肥満薬は夢の薬なの!?② | 最果てなど無いと知る〜健康を本質から考えるブログ〜

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来たる11月26日(日)にオンライン健康セミナーを開催します。

読者のみなさま、健康にご興味があるみなさまのご参加を心よりお待ち申し上げます。

アーカイブ受講もありますので、日時にご都合がつかない方にもご参加いただけます。

 

 

前回からの続きです。

 

 

夢の肥満薬として登場したセマグルチドの作用と副作用をみていきました。

 

 

数多く報告された副作用として、吐き気と下痢がありました。

お気づきになられた方もいると思いますが、ケトフルーと呼ばれる状態と似ていますね。

ここにヒントがあります。

 

 

ではどうして、重大な副作用が起こるのでしょうか。

 

 

それは、セマグルチドがお腹が満たされていると錯覚させるために、低血糖になっても気がつかなくなるからです。

 

 

低血糖は生命体最大のストレスであり、セマグルチドの重大な副作用においても低血糖症が確認されています。

 

 

GLP-1は脂肪のエネルギー代謝にメタボリックスイッチを起こします。[1]

 

 

そして遊離脂肪酸を血中に増加させ、細胞内pHをアルカリ化させることによって、細胞内を還元状態にします。[2]

 

 

この状態は、ガン細胞の場で起こることと酷似しています。[3]

細胞内還元状態は、多くの病気の出発点でもあります。

 

 

マウスでの実験では、セマグルチド(商品名:リラグルチド)投与によって

肝臓でのNAD+が増加していることからも、アミノ酸や脂肪のエネルギー代謝にメタボリックスイッチを起こしています。

また視床下部に遊離脂肪酸のプーファが増加しています。[4]

 

 

肝臓でのNAD+が増加しているということは、糖新生が行われていることを示唆しています。

 

 

他にも肝臓や血液中にケトン体が上昇し、

肝臓では身体に有効なアミノ酸である分岐鎖アミノ酸、グリシンやタウリンが減少していることから、

糖新生やカロリー制限をした時と同じ状態を引き起こしています。[4]

(糖新生はもっぱらアミノ酸に頼っている)

 

 

カロリー制限をすると、エネルギー消費量が低下し、さらにエネルギー要求量が減ります。

つまり省エネモードになります。[5]

 

 

セマグルチドの投与によって、お腹が空いているにも関わらず、

お腹が空いてないと錯覚することによって、体内ではカロリー制限を行なったような

飢餓状態が引き起こされてしまうということです。

 

 

飢餓状態では低血糖症が起こるため、結果として異化が進み、脂肪やタンパク質が分解され、

脂肪の燃焼や有益なアミノ酸の減少につながっていると考えられます。

 

 

これで痩せてしまっているというのは、サルコペニアやカキヘシアというような病的な痩せ方です。

 

 

 

現代人の多くが体脂肪に酸化しやすい多価不飽和脂肪酸(プーファ)を抱えており、

脂肪分解によって、プーファが遊離脂肪酸となって血中に放出されてしまいます。

プーファは糖尿病のような代謝異常を起こしやすくなります。

ケトフルーに似た症状はその過程と言えるでしょう。

 

 

そしてタンパク質の異化によって、臓器や組織、細胞にまでダメージが及んでいるものと考えられます。

 

 

また腎不全患者には低血糖が起こりやすい[6][7]ということからも、

セマグルチドの重大な副作用に影響を与えているものと考えられます。

 

 

以上のことからも、セマグルチド投与によって重大な副作用が起こるのも納得ができます。

夢の薬は夢のままで終わっておいた方が良かったのかも知れません。

 

 

そして、簡単に痩せられる方法は無い、または簡単に痩せられるという裏側には、危険が伴うことがお分かりになったのではないでしょうか。

 

 

難しく情報量が多いですが、身体の仕組みを理解していくことで、少しずつ理解できるかと思います。

 

 

11月のオンライン健康セミナーでは、身体の仕組みやメタボリックスイッチについて、解説させていただきます。

あくまで物質的な要素ではありますが、病気の成り立ちについて、とても勉強になると思います。

ご興味があれば是非ともご参加くださいませ。

 

 

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【参考文献】

[1]Glucagon-like peptide 1 stimulates lipolysis in clonal pancreatic beta-cells (HIT)

Diabetes . 2001 Jan;50(1):56-62.

 

[2]Effect of GLP-1 on lipid metabolism in human adipocytes

Horm Metab Res . 2001 Feb;33(2):73-7.

 

[3]ガンは安心させてあげなさい:崎谷博征著

 

[4] Glucagon-like peptide-1 analog liraglutide leads to multiple metabolic alterations in diet-induced obese mice

J Biol Chem. 2022 Dec; 298(12): 102682.

 

[5]Impact of calorie restriction on energy metabolism in humans

Exp Gerontol. 2020 May; 133: 110875.

 

[6] Abnormal Carbohydrate Metabolism in Chronic Renal Failure

J Clin Invest. 1978 Jul; 62(1): 20–28.

 

[7]Hypoglycemia associated with renal failure

Endocrinol Metab Clin North Am . 1989 Mar;18(1):103-21.

 

 

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