豪雨の留萌本線の旅 / 間もなく姿を消す留萌駅【夏の北海道㉔】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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本ブログは鉄道・バス・船舶・航空機等について、記録も兼ねて記事掲載。

その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)

(JR留萌本線の終着駅・留萌駅に停車中のキハ54)



★過去記事↓↓↓



















JR留萌本線・留萌駅
14時25分、留萌駅に到着した列車から降りる。

留萌駅発着時刻表。「本線」とは名ばかりで、普通列車が一日7本のみの閑散路線。

改札口からホームを望む。

留萌駅は、有人駅で窓口や改札がある。

駅舎の出入口

留萌の特産はニシンの卵「数の子」

日本一の「数の子」のオブジェ


駅舎の一角には「懐かしの留萌本線」展示コーナー

かつて留萌本線を走っていた観光列車「SLすずらん号」を牽引する蒸気機関車C11 207に取り付けられていたヘッドマーク、留萠鉄道運賃表等を展示。


待合室内の一角に立ち食いそば・うどん店屋がある。

留萌名物のにしんそばが名物。

 
また、駅弁「にしん親子弁当」が事前予約制で販売されている。

駅そば屋の営業時間は8時00分〜14時00分。この日の営業は少し前に終了。後片付け中であった。

広い駅舎内。待合室から駅窓口や改札口方面を望む。

キハ54は、ここ留萌駅で14時25分から16時17分の折返しまで、1時間52分の小休憩。

現在は1番線のみ使用。向こうには2番線があるが現在は使用されていない。かつては観光列車「SLすずらん」などが2番線に停車する際は多くの観光客で賑わっていた。国鉄時代の羽幌線廃止時までは4・5番ホームも存在していた。


使われなくなった2番線に向かう跨線橋は塞がれている。

留萌本線は、
留萌〜増毛間が2016年(平成28年)12月5日に廃止になり、日本海を望む車窓は過去のものになった。
石狩沼田〜留萌間は、留萌市も廃止を容認し、2023年(令和5年)4月1日に廃止予定。
残る深川〜石狩沼田間は学生の利用が多く、沼田町が鉄道存続を要望していることもあり、期間限定で存続するが、2026年(令和8年)4月1日に廃止となる予定。



駅から徒歩3分の場所には、おみやげ処「お勝手屋 萌」(留萌観光案内所)があり、留萌の特産品のほか、留萌本線オリジナルグッズも販売



留萌の駅舎。閑散ローカル線に相応しくない大きな駅舎は、かつてここが鉄道の拠点だった証。

現在の鉄筋コンクリート造2階建て駅舎は、1967年(昭和42年)に落成した2代目のもの。

留萌本線廃止後は、留萌市では、留萌駅を取り壊し、跡地に体育館や文化センター等が集約された公共施設を建設予定。

留萌駅前




折返しの列車時刻まで時間があるため、留萌の街へ。

街中の「そば処 丸長」

高齢夫婦が営む大衆食堂

昔ながらの「醤油ラーメン」



駅から徒歩3分の場所にあるおみやげ処「お勝手屋 萌」(留萌観光案内所)。留萌の特産品のほか、留萌本線オリジナルグッズも販売。


店内には、さようなら留萌本線 留萌〜増毛 記念スタンプも置いてある。





留萌→深川
留萌駅に戻る。北海道や東北地方北部に停滞する梅雨前線の影響で雲行きが怪しい。
 
留萌は日本海に面した港町。かつては本州と北海道小樽を結ぶ長距離フェリー「新日本海フェリー」の航路延伸誘致をしていたが実現しなかった。


駅舎内には、留萌市内の土産や飲食店の情報を掲示




発車準備を整えるキハ54形気動車

改札開始は列車発車時間の5分前

大粒の雨が降り出した。







日本海の方に空が暗く雷鳴も聞こえる。

この頃、東北地方北部・北海道辺りには前線が停滞し各地に被害をもたらせていた。留萌駅も土砂降りに。

留萌本線 深川行き普通列車に乗車

キハ54車内。雨が天井を叩く。


留萌本線普通列車深川行きは、激しい豪雨の中、
16時17分、留萌(るもい)駅を発車

駅員が列車を見送る。駅窓口の営業時間は16時20分まで。

留萌川を渡る。




単行気動車は山間部へ。



大和田(おおわだ)駅(反対側)



藤山(ふじやま)駅(反対側)
外は土砂降りの雨が続く。

非冷房のキハ54の天井には扇風機



幌糠(ほろぬか)駅(反対側)



峠下(とうげした)駅  

断続的に降り続く大雨の中、峠下駅に到着した旭川発留萌行き普通列車(キハ54単行)と交換

留萌本線で唯一列車交換が可能な峠下駅。この交換風景も間もなく見納め。

現在の留萌本線には、キハ54形気動車(非冷房車)とキハ150形0番台気動車(冷房車)が走っている。

峠下駅は山間の秘境駅





恵比島(えびしま)駅



恵比島駅には、この駅が舞台になったNHK朝の連続ドラマ「すずらん」のロケセットが残る。ドラマ内の設定駅名は「明日萠(あしもい)」で、ドラマ撮影用の駅名標が残る。




大雨が降り続く。

古い駅舎はドラマ撮影用として造られたもので、本当の恵比島駅舎は左側の貨車を改造した小さなほう。貨車を再利用した駅舎にもドラマロケセットと違和感がないよう木の板がはめられている。


本物の駅舎と見間違えるドラマのセット用に造られた駅舎。留萌本線廃止後も観光用として残されると思われる。




真布(まっぷ)駅

小さな板張りのホームに、木造の古い待合室を備える。冬季は待合室がなければ、寒さや雪でとても列車を待ってはいられない。この駅も来春廃駅になる運命にある。




石狩沼田(いしかりぬまた)駅

来年3月末に留萌本線の石狩沼田駅〜留萌駅間が部分廃止されると、ここ石狩沼田駅が終着駅となる

当駅〜留萌駅間が廃止されるため、当駅に折り返し設備が新規設置予定

石狩沼田駅は駅窓口のある簡易委託駅。駅舎内にカフェを設ける計画が進んでいる。





雨竜川橋梁を渡る。


大雨で茶色く濁る雨竜川





北秩父別(きたちっぷべつ)駅



小さな無人駅

一部の普通列車は通過する駅。停車する列車は下り2本、上り4本のみ。

木造の待合室と板張りのホーム。待合室は老朽化のため2022年(令和4年)6月に閉鎖された。







秩父別(ちっぷべつ)駅




古い駅舎だが、地元の人たちにより花が飾られ大切に守られている。







北一已(きたいちやん)駅







雨が止んできた。


 

JR函館本線と合流

間もなく終点・深川駅



深川駅は、単式ホーム1面1線、島式ホーム2面3線の地上駅。ホームは1.3.4.6番線にある。6番線は留萌本線専用だが、6番線から発車する列車は一日一本のみ。


17時15分、終点・深川駅到着

留萌本線(深川〜留萌間、50.1km)は段階的に廃止が確定。石狩沼田〜留萌間(35.7km)は2023年(令和5年)4月1日(日)廃止予定、
学生の利用が多く数年残る深川〜石狩沼田間も2026年(令和8年)4月1日(水)廃止となる予定。





深川駅17時19分発の特急「ライラック36号」札幌行きに乗車




石狩川を渡る。


再び分厚い雨雲で空が暗くなる。




再び土砂降りのゲリラ豪雨



終点・札幌駅に18時25分着





この日、北海道地方は大雨のため特急列車運休やダイヤの乱れが相次ぐ。
旭川方面に向かう特急列車も一部運休。

札幌駅21時00発の特急「カムイ43号」は運転、これに乗車。

岩見沢(いわみざわ)駅21時25分着、ここで下車。





※2022年(令和4年)8月上旬