こんにちわ！皆さんお変わり無いですか？コーネリアスです。今回は、『お陰様で』という言葉についてお話ししたいと思います。この言葉は我々の日常でもよく使われているフレーズかと思います。例えば、ボクが冒頭で使うフレーズに対する返事なんかにね。『皆さんお変わり無いですか？』『ええ、お陰様で。』こんな風にね。似たような用法として、『イヤー、今回は君のお陰で助かったよ。』なんて使い方もありますね。これもまたちょくちょく日常で使うフレーズですかね。以前のblogで、仏教と日本語の関係を書いたんですが、実はこの言葉も由来は仏教由来です。あのblogの準備の時に色々調べていて分かりました。ただ、中味までは詳しく確認はしてなかったのです。で、ちょっと気になって改めて確認すると、興味深い事が分かったので、今回取り上げてみました。
『お陰様で』は、感謝の気持ち…
この『お陰様で』という言葉、フレーズは一般的には感謝の意を表する時に用いますね。いわゆる『ありがとう』とよく似たフレーズかと思います。でも何故『お陰』なんですかね。ここを調べたらこういう事らしいです。つまり、
『お陰』＝神仏を指す（仏教用語）転じて、『お陰様』と様を付ける事で→神仏の御加護を意味する。
なので、『お陰様で、なんとかやれました』と言うと、言い換えれば、『神様仏様の御加護により、なんとかやれました』となるようです。うーんとても宗教的ですね。また、この陰には、木立の影の意味もあるそうです。皆さんも経験ないですか？真夏の炎天下の中での木の影の下…やはり涼しいですよね。何か少し救われたような気になります。何かホッとしますよね。癒されるというか…別に木はその目的の為に、そこに立っているわけではないのですが、人間の側はそれに関係無く救われるわけです。こうした事から、自然とこの木陰に感謝の念というかそういうものが湧いてくる、そういう事のようです。コレを知った時、、私はこれと大変よく似た言葉を思い出しました。実は、それは英語のフレーズなんですが、『Good bye』です。これ『サヨナラ』って意味ですよね。そうです。この『Goodbye』という言葉、これってある文章の短縮形なんです、実は。なので、コレ正式には、『God be with you 』と言います。『神が貴方と共に居て下さるように』転じて、『貴方に神の御加護がありますように』となります。コレ、昔英会話スクールのロンドン生まれのイギリス人のネイティブスピーカーに確認しましたので、間違いありません。『お陰様で』は、神仏の御加護があり、ある事が達成出来ました、良い状況が迎えられましたというフレーズであり、かたや、『Good bye』は、別れ際に『貴方に神の御加護がありますように』というものなのです。相手に対して、良い事がある様にという事を祈る言葉です。それぞれ、仏教とキリスト教、宗教は全く違いますが、また、共に状況も全く違ってますが似ていませんか？
で、仏教的にはこのお陰様は、我々に『諸法無我』という事を教えてくれているのだとか。この諸法無我とは、
『諸法無我』＝『世の中のものは、全て単独で存在しているのでは無く、関わりの中で存在している』
という意味なのだそうです。これは仏教の説く『縁起』という事か？人間というのは、人と人との関わりを持って、間柄を持つ事によって『人間』になる。なので、私が私として存在出来るのはまさに『他人様』の『お陰様』なのだそうです。深いですね…勉強になります。確かにそうですね。仏教の世界観、価値観では、全てのものは関係性から成り立つ、繋がっていると説きます。たとえ無関係でも、そこには『無関係の関係』が成り立つとされています。つまりこの世は全て繋がっているという事。『そんなのオレには関係無いよ』なんて言ってても、それがいつか自分に返って来る、影響してくるというものです。言われてみれば、世の中そうかもしれません。
ところで、冒頭述べた、『君のお陰で〜』ですが、この場合のお陰は、『君の助け、協力、力』と言った意味かと思います。様はついていないので、神的存在ではないとみられます。つまり、君がしてくれた事があたかも真夏の炎天下時の『木の影』のようだった、私にとっては…というようなところでしょう。でも、なんか良い言葉ですね。『お陰様で』も『君のお陰』も。なんだか言葉に『暖かみ』を感じます。世界的にも個人主義が広まり、否、昨今ではコレが行き過ぎ、もはや『我利主義』に突っ走っている感のある時代のように思える中でのこの言葉は…個人的にですが、ホントに心に滲み入ります。改めて我々に『1人じゃ無いんだ！孤独じゃ無いんだ！』と気付かせてくれます。考えてみれば、我々の人生って目に見えない存在に支えられ、目に見える存在にも助けられているものじゃないでしょうか？全てに感謝、感謝有り難い事です。ハレルヤ！
お陰で助かりました。ありがとうございます…