北口氏のコラムvol.16~チームワーク・コンビネーション・コミュニケーションを育てる~ | フープドリームズ【子どもの心技体を育てる地域コミュニティを民の力で運営しています】

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理念
1.未来を築く子どもたちの心技体の成長をサポートする
2.家族や地域社会の和を大切にし、永く楽しめる地域コミュニティを育成する

こんにちは。
HOOP DREAMSの高比良です。

第一、三土曜日恒例の
フードリ総監督:北口コーチのコラムです。

今週のテーマは以下でございます。
~「心 技 体」からアプローチするコーチングとは~
第7弾 チームワーク・コンビネーション・選手のコミュニケーションは
どうすれば容易に育てられるか 


バスケットボールはチームスポーツですから、
チームワークの大切さは言うまでもありません。


選手たち同士がプレイ中に声をかけあうこと、
息を合わせる事、力を合わせることが、
いろんな場面で有効であり、
チームの成長、選手たちの成長、
個に勝る相手チームに勝利することにもつながります。


ではそんな、子どもたち同士のチームワーク、
コンビネーション、コミュニケーションはいかにして育てるか?
最後の方の動画までご覧いただければ、
ワクワクして次の指導に活かしていただけると思います。


本編に入る前に、これまでのコラムのまとめです。

総監督北口コーチのコラムまとめ

vol.1 「ジュニアオールスター大阪選抜優勝」

vol.2 「バスケットを教えているのは、誰のため?」

vol.3 ~プレーヤーがぐんぐん伸びるコツは、「わかった」「できた」の次にある~

vol.4 ~バスケの楽しさを教えてくれる「ファーストコーチ」を目指そう~

vol.5 ~ほめ方と叱り方のコツ~

vol.6 心技体コーチングの実践例の紹介

vol.7 ~ほめ方と叱り方のコツ【実践編】~

vol.8 ~練習のはじめとおわりの、心(脳)と体のリラックス~

vol.9~「鬼ごっこ集中状態」練習メニューを作れるかが選手が上達するカギである~

vol.10特集「沖縄コザ中訪問記1」 一流コーチには、一流である理由があった

vol.11特集2 2014FIBAコーチクリニックに参加、試合観戦で感じた世界基準

vol.12特集3 ~我がチームのほとんどの選手たちが所属する中学校が地区大会準優勝~

vol.13特集4「沖縄コザ中訪問記2」ハーフコートオフェンスの練習は、頭の体操だ

vol.14 ~リーダーシップの育成は、「わかった、できた、伝える」から始まる~

vol.15特集4~2014年全中出場 大阪長瀬中訪問記~



~「心 技 体」からアプローチするコーチングとは~

第7弾 「心(脳)」からのアプローチ
チームワーク・コンビネーション・選手のコミュニケーションは
どうすれば容易に育てられるか 


よく試合会場で
負けたチームが落ち込んだ様子でミーティングをしている光景を見かける。


近くを通りかかると、コーチが

「おまえら、今日の試合、全然声が出てなかったぞ。
 声が出てないから負けたんや」

「次からは、試合中、もっと声を出していこう」

「そのためには、普段の練習から、
 しっかり声を出さないといけない。わかったな」


これで、試合後の練習では、ちょっと声をだすようになるだろうか!?


しかし、数日後、コーチが練習に行くと、活気のない練習風景だったら、
コーチはどう声をかけるだろうか?

「おまえら、声が出てない! しっかり声出せ~」
「声が出てなかったら、また試合負けるぞ」

子どもたちは、声を出さないと叱られる。
声が出ていないとまた試合に負けると考えてしまうのではないだろうか?


では、子どもたちはどうするだろう。
とりあえず、自分が声を出せる場面で声を出そうとするだろう。


手っ取り早いのは、ランニングシュートなどの練習で、シュートが入るたびに
「ナイッシュー」といったところか、パス練習のキャッチボイスだろうか。


これでは、声は出すが、
試合で有効なコミュニケーションにつながりにくいし、
コーチがいないときは、しっかり声を出さなくなるだろう。


キャプテンも悩むだろう。
コーチと同様に選手に「声出せや~」というのが関の山だ。悪循環である。
当然、子どもたちは、やらされているだけなので、長続きしないだろう。


どうして声を出す必要があるのか、
コミュニケーションを取る重要性について
全員が理解しなければ
声を出すことが強制でしかないからである。


コーチが、「今日の練習は良く声が出ていた」と褒める場合でも、
みんながどんな声を出していたことを良しとしているかである。

・集合した時にみんなでかける声が、大きく出ていた
・ディフェンス練習で「右カバーオーケー」とか、
 パス練習でキャッチボイスが良く出ていた
・シュートが入ったら、「ナイスシュート」と声をみんなが出していた

これも重要だが、これらの声は、初歩段階である。


試合で勝つために、試合中にプレーを成功させるために、
ほんとうに大切なコミュニケーションとは、
どういったものだろうか?



ほんとうに大切なコミュニケーション


まず思い浮かぶのは、
公式戦などの大切な試合の前に、みんなの気持ちを盛り上げる声
チームの意識を一つにするための掛け声ではないだろうか。


みんなが気持ちを一つにして、
それぞれの立場で「自分にできることをしっかりやろう」
という確認作業であろう。


もう一つは、チームスポーツであるがゆえに、
コート内でどれだけお互いのコミュニケーションが
取り合えるかということだろう。
試合で成功するためのコミュニケーションと言えるだろう。


では、
みんなの気持ちを盛り上げる声
試合で成功するためのコミュニケーションとはどういうことか?


A ・みんなの気持ちを盛り上げる声掛け
B ・試合で成功するためのコミュニケーション

を分けて考えてみよう。


A・みんなの気持ちを盛り上げる声掛け


これは、まさしくメンタルトレーニングだ。
みんなの気持ちを一つにするためとか、
試合で戦う勇気を声にするとかだろう。


有名なのは、ラグビーのニュージーランド代表チームなどが
試合前に行うハカという儀式だろうか。
リズム運動で体を動かしながら、みんなで大声をかけあい
士気をあげていくダンスのようだ。



バスケットでは、手を繋いでキャプテンが声をかけ、
「1、2、3、オー」というのが一般的だろうか。


みんなの気持ちを盛り上げる声掛けについては、
チームの意識を一つにしようとか、みんなで戦うぞという儀式である。


前回紹介した大阪で優勝した長瀬中学も試合前に、
みんながボールを両手でつきながら、
応援歌を試合前に歌ってモチベーションをあげている。


ベンチからの応援の声や仲間の励ましの声が、
コートの選手の力になることはどのコーチも説明しているであろう。


練習前や、試合前に気持ちを一つにして、
これからの練習や試合をみんなで頑張ろう
というのはわかりやすいことだ。習慣化すれば、心のスイッチオンになるだろう。
コーチや選手たちが、独自のいろんなスタイルを考えられることも楽しいだろう。


その前に、大きな声が出せない子供たちや
あいさつができない子どもたちが増えている現状も良くわかる。
大きな声を出すことは、心理面でのストレス発散に繋がり、
大きな声を出すと血行も良くなる
ので
声を出すことが体に良いことは子どもたちも理解するだろう。


まずは、基本的な声出しトレーニングも必要だろう。
楽しみながらできるメニューを紹介しよう。


○「大きな声が出せない子供たち」のじゃんけんトレーニング

元気な声を出して、モチベーションを上げる練習
「本気じゃんけん」
→じゃんけんをして、
勝ったら、両手を上にあげて大声で「よっしゃ~、イエーイ」
負けても下を向かず、大きな声で「くっそ~」(一流ボイス)

(「あっち向いて、ホイ」で行うのも良い)

説明:一流の選手は、大観衆の前でプレーするので、
一流の大きな声が出ないと聞こえない。大きな声を出すときは、
腹筋トレーニングとして腹圧を高めることができることを教える

「チームメートへの声掛けが苦手な子」の長所発見トレーニング

自分にも他人にも、良いところを見る習慣をつける!
練習後に、2人ペアーになって、今日の練習で相手の良かったプレーや
態度などを3つ上げる
「相手のいいところ、3個探しゲーム」(3つ)
(自分にも他人にもプラスの意識がきて、満足ホルモンが出る)
集中力UPになる

説明:今日の練習の良かったことを思い出すので、
成功イメージのトレーニングになる。
言われた子も成功したイメージを褒められて、明日もやる気が出てくる


「大きな声で、あいさつができない」子のあいさつトレーニング

普段から(あいさつ+笑顔)を心がける。
コートに入ると大きな声で「笑顔であいさつ」「ハイタッチ」「握手」などを習慣にする
(会えて良かったと思って、笑顔をするだけで満足ホルモンが出る)

説明:「今日も出会えて良かった」と思って、声と笑顔が出ると満足ホルモンが分泌され、
全身の細胞が活性化する。相手を気持ち良くする思いやりの心を育てる。
あいさつする対象を早く見つけることは、集中力を高めるとともに、
ビジョントレーニングにもなる。 →思いやり=イメージトレーニング

みんなの気持ちを盛り上げる声掛けについては、
様々な方法があるが、あとで説明する。
「チームワークがうまくいけば、実力以上の力が発揮できること」を、
理解していないとやらされるだけになってしまうので注意が必要である。


例えば、声出し練習として、ランニングシュートの練習で
「ナイスシュート」ばかり連呼しても試合で有効なコミュニケーションには発展しない。
3メンの精度だけを追求していても、実践的なコンビプレーは成長しないのと同じである。

次に、


A・試合で成功するためのコミュニケーション

こちらは、声だけでなく、アイコンタクトや手の動き(ターゲットハンドや手招き)
などが有効な場面もあるのではないだろうか?
では、試合で必要なコミュニケーションスキルを説明しよう

それは次の3つだ!


1 チームワークの重要性を知る
チームワークがうまくいけば、実力以上の力が発揮できることを、体で体験させる。






2 コミュニケーションの重要性を知る
コミュニケーションがうまく取れれば、
実力以上の力が発揮できることを、体で体験させる。

・会話もキャッチボールもアイコンタクトもターゲットハンドも、
 有効なコミュニケーションツールだということを知る

・ディフェンスのコミュニケーションがしっかり取れていれば、
1on1では一人で押さえられない選手であっても、
2人のディフェンスが協力すれば、
その選手の得意な攻撃を押さえることができることを知る。




3 コンビネーションプレー
(最初は2人から)がうまく使えれば、
一人一人の実力が劣っている選手同士でも、
ディフェンスのうまい相手を簡単にやっつけることができて、
得点につながることを知る。




では、普段からどのような練習を取り入れれば、
コミュニケーションがうまく取れ、
コンビネーションプレーが成功するのだろうか?


私たちも試行錯誤を重ねて、
声を出さない選手たちにいつもアプローチしている。
これからも、子どもたちに大切な声出しが習慣化するまで、
根気強くアプローチすることが大切だと考えている。


今後YouTubeの動画でも、
さらにブラッシュアップした、
チームワーク、コンビネーション、コミュニケーション
を育成する指導方法もお届けしていきたいと思っている。


どうか、指導者・保護者の皆様も、
効果のある練習などがあれば、どんどん教えてください。





(スタッフ高比良追記)

北口コーチのコラム「心技体コーチング」
心(脳)からのアプローチ
について、
第7弾を終えたところで大切なエッセンスについては
凝縮してお届けしきることができたと思います。


ここで、
「実際に現場でこんなことで困っている」
「こんなことはどう指導したら良いのだろうか?」

皆さんがどんな話がお聞きになりたいか、
現場でどう活かしていただけるように、
お答えしていきたいと思っています。


どんなことでも結構です。どしどしと、
北口コーチにご質問
を寄せて頂けたらと思います!


ご質問を寄せる形としては、

フードリのメールhoopdreams4on4@gmail.com)
アットマークを半角文字にしてください↑
アメブロへコメントorメッセージ
youtubeの動画へのコメント
メルマガへのメッセージ

の方法でお送りください。


多忙な方なので、今後いつでも質問を受け付けられるかは
わかりません。
今なら間違いなく受け付けられますので、
今がチャンスです。この機会にご質問をお寄せください。

その内容をブログに載せる際には、
ご質問頂いた方のお名前(や個人情報がわかる節)などは
伏せさせて頂きますので、ご安心下さい。