ヤギサワバル「小さな場所の小さな映画館」 | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」

ヤギサワバルの2階にある「ヤギサワラボ」で開催された映画上映イベント、「小さな場所の小さな映画館(見たことないモノを観てみる会)」に参加した。

 

月曜日の朝10時開催というふざけた設定にもかかわらず、募集開始早々に満員御礼となり、主催者も含めると8人が参加。みなさん、ちょっと自由すぎませんか?(笑)。僕は電車の遅延などで10分ほど遅れて参加したが、上映にはかろうじて間に合った。

 

 

 

15分程度のショートフィルムだったが、映画の内容は一切知らされず、しかも英語字幕で翻訳なし。けれどもそれが逆によくて、映像の世界にグッと入り込むことができた。

 

 

映画を観終わったら、1階のヤギサワバルでドリンクを調達して、ふたたび2階に戻り、みんなで映画の感想などを語り合った。客観的に見ると極めて怪しい状況。公安に踏み込まれてもちょっと言い訳できない状況である(いや、別に何もしてないけど)。

 

映画を観た直後の感想は、正直なところ「?」という感じだったが(笑)、みんなの話を聞いているうちに、「ああ、そこはそういう場面だったのか!」とか、「確かにそこは僕もそう思った!」とか、いろんな感想が湧き上がってきた。

 

この映画は、実はある映画祭で賞をとり、高い評価を受けた作品だったのだが、その理由が「語られていないことの豊饒さ」というようなことだったらしい。逆に言えば、その内容の解釈の多くが、それを観る人に委ねられているわけである。

 

しかしここでもうひとつ重要なのは、作り手である監督は、あらゆるシーンや演出に、何かしらの「意図」を込めているということである。もちろん観る人の解釈は自由だし、そこに正解はないけれど、監督の意図をつかみ取ることは、映画を観ることの大きな楽しみなのである。

 

映画の内容をこのような形で深めていくのは、実に面白い試みだと思った。自分の視点だけでは気づくことのできない、さまざまな魅力に気づくことができる。一口で二度、三度おいしい企画である。ぜひこれからもいろんな映像作品を上映していただきたい。もちろん、映像制作の際の主演オファーはいつでも受け付けている。

 

 

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