歌の歌詞に、

「失恋をして、周囲の景色がモノトーンになった」

とか

「恋をして、周囲の景色が明るくなった」

といったフレーズが時々あります。

 

 

 

 

このよくあるフレーズ、

人の心身の状態を表していることをご存知でしょうか。

 

 

トラウマ療法のソマティック・エクスペリエシング(SE)では、

SEのセッションによって、

視界がクリアになったり、

今までよりも視界が明るく感じられた場合、

「自律神経が整った」と判断しているそうです(1つの指標として)。

(と、クラニオバイオの同期のAちゃんから教えていただきました。いつも役立つ情報ありがとうございます)

 

 

セッションを受けたあと、

視界がクリアになったり、明るくなったりするのは

クラニオセイクラル・バイオダイナミクスでも

頻繁に見られ、

 

「ということは、クラニオバイオでは、

やっぱり自律神経が整うし、

トラウマ療法とも似た効果があるのかもしれないよね」

 

と同期のAちゃんと話しました。

 

 

なので、

周りの景色が沈んで見えたり、世界が冴えないと感じている方(=自律神経に不具合がある)方は、

クラニオバイオのセッションがおすすめではあります。

こういったレベルでの自律神経の整えは、自力では難しいので。

 

 

そこで、今日の本題は、

「見ることの力と、心身への影響」について。

 

 

何度も何度も書いていますが、

私たち動物は、自分自身でも意識の及ばないレベルで

外界からさまざまな情報を受け取っています。

 

 

この人(生物)は安全か、危険かを見極めるため、

人や周囲に対する情報をかなり微細なレベルまで読み取っているのです。

 

 

 

SEの専門家から以前お聞きした話で

恐怖におののいた話があります。

 

 

アメリカの凶悪犯4人に

混雑した街の通りの動画を見せて、

「もしあなたが人を襲うとしたら、どの人を襲いますか?」と質問したところ、

4人の凶悪犯全員が「同じ人」を指したそうです。

 

 

専門家の先生は、「自分が弱っていると、傷つける人を引き寄せる」とおっしゃっていて、

意識の及ばないレベルで「獲物」と認識されるので、

やっぱり心身を整えること(トラウマの解放や自己肯定感をはぐくむ)は大事だということでした。。。

 

 

人の直感はすごいし、人の身体、人が持っている能力というのは本当にすごいのです。

もちろん妄想や誤解もあるので、

感じたことも大事にしつつ、客観的な見方をするのも大事ですが。

 

 

と同時に、

とてもすごい能力を秘めた身体ではあるものの、

生育歴や事故などにより

能力の制限がかかっていることは多くあります。

 

 

先日、

ボディワーク(ソマティック関係)の方の、

眼にまつわるトラウマが解消され、

左側の視界が一気にひらけたという投稿を読みました。

 

 

その方の見える世界が明るくなり、一つのトラウマが解消されたことは本当に喜ばしく、

そして

その投稿によって、

自分の過去のセラピーの出来事も思い出しました。

 

 

私は、以前、トラウマセラピーやカウンセリングを受けたとき、

幼少期のある出来事に対してワークをしました。

 

 

その出来事を思い出すと、

その光景は暗く、陰りのあるものでした。

本当は電気が煌々と点いていたはずです。

しかし、幼少期の私の眼はその風景を「暗いもの」と捉えていたのでしょう。

そして自律神経状態は、未発達な子どもということもあって、知らずのうちに乱れていたのかもしれません。

 

 

 

 

生きづらさを抱えている人は

私と同様に、

多くの場合、周囲の光景に対して「暗さ」を絶えず感じているのではないかと思っています。

 

 

しかし、この「暗さ」は自分のせいではなく、

身体が環境の影響を受けて、自動的にそうなってしまったものです。

 

 

成人になれば、さまざまな知恵を使って、

自分自身を明るくしたり、奮い立たせることもできますが、

「意思」(脳)よりも、実際、主導権があるのは「からだ」です。

 

 

意思やこころの持ち方次第で、一時的に明るくなる(なったふり)をすることはできますが、

「視界を明るくすること」を

意志の力でできると思うでしょうか?(電気を点けるとかではなく)

 

いえ、出来ません(反語)。。。

 

 

私たちが「眼」によって認識しているこの世界は、

そのほとんどが身体の自動的な反応によって捉えられ、かたちづくられています。

 

 

その世界観は、頭で「こうだ」と思って決められるものではなく、

個々のからだ(個人)によって、決定づけられます。

 

 

映画監督の作風もからだに影響されると思っていて、

アリ・アスター監督の創り出す恐怖の感覚や、

ウェス・アンダーソン監督の創り出す無機質な世界観。

映画監督は、実際に、あのように世界を観て(感じて)いるのだろうなと感じます。

 

 

私は昭和の名監督、小津安二郎の作品が好きなのですが、

日本人らしい、目線が低くて、安定しているアングルは、

とてもからだが落ち着きます。

 

 

小津映画の水平と垂直のラインがからだの安定感につながり、

観ているだけで、ミッドライン(正中線)が整うような感覚もします。

 


小津監督に影響を受けた

ジム・ジャームッシュ監督の作品も大好きなのだけれど、

ジャームッシュ作品は

小津作品よりもブレ(?)があったり、斜めのアングルがあったりで、

やっぱり日本人の身体感覚と違う感じがします。

 

 

小津作品のゆったりした喋り方も、危険さを感じさせない展開も、

呼吸が深くなり、自律神経が整うような…。

昔の日本人のからだの感覚を、

小津映画を通して体感しているようにも思います。


 

そんなわけで、

話が脱線してしまいましたが、

「眼に入ってくる世界を美しいと感じられるかどうか」は、

自分のからだの健やかさの一つの結果でもあるということ。

 

 

また、自分のからだがつくった世界観は

音楽や映画などの芸術にも反映されるということ。

良くも悪くも。

 

 

そして、

自分のからだが無意識につくった世界観は、

からだを健やかにすることでどんどん変化していけること。

 

 

まとまりなく書いてしまいましたが、眼にまつわるトピックでした。

 

どんな方の眼に見える世界も美しいものであることを心から願っています。

 

 

(おわり)

 

【クラニオセイクラル・バイオダイナミクス セッション可能日時】

6/22(土):15:30以降〜

6/29(土):15:30以降〜

6/30(日):終日

平日19時30分以降〜

7月以降の土日祝

など

※数ヶ月先のご予定でもご予約可能です。

 

●初回無料(気軽に、クラニオバイオがご自身に合うかを実際に体験いただきたいため)

※レンタルサロン代3000円ほどのご負担のみお願いいたします。

 

●2回目以降(有料)

60分:7,500円、90分:9,000円

(※5回コース・10回コースで割引あり)

 

場所

Sonash 下北沢…小田急線・井の頭線下北沢駅 徒歩4分のレンタルサロン

Bloom…田園都市線、世田谷線三軒茶屋駅 徒歩7分のレンタルサロン

at home salon…大江戸線若松河田駅 徒歩3分のレンタルサロン

 

 

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