今回の観光地巡りで最後の目的地に着いた。

 

 

 

 

午前中に高台から見た海の浜辺に訪れる。

 

 

 

 

 

波打ち際では、無邪気な子供たちとそのそばで大人たちが遊んでいる。

 

 

 

 

 

海の水を触ってみたいと思い、海の方へ進む。ベタベタするのが嫌いなJ君だが、今回は何度もJ君から私の手を取って恋人繋ぎをしてくれる。

 

 

 

 

 

手を繋ぐのは慣れているけれど、大好きなJ君の温もりを感じられるのは毎回嬉しすぎてドキドキが持続する。

 

 

 

 

 

歩きにくい浜辺を歩くと、ペットボトルやジュースの缶や紙くずが落ちている。

 

 

 

 


 

遠くまで広がる美しい海や肌に当たる爽やかな空気とは対照的に、足元はゴミがいくつも散乱していて広範囲に汚れが目立つ。

 

 

 

 

 

波のところまで来た。靴が濡れないように気をつけながら海水に手を伸ばす。

 

 

 

 

 

想像以上に冷たくて、そのヒンヤリ感が気持ちいい。

 

 

 

 

 

 

青くて海面がキラキラしている海の方を見て二人で深呼吸した。澄んだ空気を吸うだけで気分がいい。

 

 

 

 

 

今日は午前中から色々なところに立ち寄り、ショッピングモールでもいつも以上に歩いた。今までになく、長い時間J君と深い話もした。

 

 

 

 

 

ずっと楽しく過ごしていたけれど、新鮮な空気を吸ったら「疲れたな」と感じた。だから少しだけ海を見たら私はもうすぐにでも帰りたい気分だ。

 

 

 

 

 

海に向かって右側に、山の一部が洞窟のようになっている場所が見える。

 

 

 

 

J君)

「アスカちゃん、あの場所なんだろうね?」

 

 

 

 

 

 

疲れていた私はもう海は十分だったが、J君がその場所を見たいという。

 

 

 

 

 

歩きにくい浜辺をさらに歩いて、洞窟の近くまで行った。

 

 

 

 

 

薄暗い穴のよう。中からお化けが出てきそうな気味の悪い雰囲気だ。

 

 

 

 

J君)

「俺、ちょっと中に入ってみるね」

 

 

 

 

アスカ)

「えっ?この中に行くの???」

 

 

 

 

 

私も行こうと思えば行けたが、疲れていたし少し怖くて外から見ていることにした。

 

 

 

 

 

J君が洞窟の中に入る。少し進んで、立ち止まる。

 

 

 

 

 

J君はそこに立ったまま、洞窟の天井の方をしばらく何も言わずに眺めている。

 

 

 

 

 

私はJ君の後側から、J君の後姿や背中を見ていることがいつも大好きだ。J君は後ろから見てもため息が出るほどかっこいいし、その立ち姿もいつ見てもモデルみたいにシュッとしている。

 

 

 

 

 

後ろから何度見ても惚れ惚れして胸が熱くなる。

 

 

 

 

だが。

 

 

 

 

今日の背中はいつもと違って見える。

 

 

 

 

今まであまり感じたことが無かったけれど。

 

 

 

 

 

J君の背中が寂しそうで泣いているように見えた。

 

 

 

 

 

洞窟の暗い雰囲気も重なっていたからかもしれないが。

 

 

 

 

 

 

 

アスカの心の中)

(今日はJ君が色々な話をしてくれたけれど)

 

 

 

 

(かっこいいJ君だけじゃない部分もあるのよね)

 

 

 

 

 

いつも髪型もばっちり決まっているJ君。その美しい髪型までも、この時はなぜか悲しげに私の目に映る。

 

 

 

 

 

 

薄暗い洞窟の中で、まるで泣いている少年を眺めているような気持ちになった。

 

 

 

 

 

お父さんお母さんと笑いながら遊んでいるさっきの子供たちとは大違いの後ろ姿。

 

 

 

 

 

 

自然のまま手つかずの造形物である洞窟の地面にも、いくつもゴミが落ちている。

 

 

 

 

 

 

 

しばらくしたらJ君がくるっと振り返り、私の方へと戻ってきた。

 

 

 

 

 

J君)

「俺、こういう場所、けっこう好きなんだよね」

 

 

 

 

 

いつもの明るい笑顔でこう言った。

 

 

 

 

 

J君)

「アスカちゃん、今日は色々なところに行って疲れたね」

 

 

 

 

 

「そろそろ宿に行こっか」

 

 

 

 

 

今日は朝からグリュックスブリンガーの話や、お客様の裏話や地獄の池のドロドロの話をしたので、私はすっかり会話に夢中になっていた。

 

 

 

 

 

だけど心のどこかで朝からずっと気になっていた。

 

 

 

 

 

 

J君から「疲れた」という一言を聞いて、そのことが一気に頭を占領した。

 

 

 

 

 

 

アスカの心の中)

(J君も疲れているよね・・・)

 

 

 

 

(今夜はJ君、疲れていてもイチャイチャしてくれるかな(泣))

 

 

 

 

 

私も疲れていたのでJ君が疲れているのもよく分かる。しかもJ君は本業もセラピストも多忙な中2泊3日の時間を確保してくれた。

 

 

 

 

 

普段なら他のお客様とは行かない旅行なのに私とだけは温泉旅行を実現させてくれる。

 

 

 

 

 

そんなJ君が疲労しているのも理解しているけれど、私はやっぱりJ君とイチャイチャしたい。

 

 

 

 

こんなに大好きなJ君だからいつものようにJ君に触れたいしJ君をもっと近くに感じたい。

 

 

 

 

昨日は諦めていたのにイチャイチャしてくれたことに感動した。

 

 

 

 

 

私は勝手に最終日(今夜のこと)が私の中でメインだと思っている。だって明日にはもうバイバイしなければならないから。

 

 

 

 

 

J君と会えずに離れている時はお客様の口コミに嫉妬しすぎて胸が痛むことも多い。J君の出勤スケジュールを見てはお客様と楽しい時間を過ごしているJ君の姿が嫌でも頭に湧いてくる。J君は気にしなくていいと言ってくれるのでJ君の仕事なのだと理解しているが、それでも、見るたびに落ち込んでは気にしないようにするの繰り返し。

 

 

 

 

 

だからJ君と会えている時の時間は貴重すぎるほど貴重なのだ。J君は明日からまた仕事で他の女性に会うし性感サービスもする。

 

 

 

 

 

J君は前回の旅行で「2日連続のイチャイチャは疲れるからできない」と言った。

 

 

 

 

 

私は昨日(1日目)にイチャイチャしてくれたのはJ君の優しさであり、勝手に二人のメイン日と決めた今夜もしてくれると思っていたのだが。

 

 

 

 

 

そんな保証はどこにもないのだ。

 

 

 

 

 

2日連続はできないと言ったJ君なのだから、もう今夜はしてくれない可能性だってある。

 

 

 

 

しかも1泊の時ですら、J君はイチャイチャしないで寝ようとしたこともある。

 

 

 

 

 

アスカ)

(明日からまたしばらく会えなくなるから、今夜もJ君に触れて欲しいな)

 

 

 

 

(J君が疲れたからそのまま寝ちゃったらどうしよう・・・泣)

 

 

 

 

 

私から「今夜もイチャイチャしてね」とはどうしても言えない。

 

 

 

 

 

 

嫌われたくないし私のことを特別だと言ってくれるJ君の前ではいつだってJ君を理解できる素敵な女性でいたい。

 

 

 

 

 

 

アスカ)

「今夜の旅館も、お部屋に客室露天風呂が付いているお部屋を選んだからゆっくり入ろうね」

 

 

 

 

イチャイチャしたい本音を抑えて、J君が喜んでくれそうなことを伝える私。

 

 

 

 

J君)

「アスカちゃんと露天風呂に入れるの嬉しすぎる!」
 

 

 

 

「しかも温泉!」

 

 

 

 

「俺、外のお風呂が好きだからゆっくり入ろう!!!」

 

 

 

 

 

真剣に選んだホテルを褒めてもらうのは嬉しいが。今はそんなことよりもJ君が今夜も触れてくれるかどうか、気が気ではない。

 

 

 

 

 

 

アスカの心の中)

(神様。どうかお願いですからJ君が寝てしまいませんように)

 

 

 

 

 

(神様。私は家に帰ったらまた仕事を頑張って人の役に立てるように貢献しますので、どうか今夜もJ君がイチャイチャしてくれますように)

 

 

 

 

 

夕暮れの空を見上げながら。ギュッと目を瞑って空で見守ってくれているであろう神様に強くお願いした。

 

 

 

 

 

海を背にして二人手を繋いで車に戻る。

 

 

 

 

 

背中の遠くのほうから、鳥の鳴き声と波の音が重なって聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

旅館までの車中でもJ君は相変わらず楽しそうに話してくれる。

 

 

 

 

 

助手席にいる私は、気もそぞろにJ君の話を聞いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アスカの心の中)

(絶対に、絶対に今夜もイチャイチャしてくれますように!)

 

 

 

 

 

(J君が温泉に入って疲れがとれて、私とイチャイチャする元気が戻りますように!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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後日談です。

 

 

 

 

当時は「普通のお客様」が羨ましかったです。なぜならば普通のお客様の場合はお金を支払えばイチャイチャすることが通常サービスなので、イチャイチャ(性感マッサージ)をしてもらえるのは当然だからです。

 

 

 

 

ですから「イチャイチャしてもらえるかどうか」等不安になることはないからです。その良さが女風サービスだとも言えます。

 

 

 

 

 

しかし私の場合は「アスカちゃんはお客様ではない」「アスカちゃんは特別な女性でプライベート感覚」「俺も仕事ではない。本名の俺で過ごしている」と言われていたので、私はセラピストと会っていると思っておらず、いつも大好きな男性に会っている感覚でした。しかしJ君との約束でお支払いをするという(今思えば)中途半端な状態でした。当時は自分が置かれている状況がよく分かっていませんでした。

 

 

 

 

「大好きな人と旅行をしている」と思っていたので、「女風を利用している」という感覚もありませんでした。

 

 

 

 

J君から特別な女性と言われていることは嬉しかったのですが、いつもイチャイチャしたい私にとって、お支払いすれば性感サービスが確約されているお客様が羨ましかったです。

 

 

 

 

しかもJ君にとってアスカは、本当は普通のお客様と同じであり特別な女性ではありませんでした。J君にとって何でも鵜呑みにする私は非常に扱いやすい客だったのだろうと振り返っています。

 

 

 

 

 

 

私のペースでの更新となりますがコツコツ書いてまいります。アクセスしてくださる皆様ありがとうございます。

 

 

 

 

それぞれのエピソードは関係ないと感じる内容もあるかもしれませんが後のエピソードに繋がっている内容や私にとって主要な出来事を書いております。できるだけ似たようなエピソードは書かないようにしております(それらは番外編として書く予定です)

 

 

 

 

特にこの14回目は私の心を動かすような出来事がいくつもありましたため、細かく書いております。

 

 

 

 

ペースが遅く感じる方は後からまとめて読んでいただけますようお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

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