●有料職業紹介会社の実態
テレビでは、大手の有料職業紹介会社であるリ○ルート、DOD○、マ○ナビなど名立たる企業が、膨大な広告宣伝費をかけてCMを流している。
これらの有料の職業紹介会社を利用して採用すると、一般的に、採用者の理論年収(1年目の見込年収(見込賞与も含む))の30%~35%の紹介手数料を支払うことになる。
(例えば、紹介者に年収500万円を提示すると約150~175万円を支払うということになる)
採用にお金をかけられる企業などは利用できるが、一般の中小企業での利用はなかなか難しいところだ。
また、こうした求人の対象となる職種はある程度限られている上、比較的都市部に集中しており、実質の対象年齢も25歳~40歳代後半くらいまでのことが多い。
そこそこの会社が求める職種で、そこそこのキャリアのある人でないと、登録してもなかなかマッチングすることが少ないのが実情なので、自分のキャリアに自信のある人が利用すればよい。
ただ、(有料の職業紹介会社の営業妨害をするわけではないが)以前、民間企業の人事部でこうした有料の人材紹介会社を通して採用した経験から申し上げると、採用しても、転職癖のある人も多く、2~3割くらいしか定着せず、残りは、他にいい条件の会社が見つかったのか6か月から2年以内で転職する人も多かった。採用する側にも覚悟が必要である。
●庶民的求職者は・・・
一般の多くの庶民的?求職者、特に地方での就労を希望する人たちは、ハローワークへ出向くか、新聞の折込求人広告を見るとか、ネット上でハローワークインターネットサービスや無料の転職サイト(インディー○、タ○ンワーク、イーア○デムなど)を利用することになり、実際にそちらで探す方が間違いなく手っ取り早い。
金持ちだから幸福とは限らない、貧しくても不幸とは限らないのと同じで、大学を出て大企業で働きキャリアを重ねて、有料の職業紹介会社を通して転職しても満足できる仕事に就けるとは限らない。
無料の転職サイトで、地域に根付いた社員思いの社長さんが経営する中小企業を見つけ出し、そこで長く楽しく働けるのもいいかもしれない。
●自分らしく働こう
要は、「自分らしく働ける」ところを探し出し、そこで働くことができれば、充実した職業人生を送れることはまちがいない。
「自分らしく」の定義が難しければ、過去に働いた経験の中から一番居心地のよかった仕事から思い出していけばよい。
転職先に迷ったら、自分の価値観に照らして賃金や休日数などにこだわらず「自分らしい働き方」という観点から、具体的な基準や条件で絞りこみ、その中から70点くらいの条件を満たす応募先をさがすことから始めればいいと思う。