これまでのお話

実家処分を決意するまで

実家をしまう               

 
納屋の掃除は大方終わった。
 
納屋からは、梅干しを干すためのざるとか、白菜を漬けるための樽とかもたくさんでてきた。
粗大ごみや燃えるゴミで処分した。
 
納屋に残っていた漬物石は、解体業者の方に処分してもらった。
くわとかすきとかシャベルとか、農具もたくさん出てきた。
ゴミ処理場に運べるものは運び、不可能なものは解体業者さんに処分していただいた。
 
後は解体を待つばかりである。
 
納屋の解体の前に、庭の樹木の抜根を行うことになった。
かなりの木々が生えていた庭なので、木々の根をショベルカーで抜根する。
なかなかの迫力だった。

 

 

 

昔の家の土台に使ったと思われる石もたくさん出てきた。

この土地で400数十年、何度か家を建て替えながらご先祖さまが暮らしてきたのだから、そりゃ石もゴロゴロ出ることだろう。

 

土地を更地にして売るには、ある程度の深さ、0.8から2mに残留物を残すことはできないらしい。

 

解体業者さんが母と私に訊く。

 

「木とか昔の家の土台以外に、何か残っていると思われるものはないですかはてなマーク

 

すると母が思い出したようにいう。

漬物をつけるためにコンクリートのタンクのようなものがあった、と。

 

私はそれを知らない。

そんな大きなコンクリートの残骸が埋まっているなんて、ちょっと信じられない。

母も結構歳なので、思い違いということはないだろうかはてなマーク

本当にそんなものあったのかしらはてなマーク と思っていた。

 

しかし、それは出てきたポーンポーンポーン

 

 

 

大きさは横2m、縦1.5mくらいあったと思う。

なかなかの残留物だ ポーンポーンポーン

撤去には結構お金がかかりそうだった。

 

ヤバいビックリマーク

こういう物を残したまま土地を売ってしまうと、次の持ち主から撤去料を請求されるそうだ。

テニスコート6枚分の土地の全ての地中に残留物がないかどうか調べなくてはならない。

 

敷地にはに防火水槽跡、豚小屋の土台もあると思われる。

そして竹や篠の抜根もある。

 

井戸、飼料を入れるむろ、氏神様もある。

古い家の残置物もあとどのくらい出てくるかわからない ポーンポーンポーン

 

歴史が古く広い敷地からは、これからまだまだ何かでてきそうだ。

 

数100年前、ご先祖様たちは、次にこの土地の持ち主になる人のことまで考える人はいなかっただろうから、

 

「いいや、埋めちゃえ。埋めちゃえ。」

 

って、ガンガンに物を埋めていた可能性がある。

 

でも、残留物を処分しなければ、売れる更地にはならない。

実家じまいは家を解体するだけではない、奥が深いものだと思い知った。