先週の土曜日も台風だったので、《フリーダムの日がズレて良かった》とか思ってたのに、今週の方がヒドかった。24日金曜日の台風で、静岡の結構な被害のニュースが入ってきてます。実は僕も被害直撃でしたが、身体は怪我もなくなんとか無事です(被害に遭われた皆様の無事を心より願います)。

個人的にはバタバタしながらも、25日土曜日の夜は楽しいフリーダムフォーク集会が開催されました。

厳正なジャンケンの結果、この夜の演奏順番が決定。

一番手は【COCORON】のお二人です。
森のブリコさん、ゆうこりんの二人組。僕と同じ町に住むブリコさんは、それこそ森ほたるの歌イベントよりお世話になってきた方です。まずはピアノ&ボーカルゆうこりんさんの弾き語りから始まり、二曲目からはブリコさんがメインボーカル。素敵なピアノ演奏とツインボーカルの素晴らしいハーモニーを聴かせてくれました。洋楽ポップス以外のブリコさんは新鮮な印象でしたね。

二番手【ユンヤオ】。
三年ぶりにユンヤオ登場。前回出てくれた時より足機材が増えてスゴかった。チャップマンスティックという楽器の弾き語りはそれだけでも芸なのですが、彼はそこに自分のオリジナル作品を提出し、その硬質な声と観念的な詩で聴き手をさらに独自の場所へ連れて行きます。短い持ち時間の中でバッチリがんばってくれました。でもこれは片鱗。まだまだぜんぜん片鱗なのです。

三番手【みっこちゃん】。
アルパカセブンスの時から是非ともマムゼルで、と個人的に願ってました。みっこちゃんの演奏がマムゼルで聴けて、フリーダムフォーク集会の常連さん達に聴いてもらえて、とても嬉しいです。ピアノの音が響いた瞬間に、そして一言歌った瞬間、何だこの人?ときっと誰もが感じたことでしょう。ユンヤオと同様に面白音楽の求道者みっこちゃん。この夜のステージですらやはり片鱗なのですよ。

ここでいつも通り換気休憩を入れて。後半は四番手【きたよし】さんから
久しぶりにきたよしさんが来てくれました。この夜はなんとマッキーさん(by NEW MOON)との共演。今回聴かせてもらって、お二人の歌唱の相性がとても良いことに驚きました。自分たちの歌声の持ち味を活かした選曲もお見事で、どの歌もどの歌も心地良い演奏だった。「さよならはダンスの後に」が頭でぐるぐる回って離れない。なんて良い歌。

五番手【ぷらっとふぉーむ】
いつもテーマをしっかり決めて選曲をしてくるお二人。ステージを重ねるほどに演奏も歌も上手になって素晴らしい。数日前に放送された財津和夫(チューリップ)の特番を観て、と、チューリップのナンバーを披露(僕も観ておりました)。「青春の影」を歌う村上さんの声が財津和夫作品と合っていて良かった。紙風船の「冬が来る前に」も男女で歌うのにピッタリ。懐かしかった!

そして六番手、この夜のトリは【砂風金】。
GAROの曲、と言って歌う「ビートルズはもう聞かない」はなかなか他所じゃ聴けないナンバーでしょう。風の「海岸通」は直球ですが、間奏のギターフレーズまで再現してくれました。そして二曲歌ったところで、お嬢さん達にステージをバトンタッチ。
セサとシャナ登場。二人は出るたびに上手になりますね。英語の歌の迫力はもちろんのこと、姉妹のハーモニーの息の合い方は格別で、客席みんなが聴き惚れていました。

以上六組。いつもの顔ぶれに珍しい顔ぶれと、この日はホントにフリーダムな音楽が集まってくれて、それは刺激的な楽しい夜となりました。台風で落ちた気分が音楽でグッと持ち上がったのがわかった。もはや笑うしかない台風のグチも聞いてもらっちゃってスミマセン。皆さんお疲れ様でした!


次回のフリーダムフォーク集会は11月19日㈯です。現在すでに三組の出演希望を頂いております。奇数月第三土曜日にまたマムゼルでお会いできますように!

みっこちゃんのCDを買って聴きました。アルパカのCDも含めて、今作が僕は一番好きかも。いや、アルパカの傑作『かいじう』と双璧か。皆さんみっこちゃんに会ったら買うと良いです。


マシス
先週のことです。浜松へ行った帰り道、車の運転中に歌が出来ました。

「花の写真を見せないで」に続く、今年2曲目の新曲!家に着くまでにメロディと歌詞はほぼ出来たので、帰ってから細部を詰めました。

ギター持って歌ってみて、歌いにくいところとか、気になった箇所にちょこちょこ手を入れて、通して歌えるまでに一週間かかった(修整をかける前の歌詞が頭に残っていてゴッチャになる)。コード進行は普通だけど、ヘンテコな面白い曲になったと思います。

最初に浮かんだ仮のタイトルが「じだらく」で、詰めていくうちに「リタイア」とか「これから」などがタイトル候補に浮かびましたが、インパクトとしたらやはり自堕落か、と、「じだらく」に決定。鼻歌で作ったのでメロディ先行の歌詞は後付け。内容は僕の隠居願望ですね。

で、日記に歌詞を載せるにあたって、歌のイメージに合う画像がないかしらと検索してみましたが、いや、この歌詞には自分で描いてみよう、と、久しぶりにお絵描き実戦。5分で描いた。イーゼルの脚のイイカゲンなこと!
(本当は動画も載せたかったけど、まだまだ演奏が危なっかしくて断念)
「じだらく」

じだらくに 
じだらくに
好きなだけ 好き勝手に
朝寝して 二度寝して
通勤ラッシュは
もう乗らない

日がな一日
絵を描いて過ごす
一日
歌を作って過ごす

今までの ごほうびと
リタイヤを 楽しんで
これからは いくらでも
旅行にも 二人して

旅のつれづれに
観たい場所をまわる
その土地の
旨いものも食べる

帰ってきたらまた
ダラダラと
着のみ着のまま
ゆるゆると
じだらくに
じだらくに

たまに散歩して
買い物して
映画を観て
お茶を飲んで
うちに帰る

そしてまた
絵を描いて過ごす
好きなだけ
絵を描いて過ごす

そのうちに
バイトも探す


2022/09/11/18:30
~2022/09/14/15:27
~2022/09/15/18:38

マシス


お知らせです。今度の土曜日はマムゼルでみっこちゃんとユンヤオが観れる!楽しみです!もちろん他の出演者も楽しみです!
第180回フリーダムフォーク集会
【日時】2022年9月24日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)

・COCORON(ピアノ&ボーカルの二人組)
・みっこちゃん
・ユンヤオ
・砂風金(ギター弾き語り)
・ぷらっとふぉーむ(男女ボーカル、ギター弾き語り)
・きたよし(ギター弾き語り、プラス女性ゲストボーカルにマッキーさん)

二次会飛び入りコーナーはお休みです。途中換気休憩をはさみます。


台風の足が遅くて、まだまだ雨が続きそうですね。どうか大きな被害がありませぬよう。
今年2022年にラストアルバムを発表したのは拓郎だけじゃなかった。先月発売の角松敏生の新譜『Inherit The Life』も、角松いわく、これが最後のスタジオ録音のオリジナルアルバムになるそうで。
角松の新譜をちゃんと買うのは、実に『Summer 4 Rhythm』以来です。ずいぶんご無沙汰してましたが、今回は最後ということなので、これは聴いておかねば、と購入しました。

角松敏生の最近のコメントから察すると、年齢的にも自分のキャリアはカウントダウンが始まってる。残り時間にやれることは限られてるのだから、もうオレのやりたいよう好きにやらせてくれ、って感じでしょうか。

だからといって、最後のアルバムなんて、わざわざ宣言する必要あったのかしら、と思ったりもしますけど、そこは角松が言うことですから仕方ない。大人になっても大人気ないのが角松敏生。

チェックしてないので詳しくは知らないのですが、近年の角松は『東京少年少女』のように、演劇と音楽を使った舞台表現に興味が向かっているみたいですね。自分がいま最も楽しいと思う表現にこれから心血を注いでいくのでしょう。
で、せっかくの角松新譜はドライブでがっつり聴こう、と、日曜日に一人で浜松まで車で走って、カーステでガンガン聴いてきました。

アルバムの率直な感想を言えば、悪くない、です。陽光眩しいドライブに気持よく映える格好良い音楽で、ご機嫌な気持ちになれました。

でも、内容としたら、最後のアルバムっていうので期待が大き過ぎたところもあってか、個人的にはやや肩透かし気味でもありました。何も手抜きはないけど、キャリアの中で突出した作品とも思えない、ってくらいの印象。

これって、角松が演出、脚本、音楽監督をやっている『THE DANCE OF LIFE』という舞台のサウンドトラック・アルバムと思って聴けば、なるほど、と思える。インスト曲やインタリュードが曲間にいくつも挟み込まれてたり、途中に角松以外の女性や男性ヴォーカルがガンガン歌ってるのも、サントラだもんね、歌ってるの出演者かな、で納得できます。角松は今これがやりたいのだな、って想いは伝わってきます。

でもやはり、言いたいですね。これ、インストもインタリュードもない方が僕は好き。たとえばインスト云々をdisc2にまとめて、歌ものだけでdisc1としてアルバムを作ってたら印象違ったと思うな。

どのインスト曲もしっかりと格好良い出来だから、あれもこれもと収録して聴かせたいって気持ちは解る。けど、歌を待ってる耳にズッシリこれでもかというインストナンバーは、聴く集中力を挫きます。歌ものは続けて畳み掛けてくれた方が聞き手としたら嬉しい。角松敏生のヴォーカルのファンだからこそ余計にそう思ってしまいます。


僕は正直、『GOLD DIGGER』『Touch And Go』『Before The Daylight』の三枚、プラス『T’s BALLAD』の計四枚あれば 角松敏生は満足、っていう保守ファンです。解凍後をプラスするなら『存在の証明』と『Inkanatio』があればいい。でも角松敏生に、こっちのフィールドの活動の貴方が好きだからそれをやれ、戻ってこい、とは言えないです。過去の再生産をする行動を決して否定はしませんが、表現者がその時に一番興味のある新しいことに夢中になるのはまったく正しく健全だからです。

新しいことに取り組む姿勢を貫いて、それが例えウケがイマイチだとしても、前のめりに倒れるのなら素晴らしいと思う(もちろん角松に倒れて欲しいわけじゃなく、成功して浮上して欲しいですけどね)。

ひょっとしたら角松、今から誰もやらない凄いことをやって、角松敏生が時代の天下を取っちゃうかも知れない。できるのかな。期待はしますけど、角松やってくれるのかしら。ムラッ気多いからな。大人なのに大人気ないのが角松敏生だから。


収録曲について。「It isn't you」の歌詞の女の子、なかなか凄いことを言ってますね。斉藤由貴の「AXIAかなしいことり」の歌詞に負けないくらい、男を愕然とさせる台詞です。こんなこと付き合っている彼女に言われたら、男、立ち直れないですよ。

 

 とりあえず、ひさびさ角松敏生漬け。ラストアルバムはしっかり聴き倒します。

(追記。繰り返し聴くほどに好きになってきました。気分によって1曲目、3曲目のインストは飛ばすことがありますが、総じて歌ものはみんな良いです)



で、角松敏生を大音量で鳴らしながら向かったのは、浜松の老舗中古レコード屋【Sky Children】さんです。残念なことに近日閉店されるそうで、その前に行っておきたかったのです。


店内は常連さんと思しきお客様が先に三人。店長さんと談笑されてました。横で僕はCD棚を物色。どれも安い。

六枚買って計3600円。良い買い物できました。

ハンク・ウィリアムズを初めて買ってみたのは、エルヴィス・コステロが自伝の中であまりにも熱い文章でハンク・ウィリアムズの凄さを語っていたのを読みまして(美しい内容でした)興味を持ったからです。ハンク・ウィリアムズなんて昔の古い音楽ってイメージでしたが、作った名曲の膨大な数からして、只者じゃない凄い人だったのだなと思いました。

そしてなんといっても、ニッティ・グリッティ・ダートバンド。これ、震えるほど格好良かった。僕はカントリーって苦手だったのですが、こーれは凄い。たまらない音ですね。

マルコス・ヴァーリのライブアルバムも素敵でした。トッド・ラングレンのレアアルバムもご機嫌です。夜勤の初日、出金時間まで戦利品を聴き倒してました。耳福です。

浜松へのドライブの帰り道、頭の中で歌が浮かびました。言葉が一言浮かんだきっかけから、ツルツルと最後まで一曲でてきた。もう少し細部は詰めますが、外に出ると良いことがあるものです。



第180回フリーダムフォーク集会
【日時】2022年9月24日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)

・COCORON
・みっこちゃん(初)
・ユンヤオ
・砂風金
・ぷらっとふぉーむ
・きたよし

二次会飛び入りコーナーはお休みです。途中換気休憩を入れます。よろしくおねがいします。



マシス

連れ合いとのウォーキングは続いております。毎日じゃないですが、適当にサボりつつも まる3年、せっせと40分歩くのが習慣になった。これは実に良いことだと二人で話しながら歩いてます。

ウォーキング、というと格好良さ気ですが、ただ夫婦で散歩してるだけです。もし運動目的でシャカリキにやってたら3年も続かなかったでしょう。これくらいチンタラ歩くのがうちらに合ってたと思う。頑張らない程度に頑張ってきました。

こんな散歩でも、きっと、何もやってないより幾分かは健康のためになってるはず。そう信じます。

散歩しながら、中秋の名月を連れ合いが撮影しました。
気持ち良く空が晴れてくれて、良いお月さんでした。家の前までは娘も出てきて、せっせと親子でお月さんをスマホで撮影してました(娘も散歩に誘ったけど来なかった)。

今年はお団子も買ってくれてあったので、すごくお月見っぽい。
夕食の後に家族で頂きました。みたらし団子、ひさびさ食べたけど美味しかった。

散歩が習慣になったのは、二人で歩いたから、ってのが理由として大きいと思う。歩いてる時間がお互いの近況報告の場になって、結構この40分が貴重な時間だったりする。家でずっと一緒にいるのに、歩いてる時のほうがなんかやたら喋る。不思議なものです。

《散歩行くけどどうする?(一緒に来る?)》と誘われたら、本当に休みたい時は我慢せずサボりますが、なんだかんだダベリながら歩くのが嫌いじゃないので、腰が上がるのです。

散歩の時間って、釣り人が釣糸を垂らしてボーッとしてる時間に似てる、とちょっと思ったりします。他のことを考えつつも散歩はサクサク歩いてるし、釣り人はボーッとしつつも魚をちゃんと狙ってる。散歩するようになってそんなことを考えるようになりました。


さて、秋といえば、今年もそろそろエヴリシング・バット・ザ・ガールの『ランゲージ・オブ・ライフ』の出番です。
秋に限らず、いつ聴いても好きなアルバムに変わりはないですけど、『ランゲージ・オブ・オブ』は秋のドライブにやたらハマるんです。一聴して地味で気怠いソフトな歌世界ですが、聴き馴染むとこれがエモい。ヘタなロックバンドよりも絶対にエモい(と僕は思う)。トレイシー・スーンもベン・ワットも全く力まない歌唱なのに、業を感じてしまう。



「letting love go」は大好きで、いつかカバーしてみたい。この気怠い感じが難しい。


アルバム全曲の動画を貼りたいくらい、好きな曲ばかり。EBTGの中で一番聴いているアルバムです。

男女二人組のユニットって、アマチュアミュージシャンでもたくさんいます。イベントをやると共演は男女二人組ばっかり、という時もあった。女性ボーカルってのは文字通り華があって、ソロで活動している男はとなりに華が欲しいと願うものなのでしょう。

EBTGはトレイシー・スーンもベン・ワットもそれぞれソロで素敵なアルバムを出してる実力者ですが、二人で組んだことでブレイクした。チャゲアスでもYOASOBIでも何でも、一人もいいけど二人のところが観たいと思わせるところ、二人組ってのはやはり魔法があるのです。

さて今月、9月のフリーダムフォーク集会は第四週の土曜日、9月24日開催です。瓦版のアンケートを募集させてください。
今回のお題目は【秋にピッタリのBGM】です。この季節につい聴きたくなる音楽、貴方のオススメを是非教えてくださいませ。コメント欄かメッセージで気軽にドシドシ書いてもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします🙇


第180回フリーダムフォーク集会
【日時】2022年9月24日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)

・COCORON
・みっこちゃん(初)
・ユンヤオ
・砂風金
・ぷらっとふぉーむ
・きたよし

二次会飛び入りコーナーはお休みです。途中換気休憩を入れます。よろしくおねがいします。




マシス
9月になりました。今月のフリーダムフォーク集会は第四土曜日の24日に開催します。いつもの第三土曜日とお間違えなきよう、ご注意くださいませ。
第180回フリーダムフォーク集会
【日時】2022年9月24日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)

・COCORON
・みっこちゃん(初)
・ユンヤオ
・砂風金
・ぷらっとふぉーむ
・きたよし

二次会飛び入りコーナーはお休みです。途中で換気休憩を入れます。皆さんよろしくおねがいします。


今回、お久しぶりとはじめましての演者さんがいっぱいエントリーしてくださって、とてもとても楽しみです。あの!元アルパカセブンスのみっこちゃんがマムゼルに来てくれます。ユンヤオ、ぶりこら、きたよしさんも、とてもお久しぶりです。皆さんどうぞ体調に気をつけて、9月24日にマムゼルで元気にお会いできますように。


先日、マムゼルのマスターにオススメされていた、ダイアナ・クラールのアルバムを買いました。
『ウォールフラワー』(2015)はジャズシンガー&ピアニストのダイアナ・クラールがポップスの有名曲を集めて唄ったアルバムで、選曲がとってもゴージャスで美味しい。

以前に日記で僕がギルバート・オサリバンのことを書いたら、マムゼルのマスターがダイアナVersionをおすすめしてくれまして、オオ格好良い、と他の曲も聴きたくなり、ネットの中古CDショップを検索してみたのでした。

BOOKOFFのネット在庫を見たら、通常盤とコンプリートセッションズとあって、コンプリートセッションズの方は、通常盤に追加してニール・ヤングの「ハート・オブ・ゴールド」、ジョニ・ミッチェルの「ケイクス・オブ・ユー」他が収録されてる。そりゃコンプリートセッションズ一択でしょう、とポチった(通常盤よりなぜか安かった)。

ダイアナさんは女性にしてはキーが低く、男性のキーの楽曲もほとんどオリジナルのキーで歌ってます。シンプルなアレンジでダイアナさんが淡々と歌うと、よく知ってる曲でも楽曲の良さがくっきりと際立つようで、決して派手ではないけれど、しみじみと良いのです。イーグルスの「言い出せなくて」とかたまらんです。
ダイアナさんはエルヴィス・コステロの奥さまですが、今ちょうどコステロの自伝を読んでいるところで、コステロのアルバムをガーっと聴き返していました。ひとりコステロ祭りです。
自伝はようやく半分まで読めた。あまりにも内容が濃くて面白すぎるこの本、分厚くて先がまだ長いけど、読了したらこれもちゃんと感想を書きたいです。

エルヴィス・コステロの曲はもともと大好きでしたが、実のところここ数年、苦手意識がもたげて聴けなくなってました。コステロの作る決め決めなポップスとあの声に少し食傷してしまってたのですが、コステロひさびさに聴いたら、やはりスゲー良かった。

僕が最初に買ったコステロのアルバムは『スパイク』(1989)でした。社会人になって間もない頃、袋井駅前のCD屋さんでジャケ買いしましたっけ。
このジャケットですよ。この頃はコステロのことなんて何も知らず、当時の新譜コーナーで並んでたこのジャケットで、これってなんか良さそうだ、と冒険してみたら、ドンピシャでした。ジャケットを見て想像した歌声と、実際に聴いた歌声が全くイメージ通りそのまんまだった。

「ゴッズ・コミック」「ミス・マクベス」のように重たい曲も多いアルバムだけど、ポール・マッカートニーとの共作「ヴェロニカ」なんてまさにどストライクで、ジャケ買い大当りでした。

「ヴェロニカ」何回聴いてもご機嫌なナンバーです。

コステロはやはり歌声の魅力がバツグンですね。こんなにポップスと相性の良い声ってなかなかないと思う。あの声で歌えばどんな曲も極上のポップスになりそう。コーラスをしても他の声に埋もれず、突出して前に出て主張してくる、抜けの良さが尋常じゃないヴォーカルです。

すでに世間では《コステロっぽい歌い方》ってものが認知されてる感すらある。ジョー・ジャクソンとかダン・バーンは似てるって絶対言われたでしょうし、映画『すべてをあなたに』の主題歌もモロにコステロっぽかったものね。

この『スパイク』で味を占めて、もっとコステロの他のアルバムを聴きたい!と思って、いざ探すとなったら、これがぜんぜん(当時は)店頭に見つからなかった。で、いくつか地元のお店を回ったら、すみや磐田店で輸入盤の2ndアルバム『ディス・イヤーズ・ガール』(1978)と9th『グッバイ・クルーエルワールド』(1984)を発見。

ちょっと迷って、まずは『ディス・イヤーズ・ガール』の方を購入。
これが大当たり!一曲目の「ノー・アクション」からぶっ飛ばされた。コステロ最高じゃんと思いました。大音量で是非とも聴きたいオープニング!

I don't wanna kiss you ! I don't wanna touch ! !

デビューアルバムが傑作で、続く2ndアルバムがさらに傑作だった、というケースは、ザ・バンドやドアーズと同様に、コステロにも当てはまります。この『ディス・イヤーズ・ガール』こそ僕がコステロの最も聴いたアルバムで、改めていま聴き返してもホントに痛快爽快。人気曲「パンプ・イット・アップ」『チェルシー』収録。

早く次のコステロを!、と後日『グッバイ・クルーエルワールド』も買いました。が、こちらは僕的にはハズレ。「ザ・コメディアンズ」のようなとびきり美しい曲もあったけど(ロイ・オービソンの名唱でも有名)、前の二枚と比べたら通して聴くのがタルくて、今は売っちゃって手元にないです。でも、いま改めて聴いたら印象が違ったかも知れないですね。

次に聴いたのは『マイティ・ライク・ア・ローズ』(1991)。『スパイク』の二年後に出た作品で、これはすぐ飛びついて買いました。
前作『スパイク』と同様に、こちらもかなり聴き込みました。「ジ・アザーサイド・オブ・サマー」大好き。ポールとの共作「ソー・ライク・キャンディ」も入ってます。

余談ですが、ポール・マッカートニーのアルバム『フラワー・イン・ザ・ダート』(1989)と『スパイク』、そしてポールの『オフ・ザ・グラウンド』(1993)と『マイティ・ライク・ア・ローズ』が僕の中でセットで記憶されてます(二人の共作が収録されてるから)。ポールとコステロの相性って良かったんだなってことが伺えて、両方聴くとワクワクしたものでした。

で、少しずつですけど、コステロの過去アルバムがCD屋さんの棚に並ぶようになってきて、次に発見したのは確か『パンチ・ザ・クロック』(1983)と『キング・オブ・アメリカ』(1986)だったと思う。
これを買った当時の感想は《聴きやすっ》でした。今で云うシティポップ的な、やたら良い感じで軽いアルバム、と感じたのですが、いま聴くと当たり前に格好良い。『パンチ・ザ・クロック』は紛れもなく傑作。名曲揃いで捨て曲なし、初めての人に聴かせるコステロ入門編にピッタリの超ご機嫌な一枚です。

ちなみに、布袋寅泰はコステロからの影響をよく公言してましたが、BOØWYの超人気曲のイントロに「レット・ゼム・オール・トーク」からの影響を感じ取れます。


『キング・オブ・アメリカ』は、ザ・コステロ・ショウという変名で出したアコースティックな作品。コステロ迷走期?
コステロのキャリアではあまり目立たない作品?ですが、僕は結構これが好きで、ウォークマンでずっとエンドレスで聴いた思い出がある。アニマルズの「悲しき願い」はオリジナルより先にこのアルバムで知ったっけ。

そして、あまりにも有名なジャケットのデビュー作を、遅まきながらようやくゲット。
コステロといえば多くの人はこの1st『マイ・エイム・イズ・トゥルー』(1977)を挙げるでしょう。僕は後追いで聴いたせいもあってか、他の作品に比べて荒削りな録音だなぁ、と最初は評価がヤヤ低かった。が、これまた今聴き返してみると、すっごく良い(こればっかり)。いまさらですけど1st大好きです。久しぶりに聴いた名曲「アリスン」の歌詞を今でも覚えてて、音に合わせてそらで歌えたのがちょっと嬉しかった。

これ、二枚持ってる理由は、片方はボーナストラックでヒットシングル「ウォッチング・ザ・ディテクティヴス」が入ってるため買い直したのです。


象ジャケットの3rd『アームド・フォーセズ』と、ダメージジャケットの4th『ゲット・ハッピー!!』もマストです。この頃、コステロについて書かれた解説本(タイトル忘れた)を買いまして、その本の著者は、コステロの最高傑作アルバムは『ゲット・ハッピー!!』だと書いてました。そして『アームド・フォーセズ』こそ最もポップなアルバムだとも。

まぁ、最高傑作は人それぞれ意見があるでしょうけど、この二枚の楽しさは今週聴き返して再認識しました。この頃のコステロは正に才気煥発で、マシーンの如く名曲を量産出来たのでしょうね。
『ブルータル・ユース』(1994)は来日ツアーに行ったので、特別思い入れあります(思い入れ抜きでも凄く良いアルバムです)。そう、当時イベントでよくご一緒してたカトウさん、ハヤブサさんと一緒に観たのでした。

ある日、カトウさんが僕に会うなりいきなり

《エルヴィスといえば?!》

と強い口調で聞いてきて、僕は

《コステロ!》

と即答して、《おお合格!》となったのでした。それまで大半の人は《プレスリー!》と答えたそうです。そりゃあ無理もないです。

この話はオチがあって、《そんなキミにコステロの名古屋公演のチケットあるけど、一緒にどう?》とカトウさんに誘われたのですが、僕は

《申し訳無い、実は僕、もうチケット持ってる!》

と、ドヤ顔したという。そう、僕はひとりで行く気満々でチケット取ってたのでした。確かカトウさん達のチケットが14列目で、僕は13列目だった。当日は二人の前の列で、アホなほどノリまくる僕がいましたとさ。

(カトウさんは僕がこれまで出会った中でも最高の歌を作るSSWの一人で、カトウさんとハヤブサさんのコンビの演奏は最高にイカしてました。ずいぶん会ってないけど、お二人ともお元気かしら)

こんな感じで、『スパイク』以降、コステロの新作は出たら必ず買うようにしてましたが、『ザ・デリバリーマン』(2004)あたりでちょっと、コステロって耳が疲れるモウお腹いっぱい、って気分になってしまって、好きなアルバムをいくつか残して、あとはゴッソリ売ってしまったのです(ちょっと後悔してます)。

大好きなテレビシリーズ『スペクタクル』も観返してました。コステロの自伝と同様、コステロの音楽の博識ぶりと豪華ゲストの貴重なコメントがヨダレものにオモチロイ。このファーストシーズンはエルトン・ジョン、ルー・リード、スモーキー・ロビンソンの回がお気に入り。トニー・ベネットや奥様のダイアナの回もよく観ます。

セカンドシーズンでは、ブルース・スプリングスティーンやU2のボノも出たらしいんで、切に国内盤を販売して欲しいですね。


エルヴィス・コステロの曲って、J-POPの作り手に多大な影響を与えてると思います。コステロとJ-POPって絶対に相性良いでしょう。メロディやビートや歌いまわしに、もらいたくなるエッセンスがいっぱいある。僭越ながら僕も、二十代の頃に拙曲「開脚前進」で自分なりの「ヴェロニカ」を作ろうと挑んだことを告白します。その時に学んだのは、コードやメロディやビートといった表層部分、外皮だけ真似ようとしても、作りたいものにならないってことです。

耳から聴いた音楽のエッセンスをしっかり咀嚼して、お腹に一度落として、ある日、内から自然と湧いて出てくるものこそ、それが例え何に似ていても、自分のものって言えるような気がします。僕が鼻歌で歌を作るのを好むのはそこが大きいです。

僕がよく言う大好きな音楽三本柱《とびきり個性的な歌声》《美しくご機嫌なメロディ》《ひねりの効いた歌詞》とは、正にエルヴィス・コステロのことで、コステロを知ったことで生まれた価値観なのです。もちろんオサリバンも当てはまりす。

コステロの音楽はやはり楽しいですね。ひとりコステロ祭りのおかげで、コステロの新しいアルバム『ザ・ボーイ・ネームド・イフ』が今めちゃ気になってます。だって凄く評判いいんですよね。しばらく新譜は追ってなかったけど、ちょっと欲しくなってます。近日フラッと買っちゃいそう。


マシス
連れ合いは外出時、いつも大きなバッグを肩から下げています。何がそんなに彼女のバッグを膨らませているのか、僕は開けたことないので詳細は知りません。

財布にスマホ、免許証にカード各種、スケジュール帳、ハンドタオルに読みかけの本、これくらいはおそらく常時入ってる。時おりペットボトルの水や飴も取り出すのを見かけます。お水あるよー、とサッと取り出す姿に、何でも出てくるなぁとよく感心してます。

さぞ重いだろうと思って、買い物で荷が増えた時とか、僕が持ちましょうと手を伸ばすと、いやいやいや大丈夫、と頑なに自分で持つと主張なさる。《重いことを覚悟の上で私はこれだけ家から担いできたのだ》、という彼女の矜持のようなものを見た気になります。よくわかんないけど。

実は先だっての夏休みに、僕もショルダーバッグを新調しました。本屋とCD屋しか行かない僕が、身の回りの物を新調するのはとても稀なことで、連れ合いが買い物に付き合ってくれました(せめて服と靴はマメに買ってくれとよく言われます)。

前のバッグが壊れたとかボロボロになったってわけじゃなく、ぜんぜん使えるのに、なぜ新調する気になったかというと、タブレットが交換によってサイズが大きくなったため、それの入るバックが必要だ欲しい、と切に思ったのですね。

僕がこれまで使ってたのは黒いポーチといったサイズで、前ののタブレットがギリで入る大きさでした。でもパンパンのバッグはなんかカッコワルイので、タブレットはずっと片手に持って出歩いてて、その結果、タブレットは何度も地面と激突する羽目になった(自業自得)。
仮に前のタブレットが岩波新書だとしたら、今度のサイズはいきなりハードブックになったくらい、ズッシリと重さの違いが手に伝わってきます。これを片手に持って外を歩きたくない。そしてもうタブレットを地面に落としたくない。

で、夏休みのことです。娘の部活の送迎の待ち時間に、何件かお店を見てみましょうと、メイワンや遠鉄百貨店をウロウロして、結果、
一件目のお店で見たものを購入しました。こういうの、何を選んでいいかホントわかんないのですが、連れ合いも、これ良いじゃんと言ってくれたので、自信を持ってコレにしました。
折っても可愛いし、折らずに使えばかなり大きいものも入る。とても気に入りました。毎日バンバン持ち歩いております。


吉田拓郎の最新にしてラストアルバム『ah-面白かった』の一曲目「ショルダーバッグの秘密」は、最初聴いた時こそピンとこなかったけれど、今ではアルバムで1、2を争うほどのお気に入りです。普段バッグを持たない人にはピンとこないでしょうけど、ショルダーバッグって慣れると身体の一部と化します。両手が空くという意味でもショルダーは好きですね。リュックサックは、、またちょっと違う。腰ベルトのポーチはわりと好きです。滅多に着けないけど。

僕のショルダーバッグに何か秘密があったか、と考えてみると、強いて言えば、一時期、小さなハサミは入れてました。誰かハサミ持ってない?ってシーンにけっこう出くわしたので、持つようにしてたのです。実際、持ってるよ、とハサミを貸したことも一度ならずある。

その後、旅行で飛行機に乗るときに金属探知機に取り上げられて、それきり刃物はバッグに入れてません。
夏休みの連休より、少しずつ録音を勉強中。まだまだ使い方の序盤の序盤で、思うように操るのは先になりそうです。それでも、ちょっとずつでも着実に新しいおもちゃを覚えていくのは楽しい。一旦始めると夢中になりすぎて、肩凝りで吐くまで続けちゃうので、自制しながらパソコンを開くようにしてます。

ラフレシアの新曲のデモ音源はこれで二人に聞かせたい。それが今の目標。上手くいかずもどかしくてやっきりこいたら、二人の前で唄って伝えるけど。

新しい歌が出来るって、嬉しさしかない。何があったって、自分の納得のいく歌さえ作れていれば、自分は大丈夫って思えてくる。早く新しい歌たちをお客さんに聴いてもらいたくて仕方ない。そう思えるのが嬉しいです。
第180回フリーダムフォーク集会
【日時】2022年9月24日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)

・COCORON
・みっこちゃん(初)
・ユンヤオ
・砂風金
・ぷらっとふぉーむ
・きたよし

二次会飛び入りコーナーはお休みです。途中換気休憩を入れます。皆さんよろしくおねがいします。

(エンドウアキラさんと千冬さんはご夫婦で一組枠ずつエントリーしてくださってましたが、ご都合によりキャンセルとなりました。空いた枠にぷらっとふぉーむさんときたよしさんが出演快諾してくれました)


マシス

映画『ブライアン・ウィルソン約束の旅路』が今月の13日から上映されてると知り、連休のうちに観れたらいいな、と漠然と考えていました。
先月うっかり観逃した『スパークス・ブラザーズ』の無念を思い出して、観ておかないと後悔するだろうなとも思ったし、なにより、ブライアン・ウィルソンの映画を夏休みに、ってのが、まさに夏っぽい。なかなか気の利いた思いつきかと思ったのです。

連休中に家族に聞いてみました。一日だけ、一人で遊びに行っていい?と。すると、どうぞーと言ってもらえたので、よしよしと上映時間を調べたら、もう一日二本しか上映やってない。まだ始まったばかりなのに、これはホントにボヤボヤしてたら打ち切られる?また見逃す?!

で、静岡東宝会館です。今回初めて訪れました。

こういう映画館、すごく懐かしいですね。昨今TOHOシネマズにすっかり慣れてしまってたけど、昔の映画館ってこんなだった。建物に入ってオオ懐かしいと思いました。窓口のお姉さんにお金を払って、上映館の扉の前で、前の映画の観客が観終わって出て来るまで待つのです。

向かいに古本屋があったので、そこで時間を潰してから、上映十分前に四階の会場に行ってみると、ロビーに誰も待ってる人がいない。一番乗りだ、と思いきや、

なんと、だーれもいない。貸し切り状態。

密を避けるもなにも、感染対策もなんも、僕以外に客がいない。こんなん初めてです。上映時間になっても他の人が来ることなく、僕一人のままそっと扉が閉められました。

連休で公開されて五日でこんな状態では、上映回数も減らされますわね。『スパークス・ブラザーズ』もきっとこんな感じだったのだろうなぁ、と複雑な気持ちになりました。映画館も採算が合いませんものね。

僕がもし観に来てなかったら、誰もいないから今日はもうお終いやめやめ、ってなったのかしら。そんなこと考えたら、なんか僕来ちゃってすいませんねって気分になってきた。余計なこと考えず、貸し切りラッキー、と喜ぶことにしました。


肝心の映画の感想ですが、正直、映画としてはそれほど面白くなかった。ストーリーもぼんやりな上に、同じような絵面で淡々と進行するので、途中ちょっと眠くなりました。

ブライアンがインタビューを受けながら、ゆかりの地をドライブで巡るシーンが主なのですが、行ったから別にどうということもない。寄らずにただ通り過ぎるだけだから、ずーっと車中のブライアンの姿が続くのです。運転をするインタビュアーの質問にポツポツと答えるブライアンは、元気そうでしたが、表情の変化は少ないのは相変わらず。

エルトン・ジョンやらブルース・スプリングスティーンといった著名ミュージシャンのコメントがたまに挟み込まれるけど、それも取ってつけたような内容で(ブライアンはいかに偉大かと熱弁するばかり)面白みが少なかった。ドキュメンタリーなのに絵面が乏しいのはコロナ禍を思えば仕方ないのかもしれません。

一般のお客さんが予備知識なしにこの映画を観て、楽しめるのかなって思いましたよ。音楽ファンかブライアンに興味ある人しか面白がれない映画ってのはいかがなものか。流れているブライアンの音楽は当然最高なのですけどね。ビーチボーイズを知らない人が映画を観終わってブライアンのCDを買いたくなるような映画が理想。

しかし、ブライアンのあの表情はどこか他人事に思えないですね。見ていると、自分の弱い部分、嫌な自分が表に浮き上がってくるような、自分の器の小ささを突き付けられるような、面倒臭い気持ちが頭をよぎりました。

おいおい、オレ今、精神状態の良くない発想してる、ってハッとして、いささかヘコんだのです。映画を観てヘコむのも困ったものですが、それも一つのエモーション。

まぁ、現在のブライアンの元気な姿が見れた、ってのは、観て良かった。嬉しかったですね。レコーディング風景もちょこっとだけ見れたけど良かった。今もなお音にこだわって《そうじゃない。こうだ》とミュージシャンに支持するブライアンの姿は格好いいです。こういう近況の映像はもっと見たかった。

印象に残ったシーンは、車中でブライアンがデニスについて回想するところとか。《デニスが一番モテた》と笑いながら、デニスが唯一残したソロアルバムの話になり、インタビュアーは《最高のアルバムだ》と言うと、ブライアンは実はまだ聴いたことがないと言う。で、帰ってから部屋で二人で聴くのです。あれはちょっといい。僕もデニスのソロアルバムは聴いたことがないので、すごく聴きたくなりました。


 

ブライアンの周囲は彼を傷つけないよう、愛情を持って彼を保護しているように見える。その状況は幸せなのかもしれないけど、観ていてなんとなく切ないです。彼の天才があれほど感動的な音楽を産むのも、どこか悲しい。あんなに美しいのに悲しい。この映画は僕にとっては今ひとつでしたけど、興味のある方はぜひ映画館で楽しんできてくださいね。



映画館を出た後は、ビーチボーイズを聴きたくなるでもなく、コンビニでパスタを買って車中で食べて、帰りました。本当は、連休だから一人で外食も考えてたけど、入ろうとしたラーメン屋がたまたま凄く混んでて、結局コンビニのお弁当です。人前でマスクを取らずにご飯を済ませたのは良しとしますよ。感染対策ですもの。


ずいぶん長いこと映画を観るスイッチが切れてたけど、近頃ようやく、ちょこちょこと観るようになってきた。自分時間を使う選択は気分次第なのだけど、選択肢が増えるのは良いものですね。

で、

静岡に出かけたついでに、ジュンク堂書店に寄って、ずっと欲しかった本を手に入れました。棚に有ったら絶対に買おうと心に決めてた一冊。
エルヴィス・コステロの自叙伝です。知ってたけど分厚い。そして価格がお高い。でもまぁ、特に自分の遊びは何もしなかった連休の想い出として、映画とこの本でお小遣いを散財してみました。まだ読み始めの序盤ですが、コステロの音楽の博識ぶりは楽しい楽しい。本の感想は読了したら書きます。


一週間、みっちり家で家族と過ごした連休でした。お盆の法事の他は、親子でお茶したりカラオケ行ったり(娘のリクエスト)、三人で借りてきたDVDを観たり、近所で買い物したり散歩したり、個人的には読みたかった本を読んで作りたかった歌を作って、聴きたかった音楽をたっぷり聴いて、早寝早起きで暴食もせず健康的な休みでした。

休み中に上司から、同僚の一人が感染したので勤務シフトをズレてくれと言われたのはアクシデントでした。日常が急に戻ってきた気分。


来月、9月のフリーダムフォーク集会は第四土曜日、24日の開催です。お間違えなきようご注意くださいませ。
第180回フリーダムフォーク集会
【日時】2022年9月24日(土)
    19時半開演
【場所】ライブカフェ mamselle
袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
http://mamselle.sakura.ne.jp/
【料金】music charge 500円
【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き)

・ぶりこら
・みっこちゃん(初)
・ユンヤオ
・砂風金
・ぷらっとふぉーむ

二次会飛び入りコーナーはお休みです。途中換気休憩を入れます。


(エンドウアキラさんと千冬さんはご夫婦で一組ずつエントリーしてくださってましたが、ご都合によりキャンセルされました。ご了承くださいませ)

9月の一次会エントリーのメンツは初めての方と久しぶりの方が多くて、とても刺激的な回になりそうです。遊びに来られる方は僕か出演者、またはお店の方に一報くださいね。


マシス





台風と共に連休が始まりました。今は空が落ち着いています。どうやら我が家は大きな被害もなく済みそうで良かったです。

嵐のおかげで、初日の予定はすっかり狂ってしまいました。娘も夏休みはずっと部活三昧で、親子のスケジュールのすり合わせも難しいところ、とりあえず、今日は一日のんびり出来たので良かったとしよう。予定のいろいろは明日から。

で、連休初日、せっかくヒマになったので、古いタブレットから新しいタブレットへデータを移し替えてました。旧タブレットのバッテリーが調子悪くなってきて、先日ショップにバッテリー交換を相談したところ、僕の機種はもうバッテリー交換できないんだそうで。

現役バリバリ使ってるのに、なんじゃそりゃって話ですが、とにかく今日から新しいタブレットなのです。

左が新しいタブレット。ずいぶんサイズが大きくなったけど、料金は据え置きで契約できた(らしい)。今、この日記も左の新しいヤツで書いてます。文字表示が変わってずいぶんと文章が打ちにくい。そして何より、デカいから、今までのように寝転がって操作するのに片手では持ちにくい。うっかり落としそうで怖いから、カバーも早く買わなきゃなりません。

旧タブレットは初期化して個人データを消さなきゃいけない。データ移行に加えて、まぁいろいろ面倒でした。

良い点は、新機種はとにかく画面動作が軽い。サクサクとページが開くのは素晴らしいですね。このAmebaの日記とか、とにかく重たいので、これまでは読みたい日記や記事が読めないことがしょっちゅうでした。リンクとか宣伝をいろいろ貼り付けてる日記なんか、やたら重くてすぐ真っ暗画面に落ちちゃってた。Amebaこのヤロウ!ってその都度イライラしたものだけれど、これでしばらくはストレスなく読めそうです。

とにかく、早く慣れないと使い勝手がもどかしい。そこはがんばって一生懸命触ります。

触るといえば、連休中にパソコンの音楽ソフトをいじりたい。こちらも触って身体で覚えなきゃと思う。そちらはまぁ、娘が部活始まってから一人の時に手を出すかな。ちゃんとやらなきゃな。作りかけの歌も、休み中に、ぼちぼち詰めていきたい。



休みなので、娘がお昼に学校の課題を、と言いながら、おにぎりをこさえてくれました。
家庭科の自由研究(?)で、栄養の採れるおにぎり、というテーマに取り組むらしい。とても面白くて良いテーマだと思いました。キャベツおにぎり美味しかったです。

僕がタブレットと格闘してる間、連れ合いは別室で仕事、娘は自室で勉強をしてたみたい。僕はタブレットをいじりつつも、しばらく前に録画しておいた映画『羅小黒戦記』をようやく鑑賞。
ボーっと観てるうちに引き込まれ、あれよあれよとラストまで観てしまいました。中国のアニメと聞いたけど、違和感なく取っ付き易い絵柄でした。内容は平成狸合戦ぽんぽこに通じるテーマをちょっと感じましたが、なかなか可愛くて楽しい映画でした。

連休中は今年は歌の予定はありません。完全オフです素晴らしい。明日から五日間、可能な限りたくさん、家族と一緒の休日を楽しむつもりです。皆さんもどうぞ良い連休をお過ごし下さいね。


マシス

追記 : 慣れないタブレットで日記書いたら、日が替わってしまった。


子供の頃に観ていた時代劇の主題歌で、忘れられない一曲があります。郷ひろみの「暗闇のディーン」という歌です。確か、郷ひろみ主演の『流れ星佐吉』というドラマのエンディングで使われていました。

作詞が阿久悠、作曲がなんとフリオ・イグレシアス。これ、地味な楽曲だけどすごく好きだったんです。

《傷つきたい、嫌われたい、ひとりになるよりは》

やや自虐的な歌詞はジェームス・ディーンのイメージでしょうか。この歌が聴きたいがために毎週ドラマエンディングを楽しみにしてましたっけ。肝心のドラマの内容はぜーんぜん覚えてないですけど、この歌だけは何年経ったあともずっと覚えていて、時々鼻歌で歌っていました。

あまりに好きだったので、弾き語りをするようになってから、何度か人前で歌ったことがあります。よく歌詞を覚えていたものです。歌って気持ち良い楽曲なので、また機会があれば歌ってみたいと思う。機会があれば。


この曲が収録されたアルバムは未だにCD化されていないようなのです。
アルバム全曲フリオ・イグレシアスの日本語詞カバー。なかなか渋い企画です。

今現在「暗闇のディーン」はどのベスト盤にも未収録。これを今CDで聴けるのはオムニバスCD『ちょんまげ紅白歌合戦』のみとか。
一曲目に収録されてます。
Amazonで先日キャンセルしたCDのポイントがあったので、今回ポチっとしたのが今日届きまして。早速「暗闇のディーン」を休日に聴いてました。好きな歌をこうして、CDでいつでも聴けるようになったのは嬉しい。ヒットスタジオでの歌唱映像は最後転調して半音上がってたのに、オリジナルレコーディングは転調してないのですね。それがちょっと驚きでした。

この一曲のためだけに買ったCDだけど、他の曲も結構面白く聴けました。伊藤つかさの「夕暮れ物語」とかスゲー懐かしい。草刈正雄主演の鞍馬天狗ですよ。覚えている人いますかね。

あと気になったのが、和田アキ子の「愛して」。作詞作曲がなんと浜田省吾。省吾が作ったと思って聴けば、なるほど省吾だわ、という曲。省吾がブレイク前に他の歌手へ書き下ろした提供曲を聴けたのは、とても興味深かったです。

ちなみに時代劇はカッコいい曲がよく使われてますが、僕が一番カッコいいと思うOPは、なんといっても「大江戸捜査網のテーマ」。玉木宏樹作曲の痛快な楽曲です。

《隠密同心、心得の条》。死して屍、拾うもの無し!懐かしい!カッコいい。


余談。『流れ星佐吉』は全く話を覚えてないけど、同じ時間帯に放送されてた『暴れ九庵』は結構好きでした。
風間杜夫演じる正義感の強い町医者の九庵先生は、毎週クライマックスで悪党の元に単身で殴り込みにいくのだけど(下駄が武器)、たいてい多勢に無勢でボコボコにされる。主人公なのに敵をバッタバッタと薙ぎ倒さない時代劇?って驚きました。

九庵先生は自分のことじゃなく、弱者のために怒るんですね。弱者を虐げる悪党に対して、勝ち負け度外視で殴り込んじゃう。そんな主人公が観ていて危なっかしくて、やめときなよーとハラハラしつつも愛おしかった(余談ですが、ピンチに毎回駆け付ける謎の男のおかげで先生は生還できる。その男の正体は?)。乗り込む道すがら、風間杜夫の怒りに震える啖呵が痛快でした。連続ドラマってぜんぜん観なくなっちゃったけど、暴れ九庵はちょっとまた観てみたいですね。


何年ぶりか、ロッキンオンジャパンを購入して、渋谷陽一の佐野元春インタビューを楽しみました。
最新アルバム『今、何処』を渋谷陽一が絶賛してくれて、読んでいて嬉しかった。渋谷陽一がここまで手放しで褒めてくれると、そうだろう!そうでしょう!って。

しかしロッキンオンジャパン、久しぶりに読んだら最近のミュージシャンほとんど知らなかった。ヤベェ、誰も知らねぇ、と、ちょっと愕然としたけど、でも、それは音楽雑誌として健全なことだよなとも思いました。音楽雑誌は、特にロックの雑誌ならば、ロートルの懐古主義で紙面を埋めちゃいけない。今バリバリ活動している、もしくは新しい知られてない才能をどんどん載せて然るべきです。でも、佐野元春も忘れないでね。

親父の畑でオクラがいっぱい採れて、一年ぶりにオクラ水、再開しました。

これを飲んで、この夏を乗り切ります。効果があるかは知らない。


マシス
書店の新刊棚を見ていたら、たまの本(漫画)がありまして、パラパラ読んで棚に戻したのだけど、帰ってからやはり買っとけば良かったと思い直し、再度出掛けて購入しました。
『「たま」という船に乗っていた』。原作がメンバーの石川浩司(ランニング姿で太鼓叩いてる人です)。石川氏のバンド自叙伝を漫画化してWeb連載されたものとか。氏の学生時代から、たまがイカ天に出場するまで、アングラなアマチュア音楽集団が、一夜にして全国に名前を轟かせる瞬間までのエピソードが収録されています。

《さよなら人類編》と銘打ってありますが、この続きも連載してるんですかね。僕はWebの方はよくわからない。読んだことありません。
読んでわかる人はニヤリとするであろう、絵と構成が藤子不二雄Aの『まんが道』のパロディ。藤子不二雄だけでなく、所々で、つのだじろう、赤塚不二夫、つげ良春、水木しげる、梅津かずお等、いろいろな漫画家の絵柄が登場して楽しい。キャラが突然サラリーマン金太郎風になったり、金田一少年になったり、大友克洋や新海誠も飛び出して、そんなおふざけ感はたまの音楽にも通じる?気がします。

面白いので一気に読んでしまいました。で、読んでるとたまが聴きたくなって、手持ちのCDを棚から出して聴き返してみた。どれも中古で買ったもので、キャリア全部の音源は持ってません。
2nd『ひるね』と3rd『きゃべつ』はその昔、今はなきアビーロード掛川店の100円カゴの中より購入したと記憶してます。懐かしい。

『けらいのひとりもいない王様』は隠れた名盤。友部正人さんとの競作です。タイトル曲必聴。

たまは最初にイカ天に出た時、僕、リアルタイムでテレビを観ていました。曲は忘れもしない「らんちう」。知久寿焼の歌声がものすごく異物感あって、最初は生理的にザワザワと障るものがありました。うわー気持ち悪い、なんじゃこの歌、と思った。正直なところ。

余談ですが後年、原マスミの歌を聴いた時に、たまに似てる、と思ったものです。知久寿焼と原マスミの歌声って、似てますよね。原マスミのファンになったことで知久さんの歌もOKになったのかも。

イカ天、毎週は観てなかったので知らなかったけど、たまはこのあと見事五週勝ち抜いて、グランドチャンピオンになったとか。五週目のチャレンジャーはマルコシアス・ヴァンプだったらしい。マルコシアス・ヴァンプを降して勝ち上がったのはスゴいですね。

一週目「らんちう」
二週目「さよなら人類」
三週目「オゾンのダンス」
四週目「ロシヤのパン」
五週目「まちあわせ」

大事な五週目に「まちあわせ」という人を食った楽曲を出してきたのは、何ともふてぶてしい。あれでマルコシアス・ヴァンプに勝っちゃうのもスゴいけど、たまというバンドの芸の手数の多さ、底の知れなさが評価されたのかなと思います。

たまの演奏は現在YouTubeでも観ることができます。イカ天の審査員の戸惑いっぷり、吉田健が全くコメントを拒否してて、たま嫌ってるのかと思いきや、投票で迷わずたまに札を挙げる姿がすごく面白い。個人の好みはともかく、ちゃんと評価してんだなって思った。


世間と同じく僕も、「さよなら人類」のヒットでたまのアルバムを手に取ったクチです。たまはメンバー全員が曲を作って歌うシンガーソングライター集団なのですが、やはり知久寿焼と柳原幼一郎の作る歌が2トップで面白い。ベースの滝本晃司の曲が普通に良い曲なんだけど、他の三人のアクが強すぎて当時は地味に見えてました。今聴くと滝本晃司の歌、とても良いんですけどね。

そう、たまは昔聴いた時より今聴いた方が面白く感じます。当時は聴きながらもよくわかってなかったんだと思う。年を経て、たまの音楽を面白がれるようになってきました。どの歌も美しくて淋しくて、言葉の妙はとびきり楽しいです。

たまの影響をマシスが受けた、という自覚は特にないのですけど、たまの作る楽曲の世界にはとってもシンパシーを感じます。知久さんは友部チルドレンなので、余計にそう思うのかもしれません。もしイベントでたまのような楽曲を作る演者さんに会ったら、ぜったい好きになると思う。

ちなみに、たまの歌で僕が一番好きなのは「おるがん」です。僕もこんな歌が作りたかった。

動画は知久さんのソロステージ。

たまの登場からずいぶん年月は過ぎて、音楽もどんどん多様化されてきたけど、たまの音楽の異物感は令和の今聴いても、全く損なわれていません。変わらずに異物のまんま、これだけ多様化されてもどこにも属さない。80年代からこの音楽に着目し、これこそが面白いと尖ってきた若き音楽集団の、そのひねくれた感性にはただただ感心しますね。


マシス