年上だった元カレは経済的に余裕があると言っていた。
会合で出会ってから、付き合う前までに何度か食事に誘われたのだが、すべて元カレが支払ってくれた。それも当たり前のように。
それまでお食事を何度も払ってもらうという経験が一度もなかったので、申し訳なく感じた。
あるデートの夜、お会計の時になり、支払ってもらってばかりで悪いと思って「私にも払わせてほしい」と伝えた。そして、一万円札を財布から取り出して、元カレに渡そうとした。
そうしたら、元カレはムッとした表情を私に見せた。
元カレ)
「アスカさんは、俺が支払うことに慣れたほうが良い」
アスカ)
「ごめんなさい」
元カレ)
「お金は気にしないで。俺が払えることが嬉しくて払っているんだから」
アスカ)
「分かりました。そうします」
元カレの説明によると、支払えることが彼にとって幸せだから、私が支払おうとすることは嫌なのだそうだ。
そういう人に出会ったことがなかったので「お金を払うことが嬉しい」という言葉が不思議に思えた。だが、毎回、会うたびに支払ってくれるので、ありがたく受け取ることにした。また、私もそのことに少しずつ慣れていっていつしか普通になっていた。
ある日、出張で遠方に行った元カレがお土産を買ってきてくれた。出張先の名産であるお菓子と、その土地のマスコットだ。それに加えて、小さな紙袋を渡された。高級そうだと一目で分かる包装だ。
アスカ)
「これは何?空けていい?」
元カレ)
「もちろん。出張先の駅前にあったデパートで買ったんだよ。アスカのことを思いながら」
A5サイズぐらいの小さな紙袋。だけど厚みがあってゴージャスだ。そこから小さな箱をそっと取り出して、綺麗な包み紙を破かないように開けた。
そこには、なんと、洗練されたデザインの瓶に入った有名ブランドの香水が包まれていた。突然贈られたプレゼントに、何とも言えない喜びで胸が熱くなった。
アスカ)
「○○君、ありがとう。こんな素敵なプレゼント、もらったことがないからすごく幸せ」
元カレ)
「俺はアスカのことが好きだから、アスカのことを考えながら選んだんだよ」
アスカ)
「私のことを考えて選んでくれたなんて、本当に嬉しい!」
元カレ)
「出張の仕事は楽しかったけど、旅行に行くならアスカと行きたいと何度も思ったよ」
「今度さ、○○に旅行に行かない?」
アスカ)
「私も○○君がいない間、ずっと会いたいと思っていたから寂しかったのよ」
「旅行に行きたいけど・・・私、旅行に行けるお金の余裕がないかも(泣)」
元カレ)
「大丈夫。俺が旅行代を出すから、アスカと一緒に行けたらそれでいいから」
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後日談です。
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すべての女風店やセラピストが
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一方で、
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2021年07月28日 09:12