動きの説明と構造の説明の何れが有利か
自身優れたゴルファーであり、解説者となっても優れた解説を行っていたケン・ベンチュリー(Ken Venturi)の著書「アメリカン・スイングのメカニズム」(金田武明訳 ベースボール・マガジン社1985年)が手許にあります。
これを眺めると82頁に「正しいヒップ・アクション」という項目があります。そこには「プロはくどいほど“左サイドを開け”とか“ダウンスイングで左ヒップを逃がせ”という。“私は左”ヒップをその方向に保てという」と書かれています。
更に“左サイドを開く”ことを意識すると、ほとんどの場合、開きすぎて“旋回”してしまい、プル・フックとなるか右ヒップがボールの方に出て、カットしスライスになる、としています。
最後に「スイングのスタートで、左ヒップを横に動かし、インパクトで自然にターンさせれば、右ヒップはインサイドで低い位置に保てる。バックのトップから“左サイドを開く”ことを考えるよりも、この方がずっとよいショットが出るだろう」と書いています。説得力のある説明です。
一方「核心打法」の実際の動きは、動きを作る「仕組み」に基礎を置いています。しかし外から見ればベンチュリーの言う通りの動きになっているようにも思えます。ベンチュリーの話の方が分かりやすいと思う人は、閑な時に自分でこの辺りを確認してみて下さい。 実際の動きをきっちりと作り出すには、「核心打法」のように体の動きの構造を明確にしなければならなくなる筈です。
これを眺めると82頁に「正しいヒップ・アクション」という項目があります。そこには「プロはくどいほど“左サイドを開け”とか“ダウンスイングで左ヒップを逃がせ”という。“私は左”ヒップをその方向に保てという」と書かれています。
更に“左サイドを開く”ことを意識すると、ほとんどの場合、開きすぎて“旋回”してしまい、プル・フックとなるか右ヒップがボールの方に出て、カットしスライスになる、としています。
最後に「スイングのスタートで、左ヒップを横に動かし、インパクトで自然にターンさせれば、右ヒップはインサイドで低い位置に保てる。バックのトップから“左サイドを開く”ことを考えるよりも、この方がずっとよいショットが出るだろう」と書いています。説得力のある説明です。
一方「核心打法」の実際の動きは、動きを作る「仕組み」に基礎を置いています。しかし外から見ればベンチュリーの言う通りの動きになっているようにも思えます。ベンチュリーの話の方が分かりやすいと思う人は、閑な時に自分でこの辺りを確認してみて下さい。 実際の動きをきっちりと作り出すには、「核心打法」のように体の動きの構造を明確にしなければならなくなる筈です。
マジック・グリップは自然なグリップ
久し振りにセイモア・ダン(Seymour Dunn)の「GOLF FUNDAMENTALS」(ゴルフの基本;1922年出版)を開いてみました。
その序論の真っ先に、正統的なオーバーラッピング・グリップ、弱い手に最適なグリップ、古いセント・アンドリューズ・グリップ(いわゆるベースボール・グリップ)と、グリップの写真が並べられています。
驚いたことにこの「弱い手に最適なグリップ」というのが、核心打法の「マジック・グリップ」の形で、右手の強い握りに左手の親指を割り込ませる形で外側から握っています。
私自身はかなり握力が強い方ですが、巨人のように見えるセイモア・ダンに比べれば「弱い手」ということになるでしょう。
こうして見ると、何代ものゴルフの家系に生まれたセイモア・ダンが指摘する「弱い手に最適なグリップ」すなわち「マジック・グリップ」が、我々普通の日本人には最適ということになりそうです。
良いものは古今東西を問わず良いものと認められるものだと言えるでしょう。
その序論の真っ先に、正統的なオーバーラッピング・グリップ、弱い手に最適なグリップ、古いセント・アンドリューズ・グリップ(いわゆるベースボール・グリップ)と、グリップの写真が並べられています。
驚いたことにこの「弱い手に最適なグリップ」というのが、核心打法の「マジック・グリップ」の形で、右手の強い握りに左手の親指を割り込ませる形で外側から握っています。
私自身はかなり握力が強い方ですが、巨人のように見えるセイモア・ダンに比べれば「弱い手」ということになるでしょう。
こうして見ると、何代ものゴルフの家系に生まれたセイモア・ダンが指摘する「弱い手に最適なグリップ」すなわち「マジック・グリップ」が、我々普通の日本人には最適ということになりそうです。
良いものは古今東西を問わず良いものと認められるものだと言えるでしょう。
伝統的なゴルフの教え方と「核心打法」の違い
伝統的なゴルフの教え方では、経験者が努力して身につけた動きの要点を寄せ集めてスイングの仕組みを教えます。これは「パワーか構造か」(08-11-21)で議論した通りで、ベン・ホーガンの「モダン・ゴルフ」も成功した自分の動きを描き出す細部の記述の寄せ集めになっています。
これに対して「核心打法」の構築では、飛距離と方向性の確保というスイング動作の目的意識に基づき、スイングを実行する体の動きの基本構造を捉えてこれらの組み合わせの試行錯誤を通じてフォームを作ることを試みています。
この試行錯誤も無鉄砲に実行するだけでは纏まりのつかないものになってしまいます。そこで地球とゴルファーの相互作用という、誰が考えても基本となる動きの構造に基礎を置くことになります。
しかし、体の動きというものは、詳しく見れば無限の複雑さがあります。そこで実用上有効と考えられる基本的な動きをいくつか捉え、これを基礎的な知識と見なしてその組み合わせで動きの構造を表現します。こうしてできる体の動きのイメージの有効性を実験で確認するわけです。
この時、基礎的な知識の明確さと実験的な結果とが組み合わされてイメージの納得度(納得出来る度合い)が決まるわけで、いろいろなイメージの比較を納得度の比較を通じて実行します。
この納得度の問題点は成功確率のような一つの数値として絞りきれないことで、論理的整合性と実用性の両面からの評価になることです。
我々の日常生活自体すべてが明瞭に割り切れるようなものではないことを考えれば、これも納得できます。逆にここには無限の前進の可能性があるわけで、ゴルファーもこの環境を甘受して前進を考えるべきです。
これに対して「核心打法」の構築では、飛距離と方向性の確保というスイング動作の目的意識に基づき、スイングを実行する体の動きの基本構造を捉えてこれらの組み合わせの試行錯誤を通じてフォームを作ることを試みています。
この試行錯誤も無鉄砲に実行するだけでは纏まりのつかないものになってしまいます。そこで地球とゴルファーの相互作用という、誰が考えても基本となる動きの構造に基礎を置くことになります。
しかし、体の動きというものは、詳しく見れば無限の複雑さがあります。そこで実用上有効と考えられる基本的な動きをいくつか捉え、これを基礎的な知識と見なしてその組み合わせで動きの構造を表現します。こうしてできる体の動きのイメージの有効性を実験で確認するわけです。
この時、基礎的な知識の明確さと実験的な結果とが組み合わされてイメージの納得度(納得出来る度合い)が決まるわけで、いろいろなイメージの比較を納得度の比較を通じて実行します。
この納得度の問題点は成功確率のような一つの数値として絞りきれないことで、論理的整合性と実用性の両面からの評価になることです。
我々の日常生活自体すべてが明瞭に割り切れるようなものではないことを考えれば、これも納得できます。逆にここには無限の前進の可能性があるわけで、ゴルファーもこの環境を甘受して前進を考えるべきです。
ドライバーの特性
手許に、美しいヘッドと一時定評のあったシャフトを持ったドライバーがあります。昔このドライバーを新しく手に入れた時、これを持って意気揚々とコースに出かけたものです。一打目は期待に添った見事な飛びでした。ところがその中に大事な場面でとんでもない球が飛び出したのです。
今になってあらためてその特性を確認する気になり、このドライバーを軽く右手で握り、床を滑らしてヘッドを左に直線的に引いてみるとフェースが開く(外を向く)ように動きます。
これに対して日頃愛用のドライバーの場合はフェースが真っ直ぐ左に引かれます。
近くのゴルフ・ショップでいくつかのドライバーを同じようにしてテストしてみたところ、矢張りこの二種類の動きを示すものが有ることが確認されました。
フェースが真っ直ぐ左に引かれるドライバーは「核心打法」のようにインパクトを直線的に引き抜く動きで良いショットが出来ます。ところがフェースが開くドライバーの場合は、この動きを打ち消すように体の左への回転を強める必要があることが理屈で考えればすぐ分かります。
このようにドライバーの特性はそれに適したスイ ングの動きを要求します。
「核心打法」の話が納得出来なかった人は自分のドライバーの特性を確認してみて下さい。
今になってあらためてその特性を確認する気になり、このドライバーを軽く右手で握り、床を滑らしてヘッドを左に直線的に引いてみるとフェースが開く(外を向く)ように動きます。
これに対して日頃愛用のドライバーの場合はフェースが真っ直ぐ左に引かれます。
近くのゴルフ・ショップでいくつかのドライバーを同じようにしてテストしてみたところ、矢張りこの二種類の動きを示すものが有ることが確認されました。
フェースが真っ直ぐ左に引かれるドライバーは「核心打法」のようにインパクトを直線的に引き抜く動きで良いショットが出来ます。ところがフェースが開くドライバーの場合は、この動きを打ち消すように体の左への回転を強める必要があることが理屈で考えればすぐ分かります。
このようにドライバーの特性はそれに適したスイ ングの動きを要求します。
「核心打法」の話が納得出来なかった人は自分のドライバーの特性を確認してみて下さい。
複雑な左足の動き
「ダンロップ・フェニックス2008の結果」(08-11-24)で問題となった、頭の位置を安定に保ってクラブを振り抜く動きには左脚の動きが大きく影響します。この場合の左脚の動きは極めて複雑ですが、当然左脚は内側回りに踏ん張ります。外側回りに踏ん張ると左腰が後ろに引き込まれ、スライス打ちの体勢に入ってしまいます。
これを避けて左脚を内側に回すことにすると、地面を押す足の動きを決めるのは膝から下の部分の動きになります。
この場合の足の動きの形にはいろいろあります。まず真っ直ぐ地球を右方向に押すには、左足外側が地面を右に押す体勢に入ることが必要です。この動きの感覚を確認してみて下さい。ここで力が足先に掛かるように踏ん張ると、足が内側に回ってしまいます。これでは腰が左へ逃げてしまいます。
最後に足が左回りに回って地面を押す動きに入る場合が考えられます。この動きを試してみると、腰が左に引かれながら足が外側に裏返るような動きになります。この場合、上体は強力に左に引かれながら左回転をし、頭の安定を保つことが難しくなります。これが石川遼プロの動きの構造のように見えます。強力な体の左回転を意識するとこの形の左足の動きになると考えられます。
以上の議論は理屈の積み重ねによるもので、これが納得できるものか否かは実験的に確認してみる必要がありますが、ともかく左足の良い動きがスイング動作における画竜点睛の動きであることは分かります。まさしく「神は細部に宿る」わけです。
自分の動きで確認してみて下さい。意外に大きな発見が得られるかも知れません。
実はここには更に別の問題も潜んでいそうです。それは使用ドライバーの特性です。
これについては次回に検討を試みます。
これを避けて左脚を内側に回すことにすると、地面を押す足の動きを決めるのは膝から下の部分の動きになります。
この場合の足の動きの形にはいろいろあります。まず真っ直ぐ地球を右方向に押すには、左足外側が地面を右に押す体勢に入ることが必要です。この動きの感覚を確認してみて下さい。ここで力が足先に掛かるように踏ん張ると、足が内側に回ってしまいます。これでは腰が左へ逃げてしまいます。
最後に足が左回りに回って地面を押す動きに入る場合が考えられます。この動きを試してみると、腰が左に引かれながら足が外側に裏返るような動きになります。この場合、上体は強力に左に引かれながら左回転をし、頭の安定を保つことが難しくなります。これが石川遼プロの動きの構造のように見えます。強力な体の左回転を意識するとこの形の左足の動きになると考えられます。
以上の議論は理屈の積み重ねによるもので、これが納得できるものか否かは実験的に確認してみる必要がありますが、ともかく左足の良い動きがスイング動作における画竜点睛の動きであることは分かります。まさしく「神は細部に宿る」わけです。
自分の動きで確認してみて下さい。意外に大きな発見が得られるかも知れません。
実はここには更に別の問題も潜んでいそうです。それは使用ドライバーの特性です。
これについては次回に検討を試みます。
石川プロの反省
朝日新聞(08-11-24)の朝刊には、ダンロップ・フェニックス最終日の石川選手の反省の言葉が載っています。これによれば「優勝できなかったことよりも、最後までドライバーが安定しなかった方がくやしい」とのことです。
石川選手のドライバーに問題があることは、これまでこのブログで繰り返し指摘してきたことですが、実際に最終ラウンドでのパーオン率は88.89パーセントで1位、エアウエーキープ率は47位だったそうです。これらの数字を見ると、ますますこれまでのブログでの指摘の正しさが証明される感じがします。
石川選手のドライバーの問題は、体の回転でパワーを出そうとする意識が生み出しているように見えます。この問題については、既に「ゴルフでは意識的に体を回す必要はない」(08-11-23)で議論してありますが、腰の回転で左への振りを強力に実現しようとすると、左脚で腰を左に引く動きが生まれます。
腰を左に移動させながらこの動きを作ろうとすると自然に左脚の動きが逆転し、左脚を外側に回す動きに入ります。これではクラブを左に振る体の動きは安定しません。ここで左脚を内側に回して踏ん張れば、すべての問題は解決する筈です。
自分の体の動きでこれらの事を確認してみて下さい。
石川選手のドライバーに問題があることは、これまでこのブログで繰り返し指摘してきたことですが、実際に最終ラウンドでのパーオン率は88.89パーセントで1位、エアウエーキープ率は47位だったそうです。これらの数字を見ると、ますますこれまでのブログでの指摘の正しさが証明される感じがします。
石川選手のドライバーの問題は、体の回転でパワーを出そうとする意識が生み出しているように見えます。この問題については、既に「ゴルフでは意識的に体を回す必要はない」(08-11-23)で議論してありますが、腰の回転で左への振りを強力に実現しようとすると、左脚で腰を左に引く動きが生まれます。
腰を左に移動させながらこの動きを作ろうとすると自然に左脚の動きが逆転し、左脚を外側に回す動きに入ります。これではクラブを左に振る体の動きは安定しません。ここで左脚を内側に回して踏ん張れば、すべての問題は解決する筈です。
自分の体の動きでこれらの事を確認してみて下さい。
ダンロップ・フェニックス2008の結果
「奇妙な経験の持つ重大な意味」(08-11-20)では、2008太平洋マスターズで石川プロと同点の5位タイに入った2008年マスターズの覇者Trevor Immelmanのスイングも石川プロと同じ強力な動きの型で、同じマスターズで2位であったタイガー・ウッズやこれに次ぐ3位タイに入ったBrandt Snedekerのスイングは「核心打法」に似て遙かに体の動きが少ないことを指摘しました。
2008年ダンロップ・フェニックスには、この石川遼とBrandt Snedekerの両選手が登場しました。「奇妙な経験の持つ重大な意味」(08-11-20)の話題は、まるでこの日の事を予期していたかのようです。
ところで石川選手と並んでいたB.Snedekerは最終日には失速し、結果は、石川遼2位、B.Snedekerは8位でした。一回の結果を見るだけでは偶然の要素が加わり、異なるスイングのスタイルのいずれが優れているかは分かりませんが、アメリカPGAの現在の順位は、Immelman22位、Snedeker56位です。これから見るとImmelmanや石川遼のような強力パワー型の選手の方が有利になりつつあるのかも知れません。
しかし、テレビで見る石川選手のドライバー・ショットのインパクトでは、頭が大きく左に傾きます。これはImmelmanやタイガー・ウッズの安定な頭の保持とは全く異なり、ここには問題がありそうです。
石川選手が彗星のごとく登場した当時、パットは素晴らしく、アイアンも良いが、ドライバーの安定性には不安があること、ここで両脚をしっかり踏ん張る形になれば世界に羽ばたく日も近いのではと書きました。この傾向は現在も続いて居るように見えます。
深いラフからの寄せ、あるいはバンカーからのショットのように両脚を踏ん張って打つ時には素晴らしいショットが見られます。勿論パットは見事です。
これらの結果を総合して見ると、両脚の踏ん張りの研究の重要性が明瞭になります。我々普通のゴルファーは、この辺りに意識を集中して練習し確認する必要がありそうです。
2008年ダンロップ・フェニックスには、この石川遼とBrandt Snedekerの両選手が登場しました。「奇妙な経験の持つ重大な意味」(08-11-20)の話題は、まるでこの日の事を予期していたかのようです。
ところで石川選手と並んでいたB.Snedekerは最終日には失速し、結果は、石川遼2位、B.Snedekerは8位でした。一回の結果を見るだけでは偶然の要素が加わり、異なるスイングのスタイルのいずれが優れているかは分かりませんが、アメリカPGAの現在の順位は、Immelman22位、Snedeker56位です。これから見るとImmelmanや石川遼のような強力パワー型の選手の方が有利になりつつあるのかも知れません。
しかし、テレビで見る石川選手のドライバー・ショットのインパクトでは、頭が大きく左に傾きます。これはImmelmanやタイガー・ウッズの安定な頭の保持とは全く異なり、ここには問題がありそうです。
石川選手が彗星のごとく登場した当時、パットは素晴らしく、アイアンも良いが、ドライバーの安定性には不安があること、ここで両脚をしっかり踏ん張る形になれば世界に羽ばたく日も近いのではと書きました。この傾向は現在も続いて居るように見えます。
深いラフからの寄せ、あるいはバンカーからのショットのように両脚を踏ん張って打つ時には素晴らしいショットが見られます。勿論パットは見事です。
これらの結果を総合して見ると、両脚の踏ん張りの研究の重要性が明瞭になります。我々普通のゴルファーは、この辺りに意識を集中して練習し確認する必要がありそうです。
ゴルフでは意識的に体を回す必要はない
ゴルフの指導者と呼ばれる人々の多くが、腰の回転的な動きを利用する「体の回転」いわゆるボディー・ターンを重要視します。しかしスイングの目的意識とスイングを実現する体の動きの中には意識的な「体の回転」はあり得ないのです。
スイング動作は体が地球に働きかけ、地球の反作用を利用して実現する以外に方法は無いのです。これは明瞭なことで、例えば飛び上がった状態で目的意識に沿ってクラブを振ることは不可能です。
更にスイング中の動きの方向性を安定に保つには、バランス機能を持つ三半規管を安定に保持する必要があります。これがスイングで「頭を安定に保つ」ことを重視する理由です。
ところで、地球に働き掛ける動きとしては、地面を垂直に下向きに押す動きと地面を右方向に押す動きだけがスイングの役に立ちます。下向きに押せば上にあるクラブを引き下ろす動きが実現でき、右に押せばクラブを左に振る動きが現れます。
この場合、地球の反作用は全体としては体の重心を動かしますが、足が地面に固定された状態で体の重心が左に押されれば、この動きで必ず脚腰背骨の筋群には回転的な動きが現れます。結局スイングでは頭を安定に保って実現される、脚腰背骨の筋群の回転的な動きがクラブを振る原動力になっているわけです。この動きは意識的に腰を回す動きとは全く異なります。
力一杯クラブを振ろうと「体の回転」を意識する人は多いのですが、これでは思うようなショットの実現は難しくなります。その一つの実例として、以前練習場で経験した事実を書きます。しっかりした体格の持ち主が見事なバナナ・ボール(スライス)を打っているのを見かけ、体の右側で振ってしまうように勧めたことがあります。
結果は本人も驚くような真っ直ぐの良い飛びでした。「体の右側で振ってしまう」というのは体の回転を実行出来なくするための一つのヒントだったのです。
スイング動作は体が地球に働きかけ、地球の反作用を利用して実現する以外に方法は無いのです。これは明瞭なことで、例えば飛び上がった状態で目的意識に沿ってクラブを振ることは不可能です。
更にスイング中の動きの方向性を安定に保つには、バランス機能を持つ三半規管を安定に保持する必要があります。これがスイングで「頭を安定に保つ」ことを重視する理由です。
ところで、地球に働き掛ける動きとしては、地面を垂直に下向きに押す動きと地面を右方向に押す動きだけがスイングの役に立ちます。下向きに押せば上にあるクラブを引き下ろす動きが実現でき、右に押せばクラブを左に振る動きが現れます。
この場合、地球の反作用は全体としては体の重心を動かしますが、足が地面に固定された状態で体の重心が左に押されれば、この動きで必ず脚腰背骨の筋群には回転的な動きが現れます。結局スイングでは頭を安定に保って実現される、脚腰背骨の筋群の回転的な動きがクラブを振る原動力になっているわけです。この動きは意識的に腰を回す動きとは全く異なります。
力一杯クラブを振ろうと「体の回転」を意識する人は多いのですが、これでは思うようなショットの実現は難しくなります。その一つの実例として、以前練習場で経験した事実を書きます。しっかりした体格の持ち主が見事なバナナ・ボール(スライス)を打っているのを見かけ、体の右側で振ってしまうように勧めたことがあります。
結果は本人も驚くような真っ直ぐの良い飛びでした。「体の右側で振ってしまう」というのは体の回転を実行出来なくするための一つのヒントだったのです。
バックの左脚の踏ん張りの重要性
部屋の隅に「タイガーはもう古い?」という何年か前の雑誌の記事を見つけました。ここでは編集者との対談の中で著名なコーチであるレッドベターが様々なゴルファーのスイングの特徴を論じて、やがてタイガーに追いつくものとしてその将来性を予見しています。
今になって見ると、その予見が最も大きく外れたのが若いタイ・トライオン(Ty Tryon)で、現在のツアーに彼の姿はありません。この他に有望視されたのがCharles Howell III とオーストラリア出身のAraron Baddeley です。
現在アメリカ・ツアーでの2008年の順位を見ると、Charles Howell IIIは111位の辺り、Araron Baddeleyは29位の辺りに居ます。
そこでレッドベターの解説を無視してこれらのゴルファーの連続写真を眺めてみると、Tryonはバックで右脚、ダウンで左脚の上に大きく腰が動いています。いわゆるバックで右脚、ダウンで左脚への体重移動が明瞭に見えます。
これに対して現在最も良い位置にあるBaddeleyの場合は、明瞭にバックで左脚が踏ん張っています。もちろんこれはタイガー・ウッズの場合も同様です。マスターズの始祖ボビー・ジョーンズも、バックスイングの間に体重を左脚から右脚に移す必要は絶対にないと言っています(「BOBBY JONES ON GOLF」p.50)。
これに対して「レッドベターの100パーセント・ゴルフ」でレッドベター自身のスイングの写真を見ると、バックで明瞭に右脚に体重が掛かって左膝が右に引き込まれているように見えます。
これらの事実を見比べると、バックで体重を左脚に掛けるという動きの意識の重要性が明瞭になると思います。
なお付け足しですが、2008マスターズで優勝したTrevor Immelmanの2008年の現在の順位は22位となっています。
今になって見ると、その予見が最も大きく外れたのが若いタイ・トライオン(Ty Tryon)で、現在のツアーに彼の姿はありません。この他に有望視されたのがCharles Howell III とオーストラリア出身のAraron Baddeley です。
現在アメリカ・ツアーでの2008年の順位を見ると、Charles Howell IIIは111位の辺り、Araron Baddeleyは29位の辺りに居ます。
そこでレッドベターの解説を無視してこれらのゴルファーの連続写真を眺めてみると、Tryonはバックで右脚、ダウンで左脚の上に大きく腰が動いています。いわゆるバックで右脚、ダウンで左脚への体重移動が明瞭に見えます。
これに対して現在最も良い位置にあるBaddeleyの場合は、明瞭にバックで左脚が踏ん張っています。もちろんこれはタイガー・ウッズの場合も同様です。マスターズの始祖ボビー・ジョーンズも、バックスイングの間に体重を左脚から右脚に移す必要は絶対にないと言っています(「BOBBY JONES ON GOLF」p.50)。
これに対して「レッドベターの100パーセント・ゴルフ」でレッドベター自身のスイングの写真を見ると、バックで明瞭に右脚に体重が掛かって左膝が右に引き込まれているように見えます。
これらの事実を見比べると、バックで体重を左脚に掛けるという動きの意識の重要性が明瞭になると思います。
なお付け足しですが、2008マスターズで優勝したTrevor Immelmanの2008年の現在の順位は22位となっています。
パワーか構造か
体力のあるゴルファーは、これを利用して飛ばすことに熱中します。しかしこれが有効な方法であるとは言えません。ましてや体力も並の普通のゴルファーは飛ばしに熱中しても限度があります。幸か不幸か、持てる体力を有効に利用してスイングを作るという考えがここで生まれます。
更に一歩進めば、スイングの目的に即した動きの形、すなわちフォームの構造を考えることになります。ここではシステマティックな接近が必要で、思いつきであれこれ考えていると「日暮れて道遠しの」有様になってしまいます。
これを見事に示すのがベン・ホーガンの「モダン・ゴルフ」です。ホーガンはパワー・ゴルフの時期を過ぎてから見事な実績を収め、その動きの内容を詳しく「モダン・ゴルフ」に書いています。しかしこれは既に成功を収めた人が自分の目から見た自分の動きを描き出したもので、単なる細部の記述の寄せ集めとなっています。
これを普通のゴルファーが利用しようとすると、全体の動きとの繋がりは捉えきれない程複雑なものになり、自分の気になる点だけを取り上げて検討することになります。これでは普通のゴルファーが自分のスイングを組み上げる役には立ちません。結局スイングの動きを作る体の動きの基本構造を理解し、これらの組み合わせの試行錯誤を通じてフォームを作るしか方法は無いのです。
このフォ-ムの作り方をリードするのがスイング動作の目的意識です。これは通常飛距離と方向性の確保という二面的なものになります。この両者を同時に満たすような体の動きの制御法をゴルファーは追求することになります。「しんどい」ことです。面倒に思われた「核心打法」の構築その具体化の一例です。その気になって見直してみて下さい。
更に一歩進めば、スイングの目的に即した動きの形、すなわちフォームの構造を考えることになります。ここではシステマティックな接近が必要で、思いつきであれこれ考えていると「日暮れて道遠しの」有様になってしまいます。
これを見事に示すのがベン・ホーガンの「モダン・ゴルフ」です。ホーガンはパワー・ゴルフの時期を過ぎてから見事な実績を収め、その動きの内容を詳しく「モダン・ゴルフ」に書いています。しかしこれは既に成功を収めた人が自分の目から見た自分の動きを描き出したもので、単なる細部の記述の寄せ集めとなっています。
これを普通のゴルファーが利用しようとすると、全体の動きとの繋がりは捉えきれない程複雑なものになり、自分の気になる点だけを取り上げて検討することになります。これでは普通のゴルファーが自分のスイングを組み上げる役には立ちません。結局スイングの動きを作る体の動きの基本構造を理解し、これらの組み合わせの試行錯誤を通じてフォームを作るしか方法は無いのです。
このフォ-ムの作り方をリードするのがスイング動作の目的意識です。これは通常飛距離と方向性の確保という二面的なものになります。この両者を同時に満たすような体の動きの制御法をゴルファーは追求することになります。「しんどい」ことです。面倒に思われた「核心打法」の構築その具体化の一例です。その気になって見直してみて下さい。