杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」 -25ページ目

Kindle本(電子書籍)を2冊出版しました!

 

1冊は本の感想を、もう1冊は映画の感想をまとめたもの。言わば「感想文シリーズ」です。収録されている本や映画を読んだり観たりしたことのある方は、2倍楽しめると思います!読書会や映画鑑賞会のあとに、感想を交換し合うような感じで面白がっていただけたらうれしいです。よろしくお願いいたします!

 

 

『独唱しながら読書しろ!杉原白秋の読書感想文』(杉原出版)

 

【本書で取り上げた書籍】

『「いい人生だった」と言える10の習慣』/『自分の中に毒を持て あなたは〝常識人間〟を捨てられるか』/『マインドフルネスの教科書 この1冊ですべてがわかる!』/『愛蔵版 まんが道』第1巻〜第4巻/『感じるままに生きなさい 山伏の流儀』/『孤独論 逃げよ、生きよ』/『漫画 君たちはどう生きるか』/『時間とはなんだろう 最新物理学で探る「時」の正体』/『夜型人間のための知的生産術』/『近代日本人の発想の諸形式 他四篇』/『明日クビになっても大丈夫!』/『新クリエイティブ資本論 才能が経済と都市の主役となる』/『こころ』/『モンテーニュ エセー抄』/『真剣師 小池重明』/『書を捨てよ、町へ出よう』/『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』/『HERE ヒア』/『これでいいのか 東京都北区』/『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』/『小説家・ライターになれる人、なれない人 あなたが書けない本当の理由』/『いのちの営み、ありのままに認めて』/『火の鳥 <鳳凰編>』/『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』/『コーオウンド・ビジネス 従業員が所有する会社』/『ニンジンの奇跡 畑で学んだ病気にならない生き方』/『無力』/『常世の舟を漕ぎて 水俣病私史』/『緑の哲学 農業革命論 自然農法 一反百姓のすすめ』/『みんな、どんなふうに働いて生きてゆくの?』/『時間の比較社会学』/『夜の来訪者』/『「世界の神々」がよくわかる本 ゼウス・アポロンからシヴァ、ギルガメシュまで』/『三国志 英雄ここにあり』第1巻〜第6巻/『希望のしくみ』

 

 

『読んでもためにならない映画鑑賞ノート』(杉原出版)

 

【本書で取り上げた映画】

『悪人』/『ちいさな哲学者たち』/『TIME タイム』/『鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言』/『東京家族』/『きっと、うまくいく』/『寄生獣』/『三里塚に生きる』/『海の上のピアニスト』/『杉原千畝 スギハラチウネ』/『珍遊記』/『風の波紋』/『モヒカン故郷に帰る』/『バケモノの子』/『この世界の片隅に』/『沈黙 サイレンス』/『ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命』/『モリのいる場所』

 

 

■電子書籍の購入はこちらから↓

『独唱しながら読書しろ!杉原白秋の読書感想文』(杉原出版)

『読んでもためにならない映画鑑賞ノート』(杉原出版)

 

 

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ずいぶん前から気になっていた「みそカフェ」にようやく行くことができた。

 

「みそカフェ」は、西東京市の保谷にあるコミュニティレストラン「木々」(もくもく)で、毎週木曜日にオープンしている。

 

みそカフェのFacebookページにはこう書かれている。

 

「味噌の大切さと魅力を伝えたいとみそカフェを始めました。“味噌のちからで元気と笑顔になる”をテーマに自慢の手作り味噌を使った野菜たっぷりの定食とおやつをご用意しています」

 

営業時間は12時〜16時とのことだったので、少し時間をずらして14時半くらいに入ったのだが、それでも店内は地域のお客さんたちで賑わっていた。

 

さっそく「本日の定食」を注文。もう見た瞬間に美味しさを確信(笑)。

 

・野菜たっぷり味噌汁

・ごはん

・おかず盛り合わせ

 

という内容。全ての料理にさまざまな種類の味噌が使われているという。野菜中心なのに、しっかり食べ応えがあって最高!味噌好きな方にも、そうでない方にも、ぜひ食べてみてほしい!

 

食後には「ヤギサワバルブレンド」を出してくれた。ウチにもあるけれど、まだ封を開けていない。まさかここで初めて飲むことになるとは(笑)。

 

スッキリしたのどごしで、さわやかな酸味。それでいて芯がしっかりしている、上品な一杯といった感じ。ヤギサワバルのクラフトビールを彷彿とさせる、贅沢な味わいだ。

 

カウンターに並んでいた「味噌玉」を購入。お湯を注ぐだけで味噌汁が飲める便利な一品。しかもなんかかわいいやないかい。

 

店主は某有名雑誌の取材を受けていた。

 

お店で働く人も、お店に集まる人も、みんな気持ちのいい人ばかり。油断しているとずっと居座ってしまうので注意が必要である(笑)。

 

これからますます注目を集めること間違いなしの「みそカフェ」。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

 

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■みそカフェ

営業日 :毎週日曜日
営業時間:11:30~16:00

場所  :コミュニティレストラン「木々」(もくもく)
     西東京市保谷町6-25-1

https://www.facebook.com/misodaisuki/

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幻冬舎グループが主催する「復刻本コンテスト」で、拙著『考えない論』が大賞を受賞しました!

 

■「復刻本コンテスト」大賞作品 結果発表

https://www.gentosha-book.com/contest18/reprint/

 

ありがたいことに、大賞作品は幻冬舎より電子書籍として出版され、もしたくさん売れれば紙の本になる可能性もあるみたいです。

 

『考えない論』は2013年に出版されたのですが、出版社の倒産にともない絶版となり、現在は中古本でしか手に入らない状況になっています。Amazonストアでは一時20,000円以上の値がつき、著者自身も手に入れられないレア本と化していたのですが(今は1,000円以下になっているようです)、また多くの人に手に取ってもらえる機会ができて、大変よろこんでおります。

 

考えない論: 悩まなければ答えが見つかる!

 

なにより、『考えない論』を「もう一度復刻する価値のある内容だ」と思ってもらえたこと自体が、とてもありがたいことです。

 

本をたくさん出版している人はいますが、ひとつの本を複数の出版社から出す人は、あまりいないような気がします。その意味でもちょっとうれしいです。

 

この本を最初に拾い上げてくれて、世に出してくれた編集者さん、プロデューサーさん、装幀家さん、イラストレーターさんほか多くの方々に、改めて御礼を申し上げたいです。ありがとうございました。

 

電子書籍として出版されるのはまだちょっと先になると思いますし、もしかするとタイトルも変わったりするかもしれませんが、詳細はあらためてこのブログでお伝えできればと思っております。

 

引き続きまして、『考えない論』をよろしくお願いいたします!

 

 

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6月9日(土)、10日(日)に開催された、ヤギサワバル1周年イベント。2日間とも想像以上の大盛況だった。

 

9日は天気にも恵まれて、お店に入りきらない人は屋外でライブを楽しむ感じに。

 

屋外も風が気持ちよくて最高でした。

 

柳沢の人気バンド「Mami & The Hot Streets」が会場を大いに沸かせていた。

 

なんとなくアジアのストリートな雰囲気に。……いや、ここもアジアのストリートには違いありませんが(笑)。

 

クラフトビール片手に楽しめる食事もなんかオシャレ。

 

お祝いの花も届いてました。

 

そして2日目の10日(日)。

 

僕はここでようやく、気になっていた「もの凄い鯖」で作ったサバサンドをゲット。これマジウマです。

 

少し前に開催された「ヤギサワバルブレンドを作ろうの会」で予告されていた「ヤギサワバルブレンド」もゲット。

 

このブレンドを作ってくれたタカイトコーヒーにもぜひ足を運んでみたいです。

 

天気は大荒れの予報で、ずっと雨が降っていたので、「さすがに今日はお客さんもそんなに来ないだろう……」と思いきや、永井サクさんのライブが始まる頃にはもう店内が満員御礼。僕は店に入りきれず、半分雨に濡れながら熱いライブを満喫!

 

柳沢の歌うたい、永井サクさんの地元人気は絶大です。

 

ようやく1歳を迎えたヤギサワバル。地元に愛される店に育ってきたんだなあと、ひとりの客として勝手に感慨にふけった夜でした。柳沢は本当に面白い街だ。

 

 

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ある平日に、「那須の会」と題して、男4人で那須塩原の旅に出ることになった。

 

車で那須塩原へ到着してすぐ、人気のそば屋で腹を満たし、すぐ近くのスーパーで買い出し。飲食店の人が食材の調達に来るというだけあって、野菜や魚がとにかく安い。

 

みんなが「トマトとかいいですねー」と買おうとしたので、「僕はトマトは苦手でして……」と言うも、「ああ、そうですか。じゃあたくさん買いましょう」と、問答無用で大量購入(笑)。

 

その食材をUさんのロッジに置いてから、再び車に乗って那須観光へ。

 

まず訪れたのは南ヶ丘牧場。ここも週末は家族連れなどで賑わうらしい。

 

「素敵なステッキ」が売っていて、あまりの素敵さについ23本買いそうになったが、ギリギリのところでなんとか思いとどまった。

 

「ペロシキ」という謎の食べ物が売っていたが、これは「ピロシキ」とは違うのか?結局明らかにならないまま、南ヶ丘牧場を後にした。

 

続いて那須の観光名所として名高い「殺生石」を見に行った。昔、九尾の狐という妖怪がこの地にいたらしいのだが、それを封じ込めたのがここに残る「殺生石」だという。

 

道中には千体地蔵さんが。合掌している手が大きいのが特徴。

 

「殺生石」から少し下ったところにある「鹿の湯」へ。なんと正倉院文書にもその名が残っているらしく、開湯1380年とのこと。まさに「霊泉」と呼ぶにふさわしい、強い力を感じる温泉。

 

男湯の方は6つの湯に仕切られていて、42度〜48度までの温度の違う湯が楽しめる。僕は44度まで入ったが、I君は果敢にも48度に挑戦。そこで感じたのは、もはや熱いのか冷たいのかすらわからない「痛み」であったそうだ(笑)。

 

そこからロッジに帰って夕食へ。おっさん3人が話し込んでいる間に、I君がオシャレな料理を作って次々とテーブルに運んでくれる。

 

嫌がらせであるかのようにトマトが使われていたので、僕はもちろん上に乗ってる刺身だけ食った。

 

こちらもトマトはよけて野菜とタコをメインでいただく。

 

 

ロッジの主であるUさんが、「調味料やお皿の場所を教えてないのに、何で全部分かるんですかね?」と驚いていると、I君は「作る前にだいたいチェックすればわかります」とのこと。やっぱり普段やってる人は違う。

 

そのまま日付が変わる頃まで語り明かし、翌朝はテラスでの朝食。

 

「料理ってのは、どうしてこう、食べる場所によって味が違うんですかねえ」という言葉が誰からともなく出てきたが、本当にそのとおり。

 

朝食を終えたら、さっそくみんなで塩原にあるという「野蛮な温泉(仮)」に向かった。

 

こちらは途中で立ち寄った吊り橋。

 

絶景かな。

 

滝も見えた。

 

 

こちらが「野蛮な温泉」として名高い「岩の湯」。もちろん混浴です!!

 

ところが落石のため現在は入れないようになっていた。無念。

 

このまま帰るわけにはいかん!というわけで、少し離れたところにある「もみじの湯」へ。

 

こちらも、向かいにあるレストランからほぼ丸見えという「野蛮な温泉」である。

 

とはいえ、「野蛮な行為」は禁止されているので注意が必要。

 

常連さんとも少しお話をしたりしながら、自然のエナジーを回復させた一行なのであった。

 

このあと、近所にあったそば屋さんで昼食をとった。大将に「そこの温泉は猿も入るんですか?」と聞くと、「昔は入ってたけど、猛獣よけのスプレーを撒いちゃったんで、それからは来なくなったね」。

 

僕らが思わず「それは野蛮ですね〜」と冗談半分で言うと、大将は「人間が一番野蛮だからね」とつぶやいた。まさにこの旅の総括にふさわしい一言であった。

 

 

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友人が経営するクラフトビールの店「ヤギサワバル」が、6月9日(土)・10日(日)に、グランドオープン1周年イベントを開催するそうだ。当日は地元の人気ミュージシャンのライブも!

 

改めてご紹介すると、このお店のウリは、ダイヤモンド・オンラインで「究極のビール」として紹介されたクラフトビール。

 

記事の一節を紹介してみよう。

 

「1994年の細川内閣による規制緩和でビール酒造免許の取得条件が引き下げられたことで、全国にブルワリーができたが、すべての材料を自然栽培で育て、しかも加えるスパイスまで自ら手掛けているところはない。原材料を贅沢に使った豊かな味はまさに農家がつくるビールの味だ」

(「究極のビール」は肥料すら使わない自然栽培が生んだ『ダイヤモンド・オンライン』)

 

茨城県鹿嶋市にある農園『鹿嶋パラダイス』が運営する、ビール醸造所併設の店舗「Paradise Beer Factory」。ここで作られた「究極のビール」が飲めるのは、都内では「ヤギサワバル」だけである。

 

1周年イベントは当然ながら誰でも参加できるので、この「究極のビール」を味わいに、一度店を訪れてみてはどうだろうか。

 

<概要>
6/9(土)
18:00営業開始 
19:00ライブ Mami & The Hot Streets

6/10(日)
18:00営業開始 
19:00ライブ 永井サク

※両日ともMusicチャージ free

 

<アクセス>

 西東京市保谷町3-8-8 1F

(西武柳沢駅北口より徒歩4分)

 

 

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菅野孝夫さん著『句集 細流の魚』の電子書籍化のお手伝いをさせていただいた。

 

 

菅野孝夫さんは、俳人協会評議員であり、平成十年まで俳句雑誌『野火』の編集長も務め、『愚痴の相』などの句集もある俳人である。

 

菅野さんが先生役を務める俳句会に参加させていただいたご縁で、菅野さんの句集『細流の魚』の電子書籍化をお任せいただくことになった。

 

句会に参加したときの様子は、過去のブログに書いているので、よければ読んでいただきたい。

 

■人生初の句会

■人生はいつでも順調だ

 

この句会で菅野さんに教わったことは、日々の文筆の上でもたいへん役に立っている。特に印象に残っているのは、次の言葉。

 

「俳句に大切なのは『具象性』である」

 

おそらく、変な形容詞など使わず、より具体的に表現することによって、「パッと絵が浮かぶ」表現するとよい、ということだろうか。これはあくまで僕の解釈にすぎないけれど、確かにエッセイやコピーなどの文章表現においても、これは非常に重要な技術である。お笑いのボケやツッコミにも同じことが言える。具体的なイメージを喚起する表現はとても強い。

 

菅野さんの俳句には、このような表現上の技術は惜しげもなく注がれていて、楽しく読んでいるだけでも勉強になる。あらゆる表現に関わる人におすすめしたい一冊である。

 

ちなみに、これを読んでいただいている方で、「原稿はあるんだけど、なんとか出版できないかなあ……」と思っている方がおられたら、一度電子書籍化を検討されるとよいと思います。「自分ではちょっと……」という方は、下記より一度ご相談いただければ、お手伝いさせていただきます。

 

■電子書籍化のお問い合わせ

 

今回は、自分以外の人の電子書籍を、初めて作ったわけである。その意味でも、ぜひ読んでいただきたい(笑)。菅野孝夫さんの『句集 細流の魚』。ご一読いただければ幸いです。

 

 

 

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去年、西東京の「にわジャム」というイベントで、陶芸体験のブースが出ていた。題して、「笠間陶芸大学校ひばり分校inにわジャム」。笠間の陶芸学校の先生に教わりながら、器やビールジョッキなどを制作できる。しかも無料!完成した作品は、後日郵送してもらうか、笠間に取りに行けばゲットできる。せっかくなので、一緒に作った友人らと共に、作品の受け取りがてら、笠間へ一泊旅行に出かけることにした。

 

高速道路を車で走っておよそ2時間。笠間芸術の森公園の施設で、およそ半年前に作った作品をゲット。

 

記念に笠間焼の小皿を二枚プレゼントしてくれた。

 

これが僕が作ったビールカップ。思ったよりデカい(笑)。ビールに限らず、普段使いでガンガン利用していきたい。

 

その後、食事をしようと笠間稲荷神社の近くを歩いてみると、何やら怪しい看板を発見。何か嫌な予感が……。

 

注意喚起していると見せかけながら、明らかに笑わせようとしている。笠間、あなどれん!!

 

創業明治8年というそば屋に入ることに。

 

鴨そば大盛りを注文。期待を裏切らない抜群のおいしさでした。

 

街をしばらく散策してから、今夜のお宿へ。「庄や 山口」

 

周囲の環境によく馴染む古民家のたたずまい。

 

部屋もちょうどよい広さ。清潔感があって快適。

 

風呂はなんと五右衛門風呂!といってもお湯は下から沸かすわけではなくて、お湯を入れるわけだけれども、入り心地がとてもよい。もしかしてこの五右衛門風呂も笠間焼か?聞けばよかった……。

 

朝は近くの田んぼを散歩。

 

縁側でのんびりしてると、他の宿泊客のおっちゃんが話しかけてくれて、二人で他愛のない話をした。

 

僕らは朝食は予約しなかったけれども、この宿は食事も評判。

 

 

 

 

二日目は那珂湊へ。新鮮な魚が並ぶ市場は圧巻!もちろんランチはここで。

 

最後は近くの和な喫茶でゆったりしてから帰途についた。

 

こんなことでもないと、なかなか笠間に行く機会はない。街には陶芸作品がいたるところで販売されている。友人は笠間の土を買って帰った(笑)。陶芸に興味のある方は、ぜひ一度訪れてみてはいかがだろうか。宿泊したお宿「庄や 山口」もオススメ。

 

 

 

 

 

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左利きは「クリエイティブな人が多い」、あるいは「天才肌が多い」などとよく言われる。僕自身が左利きなので、これを聞くとちょっと得意な気分になるけれど、この言説が本当なのかどうかはよくわからない。言われてみればそんな気もするし、「実はそうでもないらしいよ」と言われれば、ああ、そうでもないんだな、と思ってしまう。

 

「左利きクリエイティブ説」の根拠としてよく言われるのは、「右手は論理性をつかさどる左脳とのつながりが強く、左手は直感をつかさどる右脳とのつながりが強いから、左利きは右脳が優位で、クリエイティブな人が多い」というもの。だがその真相はよくわからない。

 

けれど、もし左利きにクリエイティブな人が多いとすれば、僕は次のような理由があるのではないかと思う。それは、「左利きは『他人と違う』あるいは『少数派である』ということに慣れている」ということである。……左利きとは思えないくらい普通の考えで申し訳ないけれど(笑)。

 

まず確かに言えるのは、左利きはなんだかんだ言っても「少数派」だということである。これは間違いない。右利きの人はあまり意識しないと思うけれど、世の中のほとんどのものは「右利き用」として作られている。電車の改札を通るたび、ハサミで紙を切ろうとするたび、自動販売機にお金を入れようとするたび、左利きは「多数派優遇社会」の洗礼を受けているのである。

 

そしてたいていの場合、自分の隣にいる人間は「右利き」なのであり、学校のクラスのほとんどの連中もやっぱり「右利き」なのである。何かしらの作業のやり方をみんなで一緒に教わる時も、先生は基本的に「右利き用のやり方」をまず教える。これは仕事においてもそうである。僕は若い頃、よく工場でアルバイトをしていたのだが、ここでももちろん作業工程は「右利き用」に組み立てられている。他のパートのおばちゃんから、「あの子、ものすごく不器用だけど大丈夫?」という憐れみの目で見られたことは一度や二度ではない。……いや、実際不器用であることは間違いないのだけれど(笑)。

 

要するに、左利きの人間にとって、「他人と違う」ということは日常であり、特別なことではないのだ。

 

僕がここで言いたいのは、「だから左利きはクリエイティブなのだ!」ということではない。むしろ逆である。右利きと左利きの違いによって、おそらくクリエイティブな才能に差はない。差があるとすれば、それは「クリエイティブな才能」などではなく、自分が思いついた「他人と違うこと」を、「平気で発表したり、形にしたりできるかどうか」だ。

 

他人と違うことが日常である左利きは、自分の考え方が他人と違っても、「そういうもの」としてそのまま受け入れることができる。だから、それをそのまま発表することができるのである。

 

それに対して右利きは、左利きに比べて「他人と違う」という経験の回数が絶対的に少ない。だから自分の考え方が他人と違ったりすると、「あれ、私おかしいのかな?」などと思って、発表を控えてしまいがちなのではないか。ひどい場合には、いつの間にか、多数派の考え方に自ら合わせていってしまう、ということさえあるかもしれない。

 

一流の人が決まって言う言葉がある。「自分に才能などない。ただ他の人よりたくさんやっただけだ」。つまり大事なのは「才能」ではなく、「量」であり、「回数」だと彼らは言うのである。その点、左利きは「他人とは違う」という経験の量において、右利きを圧倒する。それによって「左利きがクリエイティブになる」というより、単に「他人とは違うもの」を「平気で発表できるようになる」というだけの話なのではないか。

 

だから左利きと右利きの違いは、クリエイティブな才能の違いではなく、自分の中にある「他人とは違う考え」を発表できるか否か、の違いでしかないのかもしれない。だとすれば、自分が右利きだからといって、左利きよりクリエイティブな才能で劣るなどと思う必要はない。みんなと違う考えを持ったときに、それを「おかしい」などと思わずに、平気で発表していけばいいのだ。「発表する」のが恥ずかしければ、それをコッソリ何らかのカタチにして、他人に「発見してもらう」のだ。

 

左利きの僕が、なぜこんなに熱く右利きを応援しているのか自分でもよくわからないが(笑)、とにかくせっかくの「自分の考え」を、「他人と違う」という理由で埋没させてしまうのはあまりにもったいない。種の存亡の鍵は多様性の確保にあり、他人と違うということは、それだけで人類の財産たり得るのである。

 

 

 

 

 

 

ヤギサワバルの2階にある「ヤギサワラボ」で開催された映画上映イベント、「小さな場所の小さな映画館(見たことないモノを観てみる会)」に参加した。

 

月曜日の朝10時開催というふざけた設定にもかかわらず、募集開始早々に満員御礼となり、主催者も含めると8人が参加。みなさん、ちょっと自由すぎませんか?(笑)。僕は電車の遅延などで10分ほど遅れて参加したが、上映にはかろうじて間に合った。

 

 

 

15分程度のショートフィルムだったが、映画の内容は一切知らされず、しかも英語字幕で翻訳なし。けれどもそれが逆によくて、映像の世界にグッと入り込むことができた。

 

 

映画を観終わったら、1階のヤギサワバルでドリンクを調達して、ふたたび2階に戻り、みんなで映画の感想などを語り合った。客観的に見ると極めて怪しい状況。公安に踏み込まれてもちょっと言い訳できない状況である(いや、別に何もしてないけど)。

 

映画を観た直後の感想は、正直なところ「?」という感じだったが(笑)、みんなの話を聞いているうちに、「ああ、そこはそういう場面だったのか!」とか、「確かにそこは僕もそう思った!」とか、いろんな感想が湧き上がってきた。

 

この映画は、実はある映画祭で賞をとり、高い評価を受けた作品だったのだが、その理由が「語られていないことの豊饒さ」というようなことだったらしい。逆に言えば、その内容の解釈の多くが、それを観る人に委ねられているわけである。

 

しかしここでもうひとつ重要なのは、作り手である監督は、あらゆるシーンや演出に、何かしらの「意図」を込めているということである。もちろん観る人の解釈は自由だし、そこに正解はないけれど、監督の意図をつかみ取ることは、映画を観ることの大きな楽しみなのである。

 

映画の内容をこのような形で深めていくのは、実に面白い試みだと思った。自分の視点だけでは気づくことのできない、さまざまな魅力に気づくことができる。一口で二度、三度おいしい企画である。ぜひこれからもいろんな映像作品を上映していただきたい。もちろん、映像制作の際の主演オファーはいつでも受け付けている。

 

 

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