辻褄合わせ(22/2/27) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

フィクションの物語を書いていて、すさまじく苦しむのがこれ。

 

辻褄が合わない。

 

「完成!」と喜んだ後に読み直してみると、出るわ出るわ、辻褄の合わない箇所があっちにもこっちにも。

 

今まで書いた中でいうと、A子がめでたく意中のB男と結婚したというエピソードが真ん真ん中にあった、とある長編。


A子はその後、昔から憧れていた仕事に転職する機会を得る。

 

でも奇妙なことに。

 

結婚したというのに、その後B男が全然出てこなくなる。どころか、A子はいきなりその仕事のために6畳一間に引っ越して、一人暮らしの貧乏状態の描写があったりして。え、B男、どこ行った? 


しばらくして、急にB男との初対面……? とかなってる。

 

実はこれ、当初A子は独身時代に転職する設定だった。でもいろいろ考えて結婚するシーンを付け加えることにし、時系列に並べ直すとこうなってしまい……辻褄が合わなくなった。

 

こんな基本設定がズレていることに気づかず、何十ページも書いてしまってから、作者は青ざめました。

 

で、修正するのに四苦八苦。

 

案1 結婚したがB男はすぐに事故死。

案2 結婚エピソードを削除。

案3 B男がものわかりがよくて単身赴任を認めてくれた。

 

などと、いくつもの明らかな苦しまぎれ案を試す。

 

結局、案3を採用したが、この話はそんな男は稀だった時代設定。


やっぱり苦しい展開になったが、作者にとっては、B男という人、もはや死亡や削除とするには忍びない存在になっていた。


ので、その時代には稀な「単身赴任女を認める男」という性格に設定し直し、B男登場シーンから全部書き直しましたとさ(最初は時代に合った男尊女卑みたいな面もある設定だった)。

 

というように、年がら年中辻褄合わせに苦労している。

 

一番イヤになるのが、年齢。

長い期間の話を書いていると、登場人物たちはそれぞれ年を取る。主人公はともかく、周りの人たちは今何歳なのか。


何も考えずにイメージ先行で書いてしまっているときがある。


例えば、主人公が母と共にお祭りを見に行ったシーンを書いたはいいが、確認してみたらその年にはまだ生まれてなかったはず、とか……おお怖。

 

ちなみに年齢の不備は、タイムスリップものを書いているときに起こりやすい。

後から辻褄合わせをするのはとんでもなく面倒なので、年表をしっかり作っておくとか、書き始める前の準備が大事。

 

これ、仮病を使ってサボる言い訳みたい、と思うときがある。

 

「3日前から腹痛が治まらなくて」なんて言い訳、前日一緒にビール飲み放題をやった相手に言えばすぐバレる。だから「昨日のビールで冷えたらしくお腹壊した」とかに変える。

 

こういう、あっちから見てもこっちから見ても辻褄合うようにする言い訳(つまり嘘)を考えてしまうのは、物語作りの副作用かも……。でもすぐバレてるのはなぜ。

 

(了)

 

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