R6-技術士予想問題の解答[Q8 送配水施設(設計・液状化)] | 新見一郎

新見一郎

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

Q8 送配水施設(設計・液状化) 600字

液状化による送配水施設の被害の特徴を述べ、管路の液状化対策について述べよ。

 

 

【解答例】

1 液状化による送配水施設の被害

液状化は、地下水位以下に存在する飽和砂質地盤が、地震動の繰返しせん断力により強度と剛性を失い液体のように挙動する現象である。

液状化により、送配水管は管路の浮上、地盤の水平変位による継手部のずれ・抜けが発生する。池状構造物は、基礎杭の損傷に伴う傾斜、沈下、伸縮目地部のずれ、場内配管のずれ・抜け等が発生し、共同溝や弁室は浮上する。水管橋は、橋台の移動、支承部の損傷、管路の損傷が発生する。こうした被害は漏水事故や広域的な断水に繋がる。

2 管路の液状化対策

震災による管路の被害を未然に防止するため耐震化を図る。具体的には、離脱防止機構付きダクタイル鋳鉄管、溶接継手の鋼管、熱融着接合の配水管用ポリエチレン管を採用する。送水管、配水本管、重要給水施設への供給ルート等、重要度の高い管路は優先的に耐震化する。

液状化により著しい地盤変動が予想される場所は、伸縮可とう管を設置する。水管橋の橋台等、沈下や傾斜が予想される場所は、必要に応じて土壌改良等を行う。

また、配水本管を結ぶ相互連絡管、配水管網の整備、送水管の複線化により、地震を含む自然災害が発生した場合も給水を継続できる水道システムを構築する。

 

【ポイント】

送配水施設の液状化被害は、構造物と管路について説明することがポイントになります。

管路の液状化対策は、伸縮可とう管と耐震継手管について言及することがポイントになります。

 

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