疳の虫・不安を抑えるツボ 身柱 | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


先週は「急な高熱に対処するツボ 大椎」 をご紹介しました。我が家の近所でも新型インフルエンザで、小学校の学級閉鎖が出ています。新型インフルエンザでは大椎を使いたくなるほどの高熱は出ないようですが、いざというときのために覚えておくといいツボですね。


今回は疳の虫を抑える身柱をご紹介しましょう。「夜泣き・疳の虫のリフレクソロジー」 は、ベビータッチと同じで、予防法として日頃から使っていただきたいものですが、どうにも疳の虫が強いという場合には、昔から功を奏してきた身柱への手当てがおすすめです。大人でも、神経を調整してくれますので、ストレスや自律神経失調にともなう諸症状緩和に役立ちます。


☆ ツボの位置


春月の『ちょこっと健康術』-身柱


くびの一番下の骨のでっぱり青●(第7頸椎棘突起)と、その下の骨のでっぱり青○(第1胸椎棘突起)との中間、赤●大椎(だいつい)でしたね。身柱は、大椎より胸椎3つ分下、すなわち第3胸椎棘突起と第4胸椎棘突起の間ピンク●になります。手を後ろへ回したときに、触れそうで触りにくいあたり。


第7頸椎と第1胸椎の見分け方

うつむいたときに大きくでっぱるのが第7頸椎棘突起ですが、人によっては胸椎が大きくて見分けがつきにくい場合があります。第7頸椎棘突起は、指先を当てておくと、頭をあげたときにへっこんでいきますので、それを目安にしてください。


☆ 効用


足三里合谷百会湧泉命門関元三陰交 などと同じに、神経や内臓の働きを助けて全身の状態を調える万能ツボのひとつです。「散り気(ちりげ)」という別名があり、身体にたまった邪気を散らすツボとして使われてきました。身柱へのお灸を「散り気の灸」といいますが、子どもの疳の虫を抑えて健康に保つ特効療法として、昔から変わらず用いられています。


もちろん身柱は、子どもだけに使うツボではありません。神経の高ぶりを鎮めるツボとして、更年期障害にともなう精神不安や、自律神経失調、うつやパニック障害などにも効用があります。


☆ ツボの刺激方法


小さなお子さんは、「子供の身体を東洋医学的にみると」 でお伝えしたように、身体は発達途上にあって、当然のことながら経絡も未発達。ツボへの手当ても、それなりの対応が必要です。お灸は、やはりプロの鍼灸師に任せたほうがいいでしょう。


ご家庭では、身柱のツボ1点を押すのではなくて、手のひらでやさしく背骨全体をなでさするのがいいですね。ぐずる子どもを寝かしつけるときに、胸と胸を合わせる形でだっこして、背中をさすることがあると思いますが、それって、そうとは知らずに自然と身柱を手当てしていることになるんです。


大人の場合、ストレスを強く感じて悩んでいる方、自律神経失調、うつやパニック障害などの症状がある方は、ここを押すとツンと響く痛みを感じるかもしれません。あるいは、胸椎と胸椎の間が狭くつまった感じになっているかもしれません。


ご自分で手当てするには、位置的に難しいですから、ご家族の方に押圧していただくか、 せんね〇灸タイプの家庭灸をしていただきましょう。一人暮らしの方は、ボディブラシを使って軽くたたいたり、使い捨てカイロを貼ったり、ドライヤーの温風や少し熱めのシャワー(42℃くらい)を20秒ほどあてたりしましょう。


せんね〇灸タイプの家庭灸の使い方

①台座の裏のシールをはがし、もぐさの部分に火をつけます。

②目的の場所へふわっと乗せます。絶対にべったり貼りつけないこと。

③熱さを感じてきたらはずし、感じなければ燃え尽きるまでおきます。


これまでのマタニティ・ケアと子どものケアについてはこちら→「妊娠・産後・授乳・子供のケア 目次」


今日もいい1日にしましょう。


春月の『ちょこっと健康術』-ヘクソカズラ