6つのコーチング哲学 毎日練習すべき3つの事 ドンショールタークリニック(後編) | フープドリームズ【子どもの心技体を育てる地域コミュニティを民の力で運営しています】

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理念
1.未来を築く子どもたちの心技体の成長をサポートする
2.家族や地域社会の和を大切にし、永く楽しめる地域コミュニティを育成する

こんにちは。フードリのたかじさんです。

今日は昨日のブログに続いて、12月16日、17日に東京で開催された

コーチクリニックについてのコラムの後編をお届けします。

(前編)をご覧になっていない方はコチラから先にどうぞ。

 

 

↓それではコラムの続きをどうぞ↓

 

 

 

3回目の出会い

 

そして、3回目の出会いが、今回の日本でのクリニック開催である。

今回の印象は、Donald Showalterコーチのエネルギッシュなこと。

高校のコーチを42年勤めて、5人のお孫さんがいる年代の人とは思えない。

2日間のクリニックは、もちろん、立ちっぱなしで、デモの選手たちに最高の笑顔で接する

休憩時間も受講者の質問に笑顔で的確な回答をする。

 

最終日は、午前中に4時間を超えるクリニックを終えて、

「私はあと4時間くらいできますが、皆さんが疲れていますよね」

と冗談交じりに話していたが、吸収しようとする私たちの頭の中が一杯一杯であることもわかっていたのだろう。

 

今回のクリニックの内容・時間割

 

◎1日目
日時:平成29年12月16日(土) 12:00~18:15

12:30~13:45 Half-Court Defense 1
14:00~15:15 Half-Court Defense 2
15:30~16:45 Half-Court Offense ~Ball screen continuity offense~
17:00~18:15 Fast break transition offense

◎2日目
日時:平成29年12月17日(日) 8:30~13:15

09:00~10:15 Transition Defense
10:30~11:45 Full-Court Press
12:00〜13:15 Practice Drills

 

戦術的な内容や、

フットワークのこと、

練習ドリルのことなど、

すべてが勉強になったが、今回は、特に

フィロソフィーの事や選手に対する教え方や言葉かけについて学んだこと

を書いていきたいと思う。

 

 

 

☆Donald Showalterが大切にしている6つのフィロソフィー

 

1、コーチングに対する情熱

 

○選手と一緒に汗を流すコーチが好きだ。

 

○選手と一緒にプレーできなくても、見本を見せたり、パスだしをしたり、コートを動きながら、「ナイスプレー」と声をかけることはできますよね。

「あなたは、椅子に座ったまま、怒った顔のぬいぐるみのように、練習を指導していませんか?」

 

 

2、コーチは、練習のメニューや準備をしっかりしなくてはならないこと

 

○良い練習にならなかったとしたら、それは選手ではなくコーチ自身の責任である。

 

○練習メニューがマンネリ過ぎて、選手が全力でイキイキと練習できないでいるとしたら、

選手をしかりますか?

「あなたは、練習がうまくいかないとしたら、選手のせいにしていませんか?」

 

 

3、コミュニケーションの構築

 

○選手は、コーチが長くしゃべることを望んでいない。

(短い言葉で的確に伝えることが大切である)

○チーム全体の練習を止めて、全体に指導することも大切だが、

練習の流れを止めないで、個別に言葉かけすることも重要である。

 

○練習の流れや雰囲気をつかむ努力をしましょう!

良い雰囲気で練習している時は、じっくり見守ることも大切ですね。

その待つ姿勢こそが、選手の自主性を伸ばします。

「あなたは、練習が終わって、選手が疲れている時に長々と話をしていませんか?」

 

4、バスケットの内容について、過剰に教えすぎない(オーバーコーチングに気を付ける)

 

○多くのチームは、コーチングされ過ぎていて、選手自身が自主的な工夫をして自分で答えを導き出す習慣がついていない。

バスケットのゲームでは、ランダムに状況が変わっていくので、選手自身が適応していく能力を身につけていることが重要である。

○時々、コーチは選手を支配しすぎる。

○選手自身が答えを導くサポートをすることが大切である。

 

○目前の大会やスケジュールに追われて、選手のコンディションや理解力や発達段階を無視してオーバーコーチしていませんか?

「あなたは、自分が教えすぎていることに気付かずに、選択肢が多すぎてミスしている選手をしかっていませんか?」

 

5、高いチームの基準(スタンダード)や約束事を持つこと

 

○チーム内の平均的な選手に合わせて、練習が行われているなら成長は少ない。

○チーム内には、平均以上に上手であったり理解力の高いベストプレイヤーが必ずいる。

○ベストプレーヤーとそうでない選手とのかかわり方にも気を遣うことが必要。

 

○高い基準の一つとして、「良いチームメートになる」ように言葉かけしていく

  例えば、チャージングを取って倒れている味方を起こしに行くとか、

  ベンチに帰ってきた選手に称賛のハイタッチを行っているということ。

さらに、練習中に味方にかける声が多いか?

「あなたは、シャツを出すな!というチームのルールがあるとしたら、エースプレーヤーだけ許していませんか?」

 

6、練習の中でスキルを育成できるようにしておくこと。

 

○選手は、心地良い練習と心地良くない練習を知っている。

例えば、心地良くない練習は、ディフェンスフットワーク、ランニングドリル

なので、練習の最初は、心地良くない練習をハードにこなすことも大切である。

練習の後半にオフェンス練習を入れると、疲れていても積極的に取り組むからである。

 

○あなたは、選手が試合で活躍できる練習メニューを考えていますか?

単なる技術の反復だけの練習になっていませんか?

選手が状況判断できるようなメニューを提供していますか?

 

「あなたは、選手が何も考えなくてもできる練習メニューだけを提供してませんか?」

 

 

 

 

毎日取り組むべき3つの練習

 

  ・フットワーク

  ・パスとキャッチング

  ・シューティング

 

このクリニックで感じたことは、練習メニュー一つ一つが、トータルコーディネイトされていることだ。

フットワーク一つが、試合に必要で不可欠なこと。

そして、それを使う場面や重要性について、しっかり選手に話しかけていることである。

 

 

 

 

最後に

 

印象に残ったDonald Showalterの言葉の中の一つを上げておきます。

 

「コーチ自身にとって大切なことは、

チームにとって大切なことになっていく」

 

コーチ自身が、重要だと思うことをしっかり情熱を持って伝えていくことで、そのことが選手に伝わり、習慣化されていくことでチームの基準が上がり、強くなること。

 

 

 

 

 

 

年末年始にまとめて読もう!

総監督北口コーチのコラムまとめ

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vol.5 ~ほめ方と叱り方のコツ~

vol.6 心技体コーチングの実践例の紹介

vol.7 ~ほめ方と叱り方のコツ【実践編】~

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【質問に答えました1】左手は添えるだけダブドリを直したい!

vol.16~チームワーク・コンビネーション・コミュニケーションを育てる~

vol.17~ミニバスチームから発信する、地域活性化モデル~

vol.18~ミニバスチーム作り 最初の一歩~

【新年のご挨拶】~能代工業全国33回制覇の加藤廣志先生~

vol.19~ミニバスチームつくり チームコンセプトは成功イメージ~

vol.20~ミニバスチームつくり 保護者の方々が安心できる安全対策について~

vol.21~私たちは、地域のバスケットクラブのモデルケースを発信する~

vol.22~循環型地域クラブチームつくり 「成功イメージへの挑戦」~

vol.23「選手が伸びる 教え方のコツ」~声かけマジック~基本編!!

vol.24「選手が伸びる 教え方のコツ」~コミュニケーションスキルを活用する~

vol.25「選手が伸びる 教え方のコツ」~「聴くコツ」と「質問のコツ」~


vol.26バスケットプレーヤーの保護者の方に知ってほしいこと  心技体
 その1お子さんはバスケを楽しんでますか?
 その2知っておくべき目と睡眠の常識
 その3子供がグングン伸びる親の接し方
 その4運動をする子どもの食事
 その5小学生に筋トレさせてない?

 

Vol.27保護者との良い関係性づくり

 

↑はバスケットボールコーチや保護者の方向けの話が多いです。

 

 

 

↓は公立高校の指導を始めて2年半を振り返ったコラムです。

バスケの技術や戦術の事に踏み込んでいます。

 

■ふつうの公立高校の快進撃 北口コラムまとめ■

Vol.1

「外部コーチを引き受けた理由と、北口の想い」

 

Vol.2

「試行錯誤だった2年間 150点ゲームを乗り越えて」

 

Vol.3

「弱小公立高校が勝ち続けたワケ ポイントとコツは?」

 

Vol.4

「ミスマッチを突く秘策

強烈なオールコートDefのアッと驚く突破法」

 

Vol.5

「シュートの確率を上げる脳科学的コツ」

 

Vol.6

「オフェンスをパニックにさせる、チェンジングディフェンス」

 

Vol.7

「ビッグマン対策とフィジカル。公立高校が目指す姿」

 

 

 

また、質問に回答してくださった内容は

↓北口総監督に質問↓

https://ameblo.jp/hoop-dreams/theme-10088257073.html

を見ていただくと、リストになっています。