●意地悪な面接官はどこにでもいる
28歳 女性。事務職に応募したのだが、面接でしつこく志望動機を聞かれ、うまく答えられずに不採用になった。今後のためにと対策方法を相談された。
詳細を聞くと・・・ 面接で志望動機を述べると、
「そんなことは、他社でも当てはまるのでは? わが社でないといけないということはないはずだが・・・、どうしてわが社を志望したの?」
意地悪な面接官がよく使う圧迫質問である。
こういう質問をされると 頭が真っ白になって、しどろもどろになってしまう応募者も多い。
しかし、よくよく考えると、例えば、日立の冷蔵庫を買った後に、どうしてシャープの冷蔵庫にしなかったの?と聞かれても、商品仕様を細かく比較したわけでもないし、店員が親切で勧めてくれたからなんとなくという程度のことが多い。
他社との違いを深堀しても意味がないのだが、敢えてこういう質問をするのである。
●圧迫面接をする本当の理由
実はこの質問する場合、面接官は納得できる回答を求めているわけではないことが多い。
こういう質問をしたら、この応募者はどう反応するのか、その様子を採否の判断材料にしたいのである。
他の圧迫質問もだいたい同じで、回答の中身よりも、そういう意地悪な質問に対する対応能力やストレス耐性を見たいのである。特にホテル業界などは、理不尽なクレーマーが多く、いやなことがあると、すぐ辞められると困るので、敢えて圧迫面接をして見極めるようなことをやっていると聞く。
こういう場合、志望動機=選社理由と考え、なぜこの会社を選んだのか?と別の見方で考えると話せるようになることがある。
●開き直り作戦
一案として、私の場合、「開き直り作戦」で対応するようアドバイスしていた。
「おっしゃるとおり、私の志望動機は他社でも当てはまるかもしれません。ただ、私はこれまで親から何事も『縁』を大切にしろと教えられてきました。ハローワークで探している中で、貴社の求人を知り、直感的に応募したいと感じたのも何かの『縁』だと思いました。志望した理由に貴社に限った明確で合理的なものはありませんが、こうした『縁』を大切にしたいと思っています。(文句あるか!)」と、堂々と悪びれず話すことが大事である。
こう言われると、おそらく面接官は「あ、そうですか」くらいしか言えないはずである。
もちろん、反抗的で悪い印象を持たれてしまうかもしれないが、圧迫面接をしておいて反抗的だと思うような面接官のいる会社はパワハラが内在していることが多い。こっちから願い下げればよい。
もし、腹の座った人物としていい評価をもらえれば、結果は自ずとついてくる。
結果は保証しないが、堂々と悪びれず言い切る自信があれば試してみてはいかがでしょうか?
