恐怖の舞台~ハムレットにはまった
女子高校生の物語
「教室は舞台だった。でもあてがわれた役は、
明らかに自分ではなかった。
だから私はハムレットになった。」
第1話 朝の儀式~鏡と神
月曜日の朝
(目覚ましの音と共に慌てておきたトン子
洗面所で、顔を洗う
ふと、鏡に写った自分の顔を見る)
トン子
(心の中)
ああ、自分の顔嫌いだな。
何で私だけ皆みたいに可愛くないんだろう。
写真に友達と写ったり、
ましてはそれをSNSにあげられるのも
本当はすごく嫌だ。
まったく狂気の沙汰としか思えない。
可愛いって言われることもあるけど、
それはお世辞なのか
可愛くないって言われることもあるし。
果たして私の顔は美か醜か。
beauty or not beauty that is the question
B or not B
Beauty or Ugly
それとも、もっと滑稽なもの?
B or U
who are U(YOU)?
who am l ?
私は誰?
見る人によって変わるってことか。
私の顔はいくつあるんだろう。
ふと、自分の顔を触り、
いろんな表情をしてみる
美しいは醜い
醜いは美しい
自分の姿が他人にどのように写っているのかなんて
想像もできない。
時間がない。
(慌てて家をでて、学校へ)
*****
(今朝は礼拝堂で朝礼。
トン子はギリギリ間に合って、中にはいる。)
正面には十字架にかけられた
キリストの像が飾ってある。
トン子
(心の中)
God or human?
キリストって、人間だよね?
みなで呟く
父と子と、精霊のみなによって、アーメン
(朝礼では校長先生の長い話がはじまる)
トン子
心の中
いや、神の子か。
じゃあなぜ最後に神はキリストを見捨てたのか?
キリストがそれを望んだ?
自ら十字架にかかり、神になった。
神になりたかったから、十字架にかかったのか?
そもそも神はキリストを見捨てたのか
救ったのか
それとも、最初からただ黙ってみていただけ?
キリストって、復活したよね?
ってことは?生きてる?
生きてるのか死んでるのか?
まさかゾンビとか?
*****
朝礼終わる
瑠菜
おはよー、トン子、ギリギリセーフ
トン子
間に合って良かった。
あー眠い
トン子
(心の中)
今年も瑠菜と同じクラスでよかった。
それにしても眠い。
私って、夜もネガティブな考えがグルグルしちゃってて、
ぐっすりねむれてないんだな。
いつも眠いや
(あくびをする)
ふわぁー
トン子
(学校の洗面所の鏡をみる。)
?
(鏡に見たことのない、黒いマントをきた
西洋人の青年が写っている。)
青年
ははは
自分が可愛いかどうかで悩んでるのか?
滑稽だな
お前もうすうすは気づいてるだろう。
それは見るやつの持っている鏡次第だ。
人は皆自分の鏡を持っている。
真実を写すためのな。
ただし、鏡が歪んだり、割れたりしているやつもいる。
そんな鏡には、真実もちゃんとは写らない。
あとな、鏡に写るのはいわゆる外面だけじゃないからな。
お前は、余計なことは考えずに
自分の鏡を磨き続ければいいんだ。
そして自分の鏡を守れ。
誰にも奪われるな
わはは
あーとな、神とかキリストのことだが、
それは俺もよく解らん
わははは
*****
わははは
(クラスの笑い声で目を覚ます。
授業が、終わって休み時間になっている。)
トン子
あーまた寝ちゃった。
変な夢みたな。
笑笑
トン子
(洗面所の鏡の前で、
顔を見る。)
(心の中)
うーん、
自分の鏡か。
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