先月、音楽食堂Mでのイベントでご一緒させていただいたboccoyaの坪井さんが、ギタースタンドを作ってくれました。マイ・スタンドです。
イベントに手軽に持ってけるような、かさばらないスタンドがひとつ欲しかったのです。音楽食堂Mの西田さんを通じてお願いしていたのが出来上がったということで、先日受け取りに行って来ました。

ネーム入りのスタンドなんて、いかにもオーダーメイドって感じで嬉しい。僕は自分の持ち物には《ましす》と平仮名で名前を書いてるので、スタンドも平仮名でお願いしました。今思えば片仮名のマシスでも良かったかな。
木製のパーツが二つ、お互いをクロスさせるだけ。シンプルな作りです。
楽器との接地面には緩衝材が貼ってくれてあります。

ギターを乗せるとこんな感じ。
ギターを置くとガチッと安定します。名前入りでギタースタンドが三千円ならとっても手頃価格です。

坪井さんありがとうございました。これから存分に使わせてもらいますね。
(最初の投稿で、スタンドの組み方を勘違いしてたので写真訂正しました。頭の悪い勘違いで恥ずかしい)

Mの名物のカレーでお昼ご飯。
チキンカレー美味かった。夏のカレー最高。

Mの西田さんはギターのチューンアップもされてます。Mチューンを施したギターはてきめんに《鳴る》ようになるそうで。来る時にギターを持ってくれば見るよ、と西田さんが言ってくれたので、じゃあそちらも、と、お願いすることにしました。

でも、はたして、僕のギターに改善の余地があるのか?とドキドキしながら、西田さんにギターを渡すと、西田さんちょちょっと弾いて《うん、鳴るようになるね》と仰り、作業するねー、とスタジオの奥に消えてゆきました。

数十分後、《だいぶ変わったと思うよ》と返してもらったギターを弾くと、なんじゃこりゃー、ってくらい、音が大きくなってた。ボーンと弾いた弦の音にギターのネックや胴が震えてるのが手に伝わってくる。

いや正直、僕、普段そんなにギター弾いてない怠け者だから、ギターのチューンアップなんて猫に小判、音の違いなんてわからないかも、と思っていたけど、音の違いとかゆう前に、音がデカい。ジャンと弾くとドゥワンと鳴る(ように感じる)。ビックリ。

そういえば以前に、ヤマハのギター弾き倒しイベントで数十本のギターを試し弾きしたことがあったけど、どのギターも個体差があって、鳴るコに当たると超楽しかった。お腹に抱えたギターの胴がドゥオンドゥオンと響いて、気持ち良くていっつまでも弾いてたくなった。その時のことを思い出しましたね。帰宅して、夜勤前に寝なきゃいかんのに、ジャンジャカとずっと弾いてしまいました。

どうして鳴るようになるのか。チューン方法は秘密だそうですけど、理屈は説明してもらいました。Mチューンはクチコミで広まりつつあって、お店には遠方からも依頼の電話が来てるそうです。チューンアップもギタースタンドも、気になった方は音楽食堂Mまでお問い合わせあれ。

僕のギターはラインで使うことが多いけど、生の鳴りが変わればきっとラインの音も違うと思う。何より弾いてて気持ちいいのは楽しいです。西田さんお世話になりましたありがとう。

ぜんぜん余談。先週の引きこもり期間中、ギルバート・オサリバンの新譜が来る前に、ひとりの部屋で唯一、僕の耳が受け付けた音楽がこれ。
アラバマ・シェイクスのヴォーカル、ブリタニーハワードのソロアルバムです。今回初めて《こんなに良いアルバムだったか》と思った。アラバマ・シェイクスの1st、2ndはご機嫌で超お気に入りだけど、部屋で一人ボーッと聴くのならこれ、悪くない。

 

 

 

 

 


マシス




ちょっと不思議な一週間でした。前の日記で黒板とキッチンでのライブのことを書いて、まだまだ書きたいことがあったのに、それどころじゃなくなってバタバタしてたのです。

ぶっちゃければ、ライブ翌日、僕の家族の一人が濃厚接触者になったとの連絡がありまして、この一週間は家の中でもマスク着用。家族の各々が部屋に極力閉じ籠もって過ごす毎日でした。今日でようやく隔離期間が終わります。何事もなさそうでホッとしてます。

僕は濃厚接触者の濃厚接触者、という立場ですので、気をつけつつも仕事は行ってました。職場の上司には報告しましたよ。もし家族が発症したら、たちまち自分は濃厚接触者に格上げとなってしまうので、突然休んで迷惑かけたらスミマセン、と。

肝心の当人はこの一週間、ずっと平熱、普通に元気してたみたいで、どうやら感染はなかったと思われます。無症状だった可能性もゼロとは言い切れないけど、とりあえず濃厚接触者としての隔離期間は無事に済みそうで良かった。ストイックに閉じ籠もった当人はよく頑張りました。

この一週間、家族も疲れたことと思う。《もしも万が一》に備えて同居人との接触を律してなきゃならないって、結構ストレスです。家の中でライン通話でやり取りしたり、部屋で一人なのにマスクしてたり、だんだん自分まで感染者扱いみたいな気がしてきて(あながち間違いじゃない)しんどかった。いざコロナ非常時の家庭対処としては、格好のシミュレーションになりましたけどね。

僕はテレビ部屋に布団を敷いておこもり。一人ならイヤホンなしでYouTubeとかテレビを見放題だとか思ったけど、実際はテレビなんて観たくならないし、おこもり用に積んだCDや本もぜんぜん手をつけなかった。こんな状況になると何しても楽しくない。唯一、録画したLOVELOVEあいしてる最終回だけ、繰り返し見て過ごしてました。

そんな時に届いた宅配便。ギルバート・オサリバンの7月24日発売の新譜『ドリヴン』が来た。これが砂漠にオアシスでした。
前作のセルフタイトルだった『ギルバート・オサリバン』より、四年ぶりの新作です。
気疲れして、音楽を聴く気分すら抜けてた時に、よっこらしょと腰を上げてこのCD聴いてみたら、沁みた。日曜日の昼間、しみじみと沁みて沁みて、固まった心が溶ける思いでした。ビターなラテンリズムの一曲目「ラブ・カジュアリティー」から「ブルー・アンカー・ベイ」の流れがもう!

いいわ、俺、やっぱりギルバート・オサリバン好きだわ。

おいおい、俺がどんなにオサリバン好きか知らないだろう、これだよ!

って、誰もいないのに独りで喋ってました。気疲れて変なテンションになるほど、この新譜にニヤついて癒されたのです。まぁ、隔離期間が終盤だったので、ようやく少し気が緩んだとも言えますが。

何度もこの日記に書いていますが、ギルバート・オサリバンは僕の心のミュージシャン。これは僕だけの音楽、と勘違いしているほどファンです。オサリバンを聴くとまるで懐かしい写真を見た時のような、誰もが覚えのあるセピア色の風景を感じてキュンとなるのです。

このKTタンストール(知らない人でした)とのデュエット曲「テイク・ラヴ」、動画が発売前より先行公開されてましたが、オサリバンの風貌や歌声は彼のイメージのまんま、髪の毛なんてフサフサで本当に変わらない。楽曲もノリノリでアルバムの期待値が上がりました。

デュエットというと、シンプリー・レッドのミック・ハックネルとのデュエット曲「レット・バイゴーンズ・ビー・バイゴーンズ」も目玉の一曲。ミックの声を活かすのにキーが低すぎるんじゃないかとも思ったけど、とても良い曲。タイトルは《過去は水に長そう》的な慣用句みたい。

『ドリヴン』は前作よりも僕は好きです。前作はアレンジがちょっと単調だったけど、今作は生楽器に生のコーラスがふくよかで、あったかい音に耳が喜んでいます。

どの時代の録音でも、オサリバンの楽曲は短くコンパクトにまとまっていて、曲自体の愛らしさは決して失われることがない。それが素晴らしい。

例えば、ミスチルはキャリアを重ねる毎にどんどんスゴい曲を作って発表してきましたが、そうなるともう「君がいた夏」の作風には戻れない。「エソラ」「HANABI」「HERO」といった壮大な楽曲は素晴らしいんだけど、僕は「君がいた夏」の初期の魅力をどこかで懐かしんでいます。

オサリバンはその点、ずーっと四分間のポップスというスタイルを守り続け、みんなが大好きなオサリバン印の愛らしい曲を作り続けている。それって奇跡みたいに凄いことだと思うのです。イメチェンしないで50年以上もの長きに渡って新鮮でいられるなんて、普通は絶対無理ですよ。

オサリバン印、とは、あの妙ちくりんなコード進行ですね。どの曲も必ずといっていいほど転調して、子供がいたずらするように変なコードをソッと置いていく。あまりに自然にやられるため、いたずらされてたことに気付かない時もある(メロディが美しすぎて)。僕らはオサリバンのいたずらコードを見つける度に《やったなァ》ってニヤニヤしちまう。

御大、と呼ぶにはぜんぜん偉ぶらないオサリバン74歳。この人はこの歳になっても歌を創ることが楽しくて仕方ないのだなって、新しいアルバムを聴く度に伝わってくる。40年以上前に「アローン・アゲイン」を出した時と、気持ちは何も変わってないんじゃないかしら。

コロナがなければ、2020年に東京で来日公演を観ているはずでした。行けなかったのは残念だけど、こんな新譜を聴けたら気持ちも晴れるというものです。

個性的なヴォーカル、美しいメロディ、ひねりの効いた歌詞は、僕の好きな音楽三ヶ条ですが、ギルバート・オサリバンはまさにそれ。いつまでもこの青年のような音楽への情熱を持ち続けて欲しいです。できればまた来日して公演をやってほしい。元気なうちにまた来てください!

 

6月には達郎と拓郎、そして7月に元春と今回のオサリバンで、僕がこの初夏に楽しみにしていた《ベテラン新譜4連発》は完結。四組とも無事に手元に来ました。そのどれもが素敵なアルバムだったことが驚きと喜び。やってくれると信じてたよベテラン勢。



マシス

《黒板とキッチン》という風変わりな名前の場所のことを僕が知ったのは、ハルノオトさんのイベントのおかげでした。

ハルノオトさんはここ、黒板とキッチンで、通算16回、作り人と称したイベントを五年前より続けてきたそうです。作り人、つまり、歌を作る人の集いです。
↑看板の《だれでも好きに過ごしても良い場所》って、粋な文句ですね。初めて知った時は、浜松にこんな面白い場所があったんだ、と軽い驚きを覚えました。

こういう空間は、日常の中のほんのちょっとした窪みというのか、それは無駄というのではなく、余裕。車のハンドルに遊びが必要なように、街の中にこういう緩い空間があるっていうこと自体がいい。よくぞ造ってくれたと思いますね。

店内の壁は黒板になっていて、雑多な書き込みが楽しいです。

そして、部屋の片隅にキッチンがデンとある。

その名の通り黒板とキッチン、です。

こんなオープンな空間でイベントをやれたら、ワクワクしかないでしょう。なんでもっと早くここを知らなかったのかと思う。

黒板とキッチンは今月いっぱいで閉めてしまうそうで、今回の作り人は黒板とキッチンで開催される最後の回となったのです。
本番前にハルさんが気合いを込めて題字を書き込む図。

イベント中はなんと珈琲が飲み放題。マスターアナコンダの煎れた美味い珈琲を何杯もおかわりしました。

ミュージシャン比率かなり高めの客席か。作り人にこれまで出演した方たちが何人も、黒板とキッチン最後の作り人、に集まって来てくださってたみたいです。

隣のコンビニと往復して、酒を買ってきちゃクイクイ飲んでる御仁が多くて笑いました。真っ昼間から!

2022年7月17日(日)作り人、Vol.5。定刻15時、一番手【マシス】よりスタート。写真をくださった皆さんありがとう。

新しい曲多めの選曲でお送りしました。

お客さんはもちろんのこと、歩道を歩く人が何組も足を留めて聴いてくれて嬉しかったです。楽しくて舞い上がっていっぱい失敗しました。終わってすぐハルさんが《良かった》と言ってくれたのでホッとした。


二番手は静岡の奇才、【ノダフルタ】。

ノダフルタさん。初めてご一緒させてもらって、度肝を抜かれました。ヤバい人です。歌が良すぎる。それしか言えない。とにかく歌が良すぎる。過去一クラスの衝撃。だって歌が良すぎるのだもの。終わったあと周囲に《ノダフルタ、ヤベェ》と連呼してしまいました。

三番手、トリはもちろん【ハルノオト】。

黒板とキッチンへの感謝を語りながら、堂々と、坦々と、《作り人》という真っ直ぐなイベント名と同様の、良い曲&良い演奏をお客さんに届ける真っ直ぐなステージを観せてくれました。このギターの上手さ。ギターの音を聴いてるだけでも気持ち良くなっちまう。ハルさんの少年のような歌声は、楽曲にヒンヤリ漂う少年感とすごく合ってます。

アンコールの拍手に応える時、《(作り人、を)16回やったご褒美と思って》と笑いながら言ってたのが印象的でした。


終わってしまえばあっという間。スゲー楽しかった。ご来場頂いた皆さんありがとうございました(投げ銭も多謝)。久しぶりの方も初めましての方も、いっぱいの皆さんに会えてご挨拶できて良かった。ほとんどの人がコロナ以来の再会でしたから結構ジンときました。

終演後も、残った客席の皆さんとワチャワチャ喋って、いつまでも尽きないお喋りに大いに笑いました。ノダさんの三上寛とのエピソードはホント参った。ノダさんは会うまではどんな人だろうとドキドキしてたけど、とても気さくな兄さんでした。僕より一回りも年下だったのには心底驚いた。

僕が帰った後も、だいだいに河岸を変えて皆で飲んでたらしい。スゲー楽しそうじゃないか。いいなぁ。

ちょっと、1日の濃度が濃すぎて、書いても書いても終わんない。思い出したら別日記で書きます。

ノダさん、ハルさん、お疲れ様でした。黒板とキッチンは今月いっぱいですが、作り人、というイベントは今後も続くそうです。新たな素敵な場所での作り人、が早めに始動できることを心より願います。



マシス

奇数月第三土曜日の恒例、袋井市のライブ喫茶マムゼルにてフリーダムフォーク集会、昨夜7月16日は通算179回目のフリーダムが無事開催されました。

昼間からの大雨で、こりゃ皆さん無事に来れるかしら、と心配しましたが、いつもより早いくらいの時間に演者全員が会場入り。おお、もう揃った、と安心しました。PAの準備も早めに出来て良かった。
ご来店してくださった皆さん、ありがとうございました。足元の悪い中、よくぞ来てくださった。感謝感謝。

厳正なるじゃんけんと話し合いで決まった演奏順番は以下の通りです。写真ピンぼけで失礼。

【セサ&シャナ】
セサとシャナが久しぶりに登場。一番手から若さ炸裂。姉妹ならではの美しいハーモニーを心地好く聴かせてくれました。この日は英語の曲とサカナクション。二曲だけでなくもっと聴きたかった。

【ぷらっとふぉーむ】
ぷらっとふぉーむは毎回ステージ毎にテーマを決めての選曲。昨夜はお酒にまつわる歌ということで、「ブランデーグラス」「二人でお酒を」などなど、楽しませてもらいました。

【てぃあーず】
フリーダムでお馴染みのお二人。やっこさんも大石さんも流石の堂々とした演奏。「あの頃の僕は」「17才」「未来予想図Ⅱ」他、誰もが好きなナンバーを歌い上げてくれました。

前半三組を終えて、換気休憩を挟み、後半スタート。

【高田佳子】
ピアノも歌もとびきりお上手なのに、一人で歌うのは緊張されるそうです。お水を飲みつつ「ひょっこりひょうたん島」「ダウンタウン」「HAPPY BIRTHDAY」など素敵な選曲で楽しませてくれました。

にゃじらさんとの新ユニットでも一曲。
そのままニャンズ倶楽部の演奏へ

【ニャンズ倶楽部】
三人ではフリーダム初登場。にゃじらさんのくだけたお喋りとハンサムな歌のギャップが楽しい。オリジナルナンバーがどれもとても素敵な曲で、その完成度の高い演奏と見事なハーモニーに全員が聴き入っていました。

【砂風金】
こちらもお馴染みの砂風金こと山本先生。この日はまさかのアイドルの曲を披露。岡田奈々からとんぼちゃんまで幅広い選曲でトリを務めてくれました。ラストの「遠野物語」はとっても良い曲ですね。

全六組。皆さん個性的でとても楽しい夜になりました。参加してくださった皆さんありがとうございました!来れないと思ってたよしひろさんも来てくれた。嬉しい。

近頃、少しずつまた感染者が増えてきて、皆さんきっと油断のならない雰囲気をヒタヒタと感じてることと思います。これでもしまた演奏が出来ない日々が来たら、と想像すると、いま歌えること、イベントの一回一回がとても大事なものに思えてきます。

とにかく、体調には十分注意して、決して無理はしないで、気をつけてやっていきましょう。それしかない。難しい状況の際は皆さんにまた相談させて頂きます。皆さんぜひご協力をよろしくお願いします。

次回のフリーダムフォーク集会は9月24日の夜19時半からです。次回は第四土曜日の開催となります。皆さんお間違えないよう、心に留め置き下さいませ。9月出演者はなんと既に確定しております。久しぶりの顔ぶれ、珍しい顔ぶれが揃って9月も面白くなりそうです。次回もどうぞよろしくお願いします!無事開催できますように。


さて、今日の午後です。午後3時から浜松の黒板とキッチンで歌わせて頂きます。今日は晴れそうで良かった。
こちらも楽しいイベントになりそうです。僕も存分楽しんで自分の歌を歌います。近くを通りかかったらぜひ覗いてみてくださいね。


マシス





ずいぶん昔に山下達郎が自身のラジオ番組で、リスナーから《達郎さんの嫌いな音楽を特集してくれ》というリクエストハガキを読んだ時に、《やりません》と一蹴したことがありました。


《僕はそういうネガティブな特集はやりたくないです》と達郎さんキッパリ仰って。その事が僕はとても印象的で、よく覚えているのです。


僕は嫌いな音楽、明確にあります。僕は好き嫌いはとてもハッキリしていて、嫌いな音楽はとことん苦手です。でも、達郎さんも言う通り、公の場ではそれを誰とは書きません。当たり前ですが、インターネットへの書き込みは第三者に読まれてしまう媒体だから。


仮に、僕が苦手と思ったって、それを心より愛しているファンは居るわけで、その音楽で幸せな気持ちになれているファンに、わざわざ悪口を読ませることはないのです。その人は幸せで救われているのだから、それに水を差すのは野暮。愚の骨頂です。



実際、インターネットなんて悪口中傷のルツボですから、ネットを始めた当初は僕も、自分の好きなミュージシャンをクソミソに貶してる書き込みを読んで、ハラワタの煮えくり返る思いをよくしたものです。


それで思ったのは、自分は絶対にこれ(悪口)をやめよう、自分がされてイヤだと思ったことは、他人にしないよう気をつけよう、と。自分の書いたもので誰かが不快になっていないか、そこは最低限、書き込む時に注意しよう、と思いました。


【書かないこと】

・嫌いな音楽を名指しした文章

・ライブ、音源への悪口感想

・しつこい愚痴、泣き言、恨み言

・高圧的に相手を威嚇、恫喝する文章

・思わせ振り、独りよがりと読まれる文章

・自慢話が鼻につく文章

・政治に関する意見

・明け透けな性的発言

・周囲に考えを強要したり扇動する文章

・自分自身を必要以上に卑下した文章

・特定の個人、団体を攻撃する文章


要は、ネット上で自分が読まされてイヤだったこと、内容を避ければいいワケで、だいたい上記のことには触れないようにして、楽しいことだけを抽出して書くようにしています。


時に、時事問題に関して《こんな時に何も意見を言わないなんて》と騒ぐ方もいますが、時事に関心がないわけじゃなく、自分の日記にそれを僕は書き残したくない、って意味の、書かないこと、です。


いろいろ良かれと思って投稿する人は、どうなんでしょうかね。考えてますかね。自分の書いたもので誰かが不快になってないか、って。書いたものは残りますからね。



自分の書いたもので誰か不快になってないかって?


そう、今回の日記を読んで、不快に思った方がもしいたらごめんなさいね。僕だって怒ればつい当て擦りを書きます。誰にもエラソー言えないのです。


その手の思いはネットの日記でなく、然るべき場所で自分の口で云おうと思います。自分のSNSの場所とフリーダムフォーク集会の場くらいは楽しいことだけで占めていたいです。自分の目の届く場所くらいは、です。


↑先日のニコエで連れ合いが見つけた虫。これはなんて虫だろう?と二人して考え込みました。


さて、もう来週です。奇数月の第三土曜日は袋井市のライブ喫茶マムゼルにて、フリーダムフォーク集会が開催されます。
第179回フリーダムフォーク集会
【日時】2022年7月16日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)

・高田佳子
・ニャンズ倶楽部
・ぷらっとふぉーむ
・砂風金
・セサ&シャナ
・てぃあーず

二次会飛び入りコーナーはお休みです。途中換気休憩を入れます。

7月のフリーダム一次会はパワフルな面子が揃って賑やかになりそうです。演者の皆さんよろしくお願いします。遊びに来られる方は演者さんかお店かマシスの方に一声くださいね。

《業務連絡》
まだ先の話ですが、7月の次、9月のフリーダムフォーク集会は第三でなく第四週、9月24日(土)の開催となります。心にお留め置きくださいませ。9月もすでに出演希望者で枠がほぼいっぱい。ありがたや。

で、7月フリーダムの翌日はこちら

自分も出演しますが、何より僕がノダフルタさん、ハルノオトさんの歌を聴けるのが楽しみで仕方ない。皆さんも是非のお運びをよろしくお願いします。



マシス




佐野元春 & THE COYOTE BANDの新作、『今、何処(WHERE ARE YOU NOW)』を聴いています。発売日の前日7月5日に届いて、現在、部屋で五回、車の中で二回聴いたところです。


発売前より、元春が《ヤバいアルバム!》と発言していた通り、音が鳴った瞬間から、まるでゾーンに入ったかの無敵感。《どう?ヤバいでしょう?》という元春の笑みが見えるようです。なるほど~これはこれは、またとんでもない仕事をされちゃって、と大きく頷いてしまいます。

アルバム『COYOTE』の頃は成熟さよりも初期衝動の荒々しさ、ガレージバンドのようなヤンチャさが味だったのに、今作の音の貫禄はもう、HOBO KING BANDに引けを取らないんじゃないか?って思っちゃう。結成15年でこんなにも成熟した音を作るようになったのか、と静かに感動しました。

曲順がホント素晴らしい。冒頭の4曲「さよならメランコリア」「銀の月」「クロエ」「植民地の夜」まで、絶対的説得力を持った楽曲を畳み掛けてきて、おいおい凄い曲ばっかりじゃん!と圧倒されます。

最初の「さよならメランコリア」がいきなりシン・佐野元春の世界。他のミュージシャンはこんな曲を作ろうなんて発想すらしないと思う。「銀の月」はムーグシンセの音がご機嫌な先行シングル。次シングルカット予定の「クロエ」がまたとびきり美しい曲。《時はため息の中に止まる》のフレーズが素敵過ぎて頭から離れない。「植民地の夜」はメロディも詞も大好き。タイトル最高。イントロのギターを聴くとキタキター!って感じ。なんという多幸感か。

「斜陽」はある種の諦感が漂うナンバー。ここまでの曲の歌詞に《魂》が何度も登場するのも特徴的です。「冬の雑踏」は一行目からアルバムタイトルにリンクした歌詞。元春が、今は何処に?と気にかける《あの人》とは誰のことなんでしょうね。アル・クーパーの曲を思い出させるロマンチックなアレンジが心地好い。

ここからアルバム後半。重たいベース音から始まる「エデンの海」はご機嫌なロックナンバーで、アルバム的には最高のアクセント。あえて確信犯で某曲のフレーズを借用したと思うけど、元春がまたパクりとか言われたらイヤだな。どうしてこれをわざわざやったのか、意図を聞いてみたい。《私たちの幸運はきっと永遠には続かない》なんてフレーズはグッとくるんだけどな。

「君の宙」と「水のように」の2曲は、前者はアレンジで、後者は歌詞で、元春の過去の作品をオマージュしています。この2曲を一緒に並べたのも確信犯でしょう(歌詞の《どんな○○があっても》って言い回しが2曲に共通しています)。シンプルなピアノバラッドから、ムーグシンセが厳かに唸り「水のように」へ雪崩れ込む瞬間がスリリング。これはライブで盛り上がるだろうな。

「永遠のコメディ」こそは、このアルバムのヘソとも言える重要曲。『COYOTE』の「コヨーテ海へ」のように、『ZOOEY』の「詩人の恋」のように、 佐野元春が佐野元春たりうる渾身の一曲だと思う。「永遠のコメディ」を聴けただけでもこのCDを買った甲斐があります。

「大人のくせに」でのバンド演奏は本作のベストといえる名演だと思う。「新しい雨」(アルバム『マニジュ』収録)にも通じる、近年の元春お得意のシンプルなロックで、元春も《イェー!》《チュッ!チュッ!》《カモン!》とノリノリ。

そして続く「明日の誓い」は、2019年のライブハウスツアーで新曲として披露された曲。浜松の窓枠で歌ってくれたのをよく覚えています。

「明日の誓い」を初めて聴いた時は、ひねりもないし、やけに真っ当なことを歌ってんな、って印象でしたが、アルバムの流れで聴くと、今までの切ないこともやりきれないことも、今後に希望が持てそうな、そんな救いを感じさせてくれる曲に響いて、いいなぁーーって素直に思えました。これでアルバムを締めるのはいいよ。

そしてそして本当のラスト曲「今、何処」。これは一曲目の「OPENING」に対しての、クロージングのジングルナンバー。アルバムはトータルで、頭から終わりまでちゃんと流れがあって繋がってますよってメッセージかと。

全14曲。元春の、こんなにも自信に溢れた無敵感を放つアルバムって、ひょっとしたら『SWEET 16』以来じゃないか!って、あれを聴いた時の衝撃に似ているとフッと思った。既視感がブワッと来ました。

既視感といえば、僕はコヨーテバンドの4作目『マニジュ』を聴いた時、すごく得たいの知れない気持ち悪さ(誉め言葉)を感じたのですが、はて、この気持ち悪さって既視感あるなぁ、と考えたら、おお『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』だ、と思ったんですね。

『ナポレオンフィッシュ~』と『マニジュ』の醸し出す《得たいの知れなさ》《気持ち悪さ》は、僕の中では通じるものがあって、

で、『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』の後年、傑作『SWEET16』が生まれたように、怪作『マニジュ』を経過してこの『今、何処』が生まれたってのは、なんというか、作られるべくして出来た!って感じがすごくしました。

『マニジュ』の掴み所のなさは、今作『今、何処』にも引き継がれていて、誰もが一回聴いたくらいでは把握しきれなくて、きっと何度も聴いてしまうことでしょう。
何度目かのキャリアのピークだ、とすでにアルバムの評判が聞こえてきていますが、本当に佐野元春にまたピークが来るなんて、それもここまでの作品なんて、信じてはいたけど、こんなことがあるんだって、驚きましたよ。この年齢で本当に盛り返せるんだ、スゲーよ。ヤバいよ。

僕が生まれた時にはすでにビートルズは解散してて、リアルタイムでは間に合わなかったけれど、佐野元春と同時代に生きられて、佐野元春の作る音楽をリアルタイムで聴いてこられた。このことだけは大げさな言い方だけど誇りに思えます。それくらい『今、何処(WHERE ARE YOU NOW)』にはヤラレタって思ったのです。


有休消化のお休みを頂き、昼に車で『今、何処』を鳴らしながら浜松の春華堂のニコエまでドライブして来ました。


この15分後に雷雨に襲われました。ドライブで聴く元春はもちろんご機嫌でしたが、少し濡れました。


そう、ぜんぜん話が変わりますが、吉田拓郎の新譜『ahー面白かった』は通常盤(3520円)を買うと、クレジットにないシークレットトラックの10曲目が聴けるそうな。
僕はDVD付の初回盤を購入したけど、そんなの聞いたら通常盤欲しくなるじゃんか。レンタルでチェックできないかな。



今年の七夕も、雨。


マシス

先日のライブ、土曜日のクックハウス椿でのマシスの演奏が、YouTubeにアップされました。17日の【ヤジ土ライブ】のイベント中ずっと、お店が演奏を動画撮影してくれていたのです。

マスターの千葉さんから《YouTubeにあげていい?》と聞かれて、どうぞどうぞ、と答えたのですが、こんなに早く観れるとはビックリ。お仕事が早いこと。僕も早速、観てみました。

『マシス 椿 220702土』

【演目】
00:10 IN THE FLIGHT / フィッシュマンズ
04:20 遠い列車
11:55 雨の惑星
17:20 夜の部屋
23:50 音楽だけを糧にして
31:30 マイクとアンプ
38:30 駱駝
-encore-
46:30 花屋とライブハウス


完全パッケージです。てっきり、ステージの中から一曲とか抜粋してあげてくれるのだろうな、と思ってたら、約50分のステージ、ほぼノーカットであげてくれてる。マシスのステージの全容を残した動画って少ないので、うわー助かる、と思いました。

マシスのステージを観たことのない人でも、これを観たら、僕が普段どんなことをやってるか、なんとなく伝わるんじゃないかと思います。喋りが早口で聞き取りにくいー、とか、あ、間違えたーとか、お時間のある時にでもチェック(あら探し)してみてくれたら嬉しいです。

こうやって、あらためて映像で観ると、ああ客席からは僕はこんな感じで見えてるのだな、と、僕自身、文字通りの客観視が出来て面白かったです。反省点がドコドコ出てきます(反省点しか目につかない)。記録を振り返るのって大事ですね。千葉さん動画アップありがとうございました。

やじさんがくれた写真。窓に移るマシスの図。


余談。やじ土ライブの終演後、お店に残った皆さんで雑談をしていたのです。yopyさんや千葉さん、やじさんが口々に、あのバンドは?あの人はどんな感じ?みたいな、昔話から近況までたくさんのお名前が挙がって、そこで《Z中西》さんという名前が出て、Z中西は凄かったな、という話になりました。

中西、と聞いてアレ、もしかしてと思ったけど、後になって、Z中西とは《中西こでん》さんのことだと知りました。

実は、つい先週のこと、だいだいにてライブ観賞をしていた時、たまたま僕のとなりの席に座ってらしたのが中西こでんさんでした。そこでご挨拶をさせてもらったばかりで、あら、また中西さん、と思いました。

そもそも、それより数日前、Facebookで中西さんに友人申請をいただいていて、そこではまだ面識がなかったのですが、そこから立て続いてトン、トンと来た。僕も以前よりどこかでお名前だけは見知っていたけど、まだ中西さんのステージを観たことなくって、こんな調子だと近いうちに歌を聴けるかもしれないな、と思いました。



佐野元春の新譜が配送トラブル?。オーマイガ。早く届けてすぐ届けて。

(追記。午後一時に無事配達されました。配送業者の人が未配達の荷物にうっかり配達済みボタン押してしまったので、おいおいまだ届いていないよどうなってる?!となったのです。配達のおじさん大変恐縮して謝ってました)
準夜勤の出勤時間ギリギリまで聴き倒している最中。


マシス
7月2日(土)、御前崎のクックハウス椿に初めて行ってきました。やじ助さんが定期開催している【ヤジ土ライブ】に、マシスを演者として呼んでいただいたのです。ありがたや。
ヤジ土ライブ(ヤジdriveって聞こえるネーミング)、チケット代を払って来てくれるお客さんの前で歌うのは、コロナになって以来初めてのことで、自然と気持ちが締まる。やじさん貴重なお誘い多謝です。

この日の演者は【しょーぞー】【マシス】【やじ助】の三組。しょーぞー君もやじさんもこれまでに面識はあったけど、3マンでイベントするのは今回が初のこと。

そして、クックハウス椿、プロのミュージシャンも演奏に来ると評判のお店で、以前より来てみたいと思ってまして、今回ようやく来ることができました。アウェイです。初めて尽くし。
途中で道に迷いつつも、無事到着。ドアを開けた瞬間から素敵な内装が目に入ってテンションが上がりました。

リハーサルではなんと、yopyさんが音響と機材のセッティングをお手伝いしてくれたのです。フツーにお客さんで来てくれたのに、勝手知ったるお店とばかりに、そのまま本番でも(マスターに言われて)PAやってくれました。多謝多謝。

リハーサルで軽くセッションも始まっちゃう。本番前にこんなの聴けて、超贅沢な気分。みんなスゴイ。

オープン時間になり、お客さんも徐々に入って、定刻19時。しょーぞー君の演奏よりイベントスタートです。

前日はラジオにも出演して、この日の翌日には山梨県でライブという、大忙し大活躍の人気者です。どこまでも伸びる力強い歌声を朗々と轟かせ、元気なナンバーからしっとりバラードまで、文字通りの汗の滴る熱唱で盛り上げてくれました。

二番手は僕、マシス。
写真をくださった皆さんありがとうございます!
50分間、やりたいことをいっぱい詰めて歌いました。

トリはもちろん、やじ助さん。
一声発するだけでモウご機嫌。
途中にはLEEさんとのコラボレーションで一曲。
さらに、椿のマスターを呼び込んで、打ち合わせなしのぶっつけで演奏。
さらにさらに、yopyさんを呼び込んでのぶっつけセッション。陽気にセンチにブルースナンバーで盛り上がりました。

素敵なお店で、ご機嫌な二人とご一緒できて、楽しい夜となりました。来て下さったお客さん皆さんに心から感謝します!こんな時ついつい《ありがとう》連発のありがとうオバケになりますが、お許しください。

初めてのお店、そして木戸銭を払ってくださったお客さんの前で歌う久々の緊張感、舞い上がりましたが、終演後にいっぱいお声もかけて頂き、とても励みになりました。もったいないお言葉にはただただ多謝。

一人のお客さんからは、「駱駝」の入ってるCDがあるなら買いたい、と問い合わせて下さって、なんてありがたい。「駱駝」は新しい歌でまだ録ってないんです。そのうちきっと新しい音源も作ります。


auの電波障害で、いろいろと道中で困った一日でしたが、見知った顔ぶれ、はじめましての顔、久しぶりの顔(マスク越しではあったけど)に会えて、久々に有観客の楽しさを実感できました。

コロナはまだまだ決して油断ならないけど、音楽が不要不急だと外出を咎められたり、音楽を楽しむことを後ろめたく思うような日々は、こんな感じで徐々に雪解けしてくれるんじゃないかしら、と、ちょっとだけ思わせてくれた夜でした。


で、いよいよ7月に入りまして、奇数月の第三土曜日は袋井市のライブ喫茶マムゼルにて、フリーダムフォーク集会が開催されます。
第179回フリーダムフォーク集会
【日時】2022年7月16日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)

・高田佳子
・ニャンズ倶楽部
・ぷらっとふぉーむ
・砂風金
・セサ&シャナ
・てぃあーず

二次会飛び入りコーナーはお休みです。途中換気休憩を入れます。

先に書いたクックハウス椿にお客さんとして来てくれたニャンズ倶楽部が出てくれます。他にも7月のフリーダム一次会はパワフルな面子が揃って賑やかになりそうです。演者の皆さんよろしくお願いします。遊びに来られる方は演者さんかお店かマシスの方に一声くださいね。

《業務連絡》
まだ先の話ですが、7月の次、9月のフリーダムフォーク集会は第三でなく第四週、9月24日(土)の開催となります。心にお留め置きくださいませ。

フリーダムの翌日の日曜日はこちら↓
マシスはハルノオトさん、ノダフルタさんとご一緒させてもらいます。絶対に面白いことになる。僕が何より二人の演奏を観たいのだから。こちらも良かったらお運びくださいね。


ヤジ土ライブの翌日の日曜日は、夜勤の時差ボケもあって、一日ボーッとしてました。いまだボーッとしてます。日曜朝の地域清掃に寝坊して焦った。地域の皆さんごめんなさい。雨の日って気だるくてやたら眠い。



マシス
先週配達された達郎の新譜に続いて、予約していた新譜が昨日無事に届きました。吉田拓郎のラストアルバム『ah-面白かった』です。来週には元春の新譜が来るので、三週連続の新譜ラッシュが続きます。
発売日の前日に聴けたのは嬉しい。

僕は拓郎の00年代のアルバム『午前中に...』と『午後の天気』が大好きで、《午前》《午後》ときたから、じゃあ次は《黄昏》とか、と予想してたけど、外れましたね。ぜんぜん黄昏ていない爽やかなジャケットです。
28日の昼間、夜勤で寝てたけど、気になって気になって目が覚めたので、配達したてのCDの封を開け、早速聴いてみました。

一回目の観賞。

歌詞カードを見ながら通して聴いて、あれ?って。

声もメロディも歌詞もさらりと流れて、特に何も引っ掛からず終了。ガンと胸を打つフレーズはどこ?心に残るフレーズは?と探しつつも、見つけられない。それが第一印象。

収録曲の中でも「TOGETHER」は楽しくて、これはマァ心に残る(名前を呼ばれた人はさぞ嬉しいでしょう)。「Contrast」「アウトロ」「ahー面白かった」はみんな好きだろうなと思いつつも、かゆいところにもう少しって感じ。他は、ああこれが剛のアレンジ?、これが小田和正のコーラスだな、とは思いつつも、

正直、よくわかんない。

ラストアルバムなのに凡作なのか、僕がわからない良さがあるのか?

すぐさま二回目を聴く。今度は拓郎書き下ろしの各曲解説を読みながら集中する。拓郎の文章のあまりの面白さに夢中になって、アルバムがまったく頭に入ってこない。

三回目は一旦ブレイクして、付属の制作ドキュメントDVDを観てみてから聴いた。拓郎のシャウトのシーンはどの部分だ?と確認しつつも、印象はあまり変わらず。

四回目、今度は歌詞カードもライナーも見ずに、耳だけで聴いてみる。耳だけ、が功を為したか、四回目でようやく聴き馴染んできた。歌詞カードで上滑りしてた言葉が、少しずつ音と一緒に腑に落ちてきた。

ここで、夜勤への出勤時間が近づき、再びブレイク。出勤。

翌日帰宅後、寝るばかりの姿勢になって布団に入り、五回目を流す。

一曲目のイントロのギター、拓郎の歌が始まった瞬間に、


いきなりキタ。


全てわかった。これか、と思った。二曲目が始まったらもう、尻まで鳥肌が立った。三曲目も四曲目も、《よくわからない》がパタパタとひっくり返って、全曲わかった。拓郎のラジオでの自信はこういうことだったか。

このアルバムを作るにあたって、拓郎が歌う拓郎の紡ぐメロディが、なぜこれを選んだのか、わかった気がした。「雨の中で歌った」の上下するメロディの美しさとか、《あの日に戻りたいー》の《いー》の音とか最高じゃんか。

一回わかってしまえば、あらためて読む歌詞がどの曲も沁みます。「ひとりgo to」なんて、タイトルこそ独り言とgo to travelの駄洒落だけど、詞がいい。各曲解説でのKinKi Kids二人への文章は、もはやラブレターです。「雪さよなら」だけは新曲じゃなくて過去作品のリメイクですが、小田和正がコーラスに来てくれたから、タイトルの「雪」に《さよなら》をくっつけたのかしら?と想像すると楽しい。

要は、どの曲を聴いても《拓郎からの最後のご挨拶》に聞こえるのです。キャンディーズが「微笑み返し」で、山口百恵が「さよならの向こう側」で伝えたことを、拓郎はアルバム通して、まるで暑中見舞いのついでのような気楽さでやってるのが、なんというか、らしいです。

僕はこれで終わるよ、あとはみんなに任せるよ、いろいろあったけど楽しかったね、と。

軽快な歌たちにのせて、こうハッキリと告げる拓郎を目の当たりにして、そんなこと言わないでよーと、ちょっと切なくなりました。

世のコアな拓郎ファンに比べたら、僕なんてぜんぜん若造のエセファンだけど、それでも、最後の拓郎が呟くように吐き出す《あーー面白かった!》のフレーズを聴いたら、泣けますよ。堪らないですよ。

『ahー面白かった』これを書いている今も聴いていますが、購入二日目で、すでに何回聴いてるかわかりません。全9曲、不思議と飽きない。39分のアルバムは短いから何回でも繰り返し聴けるのです。

 

生々しく、穏やかで、現在の吉田拓郎がまんま真空パックされてます。70歳を過ぎて、これが最後のアルバム、と心して作った歌たちの中に、吉田拓郎その人がいる。


いや、きっとこれまでだって、吉田拓郎の歌って、拓郎の生の姿そのままを写してたのですよね。なるほど、ファンはこういう生の拓郎の姿を感じ取って熱狂してきたのか、と、唐突に、いまさらながら、わかったような気がしました。こういうことだったのか、と。


先週より、カーステでは山下達郎の『Softly』をエンドレスで聴いていて、昨日から部屋で『ahー面白かった』をリピートしています。どちらも初聴きの時よりも、再聴するほどに発見があって、どんどん好きになってきた。


来週はここに、佐野元春の新作『今、何処』が加わります。元春は聴く前から絶対傑作と決まってますので、どれを聴こうか迷う嬉しい夏になりそう。



とりあえず今週末は拓郎と達郎を車につんで、クックハウス椿まで初ドライブします。

以下は告知フライヤー
夜勤明けですが、仮眠をバッチリとって伺います。歌いたい歌がありすぎる。

どちらもどちらも、歌いたい歌がありすぎ。よろしくお願いします。


マシス




観たかった映画が観れなかったのです。

今月17日から、ようやく浜松で映画『スパークス・ブラザーズ』の上映が始まって、これは絶対に観逃せない、でも期間がたった二週間(30日まで)と知り、勤務表とにらめっこして、

よし、26日(日)なら観に行ける!と、ここ数日はそれを楽しみに過ごしていました。

映画を観て、うまくすればその後、浜松で誰かのライブに寄れるかもしれない。思えば夜に遊びに出るのもライブ観覧も久しぶりなのです。

その辺のことも含め、今度の日曜日の夕方は遊びに行ってくるからね、と家族に承認を取っておりました。

で、前日の25日です。いよいよ明日だーと思って、シネマイーラのサイトをチェックしてみたら、スパークスブラザーズ終わってやんの。
ガックリ来ました。マメに上映情報を確認しなかった僕の失敗だったけど(知ってても行けたかどうか)、たった13日の上映期間が7日に短縮されるとは、スパークスが不憫だ。

《上映期間は変わることあるから、早く観にいくといいよ》と連れ合いから忠告されていたけど、本当に終わってしまうとは。大画面で動くスパークスを観そびれたなぁ。

それでも、近々Blu-rayが発売されるらしいので、出たら購入を考えよう。「シュガーマン」のようにそのうちWOWOWで放送してくれるんじゃないかとも期待しています。

日曜日にスパークス、というアテが外れ、力が抜けましたが、せっかく外出許可をもらってるし、この空白は誰かのライブを観て埋めよう、と、切り替えました。


行けたらいいなーと狙っていたのは、浜松のダイニングバー【だいだい】のMAACHAN降臨DAY。ゲストはみっこちゃんとユンヤオです。
実は、だいだいに訪れるのは僕、初めてでした。事前に場所は確認して、迷うことなく到着。千歳の通りを歩くのはいつ以来だろう。



開演時間少し前に入店して、演者さんたちにご挨拶。お三方とお会いするのも久しぶりです。会えて嬉しい。マムゼル以外でのライブ観覧が久しぶりだから当然ですが、こういう空間に居るとやはりワクワクしますね。

一番手はMAACHAN。歌う曲歌う曲、どれも良い曲ばかり。確かな地力を感じるステージは初見なのに心地よく聴き入ってしまいました。初めて聴いた曲だけど、音源があったら是非欲しい。

二番手、みっこちゃん。一曲目からヤバい熱演の30分間。アルパカセブンスのフィルターを外した、いわばネイキッドみっこちゃんソングはこの夜が初体験。ピアノも、歌も、小道具も存分刺激的でした。

三番手、ユンヤオ。チョップスティックに両指を踊らせ、目眩く音の隙間を縫うようにユラユラと走る歌声、予定調和のない音の着地点は彼しか(彼も?)知らない。僕らは音に身を委ね、漂うだけ。

あっという間の90分間でした。客席には中西こでんさん(初対面)にYOPYさん(後から来店)もいらして、終演後に演者を含めた皆さんといっぱいお話させていただき、刺激をもらって帰って来ました。皆さんお疲れ様でした!


みっこちゃんより、持っていなかったアルパカセブンスのCDを無事ゲット。
「夜明け前の櫻」やべぇ。《好きだと思うよ》とみっこちゃんに言われたけど、文句なしに好きですよ。


で、先の話ですが、みっこちゃんとユンヤオが9月のフリーダムフォーク集会に出てくれることに内定(!)。昨日会った時に出演交渉したら、二人とも快諾してくれました。マムゼルで二人の演奏が9月に聴けますよ。お楽しみに!


その前に、7月です。次回の奇数月第三土曜日は7月16日、フリーダムフォーク集会の詳細は以下の通り
第179回フリーダムフォーク集会
【日時】2022年7月16日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)
・砂風金
・ぷらっとふぉーむ
・セサ&シャナ
・てぃあーず
・高田佳子
・ニャンズ倶楽部


よろしくどうぞ。


そしてそして、もう今週末です。土曜日の7月2日にクックハウス椿に初めてお邪魔します。
やじさん、しょーぞー君、よろしくお願いします!



明日には拓郎の新譜が届くそうな。


マシス