夾脊と背兪穴の関係 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
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「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます 

一昨日ご紹介した夾脊は、「運動器から内臓まで幅広く効くツボ 夾脊」にも書いたように、経脈外にある奇穴です。でも、その並びって…!?

ツボのことを勉強されている方、『ちょこっと健康術』のツボ話に精通されている方なら、「あれ?」と思われたかもしれません。そう、夾脊の並びは、督脈だけでなく、足太陽膀胱経と並行してるんです。

昨日の「呼吸器系の症状や肩コリを楽にするツボ 膏肓」にもつけた↓こちらの図をごらんいただけば、一目瞭然でしょ。

←図はクリックすると大きくなります。

正中線(背骨の上)を通る緑線督脈、それと並行するピンク線青線足太陽膀胱経で、↑上図には描いてませんが、緑線ピンク線の中間に夾脊が並ぶワケです。

たとえば、第3胸椎と第4胸椎の棘突起の間には身柱(しんちゅう)があって、その1寸5分(指幅2本分)外側にあるのが背兪穴のひとつ、肺兪(はいゆ)です。で、身柱肺兪の中間に夾脊があって、肺兪とほんの1寸(親指幅)しか離れてない。

ということは、第3・第4胸椎棘突起間の5分外にある夾脊は、肺兪の守備範囲と言えなくもないんです。実際、反応の強いところをツボとするなら、5分くらいのズレは許容範囲内ですからね。逆に言えば、「運動器から内臓まで幅広く効くツボ 夾脊」でも背兪穴でも、反応の強いほうを使えばいいってことになります。ね?

私の場合、をととのえるのに、まずは肺兪を使ってみて、思ったような反応がみられなければ、夾脊を使ってみることが多いかな。背中のコリをほぐすには、コリ具合によっては、まず夾脊を使ってみて、足りないようなら背兪穴を使うという順序になることもあります。

夾脊は、華佗夾脊とも呼ばれますけど、華佗さんが発見して使い始めたツボってことでもなく、出典は『黄帝内経』よりも新しく、『肘後方』あたりが最初のようです。しかも、あまり詳しい記載がないようで、ツボの取り方も督脈から5分とか1寸とか、諸説ありました。今は5分に統一されましたけど。

そんなですから、ある日本人大家は、足太陽膀胱経は背中に3行線を描くと言われ、夾脊ラインを一行線、背兪穴ラインを二行線、その外側を三行線とされてました。だいじなのは、実際に使ってみたうえでの判断でしょうか。

一天一笑、今日も笑顔でいい一日にしましょう。


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