子どもの学校の授業で
意見交換というものが
行われているそうです。
あるテーマについて
賛成か反対か、そしてその理由を
グループで話し合うのだと。
ディベートまではいきませんが、
なんだか楽しそうです。
先日のテーマは、
義務教育は必要だと思うか。
想像通り、ほとんど全員の意見が
「不要」だったようです(笑)。
子どもも不要派。
ということで、
もし自分が賛成派だとしたら
どういう理由だと思うかも
考えてみるとよいのでは、
と伝えました。
自分が反論を受ける時の
想定質問として回答の準備が
できますよね。
という話で昨日は終わったのですが、
その後ふと思いついたことがあります。
まずそのテーマの定義を考える必要がある。
義務教育の要否について反対派の
子どもたちにとっては
義務教育の定義はおそらく勉強
だったのではないかと想像します。
ですが、義務教育を提供する場である
学校は友達との出会いの場でもあります。
給食が重要な食事であるという
意義を感じている方もいるかもしれない。
音楽の授業で、学校でなければ
演奏することがない楽器に
触ることができることに
意味を感じている子もいるかも
しれません。
義務教育の定義を揃えないと
議論にはなりません。
(まぁ、子どもの学校での
授業は意見交換なので
議論をする必要はなく
定義も含めて意見を述べれば
よいのだと思います)
そして次に考えたいのは、
賛成にしても反対にしても
理由を考えるときには
視点の移動をすること。
まず、自分の立場からして
賛成か反対か。
義務教育についてであれば、
友達ならどうか。
また別の友だちなら
どう考えるだろうか。
先生は? 保護者は?
さらには地域、都道府県、日本、
世界という社会で考えたらどうか。
もうひとつの視点は、時代という
時間軸。
いま義務教育が存在しているのは
必要だという理由があったからです。
その理由を考えるときに、
上記の誰の視点で考えたのか
ということとともに
どういう時代であったのかも
考えることが大切だと思っています。
その当時だから必要だった
ということだってよくあることです。
果たして意見交換の授業で、
意見を考えるためのポイントを
どのように伝えているのかは
わかりませんが
こうした点は、子どもに限らず
自分たちが職場で議論をする際にも
役に立つのではないかと思います。
特に、定義を合わせること。
案外ここが合っていなかったと
後から気付くことがあるような
気がします。
誰の視点、というのは
社会人になるとある程度は
鍛えられることだと思います。
ですが、自分たちは何について話を
しようとしているのかを
丁寧に確認することって
あまりしていないのでは。
それで、後になってから、
「え、そういうことだったんですか?!」
ということになったりする。
定義を合わせる。
まずはここから始めたいと
思います。
【今日のまとめ】
議論の前に、
何について話をしようと
しているのかという
定義を合わせる。