(前回記事の続き)

(陸羽西線の車窓・最上川)
新庄駅で、山形新幹線から陸羽西線に乗換え
5番線にJR陸羽東線(愛称︰奥の細道湯けむりライン)の回送列車(キハ110系気動車)が停車中。車両は陸羽西線用の黄色のラインが入った両運転台車両だった。
新庄駅3番線に停車中の、JR陸羽西線キハ110系気動車に乗車

14時20分新庄始発、普通列車酒田行き。

陸羽西線は、新庄と余目間43.0kmを結ぶ非電化単線の路線で、愛称は「奥の細道最上川ライン」。下り列車は9本で、うち4本は羽越本線の酒田駅まで直通。上り列車は9本で、うち4本は羽越本線の酒田駅始発。また、この9本のうち、下り上り各1本は、快速「最上川」号(下りは新庄→酒田間1本、上りは余目→新庄)。

2年間の長期運休に入った陸羽西線
国土交通省とJR東日本は、JR陸羽西線と並行する自動車専用道路「新庄酒田道路」の一部として整備する「高屋道路」(3.4km)の新たなトンネル(349m)着工のため、JR陸羽西線を2022年(令和4年)5月14日(土)から2024年(令和6年)の約2年間の長期にわたり全線運休とした。運休期間中は代行バスを運行。

長期運休前の陸羽西線に乗車。
キハ110系の200番台では、ドアの内側の化粧板は省略されステンレス無地。

ドアは半自動式

キハ110-243の単行

両運転台のキハ110形

運転台

車内にはトイレ付き


キハ110系200番台気動車のうち、乗車中のキハ110-243と、244、245の3両は、一人用座席を回転させて窓側に向けることができる回転式クロスシート。最上川の景色を観賞できるようになっている。

余目・酒田方面に向かう列車は、車窓右側(一人用座席側)が最上川に沿った車窓が続く。

固定式の4人掛けボックスシート

窓は熱線吸収ガラス使用の固定式。そのため日除けカーテンは省略された。




陸羽西線専用塗装のキハ110。
最上川ラインのロゴ。

専用塗装の外観は、「雪景色」の白をベースに「豊かな自然」の緑を使用。窓下のアクセントカラーは、陸羽西線向けのキハ110形(両運転台車)は「最上川のもたらす豊かな恵み」の黄色、陸羽東線向けのキハ111・112形(片運転台車)は「鳴子渓谷の紅葉をイメージした」赤色を配する。

14時20分、新庄(しんじょう)駅を発車

後方展望。駅を後に。

向こうには、陸羽東線快速「湯けむり」(仙台〜新庄)用のリクライニングシート仕様キハ110系レトロラッピング気動車の姿。

新庄駅構内東側一帯は新庄運転区となっている。駅構内の南側が標準軌の奥羽本線(山形線)、北側が狭軌の奥羽本線・陸羽東線・陸羽西線用の車庫がある。

北側にはレンガ造りの車庫がある。








奥羽本線と並走。陸羽西線側は非電化路線で架線がない。

奥羽本線の大曲・秋田方面と別れ、陸羽西線は左へ逸れる。(後方展望)


後ろに残雪を抱いた奥羽山脈を望む。



進行方向左側に出羽三山の主峰・月山(がっさん)を望む。
14時27分、升形(ますかた)駅に停車
14時31分、羽前前波(うぜんぜんなみ)駅に停車
14時34分、津谷(つや)駅に停車

満開の桜の花

線路脇の森の日陰には雪が残る。



第一最上川橋梁を渡る。

山形県を縦断する大河であり日本三大急流の一つ・最上川(もがみがわ)

隣の道路橋は古口大橋

14時41分、古口(ふるくち)駅に停車
14時41分、2両編成の快速「最上川」号(余目発新庄行き)と行き違い。
14時49分、高屋(たかや)駅に停車
立谷沢川を渡る。
14時54分、清川(きよわか)駅に停車
14時59分、狩川(かりかわ)駅に停車


線路脇の桜は花が散り葉桜になりかけている。

北国の春が進んでいく。


気動車は、山間部を抜け、山形県の庄内平野へ。

15時03分、南野(みなみの)駅に停車

15時08分〜15時10分、余目(あまるめ)駅に停車

余目駅は陸羽西線の終着駅だが、乗車中の気動車はこのまま羽越本線の酒田駅まで向かう。
※2022年(令和4年)4月
(続く)