新幹線に乗り込んだ。待ち合わせの数時間前にJ君からLINEが届いてからすぐに新幹線の指定席の時間を変更していた。変更することに慣れていた。旅館にも遅くなる電話を入れた。

 

 

 

 

グリーン車のゆったりした席についてから、キオスクで購入したお茶を目の前のテーブルに置く。少しバタバタしたけれど、2ヶ月ぶりにJ君に会えた瞬間から心がときめきで満たされる。

 

 

 

J君は何度会ってもかっこいいし今日もお洒落だ。定時に新幹線が出発して、お茶を飲みながら一息ついた。

 

 

 

隣に座るJ君を見ると、いつもよりリラックスして嬉しそうに見える。

 

 

 

アスカ)

「J君、どうしちゃったの?今日はいつもより嬉しそうだけど」

 

 

 

J君)

「そう?何も変わりはないけど、アスカちゃんにやっと会えたからだよ!忙しすぎてなかなか連絡できなかったけれど、俺、ずっとアスカちゃんに会いたかったし話したかったから」

 

 

 

「いつも一番会いたいのはアスカちゃんだよ」

 

 

 

アスカ)

「そう言ってくれると嬉しい。私もJ君にすごく会いたかったよ。だから今日も来てくれて嬉しい!でもやっぱりいつもよりも、何かいいことあったような表情だけど」

 

 

 

J君)

「あ、そう見えるなら、多分、俺のやっている大きな仕事が一つ終わったんだよね。けっこう前から大変だった内容だから終わってほっとしてる。しかもそれを上司に褒められたことが嬉しかった」

 

 

 

「AやBにもその仕事の成果についすごいと言われた。俺を尊敬してるって言ってくれた。それが昨日のことだったから今日はいつもより気持ちは楽かも」

 

 

 

 

私も何ヶ月も継続した仕事をすることもあるので、終わった時の安堵が幸せな感情であることがよく分かる。しかもそれを評価されると、数ヶ月分の疲れが吹き飛んでしまうほど嬉しいのも経験したことがある。

 

 

 

 

アスカ)

「わぁ、それはすごいね!仕事が一つ無事に終わると心が軽くなるよね。じゃあ、今夜はそのことも乾杯しようね!」

 

 

 

J君)

「ありがとう。うん、一緒に乾杯しよう!でも、良い仕事ができたのもアスカちゃんが手伝ってくれているお陰だから」

 

 

 

 

「アスカちゃんが色々調べてくれたり、俺に知らない考えを聞かせてくれると勉強になるしそれも今の仕事にも役に立ってるよ。アスカちゃんのお陰で仕事が前よりも楽になってる」

 

 

 

 

「今も頑張ってくれてありがとうね。AやBもアスカちゃんの調べた内容やアドバイスに感心してたよ!」

 

 

 

アスカ)

「そう言ってくれて私も嬉しい。自分にできることをしてるだけだけどJ君のためならいくらでも頑張れるよ!」

 

 

 

こうして私たちは仕事の近況を伝え合った。J君が言った通り、上司に評価されたことがよほど嬉しかったのだろう。いつものJ君ではないみたいに、肩の力が抜けて普段よりも表情が柔らかだ。

 

 

 

 

私といて楽しいと言ってくれるJ君の嬉しそう感情が私の心にも流れ込んでくる。さきほどまでがっかりがあったけれど、新幹線が走り出して会話しているうちに、暗い気持ちはすっかり無くなっていた。

 

 

 

お互いにウキウキした気持ちで、仕事の話が続く。

 

 

 

ふと話が途切れて、お互いに窓の外を見る。新幹線の外を眺めると、保育園か幼稚園のような看板がパッと見えた。ほんのわずかの間に、数人の子供たちも遊んでいるような園庭も一瞬見えた。

 

 

 

J君)

「あ、今の幼稚園、俺が通っていた園の名前と同じだ!俺、○○という幼稚園だったんだ」

 

 

 

アスカ)

「そうだったのね!J君は、子供の頃に○○園という幼稚園に通っていたのね」

 

 

 

J君)

「そう。今、同じ名前でびっくりした」

 

 

 

 

そう言われて、J君が幼稚園だった時のイメージをした。今、こんなにかっこよくて素敵なのだから、小さな頃のJ君もきっと可愛くてイケメンだったのだろう。

 

 

 

 

J君が幼稚園の園庭で、友達と一緒に遊んでいた頃のことを考えると、J君の楽しそうな様子が目に浮かぶようだ。幸せな気持ちになる。

 


 

 

アスカ)

「J君が、幼稚園の頃、何している時が楽しかった?どんな幼稚園児だったの?J

 

 

 

J君)

「そうだなぁ、友達と遊んでいたのは楽しかったなぁ。外で遊ぶことが好きだったから」

 

 

 

 

小さな頃のJ君が、友達と鬼ごっこやかけっこをしている姿がイメージできて微笑ましい。

 

 

 

 

J君)

「あの頃は何も考えていなかったと思うよ(笑)毎日遊ぶことだけに熱中して楽しかったなぁ」

 

 

 

 

アスカ)

「友達と遊ぶっていいよね。私も小学生の頃はドッチボールや長縄遊びに夢中になっていた」

 

 

 

J君)

「子供の頃の遊びは楽しかったよね」

 

 

 

 

ここで私は、講師の「感情に点数をつける」の話を思い出した。J君には、サプライズのために有名講師の講座に参加したことは伝えていない。夜ご飯の時にネクタイのプレゼントと一緒に驚かせるつもりだ。

 

 

 

 

アスカ)

「じゃあ、J君が子供だった頃、その時の心の気持ちに点数を付けるとしたら、子供のJ君は何点だった?」

 

 

 

 

J君)

「え?気持ちの点数って?」

 

 

 

久しぶりに会えたJ君との話が楽しい。それに普段はあまり話題にならない幼稚園の頃の話もしてくれて、今までよりもJ君のことを伝えてくれるから私は興奮していた。

 

 

 

 

新幹線が目的地に近づいていることも、今夜のイチャイチャへの期待も、久しぶりの温泉も私の心を高揚させている。

 

 

 

ウキウキした気分で「感情を点数にする」の話をJ君に対して興奮気味に伝えた。だが、わくわくして説明が大雑把になってしまう。

 

 

 

 

アスカ)

「例えば、幸せが80点とか遊びが楽しくて50点とか、子供のJ君は遊んでいる時にどういう気持ちだったかなと思って」

 

 

 

 

J君)

「なるほど。そうだなぁ。あの頃は、毎日遊びたいが100点って感じ?(笑)」

 

 

 

 

J君の答えが可愛くて、私はくすっと笑ってしまった。

 

 

 

 

アスカ)

「そうよね。私も子供の頃は、毎日遊びたいが100点だったかな」

 

 

 

J君)

「あの頃は他にやることなかったしね」

 

 

 

 

アスカ)

「子供の頃は、そうだったわよね!」

 

 

 

 

J君)

「それに平日も休日も遊んでばかりいたから、いつも幸せが100点だったなぁ」

 

 

 

「100点の内訳は、ご飯食べたいが50点、もっと遊んでいたいが50点(笑)」

 

 

 

 

J君)

「じゃあ、アスカちゃんは子供の頃、どんな気持ちだったの?」

 

 

 

 

アスカ)

「私もJ君と同じようなものよ。ずっと遊んでいたいが50点、おやつを食べたいが50点(笑)」

 

 

 

 

 

この流れで、私はJ君の「今」のことについて質問したくなった。

 

 

 

 

アスカ)

「じゃあ、J君の今の気持ちの点数はどう?今、こうして私と一緒に温泉旅行をしている気持ち!」

 

 

 

J君)

「そうだなぁ」

 

 

 

 

アスカ)

「私は、嬉しい100点、幸せ100点、J君がかっこいいが100点!」

 

 

 

私はおどけるように言った。

 

 

 

アスカ)

「じゃあ、J君は?」

 

 

 

車窓の外の景色がビュンビュンと通り過ぎていく。先ほどの幼稚園は、とっくに遥か後方へと流れて行った。

 

 

 

温泉に向けてワクワクする気持ちと一緒に、J君に質問した。

 

 

 

 

J君の答えは、きっと私と同じで、「楽しみ」「温泉入りたい」等という回答が返ってくるとばかり思った。

 

 

 

 

 

まさかこの質問が、二人のこれからを大きく変えるものになるとは。

 

 

 

 

この時の私は知らなかった。

 

 

 

 

ただの質問のつもりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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