石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと -18ページ目

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

NHK夕方に再放送されている、1996年の朝ドラ「ひまわり」を見ている。

ざっくり言うと、バブル期に大企業を辞めて弁護士になる女性の物語。

 

これが最初に放送された頃、ちょうど会社を辞めたばかりだった私には、かなりリアリティがあった……はず。しかしどう感じて見ていたのか、全然思い出せない……。

 

今見ると、時代が変わった現在に慣れてしまったせいか、何だか架空のファンタジーのように思える。

 

確かにかなり盛っている感もあるけど、似たようなことが本当にあったという実感が自分の中で薄くなっている。


実際その時代を経験した人間でもそうなのだから、今の若い現役世代など「あり得な~い」となるんじゃないだろうか。

 

何たって、ドラマはまず、松嶋菜々子演じる主人公が結婚も仕事も、と言い張って辞職に追い込まれる。ここからして多分「?」となるだろう。


でもこの頃の女性は「結婚か仕事か」という選択を迫られることが珍しくなかった。そして、主人公はまだ何の実績も上げていない、将来性だけが武器。でも結婚する。


女性は結婚退職が当たり前、そこを乗り切っても子供が生まれれば辞めるのが当たり前だった時代。鼻息だけで「なぜ女だとダメなのよ?」と文句言うには前例や実績がなさ過ぎたのだと思う。

 

それと、女性に仕事の責任を持たせたくない風潮は、差別と言うよりは「女性にそんな大変なことをさせるのはかわいそう」という、ある意味ジェントルマン的な思考回路でもあった。男性側にも悪意はなかった人が多かったように思う。

 

そんな時代の、今から見れば「何なの、それ」と思える信じられない慣習や雰囲気。そういうものを体験した者として、自分も物を書く中で一つのテーマにしたいと思っている。

→これもその一つになるかも、の短編です。

マダムの戯言 

 

 

 

ということで、当時を思い出すための参考として「ひまわり」を見ているのだけど。

 

昔、オンタイムでも見ていたはずなのに、見事に記憶に残っていない。


一つだけ覚えているのは、主人公が弁護士を目指すところで「あれれ?」と思ったこと。あまりにあっさり試験に合格してしまい、同時期に司法試験に挑戦していた知り合いに「あんな簡単に合格できるもの?」と聞いてしまったくらい。

 

再放送はまだそこまで行っていないけど、司法試験も変わった。女性の仕事環境も。まだまだ発展途上とはいえ、ライフイベントで辞職が「当たり前」という意識が本人も周りもなくなってきて、割と普通に働き続けられるようになってきたんじゃないだろうか。

 

女性が仕事し続けるには並大抵じゃないガッツが必要だったあの頃。そんなガッツを持っていなかった私はただ、普通にしていても男性と同じようにできたらいいのにな、と思っていたのを思い出す。

 

(了)

 

 

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突然だけど、私はプロ野球はロッテファンである。初めて買ったロッテグッズはお気に入り選手のTシャツだった。「Nishioka」と入った背番号7の黒いTシャツ。

 

野球好きの方はご存じかと思うけど、侍ジャパンでも活躍した西岡剛選手である。ロッテが日本一となって彼がメジャーリーグへ去ったのは2010年のこと。もう12年も昔になる。

 

このTシャツを着てグラウンドに応援に行っていたのはそれ以前のことだから、もう一回り以上のお付き合い。

 

その間、試合観戦専用だったそのシャツがお出かけ用に変わり、色褪せてきたので部屋着用になり、更にあちこちほつれてきたのでパジャマに。現在は半袖の付け根に大穴が開いてノースリーブ状態になっており、家族には捨てろと言われている。

 

でもなあ。

思い出や思い入れという以外にもこのTシャツ、単純にものすごく着心地がいいので。捨てるに忍びない。

 

通常、こういったグッズはなかなかにお高い。このTシャツも例外ではなく、それ相応のお値段だった。

 

だからなのか、首回りがきつくなく、洗濯しても伸びなくて、裾の長さも長過ぎず短過ぎず、肌触りも柔らかくて、ついついヘビロテ。こればかりをそんなに酷使しなくても、他にもそれなりにTシャツは数枚持っているのに、どうしても手が伸びてしまうほど好きで。

 

でももういい加減にサヨナラする頃合いなのかもしれない(というより絶対そう)。思い出として写真に撮って、拭き掃除などに使ってから捨てようと思う。

 

このTシャツを捨てようかどうしようか、これまで何度も考えた。でも「まだ大丈夫」と思ってやり過ごしてきた。

この過程、何かに似ているなあ、と思っていたのだけど、ああ自分の「物を書く」ことか、と最近気づいた。

 

20代の頃から、「物を書く」ことに専念しようか、諦めてフルタイムで就職し直そうか何度も迷った。

(そんなようなことをテーマに書いた過去作がこちら→明日、花を探しに行きます

 

 

 

 

私は書くペースが遅いので、普通の会社員をやりながら書き続けるのは無理だと思った。でも、全く何も働かずに書くことに専念すると、それはそれでアイディアや社会背景の実感が不足する。すると1文字も書けない日が続いたりする。

 

なので今はアルバイトをしながら時間を作ってコツコツ書いている、という状態で、たぶんこれが一番性に合っていると思う。

 

ただ、このスタイルにたどり着くまでにはTシャツと同じように何度も悩んだわけである。

 

「物を書く」センスは色褪せてほつれて穴だらけになっているのに、書きたい思いを捨てられない。だって「物を書く」ことがあのTシャツみたいに肌に合って好きなんだもの。

 

他に楽しみややってみたいこともいろいろあるけれど、1日は24時間、最近は集中力も体力もそうそう続かない。

となると、やっぱり一番好きなことを優先したいなあ、と思うわけで。

 

Tシャツは捨てますが、「物を書く」ことはまだまだ続けます。

 

(了)

 

 

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半年ぶりくらいに美容院に出かけた。担当してくれた美容師さんとは初対面。


で、最初に聞かれたのが「今日はお仕事お休みですか?」という、ルーチン中のルーチンみたいな、判で押したような取っ掛かりフレーズ。

 

悪気はないに違いないのだが、これが私は苦手。

 

話は飛ぶが、先日、新聞で井上荒野さんの一文を読んだ。自分の職業を明かすか明かさないか悩むというお話(22/5/31日経新聞)。

 

やっぱり美容院での「今日はお仕事お休みですか?」に対する件。これに「小説家です」と答えることができないという。


だってそう答えた場合、更に筆名やらどういった小説なのかを突っ込まれたら、そしてその美容師がそれを知らなかったら。……かなり気まずい感じになると。

 

れっきとした小説家である井上荒野さんでさえそうなのだ。ならば志望段階の私なんかが同じ思いに悶々としているだなんて、畏れ多いというか図々しいというか。

 

でも、そういう気まずさはものすごくわかる。

 

私の場合、物を書くことは職業には至っていなく、したがって他にアルバイトをしている。美容院で「今日はお仕事お休みですか?」と聞かれ、アルバイトのことを答えていいのか、物書きとしてはほとんど収入になってないんですよ、と答えればいいのか。

 

いや、美容院の予約は大体アルバイトのシフトがない平日の昼間に取るわけだから「(アルバイトは)今日は休みです」と答えるのが正解なのだろうし、そうすることにしているけれど。でも同時に頭では「どうせ文章では仕事になってませんよ」とつぶやいている。

 

物を書いている、なんて口にしたら、必ずどんなものを書いているのかを聞かれるだろう。すると絶対に向こうは知らないものしか挙げられないので、その後のお互いの間に流れるだろうぎこちない空気が目に見えてしまう。だから言わない。

 

というか、仕事がどうとか聞くの、やめてほしい。

 

そもそも今のバイトだって、たどり着くまでに紆余曲折があった。とにかく、あちこちに履歴書を山ほど送っても送り返されるか全くシカトされるかようやく面接に漕ぎつけてもそこで落とされる、という、何かもう自分の存在意義って何? みたく崖下の底の底まで落ち込んだりした。

 

そんなときだって「今日はお仕事お休みですか?」なんて聞かれたくない。

はいはい、どうせ仕事してないですよ、一生休みですよ、ごめんなさいね、とやさぐれてしまうわけで。

 

物を書くことを続けていても、なかなか「お仕事」にはなりにくいし、書く時間を取るためにパートやバイトという仕事形態を選んでいます、といった状況だと、何かもう、どう答えていいかわからなくて、とにかく空気が悪くならない方向へ悪くならない方向へ、と話をそらしながら曖昧に笑うしかないのである。

 

くつろぐために美容室へ行って何で疲れて帰ってくるんだろう、私……と思うことが結構ある。

 

(了)

 

 

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物語を創っていて、凹むときが多々ある。

 

アイディアが浮かばないとき、浮かんでも膨らまないとき、膨らんでも思うような話にならないとき、無理無理エンドマークまで引っ張っても二度と読み返したくないと思えるとき……。

 

中でも最近、自分の引き出しがめっちゃ少ないと感じることが増えた。これも凹む。

 

以前、私のことじゃないのだが、

「半径3メートルに届く範囲のことしか書いていない」といった批評を聞いたことがある。

今現在、それが自分に向けて言われているような気分でやたらに思い出す。

 

たぶん、……たぶんそうだろうと想像するしかないのだが、頭の中の世界観は広げようとしなければそこが限界、という意味かと思う。

 

私の場合、ぜひ人にお話ししたい物珍しい経験といったものが少ないこと、読書や映画も好みの物しか手に取ってこなかったこと、価値観の近い人といることが多かったこと、等々で広がっていない、という気がする。

 

でも、うすうす気づいていながらも、そこを脱せず書く際に結構小手先でごまかしてしまう。ごまかせてしまうのだ。


いや、書き手からするとエンドマークをつけさえすれば「できた」と錯覚してしまうという意味で。読み手から見たら「狭い、浅い」と一目瞭然でも。

 

そんなことを思うのは、最近良作を書く方を目にする機会が多いからである。

 

参加している小説サイト。

 

まあ私なんかでも気軽に投稿公開できてしまうので、玉石混交ではあるけれど、中には本当に何故にプロじゃないのか? と思わせられる方が多々いらっしゃる。

 

私の癖として、気になる作品に触れると、その方の書いた物を片っ端から読みたくなる。古い物まで今更という感じで閲覧しまくり、作者さんからすると変な人、と敬遠されてしまっているかもしれないが。

 

で、読みまくってその方の傾向がわかると、引き出しの広さに感服してしまうのがパターン。

へえー、こういうジャンルでも平気で書きこなすんだ、え、こんな社会問題もスゴイ斬り込み方、うわあめっちゃエグイ着地、といった、驚きや爽快さや尊敬の念がぶわっと沸騰しちゃうのである。

 

そういう方に共通するのは、博識で読書欲旺盛で当然勉強熱心、そして何かしら一家言お持ち、というのが伝わってくるということ。

 

読者には作品から作者の素が伝わってしまう。ごまかしたり化かしたりが通用しないと、読み手になればすぐわかる。

 

そんなことを考えると、自分など恥ずかしくて作品を公開できなくなる……となると超凹む。

 

が、自分も自分なりにそういう著者像に近づきたい、だからもっと勉強しなきゃ、という気持ちにはなるので、とにかく稚拙だろうが狭い視野だろうが継続して創り続け、人目に晒していくことにも意味があると思っている……思うことにしている。

 

(了)


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宝塚花組の前トップスター明日海りおさんが、NHKうたコンに出演。一瞬「誰?」と思ってしまうほどに可愛らしい女子だった。

 

ふんわりしたお衣装にくるんとした髪型で、立ち姿も話し方も仕草も、宝塚時代に見せた「男性」を思わせる部分はみじんもなく。


たまたま最近、「カリスタに抱かれて」という明日海さん主演2作目の演目をDVD視聴したばかり(次は「メサイア」を復習しようと思っていたところ)。


明日海さんの魅力は、スタイリッシュでかっこよくて力強く、そしてとにかく光り輝く美しさだった。

 

そんな男役の輝きとはまた違ったきらきらが、うたコンでは見られた気がする。何というか、内側から柔らかく発されるような、温かみを感じるきらめき。

 

歌は「ガイズ&ドールズ」というミュージカルで共演する井上芳雄さんと「初めて知る想い」をデュエット。

 

「カリスタ~」で観たばかりの、無血革命による独立を果敢に歌い上げるみりおさん(明日海さん)が頭に残っていたので、超びっくり。

 

歌うまさんとの定評があったし、私が観たいくつかのみりおさんの演目、どれもが魅力的な伸びのある低音で。その迫力と情緒にどれだけ聴き惚れたことか。

 

それが、うたコンのデュエットでは女性パート(当たり前か)。とても高いキーの可憐な澄んだ歌声。同じ人が歌っているとは思えなかった。やっぱり歌力ある方なんだなあ、と再認識。

 

そういえば、以前この番組に元雪組トップスターの望海風斗さんが出演されたときのこともブログに書いていた。→「うたコンののぞ様

 

 

 

そのときののぞ様も、やっぱり女性らしくなっていて驚いたと書いているが、かっこいいハンサム女子ってイメージで。みりおさんは柔らかく可愛らしい感じで。しかも会話は奥ゆかしく腰も低くて優しげで、一昔前なら「お嫁さんにしたい」って声が殺到しそうな。

 

可愛いみりおさんも素敵だあ、と素直に思える半面、かっこいいみりおさんもまた見たいなあ、という欲張りな私。

 

ただ、宝塚時代も、最後の階段降りのあとの微笑みは、女神のような美しさと優しさに溢れていた。その日の舞台をやり切ったというホッとした笑顔だろうか……観客に太陽の光を注いでいるような癒し系の笑みだといつも思っていた。

 

それが今は、もっと身近でお友達になりたい的な親近感がありながら、楚々とした笑み。

 

いやあ、宝塚トップスターだった方々は、未だオーラが出ている上に変身も華麗。

偉大です。

 

(了)

 

 

 

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他の人はこんなことないんだろうな、と思う。


でも私の場合、その時点でも、後から思い返してみても、何で自分はあんなことを口にしたのだろう、何であんな行動をとったのだろう、と自分で自分が理解できないことがある。くだらないことばかりだけど。

 

先日見た夢でつくづく思った。

その内容はというと、戸籍抄本をコピーして棚の横に立てて置いた、それを盗まれて戸籍を乗っ取られた、という、ありそうなんだか、ないよそんなことなのか、どっちにも断定できない中途半端なもの。

 

その夢を見ながら、「なぜそれをコピーした?」「なぜそれをわざわざ玄関から手の届く棚の横に立てた?」とイライラし、一度目が覚めて「ああ夢でよかった」とホッとしてもう一度寝たら続きを見てしまって、ドッと疲れた。

 

よく考えると、こういう夢、私にはざら。


どこか現実とつながっている気がする夢。つまり、普段から「なぜわざわざそんなことを?」という言動を私はしている。やたらに思い当たる。

 

例えば、以前飲み会に大遅刻して閉会間際に着いた。何も食べていないし誰ともろくに話もしていない。なのに「払う払う」と会費を全額払ってしまった。

 

何で? と今でも思う。

あの頃は学生でお金に余裕があったわけじゃない。カッコつけたかったわけでもないし、遅刻理由も確か自分のせいではなく、幹事さんも「いいよいいよ」って言ってくれたのに。

何より自分自身も「払いたい」とか「払うべきである」なんて1ミリも思っていなかった。

なのになぜ。

 

他にも、急にガス台の隙間の油汚れが気になったことがあった。拭いてもこすっても取れず、楊枝まで取り出してそれを掻き出そうとした。時間に余裕がなかったのでとにかく力いっぱいガリガリ。


ところが、それはガス台をシステムキッチンに固定するために塗り込められていたゴムっぽいものであることがわかり、半分削り取られてしまったがために、ガス台ちょっとヤバいことに。

 

普段見向きもしないくせに、大掃除の時期でもないのに、増してや時間もなかった中で、一体なぜ突然そんな行為に走ったんだ、私?

 

何なのよ、この意味のない無駄オンリーの癖。

人とは微妙な空気になるわ、長持ちするものを無駄に破壊するわ。


本音を吐き出したわけでもないし、心からやりたくてたまらなかったことでもない。だからスッキリするわけでもない。

 

で、クヨクヨする。短くても一週間以上は優に。


何で何で、バカバカ私のバカ、とずーっとモヤモヤウジウジしてしまう。人生で何度繰り返したことか。

 

この暗―くなって他に何も手に着かなくなる時間がまた長くて無駄。

 

いっそ小説のネタにでもなれば救われるけと、どうにも理屈に合わない言動なので使えそうになく、それでまたクヨクヨしている。

 

(了)

 

 

 

 

 

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 先日、BS12で放送していた「カーネーション」が終わった。

 

最初の朝ドラもオンタイムで見ていたし、再放送も見たし、再々放送も。今回は4度目の視聴。

 

なのにまあ、毎度毎度引き込まれ、ながら見ではなく真剣にセリフ一つ一つ、エピソードの一つ一つを丹念に見てしまった。

 

今回のBS12では、1週間分(つまり15分×6日分)を毎週月曜にまとめて一挙放送という形。

 

時間がないと言いつつ、1日1話ずつ、なんて地道な見方ができない。見出したら6日分一気に見てしまう力のあるドラマである。

 

以前再々放送を見た時の感想もこのブログで書いていた(→「朝ドラ『カーネーション』」)

 

そのときは、主人公糸子と不倫関係になる周防さんとの出会いの回に、脚本の巧さを感じたと書いている。

 

私は基本的に不倫的要素はあまり好きではないのだが、このドラマのこのパートは本当によくできていて、周防さんが素晴らしく魅力的だった。かぶりつきで見てました、はい。

 

今回は、もちろんそのくだりが楽しみではあったものの、そこに限らず全てにおいて大人のドラマだよなあ、と感心させられたことしきり。

 

その時々、その立場での自分のすべきこと、周りへの心配り、人と人とのつながりなんかを、失敗を重ねながら学んだり悟ったりしていく糸子なのだが、その年甲斐というか、その年齢なりというか、言動が「ちゃんとした大人」へと成長していくなあ、と思わせられるのだ。

 

最初は子供目線で怒られたり逆らったり。好きなことには一直線で、そのために必死でお願いしたり通い詰めたり。その最大の壁はいつもお父ちゃんだった。

 

でも、年月と共にそのお父ちゃんよりも立場も影響力も強くなっていく。親も祖父母も年を取っていくことを実感し「守られる立場から守る立場になったんだ」などと思うシーンがある。ホント、ちゃんとした大人だあと思って見てしまう。

 

また、腐れ縁の幼なじみに対しても。喧嘩してばかり、ライバル視してばかり。でも戦後に再会したとき、彼女は絵に描いたような不幸を背負っていた。救えるのは彼女が信頼して懐いていた近所のおばさんだけと糸子は見極める。が、このおばさんと糸子はあるきっかけで険悪状態、憎まれていると言ってもいい。でも糸子は幼なじみを助けてほしくて必死で頭を下げる。

 

こんなこと、大人の精神力を持ってないとできないでしょう。

私はこのエピソードに毎度ガツンと来る。泣けるほど好き。

 

そんな感じで、糸子は自分の大切な人や自分の誇り、そのために何をすべきかをいつも考えている。これぞ「大人」というものを得ていくように見えた。

 

これは、脚本の方がちゃんとした大人でないと書けないだろうと思う。……自分にできる自信はあまりない。

 

蛇足だけど、人生後半を担当した夏木マリさんが、見事に尾野真千子さんそっくりに演じていたのも見応えがあった。

 

次に再放送されることがあれば、また絶対に見るドラマ。

 

(了)

 

 

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桜真っ盛りの先日、いつも通る道沿いがピンクいっぱいで、楽しみながら自転車を漕いでいた。

 

小さな交差点で一旦途切れ、越えると並木はまた続いていたのだけど、その再開の一番手の樹が気になった。


3メートルより高くはないと思うのだけど、かなり上の方に明らかに妙な具合の枝がある。元々はググっと横に伸びてたであろうかなり大ぶりのそいつが、くたっと折れ曲がり、ぶらぶらしていたのだった。

 

さてこれ、どんないたずらっ子がどうやってこんな仕打ちを……。

 

頑張って木登りして折ってる途中で大人に怒られ、逃げてった?

子にせがまれた親が代わりにバキッとやった?

それとも枝切ばさみでチョッキンしようとしたけどキレが悪かった?

 

……私の妄想、どれもこれも、面白くないが。

 

でもそう、何か妙なことがあった場合、物を書く人は誰でもそこからとにかく妄想するんだろうと思う。

 

例えば、桜にはどの樹にもそれぞれ妖精がいて、不届きなことをされれば毛虫を落とすし、美しいと褒められれば少しでも長く見てもらおうとあれこれ工夫する、なんて妄想。だから枝を切ろうなんてけしからん奴と戦いの末、自分も手負いになった、とか。

 

または、その桜が散ってしまったときに花びらを数えなくてはならない役目の人がいて、余りに面倒なので自分の当番でない日に散ってしまえと樹を揺すって他の当番人にお鉢を回そうとしたとか。で、うっかり枝1本折ってしまった、とか。

 

まあこれらが面白いかどうかはさて置き、とにかくそんな風に妄想する。とっかかりを見つけたら妄想。もう癖になってしまった。

 

ただ、これまでものすごい数の妄想をしてきたけど、9割は物語の形にたどり着かなかった。単なる妄想の域から出ないままつゆと消えてった。……ように見える。

 

でも、こういうタネを拾っておくと、何年も後になって、全然関係ないこととつながって芽が出て膨らんで花が咲いちゃう、という……つまり突然一つの物語ができてしまうことがある。

 

この桜の謎の枝から私は、メルヘンチックだったりズル休みを連想したけれど、もしかしたらそんな些細な妄想が、将来とてつもない硬派な社会問題とつながったりすることもあるかもしれない、ということなのだ。

 

メモしても、メモしたことすら忘れてしまうくらいの遠い将来に、あれがこういう問題とくっつくかも、とヒョッコリ思い出す。そうだ、昔こんなアホな妄想をしたっけ、と。

 

つまり、忘れても何かのスイッチが入ると、頭の中の開かずの引き出しが突然飛び出てきたりするわけで。どうでもいいバカバカしさ120%の妄想でも、意外と無駄にならない。

 

ところで、最初の桜の枝の話だけども。

数日後にそこを宅配便のトラックが通っているのを見た。道が細くて曲がるときに枝ぶりのいいその桜を引っかけてしまっていた。折れていたのはそういうわけで……いたずらっこでも妖精でもズル休みでもなかった、という事実判明。

 

(了)

 

 

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ごく親しい人以外に、小説やシナリオを書いていることは言っていない。

「つまらない」等の感想が怖いわけじゃない。浴びるほどもらったことがある経験上、まあまあ耐性があると思う。

 

たとえば昔に通ったシナリオの学校。書いたものを自分で読んで、他の参加者に批評してもらう形を取っていた。否定的な感想や意見もよくいただいた。


更には、プロの編集者に読んでもらえる機会もあって、そこでも山ほどダメ出しをもらった。

 

まあ、慣れるかと言えばそうでもなく、今でも好意的でない感想をもらうと凹むには凹むけど。


それでも「その方が絶対良くなる」種類の意見を選別することはできるようになったと思う。いわば傷つくだけの無意味な感想をスルーすることに慣れた、と言えるのかもしれない。

 

それでも、そこそこレベルの浅い知り合いには、創作していることは言わない。

というのは、「誰でも1つは小説が書けるって言うよね~」と言ってくる人が思いの他多いから。これを言われるとなかなかにひるむので。

 

何というか、「誰でもできる」ことを何年もずーっとやってるの、へええ。とか、「誰でもできる」からちょっと触ってみてるわけね、とか。


「意味のないことしてる」と言われているような気がしてしまうのである(発したご本人に全然そんな気はないとしても)。

 

それはともかく、「誰でも1つは書ける」という世間の通説のようなその一言、ちょっと違う気がしている。


誰でも「書ける」のではなく、正しくは、誰でも「ネタを持っている」だと思っている。

 

以前、いろんな方にこれまで経験してきたことや考え方などのお話を聞き回る機会があった。大体みんな「私なんて普通よ」とおっしゃる。でも、ドラマチックじゃなくたって、それぞれの方に聞き入るような逸話が必ずあった。そのたびに「平凡」とか「人並み」とひとくくりにできる人なんて、一人もいないんだろう、と思ったのである。

 

それぞれがそれぞれに違う。それはSNSをのぞいても思う。何かにめちゃくちゃ詳しかったり、一言でその体をバーンと言い表せたり、熱意を独自の行動で示せたりと、本当にいろんな方がいる。

 

「みんな違ってみんないい」と金子みすゞさんは言ったし、「世界で一つだけの花」とSMAPも歌っていた。


だから、どんな人でもその人の辿って来た人生が、他にない唯一のドラマ。それが小説のネタになり得る、ということだと思う。

 

だから、あとは書き方を習うだけ。といっても今の時代、こういう形式じゃなくちゃダメ、という枠はないと思う。ただ、他人に読んでもらえるコツという意味での書き方はあるように思う。


そうして、小説は誰でも1つ以上書ける、ということになるんだと思う。

 

(了)

 

 

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昔々、出版社に漫画原作の持ち込みをしたときに言われたことがある。

「この作品の売りは何?」と。

 

考え込んでしまった。ちゃんと返事ができなかった。書いた内容はもう忘れてしまったけれど、「売り」なんて何も考えてなかった。単純に書きたいこと、思いついたものを書いて持っていったのだと思う。

 

アホなことに、それから相当な年月が経った今もわからないでいる。一つ一つの作品にしても、自分の書くもの全体的な傾向にしても。

 

自分の売り……要は得意分野。得意なジャンル。宮部みゆきさんなら人情あふれる時代物、東野圭吾さんなら理系的ミステリー。

 

自分の場合、苦手分野ならぞろぞろ挙げられるのだけど。

 

ミステリーが大好きなのに、頭がザル過ぎて穴だらけなものしか書けない。

 

時代物は一度書いてみたいとは思いつつ、過去あまり読んでも見てもこなかったゆえ、おそらく背景を整えるだけで10年とか。物語を展開するところまでたどり着くのは100年後かも。

 

恋愛モノは照れが入るのもあるし、そもそもあまり好きじゃなく。

 

青春物語は好きなのでいろいろ構想してみたりもするが、今の年齢で書くとジェネレーションギャップに気づかないとんちんかんさが多分ある。

 

異世界ファンタジーはあまり興味が持てず、ホラーは好きだけどスプラッシュが怖いので書ききれなかろう、コメディは「笑い」を起こすのは本当に難しいと一本書いてみて思った。

 

……となって、結局「売りは何?」と言われた大昔と同じ、相変わらずその時々で書きたいこと、思いついたものを書いている。

 

そうなってくると、書くたび、ジャンル選定に悩む。どのジャンルなんだろう、この物語は、と。

 

結局、大体「ヒューマン」分野にエントリー。ヒューマンな物語になっているわけでもないのに、該当枠がないのでそうするしかなくなるのである。

 

そうなって、自分の得意分野がよくわからないということに立ち戻ってしまう。

 

というより、ないんじゃないか? あればそればかり書いてそこを突き詰めて、この分野ならあなたね、と認定されるまで書いて書いて書きまくれるんじゃないか。

 

とこの頃思う。

 

というのも、最近投稿サイトでファンになった方がいて。その方にしては珍しいジャンルを書いたら思いの外人気で、でもその分野ではAさんやBさんが素晴らしいから自分がそこへ入れる気がしないと呟いていたから。

 

自分の得意ジャンルをしっかり把握しているんだなあ、そしてAさんBさんも、その分野で認定されているほどそこを突き詰めることができているのだなあ、と思ったわけで。

 

だからお題が出るたびに、ジャンルが決まらないがためにあっちこっちとっちらかったアイディアがまとまらない私と違って、皆さんは得意分野であれやこれやのドラマを展開できていいなあ、なんて、うらやましく思ってしまうのだ。

 

何かにめっちゃ詳しいとか好き過ぎる世界とか経験した専門職とか……そういうのがきっと「売り」というものなんだろうけど、ない。

 

自分が読みたいものを書けばいい、とよく言われるけど、自己分析の結果、読みたい分野を書ける力がない、というところにたどり着く……。

 

それでもとにかく書いている。どのジャンルが好きというより物語を作ることが好きなのだ。


で、最新作はコメディジャンルに挑戦。うん、やっぱり難しかった。

 

(了)

 

 

 ↓「○○を呼べ」がお題のコメディです。13分で読めます。

わがままホールへようこそ

 

 

 

 ↓「卒業」がお題の短編です。14分で読めます。

卒業まであと〇日 

 

 

 

 ↓「猫」がお題の超短編。4分で読めます。

カラスのおみやげ

 

 

 

 ↓「初めての○○」がお題の短編です。14分で読めます。

「ラブソングを君に」

 

 

 

 

 

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