2021年12月後半に一人で福岡の温泉を中心に旅した際のシリーズ。
2日目に入って原鶴温泉に来ているところまで話は進んだ。
いつものように、ここまでの行程をどうぞ。
<初日>
<二日目>
原鶴温泉の宿も自家源泉が続くのでハシゴ湯のし甲斐がある。
前の「喜仙」が貸切状態で入れたのにオール撮影禁止だった欲求不満をぶつけるべく向かったのが、やはり原鶴温泉の「やぐるま荘」。
昭和感の強い建物だが、広い駐車場が印象的な宿。
レンガ色の建物から続く半透明なエリア?↓は浴場であろうかと考えながら入口へ近づく。
玄関の前には足湯か、いや源泉モニュメントか、とにかく源泉が注がれていた。
その↑左の白いものをご覧ください。
ちゃんと撮影できなかったのだが、奥さん、ヤギです、ヤギがいます!
一番上の写真を見直したらお分かりいただけるでしょう。
ヤギはさておき、こちらのお宿はサイトを見ると「サイクリストウェルカムの宿」と自転車愛好家大歓迎らしい。
カランを捻ると、ガラス戸にあったようにしっかり源泉が出た。
内湯の浴槽はゆるく2つに区切られている。
入口側の広めの浴槽↑には湯口がなく(思えた)、奥の狭めの浴槽からのオーバーフローが流れ込む仕組みになっていた。
そしてこの手前の浴槽からのオーバーフローはこちら↓へ流れ込む形式。
底を閉じてなかったが、これはかけ湯槽にでもしていたのだろうか。
2つの浴槽の境には岩が並べてあるが、ご覧の感じで湯が遮断されてはいない。
ぼくとしては当然湯口のある浴槽の方がメインとなる。
このメイン浴槽からもしっかりオーバーフローあり。
無色透明な湯は源泉名が「八車荘2号」。1号源泉はどうしたのだろうか(^^;
源泉温度46.6度、pH7.9の単純温泉。
成分総計は0.713g/kg。
湧出量は200リットル/分。
浴槽の温度を測ってみると。。。
42.1度としっかり適温となっている。
ちなみに広くぬるい方の浴槽。
浴槽の温度を測ってみると。。。
36.5度とかなりぬるい。
源泉温度がこれぐらいならこちらがメインだが、源泉温度が46度超えなので、やはりこちらはサブ浴槽だ。
熱い浴槽へ戻って湯口へ。
茶色の沈着もイイ感じ。
淡いがコクを感じるタマゴ臭があった。
そして淡いタマゴ味も。
硫黄泉ではないが、総硫黄を計算すると1.3mg弱あったので、感知できても当然だと思った。
湯口の温度を測ってみると。。。
46.1度と分析書に近く、新鮮な状態で投入されているのがわかる。
この湯もしっかりとしたツルスベ感があった。
顔がニヤけているのはなぜだろう…存分に写真を撮れたからか(^^;
ただし泡付きはなかった。
では露天風呂へ。
露天風呂の下に低周波風呂とある…これは天敵の電気風呂だ!
いらんのに!
露天風呂は内湯のメイン浴槽よりも広かった。
そしてもちろん完全かけ流し。
オーバーフローもごらんのしっかりとした量。
ここで源泉の成分の話を簡単に。
陽イオンではナトリウムが185.5mgで90.57ミリバル%と大半。
残りはカルシウム、カリウム、マグネシウムと続く。
陰イオンでは炭酸水素が274.8mgで49.83ミリバル%、塩化物が131.4mgで41.09ミリバル%と、この2つで大半。
ふっ化物が14.6mg、硫化水素が1.0と続く。
意外に炭酸イオンは0だった。
遊離成分でメタケイ酸が69.2mg、メタホウ酸が18.0mgとなっていた。
浴槽の温度を測ってみると。。。
39.3度と、内湯の2つの浴槽のちょうど間の温度になっている。
結果的に3種類の温度で入ることができることになる。
露天の湯口には塩ビ管が2つ差し込まれているのでもしかしたら2号泉だけでなく1号泉かなどと妄想したが、よくわからず。
風味も内湯の湯口で観察したのと変わらないように思えた。
湯口の温度を測ってみると。。。
46.0度と内湯とほとんど変わらず、やはり新鮮な状態で注がれている。
冬にはややぬるいとはいえ花を見ながらの心地よい露天風呂だった。
ただし注意しないといけないところがある。
そう、電気風呂だ。
湯口と反対側に境なく電気風呂コーナーがあるので、ホント要注意。
くわばらくわばら、もちろん近づくことはなかった
内湯に戻ってメイン浴槽へ。
温度違いを楽しめる3つの浴槽を堪能した。
原鶴温泉 やぐるま荘
福岡県朝倉市杷木久喜宮1890-1
0946-62-0700
立寄り入浴料 700円
10:00~20:00
<源泉名:八車荘2号>
単純温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
46.6度
pH7.9
成分総計 0.713g/kg
200リットル/分(動力揚湯)
無色透明
淡コクタマゴ臭あり
淡タマゴ味あり
しっかりとしたツルスベ感あり
完全かけ流し
2021年12月入湯
※数値はR1分析書より