恐怖の舞台~ハムレットにはまった

女子高校生の物語

 

「教室は舞台だった。でもあてがわれた役は、

明らかに自分ではなかった。

だから私はハムレットになった。」

 

 

*****

 

 

 

 

同好会の部室

 

 

トン子

ハムレットって、結局何がしたかったんだろうな。

やっぱり復讐したかったとは思えないんだよね。

優柔不断とか、行動力がないってうのも、 

なんか違うような気がするんだよね。

 

瑠菜

それな。復讐より何か重いもの、

背負ってる感じするよね。

 

トン子

それな、それな!!

一人で背負い来んじゃってるよ。

それにね、なんかポローニアスを嫌ってるよね。

 

瑠菜

さんざんな悪口いってるね。

 

 

 

 

トン子

宮廷ごと、ひっくり返したかった?

つまりなんか、宮廷社会の腐敗を正したかった。

だから、あんなに考えすぎたのか…

 

瑠菜

一人でそれは無茶だよね。

 

トン子

正しさに拘りすぎて

しかも一人で背負い込んだ。

だから壊れたのかもな。

 

 

 

 

 

瑠菜

ところで、シェイクスピアの作品って、

印象的な台詞や、登場人物のキャラとか、

その内面、精神的な部分が注目されやすいけれど、

実は社会構造による悲劇って、言われてるんだよね。

 

 

トン子

社会構造!!確かに!!

ハムレットも、オフィ-リアも、

腐敗した宮廷社会の構造の犠牲者だよね。

社会構造…。

やばいじゃん。

 

 

瑠菜

確かにやばい。

たがら、シェイクスピアはカムフラージュして、

検閲をスルーさせて、

作品を生き延びさせたんだ。

「ハムレット」は、復讐のために悩める青年と、

若い乙女の悲恋物語を装ってる。

でも、実は社会構造が人を壊す、

という告発なんだよね。

 

トン子

生き延びるために、物語そのものが装ってる…

大衆受けするために、

ジョークとか下ネタも仕込んで、

ってか、今の時代下ネタの方がNGかな?

とにかく

シェイクスピアが生き延びさせた。

つまり後世の人々に託した…?

 

社会構造が人を壊す…

 

トン子は思わず部室の中を見回す。

窓のそとに目を移して、

そにあと、手元のスマホをじっと見る

 

 

 

 

次 27 バーナムの森~食われているのは私たち!!

 

この物語はフィクションです。登場人物は全て架空の人物です。

無断転載などは禁止します。

内容は随時変更する可能性があります。

 

 

目次

 

 

 

序章

 

登場人物

プロローグ ~キューピッドの矢のゆくへ

 

第一章 2年E組

 

1 朝の儀式と鏡と神~鏡に現れた謎の青年

2 to be or not to be…論

3 モテ男の恋

4 トン子の恋~私なんて嫌い

5 モテ男と演鶴子の恋

6 恐怖の合唱練習

7 牢獄と胡桃の殻~消された自分

8 影との戦い~影とは自分の弱さ

9 人魚姫の歌声~声は奪われても

10 ハムレット論

11 オフィーリア論

12 行け!!尼寺へ

13 タピオカの涙~クラスの同調圧力の恐怖

14 真実の混乱~真実はこうして捏造される

15 ビーナスの支配~演鶴子による恐怖の支配

16 オフィーリアの夢~真っ白い死の世界

17 狂気の夢~壊れずに生き延びる、それが一番難しい役

18 笑いと狂気と自由~自分をまもるために

19 観劇の夢 ~観客席はいかか?

 

 

 

第2章 3年E組

 

20 プールサイド~存在とは何だ?

21 ハムレット観劇

22 自由の歌~凍てつく大地に春が来る

23 スカーレットはいかが~それより恐ろしい正義のヒロイン

24 ホレーシオ論

25 出演の夢~私は誰?

26 ハムレット論2~名作"ハムレット"の秘密

27 バーナムの森~食われているのは私たち

27 恐怖の舞台~正義と友情の正体

28 死の舞台とダフネの変身

 

 

終章

 

 

エピローグ~再生の舞台

 

 

 

 

小説家になろうでも公開「恐怖の舞台」~ハムレットに魅せられて(内容は当ブログと同じです。ただし、トン子と瑠奈のハムレットの哲学論の回は省略しております)

 

 

この物語はフィクションです。登場人物はすべて架空の人物です。

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内容は随時変わる可能性があります。