こんにちは。
オランダから帰国して4ヶ月、田舎の女子大生あつこです。
私はオランダに1年留学していましたが、その話になると、1番言われるのが
「じゃあもう英語ペラペラなんだね!」
です。
これは「オランダがヨーロッパきっての英語普及率の高い国である」という事実を知って言っている人よりも、
「ヨーロッパは英語が通じる!」というようなステレオタイプに基づいて言っている人が多いのでは、と体感的に感じました。
(個人的な感覚で話してます)
(写真は東京駅のモデルになったとも言われるアムステルダム駅)
そこで今回は、
「言語」というテーマについて、オランダ人50数名からのアンケート結果を元にお話ししたいと思います。
1 ヨーロッパ人は英語ができるというステレオタイプ
あるテスト結果によると、日本はアジアの中でも英語力が最下位と言われており、
そんな私たちからすると「ヨーロッパ人は(私たちより)英語ができる」という論はあながち間違いではないかもしれません。
しかしながら、「日本人は英語ができない」と言っても、中には英語が堪能な人もいるわけで。
したがって「ヨーロッパ人は英語ができる」という説も、もちろん人によっては得意でない人もいます。
しかも、ヨーロッパと一括りにすることも危険です。もちろん国や地域差があります。
例えば、英語堪能なオランダと同じEU圏内のポーランド。
私が旅行した中では、英語の表示は少なく、駅や店でも英語が話せる人が少なかったです。
英語力に関しては、日本と同じ状況のように感じました。
また、ベルギーは、同じ国内にオランダ語圏とフランス語圏が存在し、
「オランダ語圏のベルギー人は英語もフランス語も勉強するし話すけれど、
フランス語圏のベルギー人は他言語を話したがらない傾向にある。」
と、電車で出会ったベルギー人が言っていました。
同じヨーロッパ、EU圏内でも、国や地域、もっと言うと人によると言うわけです。
1 そもそもオランダって何語?
オランダ人は英語が堪能と言いましたが、そもそもオランダの公用語はオランダ語です。
(ミッフィーはオランダ生まれ・本当の名前はナインチェ)
では、
「何のために英語を勉強したのか」
「何でそんなに英語の普及率が高いのか」
を聞いたところ、
9割の人が「使うから」
と答えました。
なるほど。実際に暮らしてみて、話しているグループの中に外国人がいたら全員英語で話してくれるし、
最早オランダ人同士でもよく英語を混ぜて話しているのが特徴的でした。
ちなみに日本人300人に同じように
「何のために英語を勉強したか」と聞くと、
7割が「学校のテストのため」
でした。
ちなみに「ヨーロッパ人は英語が必要だと思うか」とオランダ人に聞いたところ、3秒以内に52人全員が「Yes」と回答しました。
日本人は日本語だけでも生活に困らないし、英語を使う機会がないという理由で2割弱の人が「英語は要らない」と答えた事実と、対照的に感じました。
2 ドイツとかの大国はどうなの?
オランダ人が英語が流暢なのは分かった。
では、ドイツというヨーロッパの大国はどうなのか。
住んだことはないので自分の実感ベースですが、
ドイツの中規模の鉄道駅でチケット売り場で英語が通じずに取り合ってもらえなかったり、
話しかけた40代くらいのおじさんたちはことごとく英語出来なかったり、
パン屋のお姉さんにドイツ語ができないがためにドイツ語で怒られたり、
大学外では通じないことが多々ありました。
ただし、若い世代(今の大学生世代)は、小学校低学年から英語を勉強しているらしく、
無論ペラペラ…。
3 結論
そうは言っても、
オランダが英語できるからすごい、日本はすごくないという話ではなく、
英語を話す環境であるかどうか。
というだけの話なんですね。
日本は地理的に外国との交流がオランダより少ない。
さらに、ある程度映画や本など、日本語のコンテンツが揃っている。
オランダ語はマイナーな言語であるとともに、これまでオランダ語の映画やテレビの吹き替えなどが少なかったことから、
代わりに生活の中で英語に触れる機会が多かった。
そんなこんなで、
ヨーロッパで英語が通じるというのは、必ずしも本当ではない
ということがわたしなりの結論でした!