北口氏のコラムvol.24「選手が伸びる 教え方のコツ」~コミュニケーションスキルを活用する~ | フープドリームズ【子どもの心技体を育てる地域コミュニティを民の力で運営しています】

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理念
1.未来を築く子どもたちの心技体の成長をサポートする
2.家族や地域社会の和を大切にし、永く楽しめる地域コミュニティを育成する

こんにちは。
HOOP DREAMSの高比良です。


第一、第三金曜日の恒例の
北口コーチのコラムです。


前回に引き続き、選手が伸びる教え方のコツです。
前回のコラムをまだ読んでいないという方は
コチラから前回のコラムをチェックして、
今回のコラムをご覧くださいね。



↓↓以下が本文です↓↓


○ティーチング(教えること)
わかりやすく、丁寧に、
ゆっくりと見本を示しながら
説明するのが一番です。


特に強調すべきポイントがわかりやすいように
気を付けることも重要です。



教えることの基本は、選手に
「わかった」という満足感を持たせる
ことです。



「こうすれば、うまくシュートが打てて得点できるんだな」

とか

「こうすれば相手を抜けるんだ」

という成功イメージとともに、
しっかり理解できていれば、

「やってみよう」

という気持ちが湧いてくるでしょう。


(注意)
成功イメージまで描けていなければ、

「教えられた形だけやってみる」

という消極的な練習になってしまいます。



そうなれば、

「もっとスピードを上げよう」

とか、

「一歩を大きく出そう」

というような積極的な練習に繋がってこないでしょう。



コーチの説明でうまくポイントが強調されていると
より理解が深まりやすいです。
コーチが教えた後、

選手が首をかしげていたり、
納得していないような顔


をしているなら、
それ以上教えても選手の記憶には残りにくいです。


ティーチングがうまくいかない場合は、
次に説明するカウンセリングに切り替えて、
どこがわかりにくいのか優しく聞いてあげることが大切です。



○カウンセリング(聞くこと)で 満足感を持たせる 
 
選手が首をかしげている場合や、
納得していないような顔をしているのを、
コーチがどう考えるかということが大切です。



コーチからすると、せっかく一生懸命説明したのに、
それを批判されているのではないかと
勘違いしてしまうことも多いのではないでしょうか?



「なんだ、その不服そうな顔は」
と怒ってしまっては、
選手の成長につながりません。



選手からすると、

「私はわかっていないから、もう少しわかりやすく説明してよ」

というサインを出しているのです。



自分(コーチ)の説明がうまくいかなかったことはグッとこらえて、
わからない顔をしている選手にまず、

コーチに話しを聞いてもらったという満足感

を持たせることから始めましょう。



「おっ、首をかしげているけど、わかりにくいところがあるかな?」

とか

「もう一回説明するから、
わかりにくいところがあれば、その時に言ってね」


と選手が
話しやすい問いかけをしてみましょう。
選手は聞いてもらったことで満足感が生まれます。


(注意)
この途中で、しくじってしまうと、たいへんです。

「説明したのに、わかってないな~」
「おまえには、そのプレー向いてないわ」


と言ってしまったとします。
すると、選手の脳内に
「難しいこと」「苦手なこと」
というレッテルを自動的に貼ってしまうことになります。



脳の仕組み上、
最初に入ってきた情報が、
自分にとって「良い情報」か「悪い情報」かのレッテルを貼る
性質があります。



最初に受け取った人や内容が
良い情報であると判断すれば、
良い情報として記憶に蓄積されるようになっています。



ところが一度自分にとって悪い情報、
マイナス情報となると受け付けなくなるのです。
自分が嫌いだという人に、
どんなにプラスなことを言われても素直に聞けないのと同じです。



つまり、一度
「無理~ できないよ~」
と思ってしまったことを身につけるのは
大変だということです。


コーチの何気ない普段の言葉かけで、
選手(子どもたち)の成長に大きな違いがあることを理解してください。

また、プレー以外にも
「今日ちょっと元気ないね?
なんかあったんか?どこか痛いんか?」

昨日の練習で突き指や負傷した選手に
「昨日のケガの具合はどうかな」
とか
「痛かったら無理しなくていいよ」
と声をかけてあげることも大切ですね。



次に、実際にどこまで理解しているかをチェックすることです。


○コーチング(聞いたり、質問すること)
で期待感を持たせる 
 

「一度ゆっくりでいいから、やってみてごらん」
と言ってみてあげることです。
もしできていなくても、「惜しいね」です。



今の状態を否定せず認めてあげる。
「今、君はこういう状態だよ」
現状がどんな感じなのか気付かせることが大切です。



そして、

「今のプレーは惜しかったけど、どうしたら2点獲れたかな?」

成功しているイメージに修正してあげるように話ができれば、
選手も納得するとともに、期待感が生まれます。
期待感が持てた時に、自主練の方法なども伝えると
やる気に火がついてくると思います。



もし、できていなくても、

「今はできていないけど練習していけば、
きっとできるようになるから大丈夫。
こつこつ繰り返し練習しようね。
5回やれば出来る子もいるけど、
100回やってできる子もいるからね。
できなくても普通だよ。

でも、100回練習して身に付いたことは、
決して忘れないから、繰り返し正しい方法で、
そして、最初はゆっくり正確に、
だんだんスピードアップしていけば大丈夫だからね」



いかがでしょう? 
「頑張って練習して身につけよう」
という気になりませんか?



気をつけよう
マイナス言葉と
こわい顔!!

by北口


↑↑本文はここまでです↑↑
(次回は4月17日「聴くコツ」「質問するコツ」です。
お楽しみに!)


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(かなりお声を頂いており、北口氏多忙の為
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(今までのコラムのまとめ)

総監督北口コーチのコラムまとめ

vol.1 「ジュニアオールスター大阪選抜優勝」

vol.2 「バスケットを教えているのは、誰のため?」

vol.3 ~プレーヤーがぐんぐん伸びるコツは、「わかった」「できた」の次にある~

vol.4 ~バスケの楽しさを教えてくれる「ファーストコーチ」を目指そう~

vol.5 ~ほめ方と叱り方のコツ~

vol.6 心技体コーチングの実践例の紹介

vol.7 ~ほめ方と叱り方のコツ【実践編】~

vol.8 ~練習のはじめとおわりの、心(脳)と体のリラックス~

vol.9~「鬼ごっこ集中状態」練習メニューを作れるかが選手が上達するカギである~

vol.10特集「沖縄コザ中訪問記1」 一流コーチには、一流である理由があった

vol.11特集2 2014FIBAコーチクリニックに参加、試合観戦で感じた世界基準

vol.12特集3 ~我がチームのほとんどの選手たちが所属する中学校が地区大会準優勝~

vol.13特集4「沖縄コザ中訪問記2」ハーフコートオフェンスの練習は、頭の体操だ

vol.14 ~リーダーシップの育成は、「わかった、できた、伝える」から始まる~

vol.15特集4~2014年全中出場 大阪長瀬中訪問記~

【質問に答えました1】左手は添えるだけダブドリを直したい!

vol.16~チームワーク・コンビネーション・コミュニケーションを育てる~

vol.17~ミニバスチームから発信する、地域活性化モデル~

vol.18~ミニバスチーム作り 最初の一歩~

【新年のご挨拶】~能代工業全国33回制覇の加藤廣志先生~

vol.19~ミニバスチームつくり チームコンセプトは成功イメージ~

vol.20~ミニバスチームつくり 保護者の方々が安心できる安全対策について~

vol.21~私たちは、地域のバスケットクラブのモデルケースを発信する~

vol.22~循環型地域クラブチームつくり 「成功イメージへの挑戦」~

vol23「選手が伸びる 教え方のコツ」~声かけマジック~基本編!!