くさまです。
昨日の朝にタイ・ベトナム視察から帰国し、そのまま地域活動に出て、夜バタンキューだったkusamaです。
今回は、横浜市会で新設された国際・経済・港湾委員会(ちなみに僕は副委員長を務めています)の委員会視察という公費視察で、横浜と関係がある現地の諸機関に実際に行って調査するというものでした。また、議員・職員合わせて20名弱がそこを訪れることにより、横浜の熱意を受け取っていただくという役割もあります。「横浜からこんだけ来てるよ!」という、こういった感情論へのアプローチは自治体外交にとって実はけっこう重要です。
港湾局関連の調査では、タイの港湾庁と、ベトナムのホーチミン港に伺いました。
タイもベトナムも、市民の皆さんにとっては、「マッサージが安い。パクチーばっかり。水は大丈夫?。象に乗れる?。またODA?」みたいな、後進国っぽいイメージしかないかもしれません。また、港湾と言っても、フォレストガンプ観ていた方は、ガンプのエビ船みたいなものをイメージするかもしれません。
実際は、こんな感じです↓
写真はベトナムのホーチミン港(カトライターミナル)ですが、実は港湾だけの面だけで言っても、横浜港より規模も取扱量も多いのです。しかも確実にICT化などが進み、スマート化が図られています。
ベトナムのホーチミン港にいたっては、今年の貨物取扱量は500万TEUを超える見通しで、横浜港の2倍になります。川に面しているので、水深が浅く、大型コンテナ船はこれないですし、港が整備されて25年間くらいなので、港湾サービスも、素人目から見ても横浜よりもかなり低そうなのですが、そんなこと関係なしに船はどんどんやってきます。横浜港でできていない24時間化もされており、まさに「今や百船百千船」と言った感じです。
ホーチミン港を管理するサイゴンニューポート社(国営)との意見交換
タイ港湾庁、副長官をはじめとする皆さんとの意見交換
正直、ベトナムとタイの成長力を、港湾を観ることで思い知らされました。両国の港湾関係者に共通することは、経済成長や貨物の取扱量の増加に対応するために港湾政策を進めていて、アジアでナンバーワンを獲りたい!とか、韓国に負けない!とか、そういう思い切った野心がないのに、国が豊かになっているので、好む好まざるに関わらずそれに対応していったら日本を超えちゃいましたみたいな感覚です。恐らく、昔の横浜港がそうだったと思います。
なので、両国からはポートセールスのような話は殆どなく、いかに効率的に港を運用していくか、荷主さんに満足頂くためのサービスをどう向上していくか、環境技術面をどうこれからやっていくのか、そういったことを横浜に期待したいと言っていました。取扱量がどうとか、航路がどうとかという話とは次元が違います。自分で意識していないでしょうが、勝者の余裕を感じました。
横浜は逆です。いかに船に来てもらえるか、インフラや大水深バースなどの港湾機能を充実させることで世界にPRしていますが、そもそも国の発展がなければ荷物は増えません。だからこそ、国の成長戦略というのは、港の衰退に直結するのです。
また、横浜港だけでどうとかいうことでは、その成長も見込めないと思います。横浜だけでなく、川崎・東京とともに京浜港としてどう役割分担をし、成果を結実させていくか、今の京浜港統合の流れは、至極当然だと思います。また、そこに国力を投じていかなければ、成長は見込めません。
そんな中で、水素ポートの話は話題を引きました。タイの港湾庁でも、港の環境対策として風車を設置しスマート化を図っているというプレゼンがあったので、質疑の時間に早速こういったやり取りをしました↓
くさま「プレゼンの中で風力発電の取り組みがあったが、世界の港が環境対策に取り組んでいる中で、タイではどのようなものに取り組んでいるのか?」
副長官「あの風力発電は補助電源のようなもので・・・・」
くさま「横浜では世界で初めての水素ポートに取り組んでいて、風力発電で燃料電池車を動かす取り組みや、港の電力を補うための水素発電も計画されている。是非注目してください」
副長官「それは実際にもうやってるのか?!」
くさま「今まさに計画中」
副長官「TOYOTAのミライは知っている」
くさま「横浜では既にそれが走っている」
副長官「本当か?!」
くさま「本当です。2月にはHONDAもFCVを発売し、横浜も購入すると思うので、是非観に来てください」
副長官だけでなく、幹部職員もびびっていました。まさにこういうことなんです。水素エネルギー活用の取り組みは横浜港の全てではないですが、話のとっかかりとして、世界の港が力を入れ始めている環境対策として、水素エネルギーの活用は世界で初めての取り組みで、世界のほかのどの港も技術面や諸条件でまだ着手できません。今回のタイの港湾庁の反応をみて、これをプレゼン形式にしたら、新興国どころか、先進国でも思いっきり通用すると確信しました。是非港湾局には、本気で水素ポートに取り組んでもらいたいと思います。水素は横浜港の強みの1つに必ずなります。港湾局長もポートセールスの時に是非言って反応をみてください。だから早くやんなきゃだめですよ。
市民の皆さんにも、こういった世界の現実を知っていただきたいと思います。世界の中での今の立ち位置をしっかり理解することで、次の戦略的な一手が打てます。
昨日の朝にタイ・ベトナム視察から帰国し、そのまま地域活動に出て、夜バタンキューだったkusamaです。
今回は、横浜市会で新設された国際・経済・港湾委員会(ちなみに僕は副委員長を務めています)の委員会視察という公費視察で、横浜と関係がある現地の諸機関に実際に行って調査するというものでした。また、議員・職員合わせて20名弱がそこを訪れることにより、横浜の熱意を受け取っていただくという役割もあります。「横浜からこんだけ来てるよ!」という、こういった感情論へのアプローチは自治体外交にとって実はけっこう重要です。
港湾局関連の調査では、タイの港湾庁と、ベトナムのホーチミン港に伺いました。
タイもベトナムも、市民の皆さんにとっては、「マッサージが安い。パクチーばっかり。水は大丈夫?。象に乗れる?。またODA?」みたいな、後進国っぽいイメージしかないかもしれません。また、港湾と言っても、フォレストガンプ観ていた方は、ガンプのエビ船みたいなものをイメージするかもしれません。
実際は、こんな感じです↓
写真はベトナムのホーチミン港(カトライターミナル)ですが、実は港湾だけの面だけで言っても、横浜港より規模も取扱量も多いのです。しかも確実にICT化などが進み、スマート化が図られています。
ベトナムのホーチミン港にいたっては、今年の貨物取扱量は500万TEUを超える見通しで、横浜港の2倍になります。川に面しているので、水深が浅く、大型コンテナ船はこれないですし、港が整備されて25年間くらいなので、港湾サービスも、素人目から見ても横浜よりもかなり低そうなのですが、そんなこと関係なしに船はどんどんやってきます。横浜港でできていない24時間化もされており、まさに「今や百船百千船」と言った感じです。
ホーチミン港を管理するサイゴンニューポート社(国営)との意見交換
タイ港湾庁、副長官をはじめとする皆さんとの意見交換
正直、ベトナムとタイの成長力を、港湾を観ることで思い知らされました。両国の港湾関係者に共通することは、経済成長や貨物の取扱量の増加に対応するために港湾政策を進めていて、アジアでナンバーワンを獲りたい!とか、韓国に負けない!とか、そういう思い切った野心がないのに、国が豊かになっているので、好む好まざるに関わらずそれに対応していったら日本を超えちゃいましたみたいな感覚です。恐らく、昔の横浜港がそうだったと思います。
なので、両国からはポートセールスのような話は殆どなく、いかに効率的に港を運用していくか、荷主さんに満足頂くためのサービスをどう向上していくか、環境技術面をどうこれからやっていくのか、そういったことを横浜に期待したいと言っていました。取扱量がどうとか、航路がどうとかという話とは次元が違います。自分で意識していないでしょうが、勝者の余裕を感じました。
横浜は逆です。いかに船に来てもらえるか、インフラや大水深バースなどの港湾機能を充実させることで世界にPRしていますが、そもそも国の発展がなければ荷物は増えません。だからこそ、国の成長戦略というのは、港の衰退に直結するのです。
また、横浜港だけでどうとかいうことでは、その成長も見込めないと思います。横浜だけでなく、川崎・東京とともに京浜港としてどう役割分担をし、成果を結実させていくか、今の京浜港統合の流れは、至極当然だと思います。また、そこに国力を投じていかなければ、成長は見込めません。
そんな中で、水素ポートの話は話題を引きました。タイの港湾庁でも、港の環境対策として風車を設置しスマート化を図っているというプレゼンがあったので、質疑の時間に早速こういったやり取りをしました↓
くさま「プレゼンの中で風力発電の取り組みがあったが、世界の港が環境対策に取り組んでいる中で、タイではどのようなものに取り組んでいるのか?」
副長官「あの風力発電は補助電源のようなもので・・・・」
くさま「横浜では世界で初めての水素ポートに取り組んでいて、風力発電で燃料電池車を動かす取り組みや、港の電力を補うための水素発電も計画されている。是非注目してください」
副長官「それは実際にもうやってるのか?!」
くさま「今まさに計画中」
副長官「TOYOTAのミライは知っている」
くさま「横浜では既にそれが走っている」
副長官「本当か?!」
くさま「本当です。2月にはHONDAもFCVを発売し、横浜も購入すると思うので、是非観に来てください」
副長官だけでなく、幹部職員もびびっていました。まさにこういうことなんです。水素エネルギー活用の取り組みは横浜港の全てではないですが、話のとっかかりとして、世界の港が力を入れ始めている環境対策として、水素エネルギーの活用は世界で初めての取り組みで、世界のほかのどの港も技術面や諸条件でまだ着手できません。今回のタイの港湾庁の反応をみて、これをプレゼン形式にしたら、新興国どころか、先進国でも思いっきり通用すると確信しました。是非港湾局には、本気で水素ポートに取り組んでもらいたいと思います。水素は横浜港の強みの1つに必ずなります。港湾局長もポートセールスの時に是非言って反応をみてください。だから早くやんなきゃだめですよ。
市民の皆さんにも、こういった世界の現実を知っていただきたいと思います。世界の中での今の立ち位置をしっかり理解することで、次の戦略的な一手が打てます。