デトックス茶の選び方・飲み方 | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


先々週から先週にかけてお届けしたデトックス茶シリーズ、ハトムギ茶ドクダミ茶ハブソウ茶コーン茶 をご紹介しました。


どのお茶も、昔から健康茶として親しまれてきたものですね。いずれも利尿・整腸の作用があって、デトックスにいいお茶ですが、その効用は、体質やからだの状態によって、多少の違いが出てきます。


たとえば、我が家のケースでいえば、義兄にはハブソウ茶が合ってますけど、私にはハトムギ茶のほうが合っています。どちらも溜めこみ体質だけど、片や血圧高めで脾胃は丈夫、片や血圧低めで脾胃が弱めですから。


東洋医学では、漢方薬の処方でも、薬膳の食材選びでも、薬草や食品の四気五味帰経 を、体質やからだの状態に合わせます。つまり、からだに合ったものを選ぶと、効果が速く出るってことなのよ。


ここで、デトックス茶としてご紹介したお茶の四気・五味・帰経をまとめて、それぞれの効き方を考えてみましょう。


1 ハトムギ … 涼性・甘味・脾肺腎経


涼性ですから、からだの余分な熱をとります。甘味なので、まず に入って、脾の状態をととのえ、筋肉や臓腑の緊張を緩めます。帰経として、脾肺腎の経絡 へと入っていくので、脾に加えて、 へも効果が及びます。


まず脾の作用を高めて、余分な水分を肺と腎へ運ぶ。さらに肺と腎の働きもよくして、肺からは汗として、腎からは尿として排泄する。こうして、むくみを解消するというワケです。


また、脾が支配する肌肉をととのえるため、からだを壮健にする。肺が支配する皮毛の状態をととのえるので、肌荒れや吹き出物を治す。腎が支配する二陰の状態をととのえるので、便通もよくする。ということになります。


2 ドクダミ … 微寒性・辛味・肺肝腎経


微寒性ですから、ハトムギよりも熱を冷ます作用が強いといえます。辛味なので、まず に入って、肺の状態をととのえ、気血を動かして、溜まっているものを発散させます。帰経として、肺に加えて、 へも効果が及びます。


まず肺の作用を高めて、余分な水分を発散させる。さらに、肝と腎の働きをよくして、水分のめぐりを促進して、尿として排泄する。これが、ドクダミの水分代謝です。


肺・皮毛、腎・二陰については、↑に書いたとおりで、肝が支配する筋や目をととのえるため、こむらがえりを起こしやすいときや、目の疲れが気になるときにいいですね。


3 ハブソウ … 涼性・甘苦味・肝胆経


涼性なので、これはハトムギと同様です。甘味に加えて、苦味があるのが特徴で、 に入るため、筋肉や臓腑の緊張を緩めると同時に、余分なものを下へとおろします。帰経として、 にも入ります。


まず脾と心の作用を高め、水分のめぐりと血のめぐりを同時によくします。苦味によって余分な水分が下ろされて、結果的に尿の排泄を促します。


脾・肌肉については、ハトムギの項にあるとおりで、心が支配する血脈の状態をととのえますから、義兄のように血圧高めの人にはうってつけなんですね。また、肝が支配する目の状態もととのえられます。


4 トウモロコシ … 平性・甘味・脾胃肝腎経


他の3つと異なるのが、平性であること。冷えが気になる方にいいですね。甘味なので、これはハトムギと同じです。帰経として、 へ入ります。


まず脾の作用を高め、胃の降濁作用で余分な水分を下ろし、肝の疏泄作用でめぐらせ、腎から尿として排泄する形です。


ハトムギには胃は登場してませんが、脾胃は表裏一体なので、トウモロコシの効用はハトムギとほぼ同じということができます。ただ、帰経で異なっているのが、ハトムギの肺とトウモロコシの肝。ストレスでイライラしてたり、目の疲れが気になったりするときは、トウモロコシを選びましょう。


以上のことを参考にして、からだの状態に合わせて、デトックス茶を選んでみてくださいね。コーン茶以外は、涼性・微寒性ですから、がぶ飲みするとからだを冷やすことがあります。長期的に飲みたいときは、生姜をちょっと加えるといいかも。


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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