「今日から俺は！！劇場版」　★★★～当たるとデカいヤンキーもの

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2020』の掲載にあたって」

当たるとデカいヤンキーもの ★★★

（2020年／日本／114分） 【　監督　】 福田雄一【　原作　】西森博之【　出演　】

賀来賢人

伊藤健太郎

清野菜名

橋本環奈

仲野太賀

矢本悠馬

若月佑美

柾木玲弥

鈴木伸之

磯村勇斗

ムロツヨシ

瀬奈じゅん

佐藤二朗

吉田鋼太郎

泉澤祐希

山本舞香

柳楽優弥

栄信

【あらすじ】

　“ツッパリ”たちが横行していた1980年代。

　周りの不良たちに一目置かれている軟葉高校の三橋と伊藤のコンビは、ケンカを吹っかけてくる不良相手を返り討ちにする日々を送りつつも、友達以上恋人未満の理子やスケバンの京子たちと楽しく平穏な生活を送っていた。

　ある時、かつて2人が壮絶な戦いを繰り広げた不良の巣窟・開久高校の一角を、隣町の北根壊高校が間借りすることになるが、不良同士が仲良くなるはずもなくいざこざが絶えない。

　北根壊の番長・柳鋭次と大嶽重弘は、開久に頭がいないことをいいことにやりたい放題やりはじめ、その火の粉はついに三橋と伊藤に降りかかってくる―

【コメント】

　さて、今回劇場で鑑賞したのは、一昨年のテレビドラマでまさかの大当たりをしたヤンキーコメディ「今日から俺は！！」の待望の劇場版。今ノリにノっている福田雄一監督のドラマとはいえ、今時“ツッパリ”なるコンテンツが当たるとは誰もが予想だにしなかったことでしょう。

　そんな僕は、「ビー・バップ・ハイスクール」や「湘南爆走族」、「カメレオン」など、ヤンキー漫画全盛期の時代に育った世代でして、本作の原作はちょいと時代がずれていて未読ではあるものの、テレビドラマは毎週欠かさず観ていましたね。そんなヤンキーものに目がない僕は、待望の劇場版ということでさっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

　いやーしかし、映画館もソーシャルディスタンスとはいえ予想どおりの満員御礼。僕のようなオッサン世代から、中高生、親に連れてこられた子供まで、実に幅広い客層で、本作の人気の高さがうかがえます。

　うむ、期待どおり。相変わらずの福田節ギャグが炸裂しているし、熱くなるケンカバトルも健在。劇場版なんだからもっと派手でもよかったんじゃねーのとも思いましたが、良くも悪くもテレビドラマのテンションを保った、ファンなら満足する出来だったと思います。

　主人公の三橋＆伊藤コンビは言わずもがな、今回の敵役である北根壊高校の大嶽＆柳の極悪ぶりは最強。栄信と柳楽優弥はイイ仕事しましたな。情に熱い今井や理子、スケバン京子などお馴染みのキャラも拝めるし、何より後半の、三橋＆伊藤の宿敵だった開久の番格、智司＆相良の登場は最高に熱い！彼らの２ショットが映し出された時、観客では「キャー！♡」と黄色い声援が沸き起こっていましたね。キャラの中でも相当の人気を誇っているんだなーと実感。僕的にも、登場するヤンキーの中でも相良が群を抜いてヤンキーらしいヤンキーだと思っております。磯村勇斗恐るべし！

　とにもかくにも、いつの時代もヤンキーものって当たるとデカいなーと感じましたね。本作しかり、10年前の「クローズZERO」シリーズしかり、僕の時代だと「ビー・バップ」シリーズでしょうか。映画『湘南爆走族』なんか、江口洋介が江口洋助役をやってましたからね。どれもこれも、当時輝いていた若手のイケメン俳優たちがワルを演じていますね。なんだかんだ言っても、いつの時代もちょいワルってのはもてはやされるんですね。（イケメンに限る）