新年明けましておめでとうございます。
フードリのたかじさんです。
今日は北口総監督に寄せられた質問について
ご回答いただいた内容を紹介します。
質問をまとめると、
「ミニバスの指導者でアシスタントコーチをしています。
生徒は女子で20数名です。
監督とヘッドコーチが別にいて、
監督は練習に来ないことが多く、コーチは毎回練習に来ています。
この二人の指導方針が違うので子どもたちが混乱しています。
ヘッドコーチは練習中、感情的に怒鳴ったり、罰を与えることが多いです。
(多少セクハラ気味のボディタッチもあります)
ヘッドコーチとアシスタントコーチである自分の2人で練習を受け持つとき
どう対応すれば良いか困っています」
ということでした。
いろんなチームでありそうな話ですね。
バスケチームだけでなく、会社やサークルなどでもよく聞く悩みです。
あなたなら、どうお考えになりますか?
それでは北口氏の回答をご覧ください。
↓ここから北口良平コーチの回答↓
回答
ご質問ありがとうございます。
また、指導方法の小冊子を熟読いただいているとのこと、
たいへんうれしく思います。
あなたが指導することの一助になれば、幸いですし、
子どもたちがバスケットを楽しんで上達するための一助になれば光栄です。
さて、ご質問の内容ですが、
整理すると、
①監督とコーチ(メイン)とあなた(質問者)の指導方法が違うということですね。
特に、コーチ(メイン)の指導方法や練習方法が、監督と違い、
さらに、感情的な指導や過剰な指導があるということに不満があるということですね。
まず、何でもそうですが、
「指導者が仲良くやれていないのに、うまくいくはずがない」
ですよね。
会社だって、家族だって、そうですよね。
指導者どうしが、指導方針について話し合う必要があると思います。
(フードリでは月に1度、弁当を食べてコーチミーティングをしています)
その際に、気を付けることは、
悪口の言い合いにならないようにすることだと思います。
「あなたのこういうところを直してください」ではなく、
「チームとして指導者として共通に行う約束事や
子どもたちを導く方向性や指導の際に気をつけることを決めていきましょう」
ということだと思います。
準備がしっかりできていれば、安心して進めると思います。
山登りをするにしても、キャンプに行くにしても、
海水浴に行くにしても、準備がしっかりできていなければ、
うまくいかないことが想像できますよね。
逆に、準備がしっかりできていれば、安心していけますよね。
そして、もし忘れ物や準備不足があれば、
次に行くときに修正すれば、より安心して楽しむことができそうですよね。
期待感と成功イメージですね。
他のうまくいってるチームやうまくいってないチームを見学し、
どういうことを指導者同士で確認しておけば、
子どもたちが伸び伸び練習できて、保護者にも負担が少ないのか?
研究して分析することから始めました。
そして、指導指針を作成して、指導者で共有しながら指導に当たっています。
うまくいかないときや違和感のある指導をするコーチがいれば、
コーチミーティングで、改善策を話し合います。
うちのチームの指導指針を下記に参考にあげておきますので、参考にしてください。
追記:女子の指導について、身体接触するときは、
できるだけコンタクトバック(ラグビーのタックル練習の時につかうもの)
を使用したり、女子コーチが対応することが望ましいと思います。
さらに、学校の先生や女子高・中学のベテランの指導者に、
スキンシップを図る際の注意点を聞いて見たり、
練習や体育の授業を見学するのも参考になると思います。
GALAXY FIVE STARS 指導計画
指導指針
「バスケットボールの楽しさと、チームワークの大切さを伝える」
○バスケットボールの楽しさとは、ゲームとしての楽しさはもちろんのこと。
うまくなったり、成功することの達成感を体感し、努力する姿勢と自主性を育てる。
※理想:伸び伸びと思い切った1on1のできるプレーヤー。
○チームワークの大切さとは、試合で勝つために協力することや、仲間を思いやる気持ち。
みんなでまもるルール
○あいさつをしっかりする。 ○約束をまもる。 ○人の話はしっかり聞く。 ○仲間を大切にする。
○おもいきって、やってみる。 ○そうじ、手伝いも自分からすすんでする。
【指導内容・方法】
○楽しめる場面(ゲーム性)が毎回あること。
→スポーツと遊びがうまく共存すること。→そのために、スタッフが環境条件を含めた十分なサポートを行う。
○メニューの工夫について
・プレーの説明でも、「わかった・できた」という小さな成功体験を積み重ねる。
・うまくなるためのスキルがはっきりしていて、家庭での自主練につなげられる。
※試合で成功するためのドリルが、フットワークに至るまで連動している
※神経伝達、脳科学系、発育発達段階に配慮したメニューである(特にフットワークとバランストレーニング)
・協調性と思いやりを持つプレーが、成功につながることを実感できるようにする。
※次のプレーがしやすいパスやノーマークへのアシストパス。リバウンドやカバーディフェンス
・人に教える機会がある→指導する楽しさや難しさの体験。
・個人とチームの目標設定をしながら、常に修正していく柔軟さを持つ。練習内容や試合相手も同じ。
○コーチ陣が共通認識を持っていること
・ファーストコーチ(その子に初めてバスケットボールを教える人)としての自覚。
・Tryをほめる→さらに、子どもに成功体験のイメージ化を図る(脳への刷り込み)。
※ミスしてもTRYした部分をほめる。やってはいけないプレーは、なぜそうなのか説明し、うまくいく成功イメージを伝える。
・好奇心、向上心を煽る(手が届きそうなレベルで個々の成長に合った良いストレスを与える)
→さらなる向上心に火がつく。※その子の長所を伸ばす。「これできたら、もっとかっこいいのにー」
・叱っていいこと →人に迷惑がかかること。危険なこと ※家庭によって基準が違うので要注意
・スタッフは、モチベーションを維持し、テンションも高く→わかりやすく説明できて一貫性があること。
・技術の正しい伝達を行う(正しい師範、見本)。わからないときは、コーチみんなで相談する。
コーチみんなが、教えることを楽しみながら、子どもたち一人一人の成長に気配りできる
クラブを目指したいと思います。 ご協力よろしくお願いします。
コーチ一同
いかがでしたでしょうか。
あなたのチームでは、
指導者どうしがしっかりと話し合って、
チームの指導方針について共通認識を持てていますか?
参考になれば幸いです。
引き続き北口コーチへのご質問をお待ちしています。
今までのコラムや質問回答も参考になると思うので、
↓を参考にしてみてください。
また、質問に回答してくださった内容は
↓北口総監督に質問↓
https://ameblo.jp/hoop-dreams/theme-10088257073.html
を見ていただくと、リストになっています。