同好会の部屋
トン子が、一人でハムレットの劇の練習をしている。
オモチャの短剣をもって、
台本をよんでいる。
レアーティーズとの、決闘のシーン。
瑠菜
トン子、演鶴子から呼び出し。
リハーサルやるから見に来いって。
トン子?聞いてる?
トン子
(心の中)
私はトン子とよばれてる。
トン子は、瑠菜の方をみる。
瑠菜
トン子もたまには気分転換したほうが
いいかもね。
文化祭の劇のリハーサルを、
講堂の一番後ろから観させられるトン子と瑠菜。
声は聞こえなくて、なんだか滑稽。
トン子はうとうとして、椅子を並べて、
横になる。
気がつくと、トン子は、貴族のような、衣装をきている、
剣を突きつけられる。どうやら、決闘のシーンらしい。
見渡すと、立派な観客席が並んでいるが、
誰もいないかにみえた。
ふと、真ん中らへんに誰かがすわっているのに気づく。
片手にドクロをもったあのマントを着た青年だった。
もう片方の手には、ワイングラス。
赤ワインを嗜みながら、笑顔でこっちをみている
前を見ると、
レアティーズではなくて、
王冠被ってる、初老の王様
そして初老の王様もう一人
透き通っている。
亡霊(ハムレット父王)
ハムレット、復讐しろ!!
剣でグローディアスを刺せ!!
ハムレット(トン子)
復讐?うーん、
復讐なんて、興味ないな
そうじゃなくて、もっと何か違うこと…。
*****
演技鶴子の声
トン子!!
はっとして、トン子は飛び起きる。
トン子(小さく呟く)
興味ないな…
(無意識にオモチャの短剣を演鶴子にむける )
演鶴子
なんなのよ!!感想を、聞いてるのよ!!
キャストのみんなも、後からくる。
瑠菜
うっ、うん、よかったよ。みんな、上手かった。
トン子は、キョトンとして中を見つめている。
演鶴子が、トン子をにらみつけながら、
さっていく。
瑠菜
トン子、ぐっすり寝てたよ。夢見てたの? 笑笑
トン子
ああ、うん。
グローディアスと、ハムレット王の亡霊が
笑笑
瑠奈
劇の練習しすぎかな。
笑笑
*****
洗面所の鏡の前
トン子
(心の中)
以前は、自分が消えそうな恐怖を、
感じてた。
わからない。
何か怖い。
私は…誰?
鏡に髑髏をもった青年が映る。
トン子
あっ、
(手を鏡の方にもっていく)
青年が消える
トン子の全身が震え出す。
*****
翌日
ステージの上で練習
トン子と、レアーティーズ役の
フェンシング部員の男子が、
剣を交えている。
トン子が迫真の演技。
瑠菜
(心の中)
なんか、最近のトン子、やばくないか?
うーん、ハムレットの役は、
重すぎたかな。
決闘シーンが、終わる。
レアーティーズ役男子
トン子さん、凄いな。
本当に殺されるかと思った。
笑笑笑笑。
善吉
うん、なんかハムレットが
取り憑いたみたい。
笑笑。
トン子
(心の中)
レアーティーズ、
ホレ-シオ。
この物語はフィクションです。登場人物はすべて架空の人物です。
無断転載などは禁止します。
内容は随時変わる可能性があります。
