J君)

「お風呂からあがろうか」

 

 

 

 

アスカ)

「うん」

 

 

 

 

小さく頷いた。J君からこう言われると照れてしまう。湯船から出るということは、寝る前にすることと言えば、後は甘い時間だけ。だからこの言葉が「イチャイチャしようね」に聞こえてしまう。

 

 

 

 

今夜も世界一セクシーな裸体が、私の目の前に確かに存在している。幻じゃない。夢でもない。誰とも比較できないほど綺麗な身体。あとほんの少し過ぎれば、こんなにも魅力的な肌に密着できるし、私の裸体にもJ君の細くて長い指が幾度となく置かれるのだ。もう少しだけ我慢すれば。

 

 

 

 

バスルームで身体を拭いて、ふわふわのバスローブを羽織る。歯も磨いたし、洗った髪も乾かした。

 

 

 

キングサイズのベッドの端に、今夜もちょこんと座る私。イチャイチャしたいなんて表情は見せないように。

 

 

 

J君が選んでくれた優雅な空気が流れるこの部屋に、突如、甘い匂いが充満しはじめる。J君だけが届けてくれるトキメキの香り。

 

 

 

J君が私のためを思ってツインではなくダブルベッドにしてくれたから、いつものベッドよりも何倍も大きく見える。まるで絵本に出てくるお姫様用のベッドみたい。

 

 

 

天蓋のカーテンはないものの、まるでレースの布で上から覆われているかのような美しさに見えてしまう。高級でゴージャスなベッドだ。

 

 

 

J君がいつものクールな表情で私の方へ向かってくる。

 

 

 

 

J君が私の隣に座る。J君はゆっくりと自分の指や顔を動かす。

 

 

 

まるでスローモーションの映画を見ているかのようだ。J君が伸ばす手は、遅すぎると思うぐらいゆっくりだ。なのに遅すぎるからこそ、私の身体に触れられるか触れられないかのギリギリの緊張感を、胸の高鳴りと共にこころゆくまで堪能できる。

 

 

 

J君の手が肩に触れ、次に耳に触れ、頬に触れる。そのまま美しい指が私の髪を撫で、もう片方の手は私の首筋にタッチする。

 

 

 

J君はそれを何度も繰り返す。ドキドキが止まらない。J君は私の次にしたいことを知っているかのように、意地悪をしてそれを私に与えてくれない。そして、優しく静かに髪を撫でるのもやめない。

 

 

 

 

そして、待って待ってようやく・・・。J君の柔らかな唇が、私に軽く触れた。ずっと切望していたから、キスされた瞬間に、胸が焼けるように熱くなる。

 

 

 

何度も軽くキスをする。J君はそのままのキスを止めない。私が先にもっと熱いキスが欲しくなる。私の唇と舌からそれを感じ取ったJ君も、熱くて深いキスに変えてくる。

 

 

 

そのまま濃厚なキスをして、そのまま抱きしめ合う。そしていつものように、J君の指と舌で、私の全身を気持ち良くしてくれる。
 

 

 

私もJ君にお返しをする。J君が触れてくれたところに私も指を沿わせ、J君が舐めてくれたところと同じ個所を私もお返しで同じように舐める。

 

 

 

そうしながら、私は「J君へのお願い」を思い出す。インターネットで説明されていたこと。今までは気持ちいいと思ったことがない身体の箇所を、触れたり舐めたりすることだ。

 

 

 

私はJ君にそのサイトのことを説明しようかと思っていたが、その気持ちが消えてしまうほどすでに心も身体も、脳の中までも興奮していた。呼吸も荒くなり、私もJ君も大胆な姿になっている。

 

 

 

だから私は、サイトのことをJ君に伝えずに、書いてあった通りそのままやってみようという気持ちになる。

 

 

 

J君の頬や首筋に私からキスすることもあったけれど、サイトに書いてあるような箇所を意識して触れることは今までなかった。

 

 

 

説明の通りにやれば、私はJ君が気持ち良くなってくれると思った。だから、気持ちよさそうにしているJ君を眺めながら、私はJ君の肘を舐めてみた。J君の唇にキスするのと同じように。

 

 

 

私がJ君の肘を舐めれば、J君はもっと気持ち良くなってくれると思っていた。

 

 

 

しかし。

 

 

 

私が突然、今までとは違った身体の部位を舐めたからだろう。

 

 

 

真剣に舐め始めた私の姿を見て。

 

 

 

J君は、私の予想に反して。

 

 

 

笑って吹き出した。

 

 

 

そして、そのまま数秒、笑っていた。

 

 

 

アスカの心の中)

(えっ?笑われた・・・)

 

 

 

あのサイトに書いてある通りにしただけなのに、そんなにもおかしなことなのだろうか?

 

 

 

私は興奮して真剣だったし、J君と気持ち良くなりたいだけだったので、吹き出されて悲しかった。

 

 

 

J君はそのまま何も言わなかった。だけど笑われたということは、何かが変だということは分かった。何が変なのかはその場で聞けなかった。

 

 

 

J君に笑われたので、サイトに書いてあることをやろうとすることは止めた。

 

 

 

そこからは何事もなかったかのように、いつもの通りイチャイチャを続けた。

 

 

 

イチャイチャしている時に、J君から笑われることもあるのだなと一つ学んだ。

 

 

 

そこからはいつもと同じように、お互いに果てるまで、至福と快楽をむさぼり合った。

 

 

 

 

___________

 

後日談です。

 

 

J君とイチャイチャしている時には私は無我夢中の心境でした。自分がいつもそうでしたので、きっとJ君も没頭してくれているとばかり思い込んでいました。

 

 

 

しかしながらここで笑って吹き出したということは、J君は興奮しているように見えていましたが、実は冷静だったのでしょう。

 

 

 

よく考えて見れば、毎日のように女性の身体を見て、性感マッサージをしていれば、女性の身体を見て興奮したり高揚を覚えることもなくなっていきそうです。

 

 

 

人気セラピストになれば、女性の前で興奮しているふりや気持ちよさそうな表情も、演技でできるのだろうと想像いたします。

 

 

 

私は真剣でしたので、大好きなJ君に笑われたことは悲しい夜でした。しかしイチャイチャの途中で下から、そのことは考えないようにしていました。

 

 

 

 

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