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彫刻家 ケイト・トムソンさん 第1回 ~6歳で彫刻家になると決まりました!~ 

みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。


今日は素敵な作家をご紹介いたします。

イギリス人の女性彫刻家 ケイト・トムソンさんです。




ケイト・トムソンさん
片桐 宏典さん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。



前々回の日下育子からのリレーで、片桐 宏典さんに引き続き、ご登場頂きます。
     
片桐 宏典さん
     

第1回   、第1回続き  、第2回目  、第3回  、第4回  、第5回   、第6回  、第7回 

第8回  、第9回  、第9回リンク    、第10回  、第10回リンク  




第1回目の今日は、ケイト・トムソンさんが彫刻を始めたきっかけについて
お聴かせ頂きます。


6歳頃で彫刻家になりたいと決まったこと、人間(ダンサー)の彫刻を作りたかったことから
ダンスカンパニーを設立されたこと、大学卒業後はまずはコミュニティー・アーティストの
活動をされていたというお話をお聴かせ頂きました。


どうぞお楽しみ頂ければ幸いです。


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::




Key of Affinity - Cavescape2012

「Key of Affinity - Cavescape」
170 × 175 × 95 cmH
バルカンホワイト大理石
2012
所在地
東京都中央区大手町一丁目大手町ファイナンシャルシティ

ベンチスカルプチャー5点セット のうちの1点








七つの旅1



七つの旅2


「七つの旅」
ケイト・トムソン+片桐宏典 共働制作作品
中国産大理石
本体寸法  150 x 1050 x 210 cmH
青森県八戸市南郷区図書館
2004
メモ
この作品は、人間の知的好奇心と柔らかな精神が、
世界に広がる文化的多様性と叡智に触れる驚きと
喜びから生まれる「知的果実」を求めて、
理想と現実世界を駆け抜ける精神の旅を象徴しています







relative_p1_01


「リレイティヴ・パースペクティヴ#1」
イタリア・カラーラ大理石
45 x 40 x 50 cmH
2002
第20回現代日本彫刻展模型入選作品
個人所蔵







moondance

「ムーン・ダンス」
大理石、LED
40 × 30 × 85 cmH
2001
個人蔵







waves of affinity 98


waves of affinity 98 2


waves of affinity 98 4

「親和の小波(さざなみ)」
岩手産白御影石
本体寸法 1200 x 700 x 300 cmH
英国大使館モニュメント
1998
所在地
東京都千代田区一丁目一番一号英国大使館内
メモ
日英親善を記念して制作。二つの波が寄せ合う姿を表現







1997-Iwate_TeamWork

「Teamwork」
岩手町国際彫刻シンポジウム
岩手県岩手町
1997年




1998-HD


「ヘンリ・ダイヤー像」
デザイン及び制作  ケイト・トムソン
素材 ブロンズ(本体)、岩手産白御影石(台座)
本体寸法   約75cmH
1998
所在地 東京都 東京大学工学部学部長室内
メモ
英国スコットランド、グラスゴー市ストラスクライド大学工学部
英国祭UK98の一環で、一体は東京大学へ、

もう一体はスコットランドの大学へ歴史的交流を
記念して設置された。






1991-VMbering

V.J.ベーリング記念彫刻広場
牡鹿町所蔵
1991
ブロンズ像制作         ケイト・トムソン
広場のデザイン及び制作   片桐宏典
素材  ブロンズ、白御影石、スレート
本体寸法   1000 x 1000 x 270 cmH
所在地  宮城県石巻市網地島白浜海岸
メモ
ベーリング海峡の発見者であるオランダ人探検家V.J.ベーリングが、

探検途上、金華山沖に現れ、当時の住民と交流があったこと(1735)

を記念して設立された。






1988-Torch

「Torch」
スコットランド産白御影石
高さ180cm
ブリティッシュ・ガス公社所蔵
1987






1983_Torso


「トルソ」
セラミック
高さ80cm
個人所蔵
1983






1983_Los

「ロス」
セラミック
高さ120cm
メイフィールド教会所蔵
1983







日下
ケイト・トムソンさんが彫刻を志したきっかけをお聴かせいただけますでしょうか。



ケイト・トムソンさん
ちいさい時から粘土で遊ぶことが大好きだったんです。
6歳ぐらいで決めた! 彫刻家になりたいと。



日下
ええ~!? それはすごく早いですね~!!
6歳で彫刻家になると決まったことに
何か他の作家や作品の影響はありましたでしょうか。



ケイト・トムソンさん
小さい時に、エディンバラでは有名な彫刻家(vincent Butler)の展覧会を見ました。
すごく綺麗な具象彫刻をつくる作家の展覧会ですが、
彼はすごく面白いセンスがあって、手と足はすごく上手い彫刻家。
足の指だけでもすごく格好いい!
それで、すごく雰囲気が良いのが大好きだった。




日下
そうですか~。
その彫刻家の作品も見てみたいですね。


ケイト・トムソンさん
本当に6歳ぐらいからもう、ハリネズミとかいろいろ粘土で作りました。
毎日毎日、粘土で遊んだから、結構早く上手になりました。
何でも練習すると上手になりますね。
初めは、動物とか人間、お人形などを作りました。



片桐 宏典さん
いっぱいあるね。粘土で作ったもの。
そんなに古くないのもある。



ケイト・トムソンさん
それは高校生くらいの時のもの。
粘土はそんなにもらっていないから、ケチってすごく小さいものを作っていましたね。



日下
セラミックですか、焼かないものですか。



ケイト・トムソンさん

焼かない。生粘土で。
しばらくは、実家のお母さんがたくさん持っていました。
でも、みんなにお土産にあげたので、
もうあまり残っていない。


最初は、人間などを作っていましたから、
初めの頃はモデリング系の作家がすごく気になりましたね。
ロダンとかヘンリー・ムーアの作品とか段々好きになりました。


大学1年生の時は、まだ具象的な作品ばかりでした。
最初はダンサー、踊る人の作品が創りたかった。



日下
ケイトさんご自身も踊っていらしたとお聴きしたことがありますが。



ケイト・トムソンさん
そう。最初はスケッチするのにダンス・レッスンに行きました。
動きのエネルギーはどこから来るのか、バランスとか。
例えばツイストのムーブメントはどうしてそうなるか、とか、
そのパワーはどこから来るかということを分かりたかったから、
最初の半分を自分で踊って、あと半分がスケッチしました。


クラスの先生からは、「ケイト、変な踊りですね。」と言われました。
でも面白い!それでその先生と二人でダンス・カンパニーを作りました。
そこにまた、だんだんいろいろな人が集まって入ってきました。



日下
それもすごいことだと思います。



ケイト・トムソンさん
そのダンス・カンパニーをやった時、コリオグラフィー(振付)、ダンスのデザインをやりましたね。
その、ダンスをデザインするというのは、絶対に彫刻だと自分では思ってます。
材料は生きている人間、身体で彫刻を作るんです。
それは大変面白かった。
私がデザインして、みんなが一緒にやるのがメインで、自分で踊るのはメインじゃなかった。


それから段々、私の彫刻は人間「的」(具象的)なものから
エネルギーとムーブメントとパワーのことがメインになってきて抽象彫刻になっていきました。
最近の作品にもダンス系のものがまた少し出てます。



日下
はい、たしかにそう感じられる作品もありますね。
ところで、ケイト・トムソンさんは大学卒業後すぐに
プロフェッショナルに彫刻家としての活動を始められたのでしょうか?



ケイト・トムソンさん
私は卒業後の4年間、コミュニティー・アーティスト(※)として活動していました。
でも、コミュニティー・アーティストは大変!
人に教えると逆に勉強になることは多いと思いますが、自分のアイデアを考えるよりも大変疲れます。
 
 ※
コミュニティー・アーティスト
  ⇒ 参考 
コミュニティー・アート



 
日下
はい。




ケイト・トムソンさん
やっぱり学生たちは色々アイデアあるけれど、どうやってやるかわからないから、
私は先生というより、やり方を教えるテクニシャン(技術指導者)だったですね。


学生たちのイマジネーションがどうやってちゃんと作品に実現できるか
それをいろいろ考え、プロセスを教えたり、作り方のデモンストレーションするとか。
昼も夜も。


その合間に自分の作品を創ろうと思うんだけど、
時間も足りないし、もう疲れ過ぎて自分の考えができない。
100パーセント先生の仕事を頑張るには、自分のエネルギーは足りないと思います。
それでもなんとか頑張ろうというのなら先生の仕事はとても面白いと思うけど
中途半端なら、辞めた方が良いと思う。


 

日下
確かに大変そうですね。



ケイト・トムソンさん
サラリーをもらう先生をやって、自分のフリータイムで作品を創ったら、
すごくいい遊びにもなって良いかも知れないけど、テンションはすごく違う。
仕事で作るのとは、全然違う作品になると思います。


やっぱり彫刻だけで生活するとすごくインテンシブ(集中)でリアリティーがある。
あとは締め切りも大事です。


やっぱり締め切りをもたないと遊び過ぎて
実験的になるだけでちゃんとした作品にならないという心配があります。



日下
そうですか~。
締め切りと集中力のある中で、素晴らしい作品を作って来られたんですね。
子どもの頃からの、興味深いお話をありがとうございました。





atena

「アテナ」
カラーラ大理石
53 x 20 x 120 cmH
2009


**************************


編集後記


私がケイト・トムソンさん、片桐 宏典さんに初めてお会いしたのは、
私が大学の副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある㈲浮島彫刻スタジオを

訪問した時でした。
大自然の中の広いスタジオは、テレビで見たことのあるイギリスの広大な平原を想わせるイメージで、
日本ではない所のように感じられて、不思議な感じがしたのを覚えています。


その時、ケイトさんは、第一子のお嬢さんを出産された頃で、
赤ちゃんを抱きながら、彫刻のお話をお聴かせ下さったのを印象的に覚えています。


外国から国際結婚で日本に来られて、しかもプロフェッショナルに仕事もされ、
お子さんも出産されて、とてもエネルギーにあふれた方だと思いました。
その時見せて頂いたポートフォリオの作品は御影石の力強いかたちの作品でした。


その後、ケイト・トムソンさんの作品は力強さはそのままにどんどん洗練されて、
何か知的な印象のものに造形がどんどん展開していく様子を見せて頂いていて、
本当に才能ある方だと羨ましく思ってきました。


今回、ここでインタビューさせて頂き、また紹介させて頂けて、とても光栄に思っています。

これから、7回にわたって、ケイト・トムソンさんについてお届けしてまいります。

どうぞお楽しみに。



***********************************


◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 
浮島彫刻スタジオ 


 ケイト・トムソンさんのエッセイ集 (英語です。)

スターリング大学(イギリス)での展示
 

 ケイト・トムソンさんの紹介ページ


 スターリング大学 Corridor of Dreams  (「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)

  

スターリング大学アートコレクション 
ケイト・トムソンさんのインタビュー  (約2分)

スターリング大学のFacebook ⇒Art Collection at the University of Stirling

                   ( 2014年5月3日にケイト・トムソンさんの写真が掲載されています。)

   

                     

◆現在、 開催中の展覧会です。
 「As Ithers See Us」
【期間】2014年3月11日(金)~9月末日まで
【時間】11:00~21:00
【料金】有料
【場所】Pobert Burns Birthplace Museum, Murdoch's Lone, Alloway, Ayr KA7 4PQ, UK
tel 0844 493 2601 email
burns@nts.org.uk
http://www.burnsmuseum.org.uk/



日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社
 

 ケイト・トムソンさんの作品写真、片桐 宏典さんの作品写真と手記が掲載されています。



ケイト・トムソンさん 第1回続き 略歴のご紹介




:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

★☆ アーカイブス ☆★


学び場美術館登場作家リスト
学び場美術館登場作家リストⅡ
学び場美術館 登場作家リスト Ⅲ ー2014


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彫刻家 片桐 宏典さん 第10回 ~アートは人生を讃えるものです~

みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。


今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。




片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。



前回の日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  


片桐 宏典さん  

    第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~ 

           第1回続き 略歴のご紹介

    第2回  ~彫刻でコミュニティーと関わってきました~ 

    第3回  ~芸術家の共働制作で「宇宙」を表現しました~

    第4回  ~アートをプロフェッショナルにやっています~

    第5回 ~制作テーマ①  ストリームラインのシリーズについて~
    第6回   ~制作テーマ②  サウンドインスタレーションについて~ 

    第7回  ~制作の素材と想い、 舟の作品について~

    第8回  ~制作の素材と想い、階段状の作品について~

    第9回  ~社会との接点について アートイベントUK98について~

           第9回リンク UK98カタログより

        

    

    

第10回で最終回の今日は、片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんからのリレー作家の紹介と
今後の活動予定、そして最後に「あなたにとってアートとは?」の質問にお答え頂きました。

お楽しみ頂けましたら幸いです。



************************





波打つ愛へのノスタルジア


 「波打つ愛へのノスタルジア」
宮城県産玄武岩
本体寸法 80x50x1800cmH
東京都飯田橋
千代田富士見ザタワー 一階ホール
千代田富士見ザタワー・アート計画
2014





スBjin 2010


「Streamline-Bjin」
スウェーデン産黒御影石
50 x 25 x 220cm
2010





眠る心臓07ー05

「眠る心臓 2007-05」
宮城県産玄武岩
35x9x40cmH
2007






「よみがえる港」
宮城県産玄武岩
幅90x厚15x高25cm
2004












七つの旅1



七つの旅2

 南郷プロジェクト
「七つの旅」
青森県八戸市南郷区図書館
(片桐宏典+ケイト・トムソン:共働製作)
 2004

メモ

この作品は、人間の知的好奇心と柔らかな精神が、
世界に広がる文化的多様性と叡智に触れる驚きと
喜びから生まれる「知的果実」を求めて、
理想と現実世界を駆け抜ける精神の旅を象徴しています。







2002ラシャ-ナ

「The Towers」
レバノン産ライムストーン
高さ2.5m
ラシャーナ国際彫刻シンポジウム
2002






1997岩手シンポ


岩手町国際彫刻シンポジウム

1997
岩手町立浮島小学校

「浮島の夢~蜃気楼」
岩手町産黒御影石
高さ3m








「コスモス」

1.[ビックバン広場」 モノリス





「コスモス」

1.[ビックバン広場」







「コスモス」

1.[ビックバン広場」






「コスモス」

2.「現在の時空広場」






「コスモス」

2.「現在の時空広場」





「コスモス」

2.「現在の時空広場」


デザイン及び制作
片桐宏典、ケイト・トムソン、用澤修、吉田昇、ルボミア・ヤネチカ、
アンディー・アルプ、岩村俊秀、清本真右、坪井常男


岩手産白御影石、 遠野産黒御影石

本体寸法 

1.「ビックバン広場」6.2mH x 30m x 25m
2.「現在の時空広場」 2mH x 30m x 25m

宮城県仙台市若林区元茶畑  宮城県仙台第一高等学校内
デザインから制作まで全て芸術家の共働制作によるプロジェクト
1993








春雷」
玄武岩 
60×8×25㎝H

1996



1991浮かび上がる悲しみ

「浮かび上がる悲しみ」
スコットランド産赤御影石
直径45cm
1991






日下
さて、片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんお二人からの
リレー作家をご紹介いただけますでしょうか。



片桐 宏典さん 
ケイト トムソンさん

彫刻家の山本哲三さんを紹介します。
彼は京都にいる彫刻家で、一番最初の頃のサンクト・マルガレーテンの彫刻シンポジウムに
参加している伝説的な彫刻家です。
僕は大阪のシンポジウムのときに彼と初めて御一緒しました。



日下
ありがとうございます。
山本さんへのインタビューを通して、彫刻シンポジウムについて、
もっとおうかがいできましたら、とても面白いと思います。
今の20代頃の作家はあまり彫刻シンポジウムについて、ご存知ないかもしれないので。


一番最初の頃のサンクト・マルガレーテンの彫刻シンポジウムに参加された
伝説的な彫刻家といいますと・・・・。
そのシンポジウムはどのような内容で開催されていたのでしょうか。




片桐 宏典さん
国際刻シンポジウム運動がオーストリアのサンクト・マルガレーテンでスタートして、
何回目かではあるのですが、シンポジウムで初めてコラボレーション(共働制作)を行なった、
特別な回に参加された作家です。



日下
共働制作と言いますと、何人かで一つの作品を制作されたのですね。



片桐 宏典さん
日本人だけ5人での共働制作でした。
毎年、彼は国内で個展もやってるし。

彼の場合はあまりスタイルにこだわらずにユニークな作品を発表されています。



日下
そうですか~。とっても楽しみですね。
ありがとうございます。
さて、片桐さんの近年の活動内容、今後の発表予定などを
お聴かせいただけますでしょうか。




片桐 宏典さん
今は2カ月か1ヶ月おきに、岩手とスコットランドを行ったり来たりしています。

今年の夏、スコティッシュ・スカルプチャー・ワークショップ ((※) で

久しぶりに滞在制作することにしています。


  ※ 施設概要の紹介ページリンク


それはハイランドのど真ん中に小さな町にある、
昔のお菓子工場を80年代に改造した集合アトリエで、
いろいろな素材の加工設備と宿泊施設を備えています。


要するに彫刻家がちょっと行って、
料金さえ払えば、何日でも何ヶ月でも制作しながら滞在できるんです。



日下
そういう施設はアーティストにとってとても貴重なものですね。
日本には、あまりそういうところはそうそう無いように思います。



片桐 宏典さん
僕は昔、80年代に毎年半年はそこに行って制作していました。
一枝ちゃん (※)も行ったこともあります。
  ※ 佐藤一枝さん


以前はそこでも、石の仕事のための道具や設備が揃っていたんだけど
そのうち、いつの間にかやる人がいなくなって、道具とか無くなって。
また再整備したいので、ちょっと来て手伝ってくれって言われて。


すごいんですよ。昔はただの倉庫アトリエだったのに、
いまでは冷暖房完備、美術館みたいなアトリエになっているんです。
外の作業場は相変わらずなんですけど。


鉄や木材はもちろんのこと、ガラスやセラミックやら、
ブロンズや鉄のキャスティンもができるんですよ。
ブロンズはどこでもやっていますけど鉄の鋳造が出来るのは凄いことです。


今年はそこで鉄とブロンズの鋳造作品を作ろうと思っています、
もちろん石もやるけど。


  


日下
本当に精力的な活動で素晴らしいですね。


片桐 宏典さん
それから来年の5月に3人で展覧会をする予定です。
3人というのは、僕とケイトともう一人、文化人類学者の女の子なんですが。
共働制作にするかどうかはわかりませんが、面白いことが出来ると考えています。



日下
そうですか~。とっても楽しみですね。
では最後に「あなたにとってアートとは?」にお答えいただけますでしょうか。



片桐 宏典さん
空気みたいなものですね。
いつもべったり一緒にいるということかな。

人生がアートだという考え、
アーティストがやれば、何をやってもアートというのは、
ヨーゼフ・ボイス (※)以降のすごく新しい考えですが。
僕は人生は人生だからちょっとそれはどうかと思います。
 
アートはなくてはならない空気みたいなもの、
あるいは光みたいなものどっちかだよね。



日下

そうですか~。



片桐 宏典さん

先日、二人で主催しているPOST CARD TO JAPAN の展覧会を釜石郵便局(※)で行いました。
 
  ※ 学び場美術館 展覧会紹介


そのカタログにも書いているのですが、
「芸術は付加価値や気休めでは決してない、人間にとってなくてはならないもののはずなのだ。
人間が芸術を必要とする真の価値が問われている。
冷徹な現実を見据え、傷ついた心を癒し、疲弊し衰弱した信念に情熱を取り戻す。
人生の可能性を信じ、またもう一歩踏み出す勇気を与える。
たった一枚の絵が人生を変える。そんな素晴らしい経験を
こういう時こそ多くの人に体験してもらしたい。」
と思っています。




日下
はい、この言葉に私はとっても感銘を受けました。
なかなかこういう言葉をはっきり明言されるアーティストは少ないので
出会えて嬉しい言葉でした。



片桐 宏典さん
ケイト トムソンさん
ありがとうございます。



日下
今回は、たくさんの充実したお話をお聴かせ頂きまして
本当にありがとうございました。







「Streamline」
インド黒御影石
168 x 20 x 60cmH
東京都高輪台プラウド
2014

****************************************

編集後記
 私が片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんに初めてお会いしたのは、
私が大学の副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある㈲浮島彫刻スタジオを
訪問した時でした。 大自然と言えるような広いスタジオに姫神産の巨大な原石が置いてあり
「大学の石彫場とはスケールが違う!」と感動したのを覚えています。


 片桐 宏典さんは私が学生の頃から、地元の美術関係者の中では、
「宮城教育大学の在学中から彫刻に夢中になって、そのままヨーロッパに渡って活動している人がいる」
と有名な存在の方でした。


 今現在は、1年の半分がイギリス、半分が日本での活動とのことで、
2カ月か1ヶ月おきに行ったり来たりされているそうです。


 私が今回お二人とお会いしたのは、イギリスから昨日帰って来たばかりという日の午前中、
時差感覚が戻ってらっしゃらないところでしょうに、仙台市内の片桐 宏典さんのご実家に
お伺いしてお話をお聴かせ頂きました。(ご親切なご対応ありがとうございます!)
片桐 宏典さんにはほぼ7年ぶり、ケイト・トムソンさんには10年ぶり位でお会いしました。


  お二人のインタビューでは、本当に国際的に、プロフェッショナルとして活動していらっしゃる
彫刻家の内容の濃い貴重なお話をお聴かせくださいました。特に社会と具体的に関わった実践を
たくさんお話頂いて、私にとって大きな学びになりました。
私が若い時にお世話になったお二人に、今回、満を持してご登場いただくことができて
とても光栄に思っています。


片桐 宏典さんの作品は日本国内、岩手町や東京を中心にあちこちで
ご覧頂くことができるとおもいますので、皆様も是非、ご覧になって見てはいかがでしょうか。


***********************************


◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 浮島彫刻スタジオ 



スターリング大学(イギリス)での展示
 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学 Corridor of Dreams 「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)

 

 スターリング大学 アートコレクション 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学のFacebook ⇒Art Collection at the University of Stirling


                        ⇒片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんの作品写真





◆開催中の展覧会です。
 「As Ithers See Us」
【期間】2014年3月11日(金)~9月末日まで
【時間】11:00~21:00
【料金】有料
【場所】Pobert Burns Birthplace Museum, Murdoch's Lone, Alloway, Ayr KA7 4PQ, UK
tel 0844 493 2601 email
burns@nts.org.uk

http://www.burnsmuseum.org.uk/




日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社
 

彫刻家 片桐 宏典さん 第10回 ~アートは人生を讃えるものです~

 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。



彫刻家 片桐 宏典さん 第1回続き 略歴のご紹介



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彫刻家 片桐 宏典さん 第9回 ~社会との接点について アートイベントUK98について~

みなさま こんにちは。



ウオーターマーク

「ウォーター・マーク ~北上川の四季」
スウェーデン黒、岩手産白花崗岩
本体寸法   700x700x800cmH
いわて沼宮内アートロード計画 「シンボル・モニュメント」
岩手県岩手町いわて沼宮内駅前
2003





シンフォニア

「シンフォニア(交響曲)」
岩手産白花崗岩、クリ
450x180x900cmH
岩手県二戸郡奥中山いわて子供の森
県営テーマパーク施設のシンボル・モニュメント
2002





岩手町国際彫刻シンポジウム2003

岩手町国際彫刻シンポジウム
(片桐宏典:共働製作)
2003






「ホワイト・リーフー白き岩礁ー」
 






「ホワイト・リーフー白き岩礁ー」 ボール




「ホワイト・リーフー白き岩礁ー」 ベンチ





「ホワイト・リーフー白き岩礁ー」

岩手産白御影石

本体寸法  50mx50mx2m

青森県階上町

青森県階上町道の駅ふるさとにぎわい広場広場彫刻

1994

メモ

階上町道の駅ふるさとにぎわい広場の噴水を中心とした石の環境空間的作品。

海をモチーフにした様々なオブジェ、ベンチが組み合わされている。

北三陸の穏やかな海岸と臥牛山の裾野に広がる丘陵地帯。泉から湧き出る水のリズムは生命の脈打つエネルギーであり、そのまわりの表情豊かな石の数々は、海の岩場/岩礁 (Reef) を象徴しています。
岩礁は、自然の生命を育むのに最適な棲み家で、したがって、大いなる自然の象徴とも言えます。

われわれはこの自然の恩恵を享受し、慈しみながら、人間社会の活動を営んでいるのです。
自由なかたちの石のまわりで、想像の翼に身を託し、さまざまな物語にひとときの想いを馳せて下さい。









「Streamline Coordinate」

インド産黒御影石

114 x 15 x 50 cm H,

2013






エクリプス2011

「Eclipse- Prominence 2011-e3」
スウェーデン産黒御影石
59 x 18 x 59 cm high
2011





覚醒する風景2011

"覚醒する風景ー邂逅"
インド産黒御影石
50 x33 x 330cmH
2011





スTorso2011

「Streamline-Torso」
スウェーデン産黒御影石
48x11x10.5cmH
2011





スBjin 2010


「Streamline-Bjin」
スウェーデン産黒御影石
50 x 25 x 220cm
2010





スTorso3 2009

「Streamline-Torso3」
スウェーデン産黒御影石
193 x 22 x 20 h cm
2009







春雷」
玄武岩 
60×8×25㎝H

1996






日下
15年ほど前に私が片桐さんに
「何かをするときに誰と自分一人の力で出来ない時に、
 誰かとつながって協力してやれたらいいけれども、
 誰と繋がったらいいのかも分からない」とお話したことがありました。


その時、片桐さんは「誰と繋がるかという問題じゃないんだよ。」
と仰ったことが印象に残っています。
私は、それは彫刻家・芸術家の側から社会に対して企画提案を行うことが
ちゃんと出来なきゃいけないよとか、物事を推進する実行力を身に見につけなきゃいけないよ
という意味で仰ってらっしゃるのだと受け止めました。


そして、プロフェッショナルに活動されている方は違うな~、と強く印象に残りました。
そういう実践面でのお考えをお聴かせ頂けますでしょうか。



片桐 宏典さん
誰かと繋がるかというよりも、具体的な事例をお話します。
ケイトと佐藤一枝さん と三人で企画して行なったUK98 というアートイベントがあります。
あれなんかは、はっきり言って非常に無謀とも思える企画でした。



日下

無謀といいますと?



片桐 宏典さん

ケイトと一枝さんが話していた最初のプランというのは、
盛岡市の大通り何カ所かのショップを使って、
そこで展示をしようかというささやかなプランだったんです。


けれども、お金集めなどいろんな効率を考えた時には、基本的に大きい方がやりやすいんですよ。
それで、県内の小さな美術館やギャラリーぜんぶの大きなネットワークを組んで、
それから小岩井農場も組み入れて、大々的にやってみようというプランになりました。


あの当時は、中心となる岩手県立美術館がまだなかったのです。


公会堂アートショウ(※第6回 に掲載)の最初の頃もそうなんだけど
ステージ関係のコンサートとか喫茶店まで含めて、トータルな社会的な現象として
多角的にアートを提示するという企画です。


もちろん展覧会だけではなく、イギリスから作家を呼んでの講演会、ワークショップ、レジデンスなど
盛りだくさんでした。それにパーティも。




日下
そうですか~!すごいことですよね~!?
それだけ大きくすると資金面も含めて運営が大変になるのではないでしょうか?



片桐 宏典さん
だって、企画が良ければ良いほど、みんな一緒にやりたがる訳だから。




日下
ああ、なるほどそうですね~。(感心)




片桐 宏典さん
そうすると作家の質も上げられるし、お金も集められるものなんです。
その企画では、結局4千万円ぐらい集めたと思います。



日下
すごいですね~!(驚嘆!)



片桐 宏典さん
イギリスで実行委員会を別に立ち上げて1千万以上集めて、日本でも2千5,6百万。
当時はまだ県などで予算をわりと持っていて、それがギリギリ間に合ったんですね。




日下
本当にUK98 は岩手県盛岡市を中心に、エリアも広範囲にわたっていましたし、
なにより、岩手とイギリスの優れた現代アーティストを一堂に見ることが
できたのがとっても素晴らしかったですね。
アートと岩手をじっくり楽しみながら旅行できるような充実した内容でしたね。



片桐 宏典さん
ずっとシンポジウムに関わって30年、大抵のことはもう実践したと思ってます。
街にでかけて、コミュニティーに飛び込んで行って、
共働制作やって、石彫教室もトークは勿論のこと、遊び場も創ったし。
とにかくもう彫刻にまつわる実験は大なり小なり、ある意味やり尽くしました。


だから今、どこかでアートのプロジェクトをやっているのを見ると、
彫刻じゃなくても、いわゆるトリエンナーレとかでもすぐに問題も可能性も分かります。
ただ社会自身が変わってきているので受け容れ方が少しずつ違ってきている。


いまはアートのエンターテイメント性が強く求められていて、
僕らが実践してきた大切なシンボルを創るような、コミュニティーの根っこと関わる部分が
今、ワークショップの方に移ってきているんですよ。
作品じゃなくて、子供たちと一緒に何かワークショップをしましょうとか、
パフォーマンスアートみたいなのがあったりとか。


でもやりたいことはいつも同じで、部分が変わってきていると言うだけの話。
石の作品じゃなくて、子供たちと一緒にワークショップで制作をやったりというのが
もっと重要、直接的になってきたということがあります。


だから、とにかくいろんなレベルでいろんな形で関わっていくほど
アートってすごい力を持ってきていて、本来の力を発揮できるんじゃないかなと思います。

あるいは、作品一個だけのシンボルを置くみたいな。
それこそ、神殿のいい所に壺を一個納めるみたいな。




日下
神殿のいい所に壺を一個納めるといいますと・・・。




片桐 宏典さん
それは、神殿があって、聖域があって、何かそこに置くとしたら
「あなたなら何を置きますか? かたちは何になりますか?」
という答えを考えてみる。


あるいは神殿のまわりのマーケットまで含めて、
お祭り的に贅沢にアートで全部関わりたいとか。
そのぐらいアートで啓蒙しないと人間は変えられない、みたいなことでしょうか・・・。



日下
ああ~、そうですね~。深いですね~。




片桐 宏典さん
僕が仙台一高 という高校に行って良かったのは、進学校から良い学校に入るという面だけじゃなくて
僕らの時は、やっぱり安保闘争の末裔だからそういう社会性を考える部分がすごく強かったんです。
(越後妻有アートトリエンナーレ、アートディレクターの北川フラムさん と話している時に感じるのは、

彼は完全に全共闘世代 なんですよ。直接の運動はしていなくても、社会に対する姿勢が。

だから他の人と違って、
彼にとってアートとは社会を変えるための手段なんですよ。


だからこそ、越後妻有アートトリエンナーレが単に普通の展覧会じゃなくて
アートがコミュニティーや社会を牽引するような、ああいうかたちに行くんですよ、彼の場合は。
そこがやっぱりすごい。


そして、やっぱり信じているんだね、アートで変えられるんだということを。
本当に変えられるかな~と思うかもしれないけど、変えられるんだよ、あそこまでやれば。
というところじゃないかな。上手く言えないけど。




日下
すごいですね~。

ありがとうございます。



片桐 宏典さん
僕もケイトと一緒にやっていて、やりやすいのは
彼女もそこら辺を目指しているからだろうし。
YES,WE CAN! みたいな。




日下
彫刻家としての制作活動も私生活も、ケイトさんと同じ理念で一緒に活動出来るということは
本当に素晴らしいことですね!!
今日も素晴らしいお話をありがとうございました。






"Wave Ship"



「 Wave Ship 」
カラーラビアンコ大理石
300x60x75cmH, 250x50x45cmH
みなとみらい中央街区42地区所蔵
2011




****************************************


編集後記


 私が片桐 宏典さん、ケイト トムソンさんに初めてお会いしたのは、
私が大学の副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある㈲浮島彫刻スタジオを
訪問した時でした。 大自然の中の広いスタジオに姫神産の巨大な原石が置いてあり
「大学の石彫場とはスケールが違う!」と感動したのを覚えています。


 片桐 宏典さんは私が学生の頃から、
「宮城教育大学の在学中から、そのままヨーロッパに渡って彫刻家になっている方」として
有名な存在の方でした。
今現在は、1年の半分ずつをイギリスと日本を行き来しながらの活動をされているそうです。


 今回のお話で私に響いた事は二つあります。

一つは、大きい企画ほど運営が困難になるのかと思いきや、良い企画ほどみんなが一緒に

やりたがるし、それによって資金も集まれば、質もより高められるということ。
もう一点は、片桐さんの言葉で、『神殿があって、聖域があって、何かそこに置くとしたら
「あなたなら何を置きますか? かたちは何になりますか?」という答えを考えてみる。』

ということです。


 どこを神殿と考えるかは、その時々の個別の案件に寄るかと思いますが、

彫刻家にとっては永遠の宿題のような問いかけだと思いました。


 次回は、リレー作家の紹介、今後の活動予定、

そして興味津々の「あなたにとってアートとは?」の質問にお答えいただきます。


どうぞお楽しみに。


***********************************




◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 浮島彫刻スタジオ 



スターリング大学(イギリス)での展示
 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学 Corridor of Dreams 「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)

 

 スターリング大学 アートコレクション 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学のFacebook ⇒Art Collection at the University of Stirling


                        ⇒片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんの作品写真





◆開催中の展覧会です。
 「As Ithers See Us」
【期間】2014年3月11日(金)~9月末日まで
【時間】11:00~21:00
【料金】有料
【場所】Pobert Burns Birthplace Museum, Murdoch's Lone, Alloway, Ayr KA7 4PQ, UK
tel 0844 493 2601 email
burns@nts.org.uk

http://www.burnsmuseum.org.uk/




日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社
 

 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。



彫刻家 片桐 宏典さん 第1回続き 略歴のご紹介



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アーティストを応援する素敵な彫刻工房@日下育子の学び場美術館

彫刻工房くさか 日下育子です。


今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。




片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。



前回の日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  




片桐 宏典さん  

    第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~ 

           第1回続き 略歴のご紹介

    第2回  ~彫刻でコミュニティーと関わってきました~ 

    第3回  ~芸術家の共働制作で「宇宙」を表現しました~

    第4回  ~アートをプロフェッショナルにやっています~

    第5回 ~制作テーマ①  ストリームラインのシリーズについて~
    第6回   ~制作テーマ②  サウンドインスタレーションについて~ 

    第7回  ~制作の素材と想い、 舟の作品について~

    第8回  ~制作の素材と想い、階段状の作品について~



第9回目の今日は、片桐 宏典さん、ケイト トムソンさんが1998年に
岩手県で企画・実践された岩手アートフェスティバルUK98を糸口にアートと社会との関わり
についてお話頂きました。


最初、盛岡市の大通り何カ所かのショップを使って展示をしようというささやかだったプランを
県内の小さな美術館やギャラリーの大きなネットワークを組み、また小岩井農場を組み入れて、
大々的にやってみようというプランに展開された精力的な取り組みについてお聴かせ頂きました。


アートの持っている力を社会で発揮された貴重な事例だと思います。


お楽しみ頂けましたら幸いです。


***********************


体育部長になりました


皆様、こんにち


おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。




お盆明けの仕事は順調ですか~


私は今年、町内会の体育部長に任命されました


今迄町内行事にはあまりお役に立ってなかったので


お引き受けしましたが…


市民体育祭の前哨戦?として


地区体育祭というのがあって、各地区の体育祭優勝町内の選手が


市民体育祭で競うという流れです。



で、今年の地区体育祭は9月14日なんです


今から選手の依頼や選出、打合せ、結団式、練習日、当日の設営、慰労会準備など


やることがたくさんあります


右も左もわからずに受けてしまったので


経験者や先輩方からアドバイスを頂きながらてんてこ舞してます。



でも、やるからには楽しく親睦が深まるように頑張ります


今まで同じ町内の住民なのに知らない人もたくさんいますね


役割をいただくことで、色んな方々に助けて頂いたり


ご縁ができたりすることが、とてもありがたいですね



こうして、町内のコミュニケーションが深まったり


行事を通して連帯感ができることで


災害時や不審者対策、防犯なども充実するんだと実感しました


明るく住みよいコミュニティを創るには


まず、心を開いて積極的に関わる事が大事ですね







今日も人のご縁に感謝。












創業145年下総屋の医食同源ブログ

親子でシャボン玉楽しみました!

皆さま、こんにちは。  

彫刻工房くさか 日下育子です。


近頃、熱心に制作に取り組んでいる私です。

お盆ですが、家族の協力もあり、毎日アトリエ通いをしております。


旦那様が夏休みなので、娘の面倒は良く見てくれているのですが

やはり、、娘はお母ちゃんと遊びたくなるようです。


あまり、構ってやれないとストレスがたまってくるようで

夜、寝るとき、朝起きたとき、ゴネゴネになります。


なので、短時間集中でも、

思いっきり楽しんで、遊ぶと気持ちよく送りだしてくれます。


今朝は、お気に入りのシャボン玉でした。


初めて、お父さんも参加しました。







娘が、キャッキャッと声を出して喜んでくれてうれしかったです。


お父さん自身も珍しいことをして楽しそうでした。



これから帰宅後は、BSテレビで「男はつらいよ」をみる予定です。

お父さんの趣味ですが、見ているうちに娘も

「今日、寅さんある~?」

としょっちゅう聞いてくるようになりました(笑)


渋い趣味ですね。

おそらく娘の同世代には「寅さん」好きな子はいないだろうと

思います。(笑)



短時間集中の遊び、ということで

子育て中の方の参考になるようでしたら幸いです。



本日もご訪問くださいまして

ありがとうございました。


お盆休みの終わり、移動のある方は、どうぞお気をつけて。

素敵な週末をお過ごしくださいませね。



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(文:日下育子)
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彫刻家 片桐 宏典さん 第8回~制作の素材と想い、階段状の作品について~

8みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。


今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。




片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。



前回の日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  


片桐 宏典さん  

    第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~ 

           第1回続き 略歴のご紹介

    第2回  ~彫刻でコミュニティーと関わってきました~ 

    第3回  ~芸術家の共働制作で「宇宙」を表現しました~

    第4回  ~アートをプロフェッショナルにやっています~

    第5回 ~制作テーマ①  ストリームラインのシリーズについて~
    第6回   ~制作テーマ②  サウンドインスタレーションについて~ 

    第7回  ~制作の素材と想い、 舟の作品について~





第8回の今日は、階段状のモチーフの作品についてお話をおうかがいしました。


片桐さんがレバノンのシンポジウムに参加されて、そこで見たイスラム圏の階段状の文様についてと、
ヨーロッパ圏、アジア圏、イスラム圏の文化の違いについて感じられたことなどをお聴きしました。


また、階段状のモチーフの作品でも特に青森県弘前駅前モール修景彫刻について
制作の意図をお聴かせ頂きました。


どうぞお楽しみ頂ければ幸いです。



*************************************



1997岩手シンポ


「浮島の夢~蜃気楼」
岩手町産黒御影石
高さ3m
岩手町国際彫刻シンポジウム

1997
岩手町立浮島小学校







1991浮かび上がる悲しみ

「浮かび上がる悲しみ」
スコットランド産赤御影石
直径45cm
1991






1990マルタ大島

「虚数空間都市」
大島産白御影石
高さ3m
マルタ大島国際彫刻シンポジウム
愛媛県宮窪町石文化公園
 







2002ラシャ-ナ

「The Towers」
レバノン産ライムストーン
高さ2.5m
ラシャーナ国際彫刻シンポジウム
2002







向白神

「向白神(むかいしらがみ)」
岩手産白御影石
本体寸法  700 x 150 x 500 cmH
青森県弘前市駅前通ダイエー向かい
弘前市駅前通りモニュメント計画

1998
メモ 
世界遺産「白神山地」のなかの向白神岳をイメージする。
JR弘前駅から商店街に伸びる約2kmの遊歩道に
全7基設置されたうちの2番目のモニュメント。
道路を隔てた向こう側にある3番目の作品「白神の箱」と共に
白神山地をテーマとし、白神岳と向白神岳という対になる地域の
中心的な主峰をシンボリックに表現し、心理的に両側の空間の一体化を意図する。







1997恋する因果律

「恋する因果律」
岩手県姫神産白御影石
35x35x高55cm
1997
個人所蔵








1993Egg & Tower

「恋する因果律-Egg & Tower」
遠野産黒御影石
高さ120cm/50cm
1993






101
「見知らぬ隣人たち #101  」

鉛筆 ロクタ紙(手漉き紙)

300×150cm

2000







102

「見知らぬ隣人たち #102  」

鉛筆 ロクタ紙(手漉き紙)

300×150cm

2000







103

「見知らぬ隣人たち #103 」

鉛筆 ロクタ紙(手漉き紙)

300×150cm

2000






104

「見知らぬ隣人たち #104 」

鉛筆 ロクタ紙(手漉き紙)

300×150cm

2000







日下
彫刻でも、ロクタ紙を使った大画面のドローイングでも
「見知らぬ隣人たち」という題名の作品群で、
階段状の彫り込みがある作品をたくさん制作されていますね。


彫刻もドローイングも聳え立つような上昇感覚のある
スケール感のある作品で、とっても印象に残っています。  



片桐 宏典さん
この階段状の作品というのは、建築的なスペースというか。
単純な階段だから。



日下
これらの高くそびえたっている、下から見上げる感じの彫刻というのも
唐桑の岩場の風景(※第1回巨釜半造(おがまはんぞう )が反映されているのでしょうか。



片桐 宏典さん
あれはヨーロッパの建築のディテールから取ったフォルムです。
弘前駅前モール修景彫刻のモニュメントは、
その階段状のモチーフと石のラフな部分を活かした作品です。


レバノンで制作した「Two Towers」という作品も
同じテーマで、同様のテクスチャーのコンビネーションのある作品です。
レバノンのシンポジウムに行った時、ある程度作品プランは決めていたのですが、
はじめあちこちの遺跡を見て回りまったときに、とても印象に残った遺跡がありました。
小高い山の上に立ち並ぶお城のような建築群、とても彫刻的で興味をそそられました。


それと、この作品を創った頃は、ちょうど2001年の911事件があった直後だったので
ツインタワーのイメージと無意識的にもオーバーラップしていたかもしれません。


シンポジウムは公開制作なので、製作中にいろいろな人が見学に来るのですが、
来る人みんな、これは911か?ツインタワーから煙が出ている彫刻なんじゃないか?と言うので
問題になってました。



日下
ご自身で意識はされていたのでしょうか。



片桐 宏典さん
あの時はあわててちがうよと言ったのですが、でもやっぱり実はそうだったんだろうな、
みたいな感じがあります。


創る時は自分では具体的に意識して制作してはいなかったのですが
出来上がる頃に、自分でも段々これツインタワーっぽいなと感じ始めました。
無意識に何かしら影響を受けていたのかなと感じました。
でもそういうのって必ず出ますよね。


僕らがいたところはレバノンのキリスト教圏の比較的自由な空気のところで、
イスラムとはいっても女性の肌の露出も自由でおおらかだし、他のヨーロッパと変わりありません。
でもちょっと行ったところにはもう典型的なイスラム教の人たちが住んでいる世界が隣同士でありました。
お互いに「違う人間」と言っていたのがとても印象的でした。

いま思えば、レバノンの人たちは、911を僕らがどう捉えているかとても知りたがっていたんでしょうね。



ケイト・トムソンさん 

丁度、9.11の1年後でしたね。



片桐 宏典さん
それと、このときレバノンというイスラム圏に初めて行って制作したのですが、
イスラムは、今まで行っていた西洋圏やアジア圏と全然文化が違うから
僕にとって、すごく新鮮で面白いところでしたね。


造形表現されたものがすごく抽象的で幾何学的なんです。
イスラム文様の世界は、とても面白いのですが僕は全くついていけませんでした。


というのは、イスラム文様は構築的で階段的なものが多いんです。
でも自分が作品で制作している階段状のモチーフよりも
イスラムのものはもっとめちゃくちゃ複雑です。
体質的なものかもしれませんね。



ケイト・トムソンさん 

イスラムは人間的なモチーフは駄目ですから、
抽象的な、階段のイメージなどをすごくたくさん使います。



片桐 宏典さん
そう、具象は一切駄目なんですよ、禁止されているから。



日下
ああ、偶像崇拝になってしまうということでしょうか。



ケイト・トムソンさん 

はい、神様が人間と動物を創りましたから、
人間が神様の真似をして人間を作るのは駄目なんです。



片桐 宏典さん
だからそういう意味で、すごく面白くて、ゾクゾクします。
イスラム圏では、僕の階段だけでは、単純すぎて使えないな~、と思えてしまうくらいです。
イスラムの階段文様は、僕の作品よりももっと複雑で緻密で、すべての空間の装飾なので
作品としては建築空間にピッタリ合うんですよ
合い過ぎて逆に作品にならないという・・・。
面白いですよね。



日下
レバノンのシンポジウムでの制作で、何か日本、ヨーロッパと異なる
印象に残ったこと、エピソードなどはありましたか。

あるいは、イスラム圏ということで制作、及び滞在全般で気をつけたことなどありましたでしょうか。



片桐 宏典さん
イスラム世界に初めていったインパクトはとても大きかったですね。
ヨーロッパやアメリカ、アジアはある程度まわって知っていたので、世界はだいたいこんなものか、
という意識がありましたが、シンポジウムのあとにエジプトにも行ったりして、
イスラム世界の、一部ながら自分の眼で見て回って肌で感じて、
それまで漠然と感じていた世界のグローバルさみたいなものが徹底的に崩れ去ったという気がします。
情報としては知っていたのに。


それはどういうことかというと、違う文化は違う人間が生み出すもの。
世界には芸術のメインストリームというのはあるかもしれないけど、
個別の文化が必要とする芸術はその文化ごとに全く異質なものです、
人間はやはりそれぞれ決定的に違う存在で当然文化も個別なものですよね、
だからそんな違った文化がぶつかる時、お互いに影響しあうものはとてつもなく大きいのかもしれない、
ということです。そんな意識が自分の中で再確認されたというか。


僕が初めてヨーロッパ、オーストリアに行ったときのことを少なからず思い出しました。


僕らが行ったレバノン・シンポジウムは、
バスブスという地元の有名な彫刻家の一家が個人的に運営しているものでした。
父親とその弟たち二人、その息子たち三人が彫刻家、孫や親戚は映画監督、画家など、
まさに芸術一族です。


かれらは内戦で破壊され尽くした自分たちの町を見て、壊すのはもうたくさん、
これからは美しいものを作っていくんだと、国際彫刻シンポジウムを始めたんです。


ベイルート市街にはまだ銃痕が至る所に残っていますし、鉄道網も破壊されたままでした。
多くの素晴らしい古い文明と美しい自然や街並があり、食べ物も西と東の融合で、とてもおいしい!
こんないいところが、また戦渦に巻き込まれたことは悲しみに堪えません。



日下
そうですか。
片桐さんが実際に滞在されて実感されたお話をおうかがいすると、
何かリアリティーをもってイメージされてきます。


さて、階段状の作品でも、弘前駅前モール修景彫刻は特に大作ですね。
階段状のモチーフと石の割れ肌を活かした絶妙なコンビネーションがとても素晴らしいです。

その制作コンセプトや駅前という街中の空間に設置されることで
意識されたことをお聴かせいただけますでしょうか?



片桐 宏典さん
弘前駅から商店街までの数キロメートルを彫刻でつなげるのがこのプロジェクトでした。
その中の一カ所、2番めの場所を担当しました。


このプロジェクトをコーディネートした横沢氏(※)の考えは、
7点の作品が密接に関連してトータルな空間的造形を目指すというものです。
作品のテーマの密接な関連性、共通の素材など突っ込んだデザイン的な処理がされています。
私も道路を挟んだ向かい側の場所を担当する鳴海恒夫君と何度か打ち合わせて、
お互いに白神山地をテーマにすることに決めました。
二つで一個の作品、カタチは違っても、物理的には道路で分断されている空間を

心理的につなぐためです。


作品の大きさも、ビルに囲まれたまわりの空間に対応するために、
ある程度大きさがなければいけませんでした。
でも、大きすぎてもいけません。10m以下、5メートル以上くらいかな。


遊歩道には常に人の流れがあるので、作品も一個ではなく、
三点のセットにしてカタチにバリエーションの変化とムーブメントを持たせました。


素材も、出来るだけ地元のものを使いたかったのですが、
青森に御影石はなかったので、岩手の、東北の石を使ったのです。


 ※ 横沢英一氏 Ukishima.Net   国際彫刻シンポジウム誕生の経緯(1959年~1970年代)
               私の参加した時代(1978年~2000年まで)参照


  



日下
とっても興味深いお話をありがとうございます。
階段状のモチーフの彫刻も作品自体のスケールもとっても大いものですし、
上へ上へと伸びあがっていく上昇感覚の強いものですね。
かたちと空間の関係性を最大限に活かした彫刻だと思います。


とっても素晴らしいです。
貴重なお話をありがとうございました。







1988カレッジランズ・シンポ

「日の出を待ちながら」
スコットランド産砂岩
高さ250-70cm
カレッジランズ国際彫刻シンポジウム
1988
ミラー・ホームズ・アーバン所蔵


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編集後記


 私が片桐 宏典さん、ケイト トムソンさんに初めてお会いしたのは、
私が大学の副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある㈲浮島彫刻スタジオを
訪問した時でした。 大自然の中の広いスタジオに姫神産の巨大な原石が置いてあり
「大学の石彫場とはスケールが違う!」と感動したのを覚えています。

 

片桐 宏典さんは私が学生の頃から、
「宮城教育大学の在学中から、そのままヨーロッパに渡って彫刻家になっている方」として
有名な存在の方でした。

今現在は、1年の半分ずつをイギリスと日本を行き来しながらの活動をされているそうです。


 今回は片桐宏典さんの階段状のモチーフの作品についてお話をおうかがいしました。
特にレバノンで感じられた各文化圏の違いについては、片桐さんが肌で感じてこられた違いを
率直にお話下さいました。
また弘前駅前修景彫刻でも、景観の中で、彫刻で具体的にどう関わるかの意図についても
とても貴重なお話をお聴かせ頂けてありがたいと思いました。


 次回は、片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんらが企画運営をされたアートイベント、
岩手アートフェスティバルUK98を題材に、改めてアートと社会との接点についてお話頂きます。


どうぞお楽しみに。


***********************************




◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 
浮島彫刻スタジオ 




スターリング大学(イギリス)での展示
 
片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学 Corridor of Dreams  (「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)

 

 スターリング大学 アートコレクション 片桐 宏典さんの紹介ページ 

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                        ⇒片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんの作品写真



 

  

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tel 0844 493 2601 email
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http://www.burnsmuseum.org.uk/




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 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。



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お盆にお茶



皆様、こんにち


おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。



台風一過と思いきや関東では雨が続いています


気温は上がらないので体は少し楽ですね


お盆休みの方も多いと思いますが


台風や天候の影響で帰省の足に乱れが生じたのではないでしょうか



私の地元は埼玉の田舎なので仏様のあるお宅が多く


この時期はお盆のお参りや返礼品など


仏事のギフトにお茶をお求めいただくお客様で店は忙しいのです。


また。帰省土産にお茶をお持ちになる方もおおいですね



皆さんは仏事のギフトにお茶が良く使われる理由って考えたことがありますか?


まあ、仏様をお守りしている世代がご年配ということもあるでしょうが…


昔々お茶が宋の時代に中国から渡って来たことにも関係あるんですよ



禅僧が仏教の教えと共に日本にお茶を持ち帰ったのが始まりですが


元々中国の層が山中で修行中に


沸かしていた湯の中に自生していた茶葉がひらりと落ちて


それを飲んだところ、気分が爽快になったところから


茶を飲用するようになったと云われています。



そして、長年の経験から茶を煎じた湯は


健康維持や眠気覚ましに効くということで僧侶の間に広まりました。


日本からの遣唐使なども茶を健康維持の為に飲んだと


云われており、それで日本に持ち帰ったということです



なので、健康維持や眠気覚ましの天然のハーブとして輸入されたのがお茶なのです


そして、僧侶たちが仏様への感謝をこめて


仏前にもこのお茶をお供えしたことから

お茶は仏事に使うから慶事には避けた方が良いと

勘違いされている方も多いとおもいますが


ありがたい飲み物として僧侶たちが愛飲し仏様に奉げていたのです



また、お茶と云えば八十八夜の新茶を思い起こすし


茶の字の草冠の下の部分を分解すると


八 十 八 になるので末広がりで縁起が良いとされるのです


88歳のお祝いを茶壽っていうでしょ


一部の地方では結納に使ったりお祝いごとにも使うんですよ



そして、返礼品としても軽くて荷物にならず


使い切って無くなってしまうので邪魔にならない実用品


ということでも重宝されているからなのです



一部の葬儀業者などが高い中間マージンを貪り


粗悪なお茶のギフトを葬儀の返礼品として扱っているため


仏事のギフトのお茶はマズイと思われがちですが


ちゃんとした専門店で買えばそんなことはありませんよ



品質の良いおいしいお茶をいただくと


あ~良かったな~  と思うはずです



日本人の思いやりがギフトに現れるんですね


先様の健康を願い、末永いお付き合いを…という願いが


お茶を差し上げるという気持ちに繋がっているんですよね



お茶を発見し、食文化の一環としても


健康食のひとつとしても今日まで伝えてくれた先人達に感謝です



これからも優れた日本の食文化を健康を守る意味でも


次世代に伝えていけたらいいな~  と思います。



仏事にお茶を引くものという習わしに発展したようです 






今日も自然の恵みと健康に感謝。












創業145年下総屋の医食同源ブログ



彫刻家 片桐 宏典さん 第7回 ~制作の素材と想い、舟の作品について~

みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。


今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。




片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。



前回の日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  


片桐 宏典さん  

    第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~ 

           第1回続き 略歴のご紹介

    第2回  ~彫刻でコミュニティーと関わってきました~ 

    第3回  ~芸術家の共働制作で「宇宙」を表現しました~

    第4回  ~アートをプロフェッショナルにやっています~

    第5回 ~制作テーマ①  ストリームラインのシリーズについて~
    第6回   ~制作テーマ②  サウンドインスタレーションについて~ 




第7回の今日は、石という素材と、舟のかたちをした作品の
石のエッジの扱いと空間での緊張感についてお話をおうかがいしました。

どうぞお楽しみ頂ければ幸いです。


**********************************



「Streamline」
インド黒御影石
168 x 20 x 60cmH
東京都高輪台プラウド
2014

(設置風景)








「Streamline Coordinate”」

インド産黒御影石

114 x 15 x 50 cm H

2013






スト2011座標"


「Streamline-2011座標」
カラーラビアンコ大理石
48.5x7.5x6.5cmH
2011





 ス乱気流 2008

「Streamline-乱気流」
スウェーデン産黒御影石
220x20x50cmH
2008





「よみがえる港」
宮城県産玄武岩
幅90x厚15x高25cm
2004






「望郷」
宮城県産玄武岩
幅90x厚17x高18cm
2004




眠る心臓07ー05

"眠る心臓 2007-05"
宮城県産玄武岩
35x9x40cmH
2007






「覚醒する風景ー分水嶺」」
スウェーデン産黒御影石
45x5x60cmH
2008






「黒い女のソネット」

「黒い女のソネット」
スウェーデン産黒御影石
8x8x35cm
2007






扇

「扇」
大理石、宮城県産玄武岩
36x7x45cm
2007







花の旋律

「花の旋律」
赤花崗岩
幅55x厚12x高75cm
2001











日下
片桐 宏典さんの制作テーマについてお聴かせいただけますでしょうか。



片桐 宏典さん
僕の場合、石の素材感を明快なかたちと組み合わせることによって
1+1=3にしたいというのが作品のテーマです。

ふつう、石だとみんなかたちを丸めてしまいがちでしょう。



日下
確かにそうかもしれません。


片桐 宏典さん
前回も少しお話しましたが(※第1回 )、
大学時代、地学の先生に「石ってみんな丸いと思っているけど、
結晶をみると完璧な抽象的なかたちの対称形、
それこそ立方体とか平行四辺形とかそういう結晶の塊なのに、
なんでみんな丸くするんだろうね。」って言われて、
「へぇ~なるほどなぁ~、確かに。」と思ってね。



日下
私が片桐さんの石の作品で、特に印象に残っているのは、
伊達冠石を用いた舟のかたち、皿状の作品です。
 
エッジを丸めない、石を研ぎだしたままのピリピリとしたエッジが残っていて
何か空間に振動を与えるような、とっても研ぎ澄まされたシャープな感じが
強く印象に残っています。

エッジを本当に丸めないで残す片桐さんの感性ってスゴイ!と感じました。
私は触れた時の怪我のことを考えてしまって角を丸めるということがあるので・・・。



片桐 宏典さん
あれは本当に、下手に触ると指、切れますよ。



日下
これは地学の先生が仰ったという結晶のお話の影響がおありなのでしょうか。



片桐 宏典さん
やっぱり見た感じかな、綺麗に面取りしているとインパクトが弱いんですよね。
本当に切れるぐらいの奴じゃないと視覚的なインパクトが弱いと思うので、
それでエッジをとにかくシャープにという。



ケイト・トムソンさん

でもパブリックの作品はさすがにエッジを少し取ってますね。



片桐 宏典さん
今年、去年の暮れから急に舟の作品がパブリックに出るようになったんですよ。
あれはギリギリで切れないようにしてあります。
展覧会に出すものは本当に指先で触れると本当にピッと切れるんです。



ケイト・トムソンさん
プライベートに出すのは良いけど
パブリックに出すのは本当に切れると危ないです。


先週、ヘレンさんという友人が片桐の小さい舟の彫刻を買いました。
彼女が飛行機で帰るのに、壊さないように手荷物のバックに入れて持って行くと言うので
私は「本当に刃物と同じだからやめて」と言いました。

多分本空港のセキュリティーで通らないと思います。
結局、預け入れのスーツケースに入れて持っていきましたけど。



片桐 宏典さん
海外にも面取りしない作家がいますが、見た感じ全然違うんですよ。
これは何が違うんだろうと思って、よく見ると、やっぱり面取りしてないんですよ。



日下
ああ~。そうですか。



片桐 宏典さん
その仕上げが鋭すぎる為に、欠けてしまったり、
買った人が落として壊してしまったりして直したこともあります。


それでも、エッジを丸めないというのは、作品に何を求めるかですよ。
石屋さんの作るものは約束事として、
カドは必ず面取りすることになっているけど、僕らには関係ない。


思うに、抽象彫刻、抽象的なかたちの作品というのは、
カタチ自体を突き詰めていって何かを語るということだから、
具象的な作品よりもずっと表現が直接的になりますよね。


僕は丸い作品も作っているけど、丸い作品は丸く、四角い作品は四角く
というのが鉄則だから、四角いものは、エッジはどうしても鋭くなっていきますね~。


何をやってもいいんですよ。自分の好きなように。
触って切れるんだったら、「触らないでください」って書いておけば良いんだから。(笑)



日下
確かに、そうですね。
片桐さんの作品のエッジの鋭さには、

本当に空間に切り込んでいくような緊張感がありますね。


私は自分の作品ではそこまでしたことがなかったので
片桐さんの作品の鋭さには本当に感動を覚えました。


今日も素敵なお話をありがとうございました。






「君の時代は来る」
宮城県産玄武岩
高さ240cm
1989
西仙台ゴルフ場所蔵
南仙台カントリークラブ所蔵
せんだい国際彫刻シンポジウム制作作品




★****************************************


編集後記

 私が片桐 宏典さん、ケイト トムソンさんに初めてお会いしたのは、
私が大学の副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある㈲浮島彫刻スタジオを
訪問した時でした。 大自然の中の広いスタジオに姫神産の巨大な原石が置いてあり
「大学の石彫場とはスケールが違う!」と感動したのを覚えています。


 片桐 宏典さんは私が学生の頃から、
「宮城教育大学の在学中から、そのままヨーロッパに渡って彫刻家になっている方」として
有名な存在の方でした。

今現在は、1年の半分ずつをイギリスと日本を行き来しながらの活動をされているそうです。


 今回は片桐宏典さんの舟のかたちをした作品について、素材とかたちのせめぎ合いの表現で
作品に何を求めて制作するかというお話をおうかがいしました。


 片桐 宏典さんの作品はどれも、石のかたちが空間に強いインパクトと影響を与える制作をされていて
それが、観る人の心にも何かを想起させる力となっているのだなぁと改めて感じさせられました。


 次回は、片桐 宏典さんの階段状のモチーフの作品と、
シンポジウムで訪れたイスラム圏で芸術文化について感じたことなどを


どうぞお楽しみに。




浮島彫刻スタジオ 片桐 宏典さんとケイト・トムソンさん

岩手県岩手郡岩手町浮島


***********************************


◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 浮島彫刻スタジオ 


スターリング大学(イギリス)での展示
 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学 Corridor of Dreams 「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)

 

 スターリング大学 アートコレクション 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学のFacebook ⇒Art Collection at the University of Stirling


                        ⇒片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんの作品写真




◆開催中の展覧会です。
 「As Ithers See Us」
【期間】2014年3月11日(金)~9月末日まで
【時間】11:00~21:00
【料金】有料
【場所】Pobert Burns Birthplace Museum, Murdoch's Lone, Alloway, Ayr KA7 4PQ, UK
tel 0844 493 2601 email
burns@nts.org.uk

http://www.burnsmuseum.org.uk/




日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社
 

 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。



彫刻家 片桐 宏典さん 第1回続き 略歴のご紹介



:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

★☆ アーカイブス ☆★


学び場美術館登場作家リスト
学び場美術館登場作家リストⅡ
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アーティストを応援する素敵な彫刻工房@日下育子の学び場美術館

自然の食材で健康維持を


皆様、こんにち


おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。


連日ニュースで最高気温の更新が続いていますね~

毎年どんどん暑くなっていく日本の夏

いったいどうなってるんでしょう?

やはり、森林の伐採や除草剤の多様など都市化が進む

反動で自然のバランスが壊れ異常気象になるんでしょうか


「原因と結果の法則」を考えると

何か私たちが行動や価値観を見直さないといけない時期なのかも知れませんね

病気の治療をとってもそうですが

現代社会というのは、何か問題が起こると

その原因を直そうとはせず

対処療法的な方法で結果を変えようとする傾向が強いですよね


だから異常気象も二酸化炭素を減らすとかの

根本的な解決方法を地道に実行していかなくてはいけないのでしょうが

一方で、世の中を見ると

何でも電気やエネルギー(熱や排出ガスなど環境破壊を伴うもの)を

使って便利に暮らそう、楽に暮らそうという価値観は変わっていない

いや、むしろそれらを作る企業の利潤追求のために洗脳され

利用する機会は増えていく

そんな気がします。

太陽光など環境に配慮した次世代エネルギーや

省エネ製品も増えてはいるのでしょうが

既得権益に邪魔されて伸びるスピードが遅すぎやしないでしょうか


先に触れた病気治療でも

原因になっている食生活や生活習慣は変えずに

薬で症状を緩和して誤魔化してる治療が多いんじゃないでしょうか

うちの母も糖尿病予備軍と診断されたものの

ドクターは「大丈夫ですよ、もう少し血糖値が上がったら良い薬がありますから…」

て、早く病気になって薬を沢山消費しろって事ですか?!

そんなドクターばかりでは無いでしょうが…

特に老人医療などではこういう傾向が強いんじゃないでしょうか


私が「食と健康」にこだわるのも

「原因と結果の法則」を尊重するからです

今食べているものが60日以内に自分の細胞になりエネルギーになるんです

「明日の自分の体になるものを食べている」という意識がもっと欲しいですね

金持ちと貧乏人は、寿命が違うという人もいます

金持ちは良い食べ物を食べ、高度な医療を受けられるが

貧乏人は安くて危ない食べ物を摂る機会が多いし

良い医者や医療機関にかかれる機会も少ないからだと云います

本質的には経済的な差より意識の差だと思いますが…

でも、先日の中国産加工肉の事件などを見ると

安いものや企業利益優先で作られる食品には

安全性のリスクが高いのも事実ですね

あれは氷山の一角で、あのようなことは日常茶飯事の

黙認事項だとも云われますからね

だから、私は次世代のためにも日本の農業復興をやりたいです

安全な食材を国内で供給できるのが安心ですよね


家では食材の買い物は、極力原材料名1つのもの

添加物のない材料だけのものを選ぶようにしていますし

水も医療器具認可の水素水ができる浄水器を使ってます

野菜も借りた畑で無農薬栽培してるから安心して生で食べれるんですよ


ビジネスマンの方は栄養ドリンクなどを良く飲む人が多いようですが

夏バテ予防にということで、飲みすぎには注意してくださいね

無水カフェインなど一時はダルさを忘れさせてくれる成分に常時頼るのは危険です

必ず反動や体への負担やリスクがあることをお忘れなく


お茶もそうですが、自然のもので

ビタミンCやBなど、健康に良い天然成分豊富な食材を

できるだけ取り入れて、体に優しい健康管理をお勧めします


今日も自然の恵みと健康に感謝。











創業145年下総屋の医食同源ブログ

彫刻家 片桐 宏典さん 第6回 ~制作テーマ②  サウンドインスタレーションについて~ 

みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。


今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。




片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。



前回の日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  



片桐 宏典さん  

    第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~ 

           第1回続き 略歴のご紹介

    第2回  ~彫刻でコミュニティーと関わってきました~ 

    第3回  ~芸術家の共働制作で「宇宙」を表現しました~

    第4回  ~アートをプロフェッショナルにやっています~

    第5回目  ~制作テーマ①  ストリームラインのシリーズについて~




第6回の今日は、片桐さんの制作テーマの一つから、サウンドインスタレーションについて
お話をおうかがいしました。


私は彫刻というと目で見るかたちだけを想像してしまうのですが
片桐さん、ケイトさんによるとサラウンドで聴くサウンドインスタレーションというのは
立体的、時間的、空間的な表現なのだそうです。


どうぞお楽しみ頂ければ幸いです。


**********************************



現実的意識にないがしろにされた

「(現実的意識にないがしろにされた)ある不確かな響鳴を求めて覚醒する風景」
宮城県産玄武岩
幅12x厚7x高50cm
2003






「覚醒する風景ー分水嶺」」
スウェーデン産黒御影石
45x5x60cmH
2008






「黒い女のソネット」

「黒い女のソネット」
スウェーデン産黒御影石
8x8x35cm
2007







眠る心臓07ー05

"眠る心臓 2007-05"
宮城県産玄武岩
35x9x40cmH
2007





「望郷」
宮城県産玄武岩
幅90x厚17x高18cm
2004









七つの旅1



七つの旅2

 南郷プロジェクト
「七つの旅」
青森県八戸市南郷区図書館
(片桐宏典+ケイト・トムソン:共働製作)
 2004

メモ

この作品は、人間の知的好奇心と柔らかな精神が、
世界に広がる文化的多様性と叡智に触れる驚きと
喜びから生まれる「知的果実」を求めて、
理想と現実世界を駆け抜ける精神の旅を象徴しています。




ウオーターマーク

「ウォーター・マーク ~北上川の四季」
スウェーデン黒、岩手産白花崗岩
本体寸法   700x700x800cmH
いわて沼宮内アートロード計画 「シンボル・モニュメント」
岩手県岩手町いわて沼宮内駅前
2003





覚醒する風景2011

"覚醒する風景ー邂逅"
インド産黒御影石
50 x33 x 330cmH
2011





日下
大分以前ですが、片桐さんの海を題材にした映像作品を拝見したことがあります。
その時に、「実験、何でも実験」と仰っていた言葉が作品と共に印象に残っています。



片桐 宏典さん
僕は前にも話しましたが、学生の頃はホログラフィーをやっていたし、
最近は映像もちょっとやったりとか、 いろいろ手を出しています。(※ 第1回インタビュー参照


でも、映像はいまみんなやっているから、あんまりね。


今は、サウンド・インスタレーションが面白くて取り組んでいます。
来年の春に盛岡の展覧会に出すつもりです。



日下
片桐さんがなさっているサウンド・インスタレーションというのは、どのようなものでしょうか。



片桐 宏典さん
まあ、簡単に言えば、音を使った作品。ディスコみたいな。(笑)
でも一番最初の作品は公会堂アートショウ2005 でやりました。
 
    


公会堂アートショウ2005 というのは、取り壊し予定だった文化財の岩手県公会堂(※)を
なんとか保存して残していきましょうという運動をしていて、その保存はなんとか決まったんだけど、
せっかく残すんだから、みんなで一生懸命使うようにというお達しが来たんです。
当時はガラガラでしたからね。
でも今は、逆に予約で一杯になってるみたい、おかげさまで。

  

  ※岩手県公会堂【登録有形文化財】


僕も関係者から「アートで何かできない?」って言われていたんです。
公会堂には、会議室などの大部屋小部屋が一杯あるから、
それを全館使ってのビエンナーレを提案しました。

公会堂は保存が決まってから、壁にクギも打てない。
でも、自然光も入るし、インスタレーション作品には最高だった訳です。


それに、公会堂の部屋は古いせいか、変に話し声とか音が響いてうるさいんです。


僕は、音が響くから逆に面白いんじゃないかと思って、
「誰かサウンドインスタレーションやらない?」って言ったんだけど、誰もやらない。
しょうがないから「じゃあ私が。」というので機材を買ってそろえて、
サウンドを使った作品に挑戦した訳です。
今はコンピューターで簡単に出来るからね。


公会堂というのは、天皇の成婚記念で建てられた建物だったので
天皇をテーマにして、終戦の玉音放送をアジア占領国の7カ国語に翻訳し


それを交響曲風にアレンジして30分の作品にしたのが
最初のサウンド・インスタレーション「敗北を抱きしめて」でした。



日下
それは素晴らしいアイデアですね!!
その作品は今も聴くことができるものなのでしょうか。



片桐 宏典さん
いやー、ちょっと難しいかな。
それは45チャンネルのプログラムで、
マックにつないだ音響機械を通してスピ-カーから音を出します。
今、整理して5.1チャンネルのサラウンドに置き換えようとしているんだけど
僕はプロじゃないからちょっといろいろ面倒臭くて。
それを今度ゆっくり作業して、CDに焼こうかなと思ってます。



ケイト・トムソンさん
サウンドも立体的、空間的だから。



片桐 宏典さん
そう、だからすごく面白いの。



ケイト・トムソンさん
でもやっぱり、彫刻のワン・ショットの写真と同じで、
CDではサウンドのいいところが少しだけしか出ないんじゃない?
サウンド・インスタレーションは空間と時間の両方のパフォーマンスだから
CDにするとすごく薄くなるんでは・・・。



片桐 宏典さん
いや、ちゃんとできる。
この作品は、スピーカーを12個使って真ん中に座って聴くものなんですよ。
で、音があちこちぐるぐる動きまわる、まさにサラウンドなんです。
だから5.1チャンネルのサラウンドCDにすればいいわけで、
理屈としては簡単なんだけど、ただ、トラックをまとめていくのが面倒臭いんですよ。


いずれにしても、われながら、けっこう面白い作品だと思います。



ケイト・トムソンさん
大変面白かったよ。



片桐 宏典さん
2つ目のサウンド・インスタレーション作品、
「コーカイドー・ゴーストマシーン」は、インタラクティブ作品です。
部屋の真ん中にマイクがあって、そのまわりにスピーカーが8個あって
マイクに向かって喋ると、自分の声が5段階に分けてリピートされるわけ。
5秒後、10秒後、30秒後、1分後、5分後かな。


マイクに向かって喋った自分の声があとから聴こえてくるんですよ。
自分が喋るときに、前の人の声が突然聴こえてエコーして来たりして。


3つ目の作品は「セブンス・ウエイブ(第七の波)」。
県令邸 (※)で発表したこの作品は、東日本大震災直後だったので海をテーマにしました。
三陸海岸に行って録音してきた波、風、鳥などの音を組み合わせて、
15分程度の作品にしました。


サウンド・インスタレーションって、録音した音源をいろいろ組み合わせながら編集していくので

すごい時間かかるの。
高価な機材もいるし結構大変ですね。


でもやっぱり、いま興味があるのはこのサウンドです。サウンドってすごく彫刻的なのね。
純粋に空間をマーキングするにはサウンドが一番良いかもしれない。


 県令邸 ⇒ 旧石井県令邸へようこそ!

  


日下
意外ですし、とても新鮮なお話です!(感動!)



片桐 宏典さん
サウンド・インスタレーションをやっている人も結構ポチポチいるんだけど、
一番多いのはサウンド・ハンティングしてあちこちの音を、
ただ並べただけというのも多いですね。
でも表現としての可能性は無限なので、もっとやってみたいなと思っています。



日下
そうですか~。
とっても素晴らしいお話をありがとうございました。






シンフォニア

「シンフォニア(交響曲)」
岩手産白花崗岩、クリ
450x180x900cmH
岩手県二戸郡奥中山いわて子供の森
県営テーマパーク施設のシンボル・モニュメント
2002


**************************************


編集後記

 私が片桐 宏典さん、ケイト トムソンさんに初めてお会いしたのは、
私が大学の副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある㈲浮島彫刻スタジオを
訪問した時でした。 大自然の中の広いスタジオに姫神産の巨大な原石が置いてあり
「大学の石彫場とはスケールが違う!」と感動したのを覚えています。


 片桐 宏典さんは私が学生の頃から、「宮城教育大学の在学中から、そのままヨーロッパに渡って
彫刻家になっている方」として有名な存在の方でした。
今現在は、1年の半分ずつをイギリスと日本で行き来しながらの活動をされているそうです。


 今回は片桐宏典さんの制作テーマの一つ、サウンド・インスタレーションについて
お話をお聴かせ頂きました。

 片桐さんは「サウンドは、すごく彫刻的。」「純粋に空間をマーキングするにはサウンドが一番良い・・・。」
と仰っていましたが、確かにそうかもしれないとも思いました。


私は彫刻というと目で見る(あるいは手で触る)、視覚、触覚の芸術だと思ってきましたが
確かに聴覚でも空間の距離感など感じられそうだなぁ、と改めて思いました。


今度はぜひ、実際に片桐さんの作品で、それを体感したみたいと思いました。


 次回は、片桐 宏典さんの制作素材と 制作の想いについてお話をお聴かせ頂きます。


どうぞお楽しみに。




浮島彫刻スタジオ 片桐 宏典さんとケイト・トムソンさん

岩手県岩手郡岩手町浮島


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◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 浮島彫刻スタジオ 



スターリング大学(イギリス)での展示
 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学 Corridor of Dreams 「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)


 スターリング大学 アートコレクション 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学のFacebook ⇒Art Collection at the University of Stirling


                        ⇒片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんの作品写真




◆開催中の展覧会です。
 「As Ithers See Us」
【期間】2014年3月11日(金)~9月末日まで
【時間】11:00~21:00
【料金】有料
【場所】Pobert Burns Birthplace Museum, Murdoch's Lone, Alloway, Ayr KA7 4PQ, UK
tel 0844 493 2601 email
burns@nts.org.uk

http://www.burnsmuseum.org.uk/




日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社
 

 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。



彫刻家 片桐 宏典さん 第1回続き 略歴のご紹介



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