みんなの学び場美術館 館長 日下育子

素敵なアーティストのインタビュー記事を掲載。
日下育子の作品をご紹介して行きます。


テーマ:
みな様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
        
今日は、素敵な作家をご紹介いたします。
版画家の 神山 歩さんです。



神山 歩さん 

前回、有馬寛子さんのご紹介でご登場頂きます。

有馬寛子さん
第1回  、第2回第3回第4回第5回第6回

神山 歩さん
第1回 ~一番苦手な木版画を直感で選択しました~

第2回 ~自分に嘘をつかないことを大切にしています~

 第3回 ~スタートがネガティブでも作品が必ず明るい方向に向かいます~

第4回目の今日は、神山 歩さんの制作の実際についてお伺いします。
制作の時、どんなお気持ちで木版画にするかドローイングにするかを決めるのかや、
木版画の絵具、刷り方などについて詳しくお伺いしました。

神山 歩さんの第1回目の今日は、制作を始めたきっかけについてお伺いします。

どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。

********************************************


『なかなか空には届かない』木版画2011 800 ④

『なかなか空には届かない』
木版画 2011  




『ないしょばなし』木版画2012 800 ④

『ないしょばなし』
木版画 2012




『かみなりのこども』木版画2012 800 ④

『かみなりのこども』
木版画 2012




2009dr9_1 800 ④

Drawing  2009dr9_1




drawing2014.5.12 800 ④
 
drawing2014.5.12



『ヒメレモン』木版画2012 800 ④

『ヒメレモン』
木版画 2012




『雨音の道』木版画2013 700

絵本『triangle』
2012




絵本『triangle』2012_2 500

絵本『triangle』
2012_2




『Alphabet-1』木版画2011 700

『Alphabet-1』
木版画 2011




『Alphabet-2』木版画2011 700

『Alphabet-2』
木版画 2011

   




日下
制作や素材についての思いについて伺っていきますね。
神山さんは版画とドローイングと絵本をされていますでしょ。
今、表現したいものをどの手法を選んで表現するとかそういう切り分けってありますか。
これだったら版画、これだったら絵本、これだったらドローイングとか。


神山 歩さん

絵本については、製本されている絵本という枠組みにとらわれずに、たとえばトレーシングペーパーを
重ねて、それで見えてくる形の面白さを生かした絵本とか、丸とか三角とか抽象的な物だけで童話を
表現したりとか。

何枚か重ねてある、積み木のようなものが形が絵本であったり、立体的ものでも絵本であると考えて
います。一つの表現手段として、絵本は面白いなと思っています。
絵本の形状というか、絵本という媒体を使って表現するのが面白いなと思えば絵本にすると思います。

普段のその日その瞬間の記憶を瞬時に記録したいときは、ドローイングを行います。
そのドローイングのような痕跡の積み重ねが、ゆくゆく版画になっていきます。むしゃくしゃして版木に
彫りを入れるときもあれば、それをまた冷静に形としてみて版画に構成していきます。時間がかかる
ので、その日の気持ちをその日に、っていうときはドローイングですね。


日下
なるほど~。ドローイングは確かに版画とはスピード感が違いそうですもんね。


神山 歩さん
そうですね。版画とドローイングは、スピード感の違いだけだと思います。
その日その時の感覚を彫りに込めていって、その線の積み重ねをどう構成、整理する かという感じで
版画を作っているので、多分やっていることはそんなにドローイングと変わらないです。ただ、ひとつの
画面として作品として表現する速度でい うとやっぱりドローイングの方が早いので、私はそれを作品
としてフェイスブックやブログにあげたりとかしています。


日下
面白いですね。木版画の作品って制作期間、時間はどのくらいかけられるんでしょうか。


神山 歩さん
期間がものすごく短くて、私の場合。凝縮すると一週間とか、長くても一か月ですかね。
同時進行で4作品とか5作品くらいは作って、いつもだいたい作り始めて1か月後には出来ているので。


日下
はあ、すごいですね。(感心!)


神山 歩さん
ただ、版画を作ろうと思うまでは結構時間がかかるんですけれども。


日下
思ってからは結構速いですか。


神山 歩さん
作り始めたら速いですね。


日下
すごい。そういうのもきっとリズム感やスピード感として表れてくるんでしょうね。
すごい生き生きしてますもん、彫った痕跡とか。


神山 歩さん
そうですね。作っている時が最高ですね。


日下
ところで神山さんの一つの作品って版木は何枚位で出来ているのでしょうか。


神山 歩さん
多くて3版ですね。


日下
同じ形の版木に違う色を乗せて摺ったりもあるんですか。


神山 歩さん
はい。同じ形の版木に色を付けて摺るっていうのを繰り返して、必要な色を表現しているので、何回も
一つの版で摺ります。版を使って絵を描いているっていう言い方のほうが正しいかもしれません。


日下
では、版木が3つだとしても、摺り重ねている回数はもっと多いのでしょうか。


神山 歩さん
すごく多いです。一つの版について10回以上は摺り重ねています。


日下
版画って何枚摺ったうちの何枚目というエディションがありますが、すべて微妙に違くなってくる可能性が
ありますよね。


神山 歩さん
そうですね。ただ、自分で摺っているので、どれとどれを足したらこの色になるのかを覚えています。
だから、ほぼ同じように摺ることはできますね。


日下

そうなんですか。すごいですね。


神山 歩さん
場合によっては、エディション2つだけ摺って、本当は10だから残りの8は後で摺るっていうこともあり
得ます。


日下
そうなんですか。
そして絵の具が透明水彩とか、水彩絵の具だそうですね。


神山 歩さん
透明水彩を使うのが一番本当はベストなんですけれども、透明水彩は高いので、普通のペンテルとか
サクラ絵の具とか、子供が使うような絵の具あるじゃないで すか、あれ、結構摺りやすいので、最近は
あれで摺っちゃったりとかします。あとアクリル絵の具使ったりとか、京都の顔料屋さんから買った顔料
を使う時もあ ります。

広い、大きな作品の時は顔料の方が断然安いので、顔料を使います。


日下
作品の大きさはどのくらいの大きさなんですか。


神山 歩さん
最近作っているのは小さめですね。芸大の卒業制作で作ったアルファベットっていう作品については、
多分シハチ(4尺×8尺)版の木を切って摺っているので、相当大きいんですけれども。


日下
シハチ板。


神山 歩さん
最近作っているのは、十何センチかける何センチの小さい作品です。


日下
ごめんなさい、シハチ板って、私はあまり聞かないのでよくわからないんですけれども。


神山 歩さん
サブロク板が畳一畳分で90×180センチ、多分それがサブロク板なんですけれども。
シハチ板は110×200だった気がするんですけれども、それが、一枚のベニア板になっているのです。
すごく大きいので、彫るときは本当に棟方志巧みたいな感じになります。


日下
じゃあ、この「アルファベット」の作品はすごい結構大きい画面なんですね、。


神山 歩さん
サブロク板かも。ちょっとどっちか忘れちゃったんですけれども、多分かなり大きな画面ですね。


日下
10回くらい摺り重ねてもこういう透明感があるっていうのはすごいなあと思いました。


神山 歩さん
ありがとうございます。


日下
今日は素敵なお話をお聞かせ下さいましてありがとうございました。



『あまやどる』木版画2014 800 ④

『あまやどる』
木版画 2014


********************************************

編集後記

今年2016年3月17日~4月21日に全6回で掲載した彫刻家 有馬寛子さんのご紹介により、
今回初めて神山 歩さんお話をお伺いしました。

私が神山 歩さんの作品写真を初めて拝見した時、すぐに感じたのが「明るく、爽やか、透明感!
楽しい!」ということでした。 私は木版画の経験は少ないのですが、版木を「彫る」ことについてお話
頂いたとき、その体感がよくイメージできることもありとても楽しくお話を伺いました。 

また神山 歩さんの制作に対する思いをお伺いすると、姿勢が明快で迷いのない感じがとても心地良く
感じられて、とても共感いたしました。

神山 歩さんは東京芸術大学大学院の美術教育研究室のご卒業でいらっしゃいます。
制作者であると同時に学童保育の指導員として、これまでに学ばれたこと、ご自身の体験を踏まえて
お仕事に誇りを持って携わっていらっしゃるところがとても素晴らしいと感じました。


次回は神山 歩さんの制作テーマ、制作の思いについてお届けします。
どうぞお楽しみに。

*******************************************

神山 歩さんのホームページ


◆神山 歩さんが掲載されているWEBページ

ART tokyo インターネットギャラリー

かわかみ画廊

数寄和


◆神山 歩さんの略歴
 第1回 ~一番苦手な木版画を直感で選択しました~ (記事終盤に掲載)



本日もご訪問下さいまして、ありがとうございました。


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


★☆ アーカイブス ☆★

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皆様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。


私はときどき、自分の勉強のために仙台市内や界隈のまちなかの彫刻を見て歩くのですが
よろしかったら、一緒にお散歩しながらご覧になりませんか?

 

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第17回★7/27(水)13:30 ~ パルタウン大富
宮城県黒川郡富谷町日吉台、もみじが丘界隈の
住宅地公園の彫刻を見ながらお散歩。
 散策後、カフェにてお茶。

 

ちなみに彫刻工房くさかアトリエのごく近所です♪


当日は、13:00に地下八乙女駅前にお越しくださいませ。

日下愛車にてご案内いたします。


車に乗れる人数の都合にて、参加ご希望の方は、

info@k-195.com か 090-4319-7439へ随時、お気軽にご連絡下さいませ。

 

☆途中入退出自由です。

☆参加費無料です。御茶代は各自ご負担となります。


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次回以降のご案内です。

 

第18回★8/14(日)13:30~大和町まほろばホール
宮城県黒川郡大和町吉岡南2丁目4-14
佐藤忠良ギャラリー記念室と屋外の彫刻作品。 散策後、カフェにてお茶。

 
第19回★8/24(水) 13:00~ 塩竈 菅野美術館 宮城県塩竈市玉川3-4-15
塩竈市杉村惇美術館 宮城県塩竈市本町8番1号
 作品鑑賞後は杉村惇美術館内のカフェ「談話室」にてお茶。

 
 
☆参加ご希望の方は、info@k-195.com か 090-4319-7439へ
随時、お気軽にご連絡下さいませ。
 
☆各回、途中入退出自由です。
 ☆参加費無料です。入館料、御茶代は各自ご負担となります。
 
※第18回以降の待合わせは、ご参加希望者の交通手段に合わせて調整いたします。
 ※毎月第2日曜、第4水曜開催、各回お散歩後はカフェでお茶します。
 
お会いできますことをとっても楽しみにしております。
 
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本日もご訪問下さいまして、ありがとうございました。

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皆さま、こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。

 

先日の木曜日、システムエラーで掲載出来なかった

神山 歩さん第4回目のインタビューは、

7月21日木曜日に掲載させて頂くことになりました。

サイト運営者アメブロ様より、返答を頂き、

今後、教えて頂いた方法で再度掲載を試みます。

 

楽しみにしていて下さった読者の皆様、

お待たせしてしまい申し訳ございません。

どうぞお楽しみに。

 

 本日もご訪問下さいまして、ありがとうございました。

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彫刻工房くさか 日下育子です。

 

先日の木曜日、システムエラーで掲載出来なかった

神山 歩さん第4回目のインタビューは、

7月21日木曜日に掲載させて頂くことになりました。

サイト運営者アメブロ様より、返答を頂き、

今後、教えて頂いた方法で再度掲載を試みます。

 

楽しみにしていて下さった読者の皆様、

お待たせしてしまい申し訳ございません。

どうぞお楽しみに。

 

 本日もご訪問下さいまして、ありがとうございました。

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皆様、こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。

 

本日、作家インタビュー記事の公開日となっておりますが

作品写真を貼り付けした画面保存(下書き保存のエラーとなる)

ができない事象が発生しており記事が公開出来ない状態です。

 

ただいまサイト運営者に改善方法問合せ中でございます。

解決し第公開させて頂きますので、。

 

また、アメブロユーザーの方で、同様の事象を経験し、改善方法

ご存じの方は、お手数ですが教えて頂けましたら、とてもありがたく存じます。

 

楽しみにしていて下さる読者の皆様、申し訳ございませんが、

しばらくお待ちいただけましたら幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

日下育子

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みな様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
        
今日は、素敵な作家をご紹介いたします。
版画家の 神山 歩さんです。



神山 歩さん 

前回、有馬寛子さんのご紹介でご登場頂きます。

有馬寛子さん
第1回  、第2回第3回第4回第5回第6回

神山 歩さん
第1回 ~一番苦手な木版画を直感で選択しました~

第2回 ~自分に嘘をつかないことを大切にしています~


 第3回目の今日は、制作についての思いをお聞かせ頂きます。


どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。

********************************************

 
『the dream of grape』木版画2008 700

 『the dream of grape』
 木版画2008




グレープフルーツジュースが降った日

『グレープフルーツジュースが降った日』
木版画 2008


 


Grandpa's word

 『Grandpa's word』
 木版画2009




『マイ・マイ』木版画2009 700
『マイ・マイ』
木版画 2009






『taste of the moon』木版画2009 700

 『taste of the moon』
 木版画2009






2006_12 800
 
 ドローイング 2006_12

 




2006_14 700

 ドローイング2006_14

 




2007_1 800

 ドローイング 2007_1


 



2008summer moon 800

 ドローイング 2008summer moon


 



2008Trip to Nagano1 800
 
 ドローイング 2008Trip to Nagano1


 



2008Trip to Nagano3 800

 ドローイング2008Trip to Nagano3

 




日下
制作への向き合い方についてですが、私自身これまでは、何かネガティブなことに向き合うことから
スタートして、 彫っているうちにポジティブな方に昇華していくような制作をしてきました。
神山さんはいかがですか。
 

神山 歩さん
 全く一緒ですね。
人間って、すごく落ち込んだときや、誰かの死と向き合った時などの、非日常的な時見えてくるものが
あると思うんです。

作品制作はその見え隠れする感情を言葉にできる言語的な力があって、言葉を話す・書く以外の方法で、それらの感情を表わすことが出来ると思います。

私は、悲しさは全ての始まりだと考えていて、ものすごくマイナスなところからスタートすることが多い
のですが、作品に向き合うことで必ずプラスへ転化していくんですよね。


日下
作品がとってもかげりがなく明るく楽しいので、制作も楽しくポジティブにされているのかと想像して
いました。意外性があります。

 
神山 歩さん
はい。

 
日下
ウェブで神山さんを検索したら、過去に行われた美容室の展覧会の様子が出てきました。 「テーマは
何の気なしに出てくるものなのでその日の気分によってさまざま」とか「食べ物が好きなのでいつも
食べ物がモチーフのようになってます」ということが書いてありました。

 実際の作品の中には、食べ物のようなものはあまりないようですが。

 
神山 歩さん
あの時は2008年で大学3年生の時でした。当時、テーマなんて全然持っておらず何を描いていいのかも
全くわからずで。

それでもとにかく何かを描かなければ思っていたので、じゃあ好きな食べものとか、洋服とか、思いついた
イメージで、という感じでした。

何の気なしにポンポンとアイディアが出てくるのは今も変わらなくて、ドローイングとか版画とか、1回につき作品数がとても多くなります。

 
日下

1回につき作品数が多いというのはどういうことでしょうか。

 
神山 歩さん
同時進行で沢山の作品を作るということです。
私はとても飽きっぽくて、その日その時の気分でやるんです。ドローイングだったら気分によって何枚でも
描けるじゃないですか。版画だったら一回彫って、しばらく放っておけば、そういえばまた作ろうかな、
みたいな気持ちになったりするし。
飽きっぽい自分には、版画やドローイングはとても合っているなと思います。


日下
ネガティブな感情から始まって、それがポジティブな形として生まれ変わっていったり、思いついた色々な7イメージが形として出てくることもあり、というような感じでしょうか。

 
神山 歩さん
 はい。なにか、現実で壁にぶつかったときや辛くなった時に何らかの色を感じたり、何か心揺さぶられる
瞬間の形が体に記憶されていて、それがポンポンと作品として出てくる感じですかね。

ただ嬉しいだけの気持ちの時は、現実世界に満足しきっていて、絵を描きたいという気分にはあまりなら
ないですね。

 
日下
現実社会における壁や苦しさを感じている時、つまりネガティブな感情を感じる時というのは、神山さん
個人がネガティブな気持ちであるとか、そういう状況にあるということなのでしょうか。
あるいはニュースなど社会的な事象から影響を受けるということなのでしょうか。

 
神山 歩さん
後者ではないです。私は影響をうけやすいのでほとんどテレビを見ません。社会の状況など多少自分の
感情に影響することもありますが、メディアを通しての影響はあまりないです。

 
日下
そうですか。テレビを排除した生活というのは私も憧れるところです。素敵ですね。
見るものから影響を受けやすいということに気がついて、テレビを見ないようになったのはいつ頃から
でしょうか。


神山 歩さん
中学校くらいから全然見ていないですね。部活動をやっていたので帰りが遅くてテレビ見る暇がなくなり、
高校生以降も特に沢山見る必要性は感じなかったので、変わらずほとんど見なくて。

 
日下
そうですか。私は子供の頃からテレビはいっぱい見て影響も受けました。でも今は見なくても良いかな、
確かに。 忙しいのも ありますが重要度が低くなってきましたね。

 
神山 歩さん
そうですよね。
メディアや社会からの影響ではなく、わたし個人のネガティブな感情から創作意欲が来ているのか
というと、それもそう簡単なものではなくて。ポジティブな気分とネガティブな気分は、どんな人でも
持っているものだと思います。

そういう単純な気分に左右されるものではなく、簡単に消化することが出来ないものというか、生い立ち
として持って生まれた性格的な部分と向き合うために作品を作っているというのはありますね。

人から見られている自分と、本当に感じている自分との差を感じたときに、その整合性を取るために、
“わたしは、こういう人なんだ!”と主張するために描いていたりもします。嫌なことがあったなぁ、という
ような、単純な感情ではなくて。
 

日下
もっと深いところからきているということなんですね。


神山 歩さん
はい。
今、ポンポンっとよく湧き出てくるイメージや形は、現在働いている学童保育所で見たり感じたりしたもの
が多いですね。 遊具や、子供たちが見せてくれた虫や、遊びの中で観た景色です。

おもちゃや遊具って、カラフルじゃないですか。虫も、じっと見てるととっても面白い形をしていたり、可愛ら
しかったりして。

 
日下
そうですか。ドローイングもすごくきれいですね。
神山さんはこういう風にのびのび描けてうらやましいです。

 
神山 歩さん
ありがとうございます。
そう言って頂いて嬉しいです。

 
日下
今日は素敵なお話をお聞かせ下さいましてありがとうございました。

 

 


 『on the lonesome moon』
 木版画2016

********************************************

編集後記

今年2016年3月17日~4月21日に全6回で掲載した彫刻家 有馬寛子さんのご紹介により、
今回初めて神山 歩さんお話をお伺いしました。

私が神山 歩さんの作品写真を初めて拝見した時、すぐに感じたのが「明るく、爽やか、透明感!
楽しい!」ということでした。 
私は木版画の経験は少ないのですが、版木を「彫る」ことについてお話頂いたとき、その体感が
よくイメージできることもありとても楽しくお話を伺いました。 

また神山 歩さんの制作に対する思いをお伺いすると、姿勢が明快で迷いのない感じがとても
心地良く感じられて、とても共感いたしました。

神山 歩さんは東京芸術大学大学院の美術教育研究室のご卒業でいらっしゃいます。
制作者であると同時に学童保育の指導員として、これまでに学ばれたこと、ご自身の体験を踏まえて
お仕事に誇りを持って携わっていらっしゃるところがとても素晴らしいと感じました。

今回のインタビューでは、神山さんの制作がネガティブなところから始まっていても、必ず作品が
明るい方へ行くということにとても共感を覚えました。 また制作によって他者が思っているであろう
自分のイメージに対して、実際の自分を主張したり、整合性を取ったりしているというお話にもとても
深みがあって、本当にご自身に向き合って制作されているのだなと感動いたしました。

 次回は神山 歩さんの版画制作の手法についてお届けします。

どうぞお楽しみに。

*******************************************

神山 歩さんのホームページ


◆神山 歩さんが掲載されているWEBページ

ART tokyo インターネットギャラリー

かわかみ画廊

数寄和


◆神山 歩さんの略歴
 第1回 ~一番苦手な木版画を直感で選択しました~ (記事終盤に掲載)
     


本日もご訪問下さいまして、ありがとうございました。


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皆様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。


私はときどき、自分の勉強のために仙台市内や界隈のまちなかの彫刻を見て歩くのですが
よろしかったら、一緒にお散歩しながらご覧になりませんか?

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16th ★ 7/10(日)13:30~ 葛岡霊園 (仙台市青葉区郷六字葛岡42)
       仙台市彫刻のあるまちづくりで設置された速水史郎氏の作品を鑑賞。
       「天」という題名の、彫刻本体が4m×3.8mという見応えのある作品です。
       その後【そあとの庭】 にてお茶。


 当日は、13:30にJR仙山線葛岡駅前にお越しくださいませ。

 日下愛車にてご案内いたします。


 車に乗れる人数の都合にて、参加ご希望の方は、

  info@k-195.com か 090-4319-7439へ
  随時、お気軽にご連絡下さいませ。

☆途中入退出自由です。

☆参加費無料です。入館料、御茶代は各自ご負担となります。


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次回以降のご案内です。
 
第17回★7/27(水)13:30 ~ パルタウン大富 宮城県黒川郡富谷町日吉台、もみじが丘界隈の
       住宅地公園の彫刻を見ながらお散歩。
 
             散策後、カフェにてお茶。
             ちなみに彫刻工房くさかアトリエのごく近所です。
 
 
第18回★8/14(日)13:30~大和町まほろばホール  
            宮城県黒川郡大和町吉岡南2丁目4-14
            佐藤忠良ギャラリー記念室と屋外の彫刻作品。 散策後、カフェにてお茶。
 
 
第19回★8/24(水) 13:00~ 塩竈 菅野美術館  宮城県塩竈市玉川3-4-15
                   塩竈市杉村惇美術館 宮城県塩竈市本町8番1号
 
             作品鑑賞後は杉村惇美術館内のカフェ「談話室」にてお茶。
 
 
☆参加ご希望の方は、info@k-195.com か 090-4319-7439へ
  随時、お気軽にご連絡下さいませ。
 
☆各回、途中入退出自由です。
 
☆参加費無料です。入館料、御茶代は各自ご負担となります。
 
※第16回以降の待合わせは、ご参加希望者の交通手段に合わせて調整いたします。
 
※毎月第2日曜、第4水曜開催、各回お散歩後はカフェでお茶します。
 
お会いできますことをとっても楽しみにしております。
 
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本日もご訪問下さいまして、ありがとうございました。


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皆様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。

今日は、宮城県伊具郡丸森町にある
大蔵山スタジオ株式会社に
行って来ました

伊達冠石の採石場を持っている
山持ちの石屋さんです。



事務所入口です。
石の門扉兼、表札、
流石、石屋の仕事は格好良いです❗





社屋は空からみると
十文字型の形です。
壁の側面にコンクリートと石のデザインが目を引きます。

コンクリートの切り窓から見える
伊達冠石の石積は…、


反対側からみると
このような切削面の
石積の壁になっています。
お見事❗


玄関たたきの大きな平たい石も
伊達冠石。
これだけの大きな石、見事ですね。

昨年夏にこの山で開催された
彫刻シンポジウムで制作された作品。

ヨーロッパで宇宙をイメージする空、父、神(妖精)と日本の五輪の塔を
融合させた作品とのこと。

一番上の空を意味する玉石を頂点として、
円錐形の中には地水火風空の
五輪の塔が入っているそうです。

素晴らしいダイナミックな造形です❗



社長の山田正博様。
私が学生のころから、
社長様が主催されていた
白石野外彫刻展に参加させて頂いたり、
石素材を提供頂いたりと
大変お世話になって来ました。

久しぶりの再会です。




採石場の中は、
これまでもワークキャンプや
シンポジウムで造形物理を作ったりして
石を掘り出した後を
かなり芸術的に環境整備されていますが、
このように石がたくさん積まれているところもあります。

今回は、私はこの中から制作に
用いる石選びに訪問した次第です。



採石場からは白石の町が見えます。
写真ではよく写りませんでしたが…。

久しぶりにたくさんの石を見て、
エキサイティングな気分になりました❗

ああ~、良かった❗✨

本日もご訪問下さいまして、ありがとうございました。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

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テーマ:
みな様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
        
今日は、素敵な作家をご紹介いたします。
版画家の 神山 歩さんです。



神山 歩さん 

前回、有馬寛子さんのご紹介でご登場頂きます。

有馬寛子さん
第1回  、第2回第3回第4回第5回第6回

神山 歩さん
第1回 ~一番苦手な木版画を直感で選択しました~

第2回の今日は、制作テーマについて伺いました。 
神山さんは制作する動作のリズム感をテーマにされているとのことです。


どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。

********************************************


『the dream of grape』木版画2008 700

『the dream of grape』
木版画2008




『Grandpa's word』木版画2009 700

『Grandpa's word』
木版画2009




『Alphabet-1』木版画2011 700

『Alphabet-1』
木版画 2011





『Alphabet-2』木版画2011 700

『Alphabet-2』
木版画2011





『雨音の道』木版画2013 700

『雨音の道』
木版画2013




drawing2013.5.1_2 600

drawing2013.5.1_2





2006_14 700

2006_14





drawing2012.10.22 700

Drawing2012.10.22_2




drawing2015 700

drawing2015






日下
私は神山 歩さんの作品を拝見してすぐに感じたのは「明るく、さわやか、透明感がある、楽しい!」
ということでした。
作品からもドローイングもからも、とても楽しんで作られているような感覚が伝わってきます。
ご自身は制作テーマを持って制作されていますか。


神山 歩さん
作品テーマは、突き詰めていくと“楽しい”とか“心地いい”とか、そういうところなんです。
大学院の論文で「版画制作におけるリズムについて」という論文を書かせて頂いたんですが、作品を作る
時の「楽しい」「嬉しい」「気持ちいい」「心地よい」感覚って、一体どこから来るんだろうか?ということを考察していきました。

結果、私は、版画の彫刻刀で木を彫った時の抵抗感とか、制作するときに広がるたくさんの色の視覚的な楽しさとか、バレンで摺っている抵抗感や身体全体の動き、霧吹きで版木に水をかけ湿す時の触覚や霧吹きを握るあの感覚・・・・・、すべての過程にあるリズミカルな感じが、とっても楽しくって、心地よいなって
思って。


日下
はい。仰る通り、制作を想像すると本当にそうなんでしょうね。(納得)


神山 歩さん
彫刻で言えば、木や石を彫るときに自分と体の間で何かしらの抵抗が起きるじゃないですか。その抵抗を
生み出す過程には、自分の手だけじゃなくて彫るための道具も関わってきますよね。
最初は面倒くさくて仕方なかった版画の過程も、繰り返し続けていくことで身体の中に刻み込まれていって、心地よさを感じる程になっていって。

クレヨンや色鉛筆、水彩絵具でのドローイングもしますが、自分の心に湧き上がった感覚を、クレヨンや
色鉛筆、水彩絵具を使って描き続けることで、気持ちよく紙に刻み込んでいけるようになりまた。

そのため私は、自分の感覚の中にある楽しさや心地よさを大事にしています。線を引きたいなと思った時に、線を引くんです。自分に嘘をつかないことを、大事にしていますね。


日下
自分に嘘をつかない、というのは素晴らしいですね。
そうですね。大切なことですね。


神山 歩さん
もし、わたしの作品にリズム感が現れているとしたら、観る人が作品から受け取るリズム感も、とても大切
にしています。
私の絵はすごく抽象的なので、人によって様々見え方が違ってくるんですね。もちろん、私はその抽象の
なかに、表現したいものを込めているわけですが。
私の絵を見て「これはなんだろう、人の顔かな、蝶々かなぁ」なーんて、色々感じてくれるのはすごく良い
ことだなと思って。

全然絵が好きじゃない方も、なんかこれいいとか、こんな気持ちになるねとか、こんな形に見えるねとか、
楽しんでいただいて、自由な解釈が出来たらいいなって私は思っています。


日下
それはとっても素晴らしいことですね。
先にお話して下さった、リズムっていうのは私にもすごくよく伝わってきていて。
私、そういう意味で好きだったのは2011年のアルファベット2つ。これはすごくリズムが感じられます。


神山 歩さん

ありがとうございます。


日下

棟方志巧が版木を彫っている映像を見たことがありますが、すごく勢いよくて神山さんのお話がとてもよく
イメージ出来ます。


神山 歩さん
彫っている姿とか、描いている姿を見てもらった方が面白いんだろうなあと思います。棟方志巧・・・まさに
あんな感じで彫るので。


日下
とはいえ、実際に作っているところは人には見せにはならないんでしょ。


神山 歩さん

アトリエを借りていなくて家で作っているので、多分誰も知らない。
大学の時は同じアトリエの人がいたので、楽しんでくれましたけどね。「おもしろーい!」って。


日下

いいですね。
作品から伝わってくるものがとても綺麗で、すごく明るいから良いなと思って。


神山 歩さん

ありがとうございます。


日下

今日もとても新鮮なお話をお聴かせ頂きましてありがとうございました。



『マイ・マイ』木版画2009 700

『マイ・マイ』
木版画 2009






********************************************

編集後記

今年2016年3月17日~4月21日に全6回で掲載した彫刻家 有馬寛子さんのご紹介により、
今回初めて神山 歩さんお話をお伺いしました。

私が神山 歩さんの作品写真を初めて拝見した時、すぐに感じたのが「明るく、爽やか、透明感!
楽しい!」ということでした。 
私は木版画の経験は少ないのですが、版木を「彫る」ことについてお話頂いたとき、その体感が
よくイメージできることもありとても楽しくお話を伺いました。 

また神山 歩さんの制作に対する思いをお伺いすると、姿勢が明快で迷いのない感じがとても
心地良く感じられて、とても共感いたしました。

神山 歩さんは東京芸術大学大学院の美術教育研究室のご卒業でいらっしゃいます。
制作者であると同時に学童保育の指導員として、これまでに学ばれたこと、ご自身の体験を踏まえて
お仕事に誇りを持って携わっていらっしゃるところがとても素晴らしいと感じました。

次回は神山 歩さんの制作について、ご自身の深い思いをお聴かせ頂きます。
どうぞお楽しみに。

*******************************************

神山 歩さんのホームページ


◆神山 歩さんが掲載されているWEBページ

ART tokyo インターネットギャラリー

かわかみ画廊

数寄和


◆神山 歩さんの略歴
  第1回 ~一番苦手な木版画を直感で選択しました~ (記事終盤に掲載)


本日もご訪問下さいまして、ありがとうございました。


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


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テーマ:
みな様、こんにちは。
彫刻工房くさか 日下育子です。
        
今日は、素敵な作家をご紹介いたします。
版画家の 神山 歩さんです。



神山 歩さん 

前回、有馬寛子さんのご紹介でご登場頂きます。

有馬寛子さん
第1回  、第2回第3回第4回第5回第6回


神山 歩さんの第1回目の今日は、制作を始めたきっかけについてお伺いします。

どうぞお楽しみ頂けましたら幸いです。

********************************************


グレープフルーツジュースが降った日

『グレープフルーツジュースが降った日』
木版画 2008




『マイ・マイ』木版画2009 700
『マイ・マイ』
木版画 2009





『とけい』木版画2010 700

『とけい』
木版画 2010





『であい』木版画2010 700

『であい』
木版画 2010






『とけい』木版画2010 700

『とけい』
木版画 2010





『Alphabet-1』木版画2011 700

『Alphabet-1』
木版画 2011





『雨音の道』木版画2013 700

絵本『triangle』
2012




絵本『triangle』2012_2 500

絵本『triangle』
2012_2






drawing2012.10.22 700

Drawing2012.10.22_2





drawing2013.5.1_2 600

drawing2013.5.1_2





『ただ、ただ

『ただ、ただ』
木版画 2016






日下
神山さんが作ることや表現を意識されたのはいつ頃からでしょうか。

神山 歩さん
父親が建築関係の設計士で、小さい時から絵を描いてもらうことが多くて、それをずっと真似て描いて
いました。褒め上手な家庭で、私が描いた絵をよく冷蔵庫とかに貼ってくれたりして。
「あなたは絵が上手いよ」ってずっと言われいて、自分は絵が上手いんだと小さなころから思い込んで
いましたね。

あと高校進学のときに、運動と美術がすごく好きで、その2つだけがすごく成績が良かったので、中学生
ながらに今後を考えて、美術だとずっと生涯出来るものだと思って、美術科のある高校に進学しました。
その頃からもう絵は本格的に勉強しようと思っていました。


日下
素晴らしいですね。
はじめから版画に絞っていらしたのでしょうか。


神山 歩さん
それは、まったくなくて。
高校の頃、絵を写実的に描くのはすごく好きで、武蔵美の油絵を目指していたのですが、落ちてしまって。奇跡的に現役で受かったのが多摩美の版画科でした。縁があったし、せっかくだから通ってみようという
ところから、すべてがスタートしたという感じです。


日下
それは意外です。実際に多摩美大の版画科に入ってみて、どうでしたか。


神山 歩さん
多摩美の版画科では最初1年生の時は木版画、リトグラフ、シルクスクリーン、一通り全部順番にやる
んですよね。それでどこにしたいかを2年生から決めるっていう感じなんですけれども。

私が最初にやったのが木版画で「木の版の上に何でも自由に貼り付けたり、掘ったりしてみて、摺って
みる」ことが最初の課題でした。インクをつけて、紙をのせて、めくってみたら何か写った、そういう単純な
ことが楽しくて。あとは、「自分で掘った版木を友達と交換してみて、摺る」とか。

とても絵のうまい浪人生もたくさんいたんですが、木版画をする上では上手い下手とか関係なく、フェア
になれるんですよね。それで楽しくなってきて、版画科に来て間違いなかったなっていうような印象が
あります。


日下
素晴らしい授業ですね。
ちなみに、どういう先生がいらっしゃるのでしょうか。


神山 歩さん
そうですね。お世話になった木版画の先生は、小林敬生先生です。木版画の表現で木口木版という、
板よりもちょっと硬い小口にビュランという尖った刃で彫って摺る、とても綺麗で繊細な版画を作られる
先生でした。
リトグラフだと、今は名誉教授になられた小作青史先生がいらっしゃいました。木版リトグラフという技法
を開発された先生です。銅版画だと渡辺達正先生ですね。それぞれご活躍されている先生方でした。


日下
影響を受けた先生はいらっしゃいますか。


神山 歩さん
当時の助手さんですね。渡邊麻衣子さんと、加藤貴義さんといういう、今、木版画で作家をされている
先輩方が、とにかくいつも近くについて見てくれていて、すごく好きでしたね。


日下
そうですか。
版画科では一通りすべて試してこられたのですね。


神山 歩さん
そうですね。1年生の時は1学年40人位いますが、それがさらに分かれてグループごとで交代で皆、
全部一通りやるような感じでしたね。


日下
その中でも一番木版が合っていたということなのでしょうか。


神山 歩さん
最初は一番合っていないと思って。木版画って、小中学校の時にやるじゃないですか。
それが、いちいち彫刻刀を触らなきゃいけないし、彫るのも面倒くさいし、下絵を描いて、それを写して
反転するのもよく意味がわからないし、本当に腹立たしくて面倒くさかったので一番やりたくなかったん
ですけれども。

木版画だけが一番思った通りにならなくて悔しかったので、逆にもうちょっと突き詰めてみたいなと。
これは一番苦手なものを選択した方がいい気がすると直観的に思って2年生から木版画専攻になり
ましたね。


日下
じゃあ、そこから楽しくなっていった感じなのでしょうか。


神山 歩さん
そうですね。でも、やっぱり作品作るってそんなに楽しいことばかりじゃないので、いつからですかね。
多摩美の版画科だけでなく、その後の東京芸大の大学院で2年間、とにかくいろいろ経験して、やっと
そこで楽しいっていう境地に達したみたいなところがあります。
むしろ大学時代は、ハンバーガーのロッテリアでアルバイトをしてたりして。


日下
ロッテリアで。


神山 歩さん
大学4年間は極力、版画ばかりやるんじゃなくって、外に外に出ていくようにしました。版画ばかりやって
いたら頭おかしくなると思って。
同級生の中には、アトリエずっとにいて部活とかにあまり入らないみたいな友達が多かったのですが、
私は絵本製作研究会という絵本を作るサークルにも入りました。展覧会を企画したり、子ども向けの
ワークショップを行ったりと、そういう方向に大学4年間は力を入れた感じなんですよね。


日下
活動的で素晴らしいですね。
そして、芸大に進まれたのはもっとやりたくて、という感じでしょうか。


神山 歩さん
大学院に進みたいと思ったのは、自分は現役生で浪人をしていなかったからですね。
何浪かしている友達と差を感じていて、もうちょっと自分を突き詰めてから社会に出たいっていう感じで
行きました。


日下
芸大の大学院では美術教育を学ばれていますね。


神山 歩さん
はい。話が前後するんですが、私は中学生の時から美術の先生になるって決めていたんですね。
たまたま高校時代の先生が、芸大の美術教育研究室の博士に通われていて、芸大に美術教育がある
のを知って。それで受けてみました。


日下
芸大には版画を学びにいったというより、美術教育を学びにいかれたのですね。


神山 歩さん
そうですね。芸大の美術教育研究室では、それぞれの制作活動をしながら、美術教育的な観点から
理論研究も行います。有馬さんは木彫、私は版画、他にも油絵だったり陶芸だったりみんな色々な
制作を行っていました。そんな環境のなかで、美術教育について学んでいく日々を送りました。


日下
そうでしたか。じゃあ、結構そこで深まる部分はあったんでしょうかね。


神山 歩さん
そうですね。


日下
今日は素敵なお話をお聞かせ下さいましてありがとうございました。






『雨音の道』木版画2013 700

『雨音の道』
木版画 2013

********************************************

編集後記

今年2016年3月17日~4月21日に全6回で掲載した彫刻家 有馬寛子さんのご紹介により、
今回初めて神山 歩さんお話をお伺いしました。

私が神山 歩さんの作品写真を初めて拝見した時、すぐに感じたのが「明るく、爽やか、透明感!
楽しい!」ということでした。 
私は木版画の経験は少ないのですが、版木を「彫る」ことについてお話頂いたとき、その体感が
よくイメージできることもありとても楽しくお話を伺いました。 

また神山 歩さんの制作に対する思いをお伺いすると、姿勢が明快で迷いのない感じがとても
心地良く感じられて、とても共感いたしました。

神山 歩さんは東京芸術大学大学院の美術教育研究室のご卒業でいらっしゃいます。
制作者であると同時に学童保育の指導員として、これまでに学ばれたこと、ご自身の体験を踏まえて
お仕事に誇りを持って携わっていらっしゃるところがとても素晴らしいと感じました。

次回は神山 歩さんの制作テーマ、制作の思いについてお届けします。
どうぞお楽しみに。

*******************************************

神山 歩さんのホームページ


◆神山 歩さんが掲載されているWEBページ

ART tokyo インターネットギャラリー

かわかみ画廊

数寄和


◆神山 歩さんの略歴
     
神山 歩 / Ayumi Kamiyama
1987年 千葉県生まれ
2009年 多摩美術大学美術学部絵画学科版画専攻卒業
2011年 東京藝術大学大学院美術研究科芸術学専攻美術教育研究室修了
現在、学童保育の仕事に携わりながら、木版画、水彩・クレヨンでのドローイング、絵本等、
制作しています。子供向けのワークショップも多数行っています。

■Solo exhibition
2012  神山歩ドローイング展 / cafe ju-tou
2012  神山歩展 / かわかみ画廊
2011  神山歩展「生まれる、はじける」 / Peppers Gallery

■Group exhibition
2016
『「春を想う。」vol.6』銀座ギャラリーあずま
2015
『第4回 Derby展 平面作品の部』ギャラリーKINGYO
2014
『Mind map』 新宿眼科画廊
2013
『第16回多摩美術大学版画科OB展』 さいとうGallery
『interactive -YOUTH-』 ギャラリー檜
『おひさしぶり展』ART FOR THOUGHT
『GALLERY HINOKI ART FAIR ⅩⅤ』ギャラリー檜
2012
『グループ展 / Hotti Kiss2』 にじ画廊
『グループ展 / Hotti Kiss3』 新宿眼科画廊
2011
『YOUNG ARTISTS' BOOKS FAIR_5th』 新宿紀伊国屋書店・NY紀伊国屋書店
『第59回東京藝術大学卒業・修了作品展』 東京藝術大学
2010
『第78回日本版画協会展』 京都市美術館
『第87回春陽展』 国立新美術館
『グループ展 / Hotti Kiss』 デザインフェスタギャラリー
『多摩美術大学校友会小品展2010』 文房堂ギャラリー
2009
『多摩美術大学美術学部絵画学科版画専攻 卒業制作展』 銀座東和ギャラリー・多摩美術大学
『東京五美術大学連合卒業・修了制作展』 国立新美術館
『第77回日本版画協会展』 東京都美術館
『描画造形平面展』 上野駅ステーションギャラリー
2008
『YOUNG ARTIST'S BOOK FAIR_2nd』 新宿紀伊国屋書店・NY紀伊国屋書店
『2人展/ふたりの木版画展』 ギャラリーkirari
『第76回日本版画協会展』 東京都美術館
2007
『第4回ふくみつ棟方記念版画大賞展』 福光美術館
■Prize
2011  サロンド・プランタン賞
2010  平山郁夫奨学金賞


本日もご訪問下さいまして、ありがとうございました。


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