4/10、ロッテの佐々木朗希が一人のランナーも出さないというパーフェクトゲームを達成。
ロッテファンなのでいつもと同じく試合開始からオンタイムで観ていたが、回が進むごとにワクワクドキドキが膨れ上がり、息をするのも苦しくなった。
1つアウトを取るごとに観客席も異様などよめき。
結果、19奪三振で日本記録タイ、その中で連続奪三振が13で日本新記録、史上最年少の完全試合。
完全試合とは1人のランナーも許さないという記録なので、四死球やエラーもNG。守る野手は「飛んでくるな」と祈ったりするとよく聞く。観ているこちらも、ゴロが転がるたびに「わあ~」「うひょ~」と心臓が跳ねたほどで。
前回達成したのは28年前の槙原寛己さんで、私がまだ巨人ファンだった頃。もう記憶もほとんどないくらいの大昔。
その後もやりかけた投手は幾人もいれど、例えば西武の西口投手はノーヒットノーラン寸前に9回2アウトからヒットを打たれたり、9回終了まで完全試合だったのに延長戦で打たれたりで達成できなかった。
あの松坂大輔投手、ダルビッシュ投手や田中のマー君ですら持たない記録。日本シリーズ8回まで完全試合の山井投手にリリーフを送った落合采配は賛否両論が飛び交ったっけ。
そんなに難しい記録なのに、朗希くん、アッサリ達成。
この試合がプロ初完投だったんだよね……。完封もノーヒットノーランもすっ飛ばしていきなりのパーフェクトとは。
お立ち台に上がった朗希くんは「嬉しい」を連発しながらも、「打たれたら打たれたでいいと思って投げた」とドライ。記録が懸かっているプレッシャーはなかった模様。
鳴り物入りの入団3年目、初年度は1軍で投げさせず、2年目もローテーションには入れずに十分間を空けて球数も制限して、と大事に大事に育てられてきた超逸材。いつかはロッテの大黒柱になると誰もが思ってきたけれど、まさかこんなにも早くにこの偉業。
すごいなあと思うのは、160キロ超えの剛速球をバンバン投げるのにノーコンじゃないこと。
今回ももちろん、前回4/3に先発した時も死球はあっても四球はなし。しかも最低3球は必要な三振アウトが19もあるのに球数が105球という少なさ。
それから、受けていたキャッチャーの松川虎生(「こう」と読む)が、相当有能のようで。
160キロ超えのストレート、来るまでそれと区別のつかないフォーク(だからバッタバッタ三振奪れるのに)を、サクサク捕球してパスボールもしない。
朗希くんが「洒落たサインを出す」と言ったように、配球も面白いらしい。
高卒ルーキーで20歳の朗希くんと年が近いから相性がいいんじゃないか、と言う人もいるが、一回り以上離れたベテラン石川歩投手も、そのリードに一度も首を振らなかったと聞く。投げたい球のサインが出るそうで。それで今季は今のところ防御率0.00で既に2勝している。
気が早いけど、ロッテが優勝したらMVPは朗希くんかな。新人王は松川くんか。
ロッテファン、機嫌よく妄想しています。
(了)
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