『Blindness cuts you off from things; deafness cuts you off from people.』
目が見えないことは人と物を切り離す。耳が聞こえないことは人と人を切り離す。
何とも含蓄のある言葉ですね。
これは、ドイツの哲学者カント(Immanuel Kant)の言葉です。
カントというと、中学・高校時代に社会科の授業で習った「純粋理性批判」を書いた人ですね。著作はもちろん読んでいませんが、受験勉強で名前だけ覚えた気がします(^^;
実はこの言葉、自分自身が視覚と聴覚の重複障害者でありながら、世界各地を訪ねて障害者の教育・福祉の発展に尽くした、あの「ヘレン・ケラー女史」が英訳して広まったそうです。
ある時、彼女が「視覚と聴覚のどちらかの障害から開放されるとしたら」という問に対して、「見えるより、聴こえるようになりたい」と答えたそうです。
その理由として引用したのがカントのこの言葉だった訳です。
これは有名なエピソードだそうですが、私は恥ずかしながらつい最近まで知りませんでした。
目が見えないことは確かに大きな障害に違いありません。それを全く否定するものではありませんが、音声言語によってコミュニケーションできること、人と人とが繋がることは、人を近くに感じられると言う意味で、やはり重要なことだと改めて思いました。
片耳になってから、何度も聞き返すのが嫌になって、ついつい聴こえなくても聴こえたふりをしてしまいがちなのですが、それは結局人を遠ざけていることになるのだなぁと...。
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<2018年>