起きていることに頭が追いつかない。驚きが大きくて、何も考えられない。まさか見るとは思っていなかったものを実際に目にすると思考が停止してしまう。心臓のドキドキが止まらない。
アスカ)
「このハートマークのDM、結婚している人なのよね?既婚の人でも、こういうDMが多いのね?」
J君)
「うん。独身とか既婚とか、あまり関係ないかな」
アスカ)
「知らなかった。他のお客様のDMの内容なんて普段は具体的なことまで考えたこともなかったから」
「J君もお返事するのが大変よね」
J君)
「まぁ、セラピストはだいたい俺と同じだと思うけど、お客様に似たような返事しかしないからそんなに大変じゃないよ」
「でもさぁ」
アスカ)
「でも?」
J君)
「読めないぐらいの長文のDMを送ってきたり、意味不明な内容の時は困るよね」
アスカ)
「意味不明?そういうDMの内容もあるのね?」
J君)
「うん。例えば、俺がよく知らない歌手の歌について、その人が好きだって延々と長文で送ってきたり」
「たまに、日本語で書いてあるの?と聞きたくなるぐらい意味不明な内容が届くこともあるよ(笑)」
アスカ)
「そういう時は、どんなお返事するの?」
J君)
「内容が分からないから、返事のしようがないから何も送らないよ」
私も過去のメールやLINEを思い出す。出会った直後は、J君と過ごす時間が嬉しくて私も長文メールを送っていたからだ。今のLINEよりも、きゃぴきゃぴするような内容を送ったこともあっただろう。恥ずかしくなる。
アスカ)
「お返事するのも、色々と大変なのね」
J君)
「返事をするのはほぼ毎日のことだから、もう慣れたけどね」
「大変と言えば、写真が届いた時の返事はけっこう大変かも」
アスカ)
「写真?!」
J君)
「そう、たまに写真を送ってくる人、時々いるよ」
アスカ)
「それは新しく指名する人?それともリピートの人?」
J君)
「どっちもあるよ」
アスカ)
「どんな写真を送ってくるの?」
私が初めてJ君を指名しようと思った時に写真を送るという発想はなかった。初指名の前になぜ写真を送るのか分からない。
J君)
「会う前に、自分のことを知ってもらいたいからじゃないかな。自撮り写真を送ってくる人、時々いるよ」
アスカ)
「自撮り写真?つまり、お客様が自分の写真を送ってくるの?」
J君)
「そうだよ」
そういうと、J君は再びスマホの画面で何かを探している。何をしているのかよく分からない。
J君)
「アスカちゃんこれ見て」
アスカ)
「!!!!!!!!!」
目の前に差し出されたのは、J君のDMに送られてきたお客様からの自撮り写真。さきほどと同じように名前とアイコンはJ君が隠しているので誰が送っているのかは分からない。
女性の顔に大きな猫のスタンプが被せられているので、顔は全く見えない。
だが、全身の雰囲気や持っているバッグが見えた。
正直な感想としては。お世辞にも素敵とは言えない姿に見えてしまう。
私よりも10歳以上離れた年齢の女性に見える。
アスカの心の中)
(これって、テレビで見たことがある「大阪のおばちゃん」って感じ・・・)
アスカ)
「なんだかびっくり」
「この方はあまりオシャレな感じがしないのだけど、このような自撮りが届くのね?」
J君)
「色々な人がいるよね」
「いきなり自撮り写真を送られてきて返事に迷うよ。でももちろん「素敵ですね」って返すけどね」
J君はまたスマホを操作する。また違う写真が私の目の前に差し出される。
今度の写真も、顔がモザイク加工で見えない。だが、この女性は清楚で美しいワンピースを着ている。
長い髪も綺麗に巻かれていて可愛い雰囲気が伝わってくる。先ほどの年上女性とは正反対のようなモテそうな姿だ。
アスカ)
「この方もお客様なの?」
J君)
「そう。こういう写真が送られてくる」
アスカ)
「自分の写真を送ってくる人がいるなんて、びっくり」
J君)
「俺からお願いするわけじゃないからね。俺は会うまでお客様の写真を見なくていいし。いつも突然届くよ」
「リピートで指名してくれる人からも自撮り写真が届くこともあるけど、あとは食べ物の写真、旅先の写真、ペットの写真かなぁ」
アスカの心の中)
(そんなに写真が届くのね・・・涙)
私もJ君に写真を送ったことがある。だからJ君を好きで何度もリピートしている人が写真を送ってくる気持ちはよく分かる。
J君は、さらに別の写真を見せてくれた。
ホテルの写真、夕食のおかず、旅先で見た自然の景色が映っている。お客様が撮影したものだという。
アスカ)
「J君はこういう写真を見てどう思うの?」
J君)
「まぁ、なんとも思わないかな。また来たって感じ」
J君は表情を変えない。
お客様は楽しそうに写真を送ってくるのだろうが、J君がその写真を受け取ることは嬉しいことではないのだろう。
J君)
「アスカちゃん、申し訳ないけど、さっきのハートのDMの人に、今、返事しちゃっていいかな?」
アスカ)
「う、うん。もちろんいいよ。私はカクテルを飲んでいるからどうぞ」
私の隣に座っているJ君は、今までよりも真剣な表情でスマホの画面を凝視し文字を入力し始めた。
ハートマークいっぱいのDMに対して、真顔で返事をするJ君の姿。
アスカの心の中)
(お客様からのあんなにも嬉しそうなDMにも、ちょっと怖そうな顔で返事をするのね)
画面から溢れるほどのハートマークとは対照的な、J君のクールな姿を見て、何かがアンバランスだなと思った。
J君がDMを返している間、J君にバレないように目の前の大きな窓に映るJ君の姿を再び眺める私。
スマホを触る姿も相変わらずかっこいい。数分して、返信が終わったようだ。
アスカ)
「DMや写真を私に見せても大丈夫なの?」
J君)
「他のお客様には絶対に見せられないし見せたことなんてもちろん一度もないよ」
「アスカちゃんだけは、俺にとって特別だから俺の普段のことをもっと知ってもらいたくて見せたんだ」
「アスカちゃんは俺のことを信頼してくれてるし、俺もアスカちゃんだけは信頼してるから」
「他に信用している人なんて誰もいないよ」
こんな会話をしながら時計を見たら、約90分過ぎていた。
J君も私も同時にあくびをした。
J君)
「そろそろ、部屋に戻ろうか」
ソファからさっと立ち上がったJ君。その手を私から掴んだ。
そして私から手を繋ぐ。そのままピカピカに磨かれたこげ茶色の廊下を歩いて帰る。
途中に、本物の大きな鏡が掛けられている。
表情を変えないJ君と、ニコニコした私。二人してバラバラな表情に私は慣れている。
信頼し合っている二人。お似合いの私たちが嬉しかった。
__________
後日談です。
後から分かったことですが、また他のセラピストにも聞いたのですが、初めて指名する前に自撮りの写真を送ってくる女性は少なからずいるそうです。
また、ガチ恋してセラピストが好きな場合、送りたい写真を送る人も多いと聞きました。
写真を送ることは良くないとは思いませんが、お店によってはスタッフが見ることもあること、セラピストにとっては業務連絡としてのツールであることを考えて、「自分が送っている写真は喜ばれていないかもしれない」と思ったほうが賢明です。
ガチ恋して恋人同士のようにやりとりをすると、いずれセラピストから卒業した時に喪失感と虚無感大きくなります。最初から「DMは業務連絡」だと思って連絡をしてください。
なお「大阪のおばちゃんみたい」という感想は、当時の私のそのままを書いています。私もその方のことを言えるようなオシャレではありませんでしたが、自分のことが見えていなかったので、自分のことは棚に上げてそう感じました。
猛暑の中アクセスいただきましてありがとうございます。皆様どうぞ御身体にお気をつけてお過ごしください。
展開が遅く感じる方は、まとめて読んでいただけますと大変ありがたいです。
私のペースで大変恐縮ですが、私なりにコツコツ進めてまいります。
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[アメトピに初めて掲載して頂きました]
[ブログを途中から読んでくださる方へ]
私とセラピストJ君のストーリーは
こちらを記事を読んでから
読んでいただけますと内容が分かりやすいです。
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★このブログの女性向け風俗の内容は
あくまで私の視点や
私の調べたことをもとに書いています。
特に、私アスカが感じている
風俗の危険な面にフォーカスを当てています。
すべての女風店やセラピストが
私が書いてある通りということではなく
良いセラピストもいます。
一方で、
ブログに書かせていただいているような
危険な現状もあるのだと
受けとめていただければ幸いです。
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【女風でのガチ恋沼が辛い理由】 ・女性は本来男性を独占したい ・だが独占できないのが非常に辛い ・心が辛いからより性的快楽に依存 ・本能からの精神的苦痛が増大する ホスラブの書き込み。論理的で明確。頭で割り切れないのは本能が理… https://t.co/RLuf2fLtze
2021年07月28日 09:12
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