があれだけ言ってたじゃん・・・大丈夫だろ」


亜美「・・・先週・・・・事故にあって・・・・左手に麻痺が残って・・・就職先・・・取り消しになったって・・・」


光「左手か~・・・就職は難しくなるだろうね・・・」


亜美「麻痺なんか残ったら、就職先なんか見つからないって最初は泣き喚いてたけど、なぐさめる事しか出来なくて・・・もうどうすれば・・・」


光「お前は、お前の出来る事をしてればいい、後は、本人次第だ、あんまり余計な事すると、逆に追い込む事になる」


亜美「・・・うん」



その時、遅れてタカちゃんが来た

タカ「うぉーい!光ー!」


光「あっ、お前っ遅いから!」


タカ「あれ?亜美も居るんだ」


亜美「うん、ちょっと抜け出してきた」


タカ「あっ!そうだ!お前裁縫できる?」


亜美「うん、出来るよ」


タカちゃんはカバンから部活のシャツを出した


亜美「うわ、どうしたのこれ?」


タカ「ここさ~、コンクリートでやぶけてさ~、はじっこだし、母さんにバレないように縫ってくれね?」


亜美「うん、いいよ」




__美優、どこも行かないでね__