証券税制としては、配当課税に加えて証券を売買したときの利益に対する課税もある。



 証券の価値というものは、将来受け取る配当金などを現在価値に直して、全て合計した値だ。



 現在価値  たとえば、一万円を金利1%で運用すれば、一年後には10100円になる。すなわち、現在の10000円は一年後の10100円と同じだ。逆に言えば、一年後の10100円の現在価値は10000円ということになる。



リベラル ゲート-現在価値



 株式の譲渡所得課税は、配当金と同じく20%、現在は上場株式に関しては暫定的に10%と成っている。



リベラル ゲート-譲渡


それは、株の価値が配当金と同じものであるためだ。もし、配当金の税率の方が高ければ、投資家は配当金をもらうより、譲渡して利益を得た方が良くなる。


 いずれにしても、譲渡所得と配当所得の課税は同じにしないと、バランスを欠くことになる。

 政府が国民年金の未納保険料を10年に遡って払うことができる事後納付を10年に延長する法案を閣議決定したそうだ。


これは、国民年金制度の崩壊をもたらす可能性がある。


◎国民年金は、配偶者か子供が居ない人にとっては、掛け捨てだ。年金を貰う前に死んでしまったら、1銭たりとももらえない。独身時代は払わない方が得だ。結婚してから、遡って払うことができるから、払わない人が増えるだろう。
 もちろん、10年以内に死んでしまった人からは掛け金はとれない。年金の掛け金収入が減るだろう。


◎国民年金の掛け金は年間16万6320円だ。この掛け金を10年間猶予してもらえるなら、資金を10年間運用できる。最も安全な10年国債で利率は1.5%、10年間16万6320円を運用すると19万168円になる。2万3848円の儲けだ。これを30年続けると70万円の儲けだ。誰が好き好んで、通常の期間に納めるだろうか。


◎今の財政状況から、日本はスタグフレーションよくてもハイパーインフレーションに向かうと考えられる。この16万63200円が10年後にはウイスキー1本分にも満たない価値になっているかもしれない。それなら、10年後に払った方が得だと言う人も出てくるだろう。


このように、事後納付制度が始まると、途端に払わなくなる人が増えるかもしれない。そうなると、ただでさえ年金財政がおかしくなっているのに、年金制度が崩壊へと向かう可能性がある。


 個人投資家の多くは、より多くの、上質の株式情報を得ようとネット上を探し回っているのではないだろうか。しかし、それらの情報にすがり、信じきってしまうと、思わぬ損害を被ることがある。ネット上にあるものは、「そういう考えもあるのか」と云う程度に扱っておく方が無難だ。


 以下に、ネット上にある有名どころの株式評論家のホームページと私の感想を記す。



北浜流一郎 株リッチ放送局
http://kabu-rich.com/
 典型的な上昇トレンドフォローア 上がっている銘柄を推奨する。日本株は20年近く下がり続けているため、上昇トレンドの期間が短く、推奨したときにはすでに天井となっていることがほとんどだ。そのため、曲がり屋として認知されることが多い。


未来かたる IRNET
http://www.irnet.co.jp/
 いかなるときも、超強気。どんな状況でも強気で株価が何倍にもなるかも知れないと夢を見ている。夢を見て新興株を推奨するが、ほとんどの銘柄で倒産寸前の株価に落ち込む。
 小泉、竹中改革で急騰した株価に乗り一億円を稼いだことから、自分を天才だと思ったのだろうか、「株は2007年まで下がりません」と銘打った本を出版する。実際は2007年まで下がり続け、その後、サブプライム問題で急落した。この本で推奨された銘柄(かたる銘柄と銘打っている)の株価の下落率は、日本の他の株式と比較してダントツだ。
 現在は、あまりに外れるので株の推奨はせず、政治への批判をしているだけのようだ。


山本清治 クラブ9
http://www.kyas.com/club9/
 非常に少数の材料のある銘柄に固執している。マクロ経済や、会社の財政をあまり考慮せず、できるだけ対象銘柄に都合の良いように解釈する。


宮田直彦 三菱UFJ証券
http://www.sc.mufg.jp/inv_info/ii_report/mt_report/index.html
 テクニカルアナリスト。テクニカルでは、私感を入れないことが大切だが、稀に、これは「だましだと思われる」と私感を入れてだましではなかったこともある。



藤戸則弘 三菱UFJ証券
http://www.sc.mufg.jp/inv_info/ii_report/fj_report/index.html
 信望者が多いらしいが、完全に信じきってしまうのは危険


武者 陵司 武者リサーチ
http://www.musha.co.jp/
 小泉内閣が誕生後、株価が下がった。ほとんど底値の時に、日経平均は5000円まで下がると発言したとたんに急上昇し、株価が上がった時に日経平均は20000円まで行くと発言すると下がり始めた。その結果、世間では曲がり屋なのでは無いかと思われている。

 政治の世界では未だに証券税制の論議が燻っている。特に、共産党や社民党系の議員は証券なんて金持ちがやるものだから、増税しろと言う。共産党や社民党は、ソ連や北朝鮮のように私有財産を認めない社会主義を理想としているから、彼らにとっては正しいことを言っているつもりなんだろう。



 しかし、日本はリベラリズム(自由主義)を掲げる以上、適切の税率を考えなければならない。



簡単な例で、税金を比較していこう。



 ある人が、「ビストロ若」と云うレストランを作った。そして、一流のシェフを雇い店長になってもらった。その人は店長に全てを任せ、「ビストロ若」の経営には全くタッチしない。



リベラル ゲート-個人事業

 
 「ビストロ若」で得られる利益全てはオーナーのものだ。オーナーは、「ビストロ若」から得られる利益に対して、所得税最大40%、住民税10%を国に払う。(所得税は累進課税なので、利益がすくなければ税金は安くなる)


 つまり、個人事業として営んでいる「ビストロ若」の最高税率は50%だ。



次に、「ビストロ若」を株式会社にして、全ての株を一人の人が持つと考えよう。



リベラル ゲート-法人化

オーナーは「ビストロ若」の利益から税金を引いた残りを配当金として受け取る。


 東京都の実効法人税率は40.69%(法人税、法人住民税、事業税含む)であり、その税金を引かれたあと、配当課税20%を支払わなければ成らない。簡単な計算で、利益の52.552%の税金を取られることになる。



これをグラフにあらわすと



リベラル ゲート-税金比較

(注 グラフの実効法人税は、配当課税が加わっている)



 となり、実効法人税+配当課税の方が高いことがわかる。つまり、現状でも配当課税が高すぎるのだ。


 政府は、キヤンプ・シュワブ陸上案をアメリカへ提示することを決めたとの報道がなされた。


 キヤンプ・シュワブ陸上案は、国民新党下地氏が提案したものだ。どうして、普天間問題で共闘をしていた社民党を無視する形で、下地氏が提案したのだろうか。


 下地氏の選挙区は沖縄県で、沖縄のことが良くわかっている。と言うより、沖縄の土建業者が何を望んでいるか知っているのだ。実は、下地氏は、議員になる前は、大米建設という会社の副社長をしていた。大米建設は、下地氏の父親が起こした会社で、下地家が支配している。


大米建設
http://www.yonewa.co.jp/detail.jsp?id=2214&menuid=1225&funcid=1


 民主党は、辺野古沖が決まった経緯を受注業者に付いても調べると言っていた。大米建設は辺野古沖工事では締め出されていたのだろう。
 下地氏は元々土建屋だから、沖縄の業界にも顔が利く。下地氏が持ってきた普天間移設の仕事は、大米建設を中心とした企業連合が受注することになるのではないだろうか。



 もちろん、民主党の小沢氏もキヤンプ・シュワブ陸上案なら、日米合意のときに購入しておいた土地が活かせるから大歓迎だ。ただ、ゴールデンウイークに訪米して、小沢氏が普天間問題を解決し求心力を取り戻すという作戦は不発に終わるかもしれない。 

 政府紙幣をしようとしても、そのデザインや偽造防止の検討など長い時間がかかる。日本経済はそんなことをしている時間はない。



 方法としては、紙に金額と印を押しただけの紙幣を作り、それを日銀の中にある政府の預金口座に入金する。その預金は実際には市場に出回らないように日銀内にとどめておく。



 金融機関との金銭のやり取りは日銀内の口座間取引で終わらせることができるし、紙幣が必要なら、通常流通している日銀券で口座から降ろしてくれば良い。それを市場で使う。つまり、単に、日銀券を刷ったのと同じ状況だ。




リベラル ゲート-政府貨幣




 政府紙幣の発行に抵抗があるなら、現状でも政府は硬貨(1円、5円、10円、50円、100円、500円)を発行しているので、硬貨発行なら抵抗が少ないかもしれない。たとえば、一兆円小判。もちろんこれも、市場には流通させないので、日銀の口座に入れる。


 政府紙幣の発行は、金融政策の新たな手段を手に入れることになる。景気が過熱しインフレ傾向が進めば、税金で集めた金を日銀に渡し、代わりに政府紙幣を返してもらう。政府紙幣をそのまま処分することにより、市場に流れる通貨を減らすことができる。

 アメリカも日本も経済危機に際して行った金融政策の一部解除を行ったり、予告している。ただ、日本は重いデフレを患っている状況で、金融政策の解除がデフレを悪化させる可能性がある。しかも、菅大臣の消費税論議や、増税論議が上がり、経済に対する市場のマインドはますます下がっている。



 出口戦略を間違えると世界経済に大きな危機を巻き起こす可能性がある。日本はバブル後デフレを克服するために、ゼロ金利政策、量的緩和政策をとっていた。その結果、外国の投資家は円を借りて、その円を売ってドルを買い、そのドルを運用する円キャリートレードを行った。



 円は低金利で調達でき、それをドルに変え、低金利のドルとなる。それが、アメリカやヨーロッパの住宅ローンに使われることになった。サブプライムローン問題だ。

 日銀が量的緩和をやめ、0金利政策を辞めると、円が上昇し、金利も上昇した。円を借りてドルにしていた資金は、円の上昇で高金利状態となった。サブプライムローンの金利は上昇し、現在の金融危機へとつながって行く。


 日本は海外で活躍する大企業に回復の傾向が見られるが、中小零細企業はボロボロの状態で、出口戦略で日本経済が回復不可能な状態になる可能性がある。

 本日、アメリカは公定歩合を0.5%から0.75%に引き上げることを発表した。発表を受けて、日経平均は-212.11円安と急落して10,123.58円に下がった。


 菅財務大臣は、円安になるんだから日本にとっては良いと云う主旨の発言をおこなった。とんでもないことである。菅大臣は経済音痴だといわれているが、ここまでひどいと日本経済は潰れるかもしれない。



 公定歩合は、金利が自由化された現在では、あまり経済をコントロールする有効性はない。変わって、FFレートを誘導することによって金融政策を実現している。





リベラル ゲート-公定歩合



 あまり効果がない公定歩合の値上げを発表したのは、恐慌時の金融緩和政策の出口戦略を開始することを明確に市場にアピールする効果がある。



 日本は、経済対策が諸外国に比べて弱く、他国の経済政策の恩恵を受けてきた。恩恵を受けたのは主に国際企業であった。それ以外の中小零細企業は取り残された。他国が金融引き締めを行うと国際優良企業すら悪くなるだろう。


 今回の大恐慌でアメリカより暴落したのは日本だったが、アメリカの出口戦略でやられるのも日本経済になることは必至だ。


 鳩山内閣には日本経済の実態を知ってきちんとした経済対策を取ってもらいたい。

 政府与党内で証券税制の議論が行われている。現在は20%であるが暫定的に10%になっている。元来、株式は会社のオーナーを証明するものだ。会社が上げた利益はオーナー、すなわち株主のものだ。



 通常会社が利益を上げると利益の50%弱を税金として支払う。その残った利益から会社運営に必要な資金以外を株主に配当として出すものが配当金だ。



 つまり、オーナーとしてみれば、会社で上げた利益の50%を税金で支払いさらに、配当にまわされた利益の20%(現在は10%)をさらに税金として取られる。二重課税だ。



 社会主義の中国でさえ、配当金課税はない。インドにもない制度だ。



 証券税制がきつくなると、国民は多額の税金を取られるのを嫌って、株式会社を作らなくなる。そうなると、日本に世界で活躍できるような大きな会社が設立されなくなって、経済が衰退していくだろう。

 本日、内閣府よりGDPの第一次速報が発表された。図は2005年から2009年までの実質GDPと名目GDPのグラフである。大恐慌が始まってから、大きく下がっているのがわかる。


リベラル ゲート-GDP


しかし、問題はそこだけでない。実質GDPが名目GDPより常に高い。これが非常に大きな問題だ。極端な例で、りんご農家だけで成り立つGDPを考えてみよう。



リベラル ゲート-りんご


 


 図は、昨年100円のりんごを2個生産していた農家が、今年、りんごが暴落して40円になったが生産数は3個へと増えたことを表している。


   この場合、生産物2個から3個へと1.5倍に増えたので実質GDPは50%上昇となる。

一方、昨年は200円分の生産高から今年は120円分の生産高になった。名目GDPは40%減となる。


 実質GDPは製品、名目GDPは金額で見るのだ。生産者にとってはどれで見たほうが実態にあっているか。名目GDPでしょう。


 そして名目GDPと実質GDPの差がGDPデフレータと呼ばれ、名目GDPの方が小さいときデフレ状態。日本は菅大臣がデフレ宣言をする前からデフレが続いていたのだ。


 去年の名目GDPはー6%減。 麻生内閣の危機感0で経済が落ち込み、やっと出た経済対策は鳩山内閣の仕分けで凍結されたりと日本経済は踏んだり蹴ったりの状況にある。